高安犬(こうやすけん、こうやすいぬ)は、山形県東置賜郡高畠町の高安地区でかつて飼われていた日本犬の一種。高畠町にある神社「犬の宮」の境内に鎮座する狛犬石像からわかるとおり、この犬種は犬張子を思わせる体型である。優秀なマタギ犬として、熊などの獣猟や五目猟に使われていたが、昭和初期に絶滅した。この犬種のルーツは甲斐犬にあると言われており、犬の宮の伝説によれば、和銅年間(708年 - 718年)、甲斐の国からつれてこられた三毛犬、四毛犬が、村人たちを困らせていた化け大狢(おおむじな)を退治したという。作家、戸川幸夫の直木賞受賞作となった『高安犬物語』は、この犬種の最後の1頭とされた「チン」の姿を描いた作品である。戸川は旧制山形高等学校在学中にこの犬について知ったという。このチンは最期はフィラリアに罹り死亡したとされる。その後姿だけでも残そうと剥製にしようとしたが、剥製師の技量が悪く失敗したため、現在は生前の写真が数枚残るのみである。この犬種の先祖となった三毛犬・四毛犬とは、既出の通り大貉を退治するために甲斐の国から取り寄せた甲斐犬とされる。かつての甲斐犬は能力を重視して繁殖されていたために毛色が統一されておらず、虎毛以外の毛色を持つ犬も多く存在していた。昔の甲斐犬の毛色は黒虎、赤虎、中虎以外にも三毛(みけ:白地に虎)、四毛(しけ=白地に虎に別の色の斑の入ったもの)という2パターンの混色や白、柴の毛色のものがいた。このころは毛色が虎毛のものを甲斐虎犬(かいとらいぬ)と呼び、他の毛色のものと区別されていた。しかし戦後に犬種保存のためスタンダート(犬種基準)が設定されると三毛、四毛のものは排除されるようになり、姿を消してしまった。
出典:wikipedia
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