朱 友倫（しゅ ゆうりん、? - 903年）は、後梁の初代皇帝朱全忠の甥。朱全忠の次兄である朗王朱存の次男。兄に安王朱友寧がいる。『新唐書』によると、幼くして父が戦死したために、兄と共に叔父の朱全忠に養われたという。902年に朱全忠が本拠地の大梁に帰還する時に、甥の友倫を鳳翔に残して、朱全忠の形式上の盟友である貴族の（崔四入）と共に政権を任せた。ところが、翌年10月に友倫はポロの競技をしている最中に落馬し、頭の打ち所が悪くそれが原因で死亡した。このことを聞いた叔父の朱全忠は甥の急死に激怒して、友倫と一緒に競技した十数人の仲間を誅殺した。さらに、朱全忠は甥の非業の死が崔胤による陰謀ではないかと猜疑した。事実、崔胤は朱全忠の有能な部下を優遇する条件で招いており、朱全忠を牽制する動向が見られた。いずれは朱全忠の政敵になる可能性が大であった。朱全忠は翌年正月に軍勢を率いて“甥の仇討ち”と称して友倫の従兄である朱友諒と共に鳳翔に攻め寄せて、崔胤の自邸を包囲し、崔胤とその妻子・孫らを全て皆殺しとした。後に叔父・全忠が即位すると、密王の諡号が贈られたという。『舊五代史』(梁書 巻十二　宗室列伝二）密王友倫，幼聰悟，喜筆札，曉聲律。及長，好騎射，有經度之智，太祖每奇之，曰：「吾家千里駒也。」年十九，為宣武軍校。景福初，充元從騎軍都將，尋表為右武■將軍，漸委戎事。太祖征兗、鄆，友倫勒所部兵收聚糧穀，以濟軍須。幽、滄軍至內黃，友倫前鋒夜渡河擊賊，奪馬千匹，擒斬甚■。因引兵往八議關，逢晉軍萬餘騎，友倫乃分布兵士，多設疑軍，因聲鼓誓■，士伍奮躍，追斬數十里■其後李罕之請以上黨來歸，為晉軍所圍■太祖遣友倫總步騎數萬，越險救應，遂大破晉軍■唐朝加檢校司空、守藤州刺史。天復元年，岐、隴用兵，晉人乘虛侵於北鄙。友倫率徒兵三萬，徑往礬山，晉人望塵奔逸。友倫與氏叔琮等躡其轍，追至太原，摩壘挑戰，獲牛馬萬餘。二年，領所部兵西赴鳳翔，前後累接戰。三年，昭宗歸長安，制授友倫寧遠軍節度使、檢校司徒，賜號迎鑾毅勇功臣。及太祖東歸，留友倫宿■京師。歲餘，因會賓擊鞠，墜馬而卒。昭宗輟視朝一日，詔贈太傅，歸葬於碭山縣。開平初，有司上言曰：「東漢受命，伯升預其始謀；西周尚親，叔虞荷其封邑。故皇兄存，凋零霜露，綿歷歲時，恩莫逮於陟岡，禮方弘於事日。皇姪故邕州節度使友寧、故容州節度使友倫，頃因締搆，俱習韜鈐，並以戰功，歿於王事，永言帶礪，合議封崇。

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