ホニアラ国際空港(ホニアラこくさいくうこう、)、旧名ヘンダーソン国際空港()、設営した日本軍による名称ルンガ飛行場、大戦中の名称ヘンダーソン飛行場()とは、ソロモン諸島ホニアラにある国際空港である。第二次世界大戦中にはこの飛行基地を巡って日米両軍が熾烈な戦闘(ガダルカナル島の戦い)を繰り広げたことでも知られる。最初にホニアラに飛行場を建設したのは日本海軍である。日本軍は1942年(昭和17年)5月3日に近隣のツラギ島に進出し、水上機の基地を建設していたが、ソロモン諸島空域の制空権確保のため、6月下旬にガダルカナル島に陸上機の基地を建設することを決定した。この大本営の決定を受けて、輸送船吾妻山丸によって輸送された第11設営隊が7月6日にガダルカナル島に上陸し、その後すぐに第13設営隊もガダルカナル島に到着した。上陸した設営隊員のうち、第11設営隊員1580名は滑走路、第13設営隊員1221名は誘導路や通信施設などの建設を担当した。設営隊にはロードローラー、トラック、ミキサー車などが与えられ、一部の作業については機械化が行われていた。しかし、大部分の作業は手作業で行われ、鉈や鋸などでジャングルを切り拓いた後、スコップや鶴嘴で飛行場を造成し、もっこで土砂を運んだため、設営隊員たちは毎日朝5時から夜の10時まで作業を行った。この頃のガダルカナル島には、時折偵察のためにエスピリツサント島やニューカレドニア島から米軍のB17爆撃機が飛来し、建設現場に爆弾を落として、滑走路に穴を開けてゆくこともあった。しかし、設営隊員たちは休憩時間や非番の時には近くの川やスコールで水浴をしたり、沼地ではワニを山では水牛狩りを楽しんだりしていた。工事は順調に進み、8月5日には滑走路の第1期工事が完了し、翌8月6日の夕食時には滑走路の完成と上陸1カ月を記念して、1人あたり日本酒1合の配給があった。しかし8月7日午前4時、米軍の第1海兵師団がガダルカナル島に上陸を開始した。設営隊員たちは非戦闘員であり、わずかな武器しか支給されていなかった。それでも設営隊員たちは頑強に抵抗したものの、優勢な火力を持つ米軍には敵わず、飛行場は米軍によって占領された。8月12日、飛行場は米軍によってヘンダーソン飛行場と命名された。上陸より2ヶ月前のミッドウェー海戦で戦死した海兵隊の航空指揮官、少佐にちなんだ命名である。建設作業は海軍第一設営大隊(シービー)により継続された。米軍の設営部隊も最初に持ち込んだのはブルドーザ1台で、日本軍が遺棄した機材を使用するなどして、専ら人力で建設作業を実施していた。こうして約2週間で1100mの滑走路1本が完成し、8月20日には護衛空母ロングアイランド(USS Long Island, AVG-1/ACV-1/CVE-1)によってF4F艦上戦闘機19機とSBD艦上爆撃機12機が輸送され、ヘンダーソン飛行場は米軍の一大反攻基地となった。日本軍も飛行場奪回を目指して陸海空いずれからも攻撃を加えた。10月には艦隊によるヘンダーソン基地艦砲射撃が実施され、多数の航空機が破壊されたが、この時アメリカ軍は2本目の予備滑走路を完成させており、日本軍はその存在に気づかなかったため飛行場の機能は維持された。日本軍は最終的に飛行場の奪回を諦め、1943年(昭和18年)2月にガダルカナル島から撤収を目的としたケ号作戦を実施して撤退した。日本軍撤退後も米軍はヘンダーソン飛行場を使用し続けた。当時は4本程度の滑走路を使用し、ルンガ岬周辺の海岸に残っていた密林も徐々に啓開され、基地施設などが増強されている。最初に建設された飛行場は爆撃機用となっていた。また、本飛行場東方、ナリムビュー川東岸にカーニー飛行場(Carney Field、爆撃用第2滑走路)、メチポナ川西岸にコリ飛行場(Koli Field、爆撃用第3滑走路)が建設された。大戦後半の用途はソロモン周辺の兵站路上のハブ空港的な運用であり、これらはヘンダーソン複合飛行場施設(Henderson Field Complex)と呼称された。戦後になると飛行場はヘンダーソン国際空港と命名され、2000年代にホニアラ国際空港に改名された。この間、1997年より約18億円の予算で日本の政府開発援助が投じられ、観光客を受け入れるためのターミナルが建設された。工事は北野建設が実施した。援助の評価レポートによれば本空港はソロモン諸島航空輸送及び交通機関の中心に位置付けされ、2000年に部族紛争で崩壊した同国経済の立てなおしにも貢献していると言う。日本・ソロモン友好協会は日本から本空港(本島)に向かう旅客への情報提供を行っている。なお、2010年現在は米軍機の配備はない。2014年4月3日からの豪雨により、ホニアラ一帯が冠水。滑走路上にガレキなどが流れ込んだことから同月5日まで閉鎖された。
出典:wikipedia
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