ケレブリンボール()は、J・R・R・トールキンの中つ国を舞台とした小説、『シルマリルの物語』の登場人物。もっとも偉大なエルフ、フェアノールの孫。父は七人の息子の五男クルフィン。「ケレブリンボール」は「銀の手」を意味するシンダール語名。クウェンヤ名は、テルペリンカール()。かれの生年はあきらかではない。しかしフェアノール王家の王子であるにもかかわらず、フェアノールの誓言をなさなかったことから、ヴァリノールで生まれたとしても、誓言がなされた当時幼かったか、あるいは中つ国で誕生したのだろう。シルマリル奪還を望むベレンは、ナルゴスロンドの王フィンロドに助力を願い、王はそれに応えた。フィンロドがかれに従うものをかれの民の中に探すと、十人だけが従った。フェアノールの息子たち、ケレゴルムとクルフィンが、「フェアノールの誓言」によってナルゴスロンドを襲うであろう破壊を語り、ナルゴスロンドの民はフェアノールの民と争うことをおそれたためである。しかしのちにフィンロドの戦いと死、ルーシエンの偉業が伝わると、ナルゴスロンドの民はケレゴルムとクルフィンがナルゴスロンドの王位の簒奪を欲していたことに気付き、かれらふたりを追放した。このときケレゴルムとクルフィンは、クルフィンの息子ケレブリンボールも含めた全てのフェアノールの民からも見放された。かれは第一紀を生き延び、第二紀に入るとエリアドールの東、霧ふり山脈に近いエレギオンに住んだ。ここでかれはグワイス=イ=ミーアダイン(宝石細工の名工たち)の長として腕をふるった。かれらはモリアのドワーフたちと友情を育み、互いに富を増した。モリアの西門の扉はドワーフのナルヴィがつくり、その図はケレブリンボールが描いたものだった。サウロンもまた第一紀を生き延び、モルゴス亡き後の新たな冥王たらんとし、エルフたちを支配することを欲した。かれは美しい姿を装うと、助言をたずさえてエルフたちを訪れた。エレギオンにおいてもかれは歓迎され、かれの助言のもと、力の指輪が数多く作られた。しかしサウロンが一つの指輪をつくり身に付けると、エルフたちはサウロンの正体と、かれらの指輪がサウロンの指輪の支配下にあることに気付き、これをはずした。エルフの支配に失敗したサウロンは怒り、全ての力の指輪を引き渡すことを要求したが、エルフはこれを隠した。サウロンはエレギオンを攻め、これを滅ぼし、ドワーフの七つの指輪と人間の九つの指輪を手に入れたが、エルフの三つの指輪はかれから隠されたままだった。ケレブリンボールはサウロンに捕らえられ、拷問のすえ死に、サウロンはその死体を吊り下げ旗印として進軍した。ガラドリエルからケレブリーアンへ、そしてまたアルウェンからアラゴルンへと送られた緑色の宝石、エレッサール(エルフの石)の作者をケレブリンボールであるとする物語では、かれはフェアノールの一族ではなく、ゴンドリンのエルフであるとされた。
出典:wikipedia
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