ゲーマー()とは、コンピュータゲームを趣味とする愛好家たちの呼称。スポーツ選手のようにお金を稼ぐプロゲーマーも存在する(eスポーツ)。古くコンピュータゲームが高価で多大な出費を強いられていた時代には、これで遊ぶ者は様々な系統のマニアの1ジャンルとして見られることが多く、「ゲーマー」という呼称もこのマニアの延長で用いられていた。熱心なゲーム愛好者が自身のことをゲーマーだと称したり、あるいはゲームをプレイする事で何かを得ている者がゲーマーと呼ばれることがある。「ゲームに対して何らかの価値観を見出している者」を含め、様々なゲーマーの種類に付いても説明する。ゲームが趣味として一般的でもあるため、以下に述べる分類の中でもライトゲーマーは「単にゲームで遊ぶことがある人」と見なされ、ヘビーゲーマーやコアゲーマーはマニアに分類され、ミドルゲーマーに関しては中間しかみなされない傾向もある。ただ対外的にゲームマニアと評されるのを嫌ってゲーマーを自称するものもいる。俗称であるため個人の価値観によって揺らぎを含む。この辺りはゲーマー自身の主観にも寄り、関連用語(俗語・隠語などの一種)の常として不明確である。ゲーム関連であることが分かっている上での記事や会話の際、これらの呼称は「ゲーマー」が「ユーザー」に置き換えられ言われることがある(例:ライトゲーマー⇒ライトユーザー)。普及学では「イノベーター」「アーリーアダプター」「アーリーマジョリティ」「レイトマジョリティ」「ラガード」と分類される。ゲームは好きではあるが、マニアほどには入れ込んでいない、単なるゲームで遊ぶことがある程度でしかない人のこと。ライトゲーマーは、ゲームを趣味ではなく、あくまでも多数ある娯楽の1つと位置付けており、広告のイメージや雑誌掲載記事のゲーム画像などを見て「面白そうだ」と感じ購入することにより、単純な流れで売れ筋のゲームや世間で話題になっているゲームに集中しやすくなる。ただこの言葉は単にヘビーゲーマーの対義語というよりも、コンシューマーゲームの普及に伴う宣伝戦略に基くと見なされる傾向がある。マニアと同一視されかねないゲーマーという区分から一歩引いた形の同層を設け、従来ほどゲームに然程積極的では無い層の取り込みを狙う業界側の意向により多用された。ライトゲーマーという言葉は、国内ではPlayStation登場時、従来機のスーパーファミコンや当時の競合機のセガサターンなどを好む年齢層の高いオールドゲーマーと区別するための用語として頻繁に使われるようになった。ライトゲーマーはソニーによるプロモーション活動の一環として利用された言葉であり、PlayStation用ゲームのネガティブイメージを取り払うための手段として、雑誌メディアを中心に多用されたという説がある。ニンテンドーDSやWiiで新たにゲームを遊び始めた新規のゲーマー層を指す場合が多々ある。知情意でいう知性を重視する傾向が存在する。ライトゲーマーとヘビーゲーマー・コアゲーマーの中間。ゲームは好きだが、他のことにも関心があり、趣味のひとつに挙がるような付き合い方であると解される。コミュニケーションツールとして友達と遊んだり、友達からソフトを借りてきてためしに遊んでみるなど、ライトゲーマー以上にゲームには積極的だが、かといって四六時中ゲームに傾倒している訳でもない、という程度と言える。ただし、前述のように元来からライトとヘビー・コアとの境界線が曖昧であり、各定義に沿って扱わない場合何を持って「中間」とするかは個々の価値観などで大きく異なり、非常に曖昧な分類ではある。知情意でいう情操・情緒を重視する傾向が存在する。熱心なゲーマーのこと。ゲームマニアに近い。ゲームに対して時間や費用を掛けることを惜しまない。どちらかといえば閉鎖的な印象もあるが、一部のゲームメーカーやゲームセンターにしてみれば、「売り上げに貢献する客」と言える存在である。ただし四六時中ゲームに没頭し、より高得点を得たり、あるいは対戦格闘ゲームで相互に腕を試し合ったりする傾向が強いとみなされ、中毒だなどと揶揄される場合もある。知情意でいう意志・意思を重視する傾向が存在する。ヘビーゲーマーが若干ネガティブな意味合いを含むのに対して、コアゲーマーは、文化の中でも積極的で、尚且つゲーマーの中でも特にゲームに関心のあるゲーマーを指す。ゲームプレイ時、合理主義的な価値観や自我を重視する傾向があり、一部の層どうしでは強い共感を示す一方、それ以外の層にはハードルが高い場合があるようである。積極的にウェブサイトなどで情報発信および情報収集し、ゲームメーカーにも積極的に意見を述べるタイプを指すことも多いとさえる。ただし特定のゲームに対する思い入れや意見も多く持ち、ともすれば極度のゲームマニア的と批判を被りやすい傾向があるのも否めない。同様に、自分たち以外は楽しめないような複雑であったりマニアックな作品を好むことも多く、前述の通り自身の分野以外のゲームやライト・ミドルゲーマーに対して否定的な場合も少なくないとされる。実際にも、ゲームを経済的消費活動と捉えた際、コア・ヘビーゲーマーの一人当たりの消費数値は大きいが、ゲーマー全体から見ると少数派かつ偏った消費の割合増加がゲーム業界全体に悪影響を与えた、と指摘されることも少なくない。「ゲーム離れ」。珍しい・マイナーなゲームや古いゲームに詳しかったり、特定のゲームタイトルに詳しかったりと、ゲームの関連情報に興味を示す傾向も強く、様々な系統が存在する。ハードコアゲーマーは海外においてよく使われる用語で、日本と海外の文化圏の違いから扱いが特異的であり、ヘビーゲーマーとコアゲーマーを包含していることが多い。ハードコアは海外ではしばしばカジュアルの対義語として用いられるが、この場合ライト・ミドル・ヘビー・コアを大まかな分類として用いることが多い日本の扱いとは大きく異なるので注意。和田洋一はしばしばコアゲーマーについて発言している。知情意から着目してもライト・ミドル・ヘビーいずれにも分類し難くなっている。事例においては、売上台数がライバル機種より圧倒的に多いWiiはカジュアル・ライト向けソフトが多いので極端に売れるか売れないの二択が多いのに対し、PlayStation 3とXbox 360はコア・ヘビー向けが中心のためソフトの売上は安定している、というものがある。特に日本ではゲーム市場の縮小により確実な利益を見込めるコア・ヘビー向けゲームが増加が顕著化したが、これらと前述のゲーマー活動により、「少数派の熟練者が市場の主流と誤認され、消費者と開発者の双方が正確な全体の流れを掴み損ねる」ことが少なくないとされる。これによって市場が衰退してしまった顕著な例としては、かつてアーケードゲーム市場の花形だった対戦型格闘ゲームなどがある。この熟練者と中級者以下の温度差により、前述したようなコア・ヘビー重視の市場形成とゲーム離れを招いたという見解もある。特に口コミなどによる販売数増加においては多数派となるミドルゲーマー以下の潜在的な力が大きく、このことで予想外の流れとなる場合も少なくない。例では、中高年の消費者による『脳トレ』のブーム、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』がヘビー・コアからの酷評を受けたものの、口コミでゲームを購入した大人数のミドルゲーマー以下からは好評を博し、社会現象となるほどの評価を得たという実例がある。これは日本国外においてもいえる状況であり、例としてはWiiにおいて「サードパーティーが売れない」というジンクスを打ち破った作品として欧米で知られる『』(ユービーアイソフト)は発売当初はウェブサイトのIGNでは10点中2点と酷評されたものの、ライトゲーマーを中心に絶賛されて口コミが広まり、大ヒットかつロングセラーとなり、シリーズ化されて続編も同様にヒットしている。これらミドル以下はゲーマーとメーカーともに把握しにくく、特に経営上これが重要となるメーカーはできるだけ正確なデータが得られるような活動も増加している(任天堂に実施しているクラブニンテンドーなどがそれである)。『ファイナルファンタジーシリーズ』においてもゲーマー層が分化しており、特に一部のソフトではそれが顕著になっている。例として『FFV』はコア向け、『FFIX』はライト向け、『FFXI』はヘビー向け、『FFXIII』はミドル向けなどが挙げられる。ゲームセンターなどは一種の公共的な施設としての側面があり、そこではヘビーゲーマーのような熱心な者から、たまたま時間つぶしに入った者まで、全ての客が同等な存在となる。しかしこういった集団の中で問題を起こす個人というのも何処にでも居るもので、中にはゲーマーとしてのマナーなどに難があるためにトラブルを起こす傾向の者もおり、ゲームセンター経営者や他の利用者にとって頭の痛い問題ともなる。ヘビーゲーマーの中には、ライトゲーマーが格闘ゲームで遊んでいる最中に乱入、ゲーム自体の楽しさを損なわせる者がいること、また乱入を拒否できないことやシングルプレイの筐体が設置されないことが問題視され、初心者に忌避される傾向も見られる(『ストリートファイターIV』のビギナーモードにおいて「最初の3戦目まで乱入不可」の仕様になっているが、「4戦目以降から強制的に乱入が可能」になるため、完全に拒否できる仕様になっていない)。過去には、このようなマナー知らずのヘビーゲーマーに対する暴力事件や乱闘事件も発生している他、嵌め技や裏技を駆使するヘビーゲーマーに対する無言の抗議や不快感の表明として、ゲーム中に拘わらず席を立つライトゲーマーやミドルゲーマーもいたほどである。ゲーム台を腹いせに蹴飛ばすゲーマーすらいた点で、ゲームセンターにとっても迷惑とされた。この問題の解決策として、ゲームセンターでは難易度の段階ごとにゲーム台を分けて設置したり、嵌め技や裏技が使用できないようにする等の配慮をした。この他には、ゲームセンターに入り浸り他人からゲームで遊ぶ金欲しさに恐喝を働いたりなどといった問題行為を行う者もいるが、それらに関してはゲーマーとはもはや別の犯罪行為でもあるため、不良行為少年および非行少年に記す。また、古い機械は外部からの電気的ノイズに弱いこともあって、一頃はこれを悪用して「ゲーム機で遊ぶ権利」であるところのクレジットを操作し、ただでゲームを遊ぶ者もいた。ただ機械を誤動作させるなど不正に操作して「遊ぶ権利」をせしめることは有償のサービスをだまし取ることから、広義の詐欺罪に相当し、さらにはこういった操作が機械を故障させる可能性もあり、その場合には器物損壊罪も成立する。なお余禄ではあるが、日本では2000年代からパチンコではクレマンと呼ばれる不正クレジット操作装置が横行し、これに対しては窃盗など別の形で犯罪と見なされている。乱入やハメ技によるトラブルに限らず、1人か数人の仲間で長時間1つのゲーム機を占有して他の客がそのゲームをできないケースがある。その場合、店側がプレイヤーに対して「1人につきプレイは1時間まで」等の任意的ルールを用意するが、特にネットワーク対戦が可能なゲームに対して用いられる。それでも長時間に渡り席を占有するプレイヤーも存在する。国内では、2008年に発生した土浦連続殺傷事件の犯人が社会生活が困難なほどゲームにのめり込んでいたことで知られている。産経新聞の単独インタビューでこの犯人は、生まれ変わったらゲームの世界の住人になり、攻撃魔法で悪人を退治したいと述べている。ほかにも、2001〜2005年に断続的に発生した北海道・東京連続少女監禁事件の犯人は、18禁のアダルトゲームを収集し、特に陵辱を好んでいたといわれる。2008年に発生した秋葉原通り魔事件の犯人はアニメとゲームを愛好しており、犯行前に収集していたゲームソフトを秋葉原の中古店で売却し犯行費用の一部に当てた。ゲームプレイという行為が人々の精神・心理に何らかの影響を与えるのではないかと考えられるようになり、多くの研究が行われており、2002年に日本大学文理学部体育学科教授の森昭雄がゲーム脳という仮説を提唱し話題になった。オンラインゲームの盛んな韓国では、2010年にインターネットカフェでの長時間プレイによる本人の死亡事故、育児放棄による幼児の死亡事故などが頻発。また、ゲームプレイを咎められた青年が実母を殺害したり、米国留学に挫折した者がゲーム内容そのままに刃物で通行人を殺傷する犯罪事件も発生した。事態を重くみた韓国政府は、午前0時から翌朝6時まで未成年者がオンラインゲームにアクセスできなくなる「シャットダウン制」を法制化。2011年11月20日に施行された。2012年3月7日、シャットダウン制に反発した小学生を含む少年グループ7人が政府サイトをサイバー攻撃。警察に摘発される騒ぎとなった。なお、ハーバード大学医学部が子供と保護者を対象に行った大規模調査によるとゲームと暴力や犯罪行動の間に因果関係は認められないと発表している。また、英国のデイリー・テレグラフ(オンライン版)に掲載された欧州経済研究センターのベンジャミンらによる主張のように、暴力ゲームが現実における犯罪の代替となるため、むしろ結果として現実の犯罪率は減少するという。ワシントン大生化学研究室によると10年間悩ませてきたHIV様ウイルスの酵素構造を3週間で解析したことでゲーマーの「創意工夫の能力は恐るべき」と発表した。また、ゲーム中に新たな惑星を発見している他、ロボット手術の操作を会得できるとテキサス大学医学部が明らかにした。『グランツーリスモシリーズ』で行われているレーシングドライバー養成の「GTアカデミー」によると、生粋のレーサーは熟練した車のタイプを好むことに比べ、ゲーマー出身のレーサーは違う環境にもすぐに対応できる「柔軟性」と「吸収力」があるという。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。