小宮山 友晴（こみやま ともはる、生年不詳 - 天正10年3月9日（1582年4月11日））は、戦国時代の武将。武田氏家臣。父は二俣城で戦死した小宮山昌友。使番十二人衆の一人。弟に拈橋、小宮山昌親、小宮山忠道がいる。内膳佑を称した。設楽原の戦い以降、武田勝頼の側近衆である跡部勝資、長坂光堅、秋山摂津守らと仲が悪く、長篠の戦いで敵前逃亡した武田信廉など御親類衆に対しても厳しい態度で臨み、時折非難したたという。そして長坂の讒言等もあり、主君・武田勝頼からも疎まれ、蟄居させられたという。『甲陽軍鑑』『甲乱記』によれば、天正10年（1582年）3月の織田信長の甲州征伐において、武田氏御親類衆の穴山梅雪・木曾義昌が寝返り、武田信廉や武田信豊は一戦も弓を交えず早々と逃亡する状況の中においても、「譜代の臣でありながら、武田家最後の戦いに臨めぬのは末代までの恥辱」であり、「御盾となり高思の万分の一にも報いたい」と自身の忠節を貫く為に勝頼最後の地・天目山に駆け付けた。友晴は奮戦するも衆寡敵せず鳥居畑で討死を遂げた。この時、三弟・昌親も勝頼のもとに駆け付けたが昌親は勝頼の命令により家族を護って落ちのびている。昌親は武田家滅亡後は徳川家に仕えた。友晴の弟で中山広厳院（笛吹市）の僧になっていた拈橋が、命運尽きた勝頼一行の遺骸を弔ったと伝えられ、後に家康はこの地（甲州市田野）に景徳院を建立し拈橋を住持とした。拈橋は今に残る勝頼と運命をともにした「殉死者」の法名を全て付けたとされている。法名は景徳院では忠叟道節居士、北杜市高根町村山西割の泉竜寺（小宮山忠道乃至その子孫が建立）では小林道林である。なお、幕末の儒学者として有名な藤田東湖は、友晴のことを「天晴な男、武士の鑑、国史の精華」といってその忠臣ぶりを絶賛している。小宮山内膳正友晴（または友信）には、織部、道昌（道政）、清路の3人の息子がいたと言われている。長男の織部（小宮山忠左衛門）は慶長年間に、豊臣秀吉の命により甲府藩主となった浅野長政（甲府城を築城）に仕えた。織部の子の小宮山忠右衛門は、浅野長晟について広島に移住した。この子孫には、後に水戸藩に仕え、『大日本史』編集に参与した小宮山昌嶠（桂軒）がいる。その子たちは代々、水戸の彰考館・弘道館の史学者として著名であり、昌玄（弘道館）は明治期に東京帝国大学史料編集員を務めている。また、次男の道昌（伊左衛門 道政）の子孫は、代々甲府の長松寺町に在住して、近代では10代目の民平、11代目の清三（木喰上人の研究者として有名）がともに山梨県議会議長を務め、現在13代目の小宮山清洋（外科医）が健在であり、妹たち（眼科医）とともに地域医療に貢献している。また、同じくこの道昌の子孫と思われるのが、北杜市大泉町の谷戸に在住している小宮山氏で、多くの文書や物品を伝えている。三男の清路（友晴の末弟とも、或いは弟の昌親本人とも言う説がある）は、子孫が山梨の竜王（甲斐市）に在住し、清路の子の図書（名前）は慶長12年（1607年）、甲府代官に仕えている。この子孫にも医師が多く、近代には、小宮山友則が陸軍軍医中将として知られている。友晴の弟の昌親は、武田勝頼の死後、徳川家康に仕官し、軍功を上げている。昌親の子孫も山梨の竜王（甲斐市）に在住した。竜王の小宮山氏の子孫である小宮山清茂は、昭和54年（1979年）、甲州市大和町に建てられた四郎作古戦場の石碑の建立に尽力した。この石碑は、小宮山友晴が織田の軍勢相手に壮絶な討ち死をした四郎作の戦場跡に建てられ、その徳を偲んでいる。友晴の末弟の忠道は、叔父の土佐守 忠房（昌照）の養子となり、代々、北杜市高根町に在住して、その子孫は多く、柳沢氏に仕えた者もいる。この忠道の子孫に甲府の若松町に在住した米穀商の小宮山源兵衛がおり、この子孫が常吉（元参議院議員）、重四郎（元衆議院議員・郵政大臣）、泰子（現衆議院議員）である。また、長野県諏訪市には、友晴の子として内膳昌明（昌親の子?）を伝え、その子孫が在住している。

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