異教徒(いきょうと、ギリシャ語:ἔθνος、ラテン語:paganus、英語:pagan)とは、自己の奉ずる宗教とは異なる宗教を信じる人。特にキリスト教以外の宗教を信じる人。しばしば、無神論者を指す事もある。ヘブライ語聖書を正典とするユダヤ教においては、選民としてのユダヤ人とそれ以外の異邦人に分割されたとする選民思想はよく知られている。キリスト教においては、イエス・キリストを信じる者は、神の民、クリスチャンと認められるようになったと信じられている。教父のアウグスティヌスは『神の国』で、異教徒たちからの非難にこたえて、ローマの没落の原因はキリスト教ではなく、異教徒たちの罪、偶像崇拝、不道徳にあると述べて、キリスト教を弁証した。ジャン・カルヴァンは『キリスト教綱要』第一篇10章で「聖書は、いっさいの迷信を矯正するために、真の神ひとりを、異教徒の神々に独占的に対立させている」と述べている。「北のはてなるこおりの山」は異教徒に対する世界宣教の讃美歌として知られる。福音派の信じる聖書の教理によれば、十字架の福音は、人をクリスチャンとノンクリスチャンの二種類のグループに分けるのであり、異教徒とノンクリスチャンは同義である。改革派教会の神学においては、「罪のない異教徒」の存在は否定される。異教徒である日本の天皇について日本の西方教会で議論となっている。異教の儀式である大嘗祭についてはカトリック教会とプロテスタント教会から反対の声明が出ている。他方、日本正教会は天皇の祭祀関連の問題も含めて、組織としては一切の政治的運動を行っておらず、ただ「我が国の天皇及び国を司る者」の為に祈っている。初期のイスラム教はユダヤ教徒、キリスト教徒らを同じ啓典の民として認め、人頭税を免除していた。ただし、イスラム教と同じ権利を与えられたわけではなく、兵役義務がかせられており、またイスラム男性がキリスト教徒、ユダヤ教徒と結婚する権利があったが、キリスト教、ユダヤ教側にはなかった。異教徒"pagan"の語源であるラテン語"paganus"には本来ユダヤ教は含まず、ギリシア・ローマ的な偶像崇拝・多神教徒を意味する言葉である。その為、古代末期以前までにおけるユダヤ教、原始キリスト教に関連する文脈では異教徒とは特にユダヤ・キリスト教以外の、それまで古代世界各地に散在した諸信仰およびそれらを元にインテルプレタテオ・ロマーナ(interpretation of Roma ≒ ローマ的解釈による信仰の統合)によって成立したローマ的多神教を意味する。その後、キリスト教が古代地中海世界において支配的地位を占める様になると、次第に単純に「キリスト教以外」を意味する事が多くなる。
出典:wikipedia
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