本郷 猛(ほんごう たけし)は、特撮テレビドラマシリーズ「仮面ライダーシリーズ」の作品に登場する架空の人物。仮面ライダーシリーズの作品はすべての世界設定が同一ではなく、作品によって本郷の人物像にも多少の差異が見られるが、いずれの場合も「仮面ライダー1号に変身する改造人間」という点は共通している。以下、各作品ごとにその人物像を記載する。ここでは、本郷猛が変身する仮面ライダー1号についても解説する。『仮面ライダー』の主人公。バッタの能力を持つ改造人間であり、仮面ライダー1号に変身する。城南大学は生化学研究所の学生で、知能指数600にしてスポーツ万能という、頭脳・肉体ともに類稀なる優秀な能力を持つが、そのために悪の秘密結社・ショッカーに拉致され、改造人間にされてしまう。しかし、脳改造の直前に脱出してからは、人間でなくなったことに苦悩しながら、人類の自由を守るために仮面ライダーとなってショッカーと戦うことを誓う。仮面ライダーV3 = 風見志郎は大学の後輩である。また、滝和也は「全日本モトクロス選手権」でのライバルだった。恩師・緑川博士の娘ルリ子からは、父殺しの疑いが晴れた後に思いを寄せられるようになったが、劇中では『仮面ライダー』第13話以降にヨーロッパへ転戦した本郷を追ってルリ子も日本を去ったのを最後に、ふたりの関係は語られていない。本郷猛の名称や性格付けは『仮面ライダー』の企画案『仮面天使(マスクエンジェル)』の時点で設定された。『仮面ライダーV3』では第1・2話、第33・34話、劇場版『仮面ライダーV3対デストロン怪人』に登場。第1話で大学の後輩・風見志郎が命を狙われたことから新たな組織・デストロンの存在を察知。志郎の家族がデストロンに襲撃されたところに駆けつけ、その場にいた珠純子を間一髪で助け、2人の前でライダー1号に変身する。志郎からデストロンへの復讐のために改造人間にしてほしいと頼まれるが、「個人の復讐のために力は貸せない」と断り、純子の証言から判明したデストロンのアジトに2号とともに潜入する。アジトにおいて、デストロン首領の罠に落ちて命を落としそうになったが、後を付けてきた志郎から身を挺して救われ、自分たちを助けるために瀕死の重傷を負ってしまった彼の命を救うべく、仮面ライダーV3への改造手術を変身した姿のまま行なった。その後、第2話で2号とともに東京をカメバズーカの原子爆弾の爆発から守るために太平洋の彼方に消えた。だが、第21話で生存していることやオーストラリアで戦っていたことなどが明らかとなった(第20話で細胞強化装置を志郎に送っている)。劇場版や第33・34話で帰国し、V3とともに戦った。これ以降、「普段は世界各地で悪の組織と戦っている」という設定になる。なお、本郷が劇中で変身ポーズを披露するのは『V3』から38年後の映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』まで大きく間が開くことになり、以降は直接変身を行わないか、変身後の1号ライダーの姿のままの登場が主となる。『仮面ライダーX』では、劇場版『五人ライダー対キングダーク』にのみ登場。ニューヨークから帰国し、2号、V3、ライダーマンとともに仮面ライダーX=神敬介に加勢した。当初はTVシリーズにも登場予定だったが、第5話の回想シーンのみの登場となった。第9話では一文字(2号ライダー)や志郎(V3)ともども、名前のみ登場。『仮面ライダーストロンガー』では第38話と第39話に登場し、素顔での登場は第39話のみ。デルザー軍団の日本総攻撃を察知し、アメリカから帰国。2号とともに「伝説」とされ、その存在を認識されていなかった。ライダーキックでマシーン大元帥の戦意を削ぎ、ヨロイ騎士と一対一で戦って捕獲するなど、デルザーの改造魔人以上の実力を見せた。大首領戦で先頭に立って戦い、ラストシーンでは主役のストロンガーを差し置いてセンターポジションで走るなど、歴代仮面ライダーのリーダー格とも取れる演出がなされている。革ジャン姿で登場を果たしているが、原点である青年科学者を象徴する背広姿での客演も検討されており、実際にスチール撮影も行われている。TVスペシャル『全員集合!7人の仮面ライダー!!』では、一文字、志郎、結城丈二(ライダーマン)とともに、遊園地にいた藤兵衛のもとを訪れ、暗黒大将軍や怪人軍団と戦う。藤岡のスケジュールの都合から、敬介や山本大介(仮面ライダーアマゾン)、茂が到着後も、(引き続き一緒にいることになっているが)ライダーに変身するまでその姿が画面に映らなくなっていた。本郷が素顔で登場するのは『7人の仮面ライダー!!』で一区切りとなり、映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』までは変身した1号の姿で登場することとなる。『仮面ライダー (スカイライダー)』では、第27・28話、第54話(最終回)、劇場版『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』に登場。第27・28話と劇場版では7人ライダー揃って帰国し、スカイライダー=筑波洋の応援に駆けつけ、7人ライダーによる特訓でスカイライダーをパワーアップさせた。劇場版ではジャガーバンとアルマジーグの2体を倒した。第54話ではメキシコから帰国し、8人ライダーの力を集結させてネオショッカー首領を倒すが、宇宙の果てに散った。本作以降、専用マシンを改造サイクロンに戻しているが、ベースになった車種は以前よりスケールが小さなものになっている。2号が二回客演した背景には藤岡弘にぎりぎりまで出演を交渉していたとする説がある。『仮面ライダースーパー1』では劇場版のみ登場し、仮面ライダースーパー1に代わってドグマ復讐兵団と戦った。放送当時の雑誌記事では人工衛星を利用して地球に帰還したとされ、2号とともにスーパー1を特訓する特写が存在する。『仮面ライダーZX』及びTVスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』では、2号からスーパー1とともにバダンを追って帰国し、仮面ライダーZX=村雨良に協力した。志郎、結城、沖一也(スーパー1)が良にビデオで自分たちの活躍を見せていたころ、阿修羅谷でバダンのアジトを発見した。専用マシンは『スカイライダー』同様、改造サイクロンだった(サイクロンに乗る映像は『スカイライダー』第54話からの流用)。『仮面ライダーBLACK』では直接登場しなかったが、放送終了後の特別編『仮面ライダー1号〜RX大集合』における過去の名場面でのみ登場。『仮面ライダーBLACK RX』では、第41話から第47話(最終回)に10人ライダー揃って登場。他のライダーは担当声優が話によって異なるのに対し、1号だけは担当声優鳥居賞也で統一されている。アメリカでアリゾナを拠点にアメリカ大陸の西半分をクライシス帝国から守っていた。アリゾナに構えたアジトで特訓を行った後、10人揃って日本に帰国。RX=南光太郎に協力し、クライシス帝国と戦った。10人ライダー(さらにはRXを含む11人ライダー)のリーダー的な役割を果たし、戦闘時は適切なリーダーシップを取りながら率先してクライシスに戦いを挑んだ。グランザイラスに苦戦した際に、最初は冷静に「じっくり作戦を練ろう」と提案するも、市民を早く助けたいという気持ちの光太郎に否定され、ここはRXの考えを汲んで全11人ライダー一挙に行動しようと思いなおして戦場に向かった。第44話予告ではRXとダブルキックを決める映像があったが、本編にそのようなシーンは存在しなかった。クライシス壊滅を見届けると、改めてRXを11号ライダーとして、11人それぞれが、今後世界各地に新たに出現するかもしれない悪の組織との戦いに備えるべく、海外に再び旅立った。『MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-』については、後述。『仮面ライダー大戦』以来2年ぶりに藤岡弘、が本郷猛として出演。2016年が「仮面ライダー生誕45周年」であることから、1号の単独主演作品としては『仮面ライダー対じごく大使』以来44年ぶりとなる。物語開始の3年前から海外を転戦していたが、藤兵衛の孫にあたる少女・麻由の危機を救うために緊急帰国し、仮面ライダーゴーストらと協力してショッカーやノバショッカーと対峙する。長年に渡るショッカー残党との激闘の影響で、本郷自身の「改造人間」としての肉体に多大なダメージが蓄積され、時折、心臓の発作に襲われている。中盤でノバショッカーのウルガの攻撃に倒れて命を落とし、肉体は火葬されようとしたがタイフーンがその炎をエネルギーに変えたことで蘇り、これによって発作は改善された。この欄で紹介する本郷は、新規に設定が行われたキャラクターでTVシリーズとは別人である。劇中で「仮面ライダー」の呼称は使われていない。城南大学の研究生。コーヒーに4本もの砂糖を入れる甘党。立花レーシングの常連で、オーナーの立花藤兵衛からは優秀なレーサーとしても期待されている。水の結晶を研究する科学者だったが、ショッカーに拉致され、バッタの能力を持つ改造人間「ホッパー」にされてしまう。そしてショッカーのために暗躍し、ショッカーを追っていた雑誌記者の緑川あすかとその婚約者の矢野克彦の命を狙ったが、降り出した雪によって水の結晶のイメージを思い出し、頭脳オペレーションから開放される。あすかに克彦を殺した犯人と誤解され、またまともな人間でなくなったこと、自分の意思とは無関係に与えられた力の大きさを自覚して苦悩するが、立花藤兵衛に「失ったものもあれば得たものもある」と諭され、同時にスーパーマシン「サイクロン1号」を託されたことから、その力であすかを守ることを決意する。刺客として差し向けられた仮面ライダー2号 = 一文字隼人とは、戦いを通じて互いに理解し合うようになる。そして、拉致されたあすかを追って一文字と共にショッカーのアジトを襲撃、あすかを救出した。恋愛には非常に奥手で、あすかへの諦めきれない強い想いを持ちながらも、一文字隼人に挑発されるまで決して認めようとはしなかった(一文字やめぐみには見透かされていた)。一方、同じ研究室のめぐみに好意を寄せられていたが、めぐみも強がって好意を表に出さなかったため、その想いに気付くことはなかった。『FIRST』における改造人間には、「リジェクション」と呼ばれる、改造部分に対する拒絶反応が起こる。放っておくとリジェクションの間隔が徐々に短くなり、やがて死に至るため、これを抑えるために、改造人間は定期的に血液を交換しなければならない。そのためショッカー三幹部のうち二人は本郷の裏切りを「放って置いてもリジェクションで死ぬ」として放置する方針でいたが、老紳士が「それまで待てない」と反論したため、一文字が刺客として送り込まれることになる。後に本郷だけはリジェクションが起こらず、血液交換をしなくても何の問題もなく活動できることが判明し、ショッカー幹部は「改造人間としては初の成功例かもしれない」と推察している。『THE FIRST』から2年の時が流れ、城南大学付属高校の生物教師になったものの、生徒からは馬鹿にされており、受け持つクラスは学級崩壊同然。その一方でショッカーとの戦いは続いている。ライダースーツと仮面は前作よりも暗い色になり、仮面には多くの傷が付いている。一文字とは連絡を取り合っていなかったが、互いに固い絆で結ばれており、リジェクションによって蝕まれてゆく彼の体のことを案じている。教え子の菊間琴美がその親友であるアイドル歌手・Chiharuにまつわる事件を追っていることを知り、協力しようとしたところをショッカーに襲撃されたことから、琴美に正体を知られてしまう。その後、琴美の危機を救ったことで信頼されるようになるが、その際に改造人間の力を発揮して素手でバイクの前輪を外す姿を生徒に見られたため、琴美以外の生徒からは恐れられる。Chiharuの兄である風見志郎 = 仮面ライダーV3がショッカーの刺客として現れたため、当初は望まないまま志郎と敵対していたが、志郎がChiharuの異変を知って真相究明のため行動を共にするようになり、事実上の休戦となる。その後、志郎が全ての真相を知ったことでショッカーを裏切ったため、最後は一文字も加えて3人でショッカーの作戦を阻止した。戦いの後、保護者からの苦情によって学校を解雇され、琴美に見送られながら去っていった。城北大学生物学研究室の学生。優秀な人間であるためにショッカーに拉致され、バッタの能力を持つ改造人間にされてしまう。しかし脳改造の前に脱出、人間を守るために戦うことを誓い、仮面ライダーを名乗る。感情が高ぶると、改造手術の傷跡が顔に浮かび上がる。漫画における変身方法は「強化服を身に付け、仮面を被る」というのが一般的な解釈だが、第2話では疾走しながら変身する描写もある。なお、変身しても、ベルト「タイフーン」の風車に風を受けてエネルギーを得なければ、体内のメカニズムを完全に起動させることはできない。第4話でショッカーと戦うための研究所を設立するが、ショッカーが送り込んだ11人のショッカーライダーの攻撃を受け、絶命してしまう。しかし、その際に本郷の攻撃を受けたショックで脳改造から開放されたショッカーライダーの一人 = 一文字隼人によって遺体は研究所に運び込まれ、脳髄のみが研究所の中で生き続けることになった。一文字とは脳波通信によって感覚を共有することができる。第5話では新たな仮面ライダーとなった一文字をサポートしたが、血気盛んな一文字をたしなめることも多かった。第6話の終盤で、脳髄を機械のボディに移植して復活、ショッカーのアジトを破壊した。しかし、ショッカーとの戦いの結末は描かれていない。原作漫画の後日談にあたる。ショッカーとの戦いの後も、様々な悪の組織と戦っていたらしい。しかし、その過程で激しく消耗したため、再び脳髄のみの状態となって研究所内で眠りに就いていた。それ以降は、かつて共にショッカーと戦ったFBI捜査官の滝二郎が影武者を務めたこともある。蘇ったショッカー首領との戦いを前に、ライダーマン = 結城丈二の協力で脳を機械の身体に移植し復活。9人のライダーと共にガイボーグ = 門脇純に「ライダーシンドローム」で力を与え、彼を仮面ライダーガイアへと覚醒させた。戦いの後、自分が再び目覚める必要が無いことを願いながら、再度眠りに就いた。『仮面ライダーSD』では「仮面ライダー1号」としてのみの登場で、素顔を見せたことはない。なお、『仮面ライダーSD』の『マイティライダーズ』と『疾風伝説』では世界観が異なる。『仮面ライダーSD マイティライダーズ』では、11人の仮面ライダーのリーダー。ギャグ漫画という性質上、他のライダーは性格などがテレビシリーズと異なる場合が多いが、彼はリーダーという立場であり、あまり大きな改変は行われていない。初期は旧サイクロンを使用していたが、後に強化改造が施されたネオサイクロンを使用するようになった。『仮面ライダーSD 疾風伝説』では、過去の大戦で活躍した伝説の英雄。その際に重傷を負い、治療のため、眠りに就いていたが、新たな戦いの終盤にて復活。こちらの世界では、最初からネオサイクロンを使用している。城南大学で生化学を学んでいた学生。自動車を運転中に蜘蛛男の襲撃を受けて「ショッカー」に拉致され、組織が新たに開発した改造人間「S.M.R. (System Masked Riders)」の素体にされてしまう。しかし「S.M.R.」の開発者であり恩師でもあった緑川教授の手引きによって脱出。その後「ハヤト」と名乗る男にショッカーのことや自分の身体の秘密を聞かされ、さらに自分の拉致を手引きしたのが、幼い頃に死別した姉を重ねて見ていた楠木美代子だということを知ることになる。しかし、紆余曲折の後、一人でも多くの人間を守るために「ショッカー」と戦うことを決意、ハヤトがショッカーと戦う名前として「仮面ライダー」を名付け、本郷はハヤトと自分の2人の名として名乗ることにした。美代子にも宣戦布告したが、その後美代子が敵とは言いかねる行動を取ることもあり、困惑させられていた。『希望1972』の時点ではショッカーとの戦いの結末は描かれていない。「S.M.R.」は素体・強化服・二輪兵器「サイクロン」のセットで構成され、通常は強化服を着てからベルト「タイフーン」のスイッチを入れると強化服のメカニズムが起動、合わせて素体が戦闘体へと変化し、強化服の機能を完全に使いこなせるようになる。特殊能力の大部分を強化服に頼っているため、素体自体の能力は従来の改造人間よりも劣る。しかし何らかの理由で強化細胞が異常に活性化すると「飛蝗(ばった)男」とでも呼ぶべき完全体へと変身し、強化服無しでも従来の改造人間を上回る力を発揮する。ただし、その際は意識を失って暴走する危険がある。改造される前、生身のままでも蜘蛛男を1体倒すほどの戦闘力の持ち主で、改造されたことによってその力は大幅に強化された。オートバイの運転はほとんど経験が無かったが、ハヤトの特訓で乗りこなせるようになった。当初はマフラーを巻いていなかったが、「S.M.R.」としては不完全であったために寿命が残り少なくなっていたハヤトの死を見届けた後は彼の形見となったマフラーを巻くようになった。この作品では終戦の年(1945年)の生まれと設定されている。テレビシリーズ『仮面ライダー』第1 - 13話に登場する、本郷猛がベルトの風車「タイフーン」に風圧を受けることで変身した姿。通称「1号ライダー」「本郷ライダー」。のちにデザインが大幅に変更された「新1号」と区別する際には、「旧1号」と呼ばれる。風車ダイナモ・タイフーンから取り入れた風の力を胸のコンバーターラングでエネルギーに変換し、これを腰のエナージコンバーターで蓄積して全身に送り出すことで力を得ている。風力のない場所では変身もライダーの姿の維持もできない。人間より広い視界と赤外線による暗視能力、ズーム機能を持つ複眼Cアイ、4キロ四方の音を聞き取る聴覚、電波の送受信を行う超触覚アンテナ、対怪人用の脳波探知機Oシグナル、100トンの衝撃を吸収する足のショックアブソーバなど、基本的な機能面は1号・2号共通である。能力は、その後の訓練によって向上していった。なお、技とスピードを特徴とする設定は後のものだが、旧2号と交代するまでのわずか13話の間に旧2号とほぼ同数の技を披露している。マスクはFRP製で、分割方式ではなくヘルメットのようにすっぽりとかぶる。アクション用はラテックス製。後頭部には着用者の髪の毛がのぞく。耳の部分には通気孔が空けられている。のぞき穴周囲のビスは4つのものと5つのものがあり、ねじ穴はマイナスである。粘土造型を担当したのはエキスプロダクションの三上陸男。旧1号のマスクは藤岡弘の頭部にあわせて作られたため新1号よりも小ぶりであるという説があったが、新1号マスクは旧1号から型取りしているため、実際のサイズに大差はないと考えられる。マスクの各部については以下の通り。スーツの生地は、初期はシカ皮だった。後期はビニールレザー製に変更されたが、本皮のものもあったらしい。胸のコンバーターラングはラテックス製。旧1号の変身ベルトは下地が白い。装飾によって様々なバリエーションがある。全体を通じていえることだが、細部のカラーリングは話数によって微妙に変化している。これは改良や補修を現場で行っていたという制作上の事情である。当時エキスプロダクションに所属していた前澤範は、番組の長期化を想定していなかったため塗料を作り置きしておらずにその都度調合しており、また絵の具の質も悪かったことから変色していき様々な色の仮面ライダーが存在していたと証言している。ヨーロッパで戦っているという設定になっていた仮面ライダー1号は、藤岡弘の復帰に伴い第40・41話で再登場し、以後は何度か2号と共闘した。この時期も「旧1号」ではあるのだが、スーツが以前と異なる独特の色合いをしているため、撮影ロケ地にちなんだ「桜島1号」という愛称がある。映画『仮面ライダー対ショッカー』では、この姿で変身ポーズを披露している。1998年のビデオ『仮面ライダーメモリアル』では藤岡のナレーションで「戦闘経験を積み重ねることによって肉体が変化した」と語られており、「第一形態」である旧1号に対し、桜島1号は「ヨーロッパ時代の第二形態」と解説している。桜島1号のマスクは新規に造形され、アップ用では初めて顎紐が付けられた。光沢があり、耳の通気孔がなくなっている。また、Oシグナルはダミーになっている。第41話のみ旧1号のマスクを併用している。バイクアクションの撮影時には、ラテックス製のマスクとジャージ生地のスーツが用いられた。第53話から登場した、仮面ライダー1号が強化を遂げた姿。2号同様に風力エネルギーを体内に蓄えることで自在に変身できるようになっており、その際は「ライダー、変身!」の掛け声とともに独自のポーズをとる。身体能力は以前より向上しているが、敵怪人もまた強くなってきているので、技の多彩さをもって対抗している。必殺技の代表であるライダーキックには戦況に応じた様々なバリエーションがあるほか、打撃技や投げ技も充実している。このため「技の1号」の異名を持つようになった。外見も大幅に変更されている。こうした一連の変化に関する説明は、劇中ではまったくされていない。新1号編のOPや第86話の回想シーンでは、新1号編の衣装を着た本郷の改造シーンらしき新規撮影カットがあるが、これが「再改造の場面である」と明確に述べられているわけでもない。阿部征司はこの件に関し、「わざわざ説明する必要はないだろうし、子供達も気にしないだろうという意識があった。大人は理由に気を遣うだろうけど(要約)」と、細かな連続性を番組内で追及する姿勢は取らない旨を語っている。1972年当時の児童向けには「体の機械の仕組みが変わったから」とだけ解説されており、どのような過程を経て強化されたのかまでは語られていなかったため、設定の解釈には諸説がある。最もよく知られているのは「ショッカーにわざと捕獲され、死神博士の手で再改造手術を受けた。本郷は自己催眠によって意識を保ち続けており、脳改造される前に脱出した」という『テレビランド』発祥の説で、これは平山亨の承諾も得ている。それとは別に、『テレビマガジン』や黒崎出版の図鑑の類では「本郷が自らの手で改造を加えた」と語られており、こちらの説を支持するファンも多い。また前述の通り『仮面ライダーメモリアル』では「戦闘経験を積み重ねることによって肉体が変化した」とされている。新規デザインで登場。設定では長い戦いの中、傷つき機能低下した身体をカバーするため本郷自身によって強化したとされている。また戦いの最中に一時死亡するが不死鳥の様に蘇っている。体型は本作撮影時点での藤岡弘、に合わせて太めとなっているほか、両肩には肩当てが付いている。配色は桜島1号に準じた黒を基調にCアイとマフラーが赤、手袋やブーツ、クラッシャーやコンバーターラング、エナジーコンバーターが緑、変身ベルトが銀となっており、四肢には細く赤い線が彫られている。サイクロン号も「ネオサイクロン」としてデザインが一新された。デザインを担当した田嶋秀樹はマッシブな造形について演じる藤岡の姿と強さを追求した結果と語っており、配色については「本郷猛の帰還」という意味を込めて「桜島1号」をオマージュした色合いにしたと発言している。本郷猛がベルトのタイフーンを回転させ戦闘スーツと特殊マスクを装着する事で姿を現すバッタの能力を持った改造人間。パンチ主体の重厚で真っ直ぐな戦闘スタイルが特徴的な「力の1号」。テレビシリーズとは異なり、劇中に於ける仮面ライダー1号の呼称や変身ポーズはオミットされているスーツは黒が基調でマフラーが赤、マスクは上半分がダークブルー、マスク顎部分(クラッシャー)や胸のコンバーターラング、グローブとブーツがブルーグリーンというカラーリング。ベルトは白。一文字のスーツとの形状的な差異としては、肩のプロテクターが生地の外側に付いていること、スーツの上下が分かれたセパレートになっていることが挙げられる。背面のメッシュ部分の形状も、1号と2号で異なっている。デザインは出渕裕が担当した。配色は旧1号をイメージしている。スーツアクターの前田浩によれば改造直後という設定から、力はあるが戦い方を理解していない。控えめのアクションにしたとしている。物語の進展とともに、ライダーキックという跳び蹴りが必殺技として確立される。ライダーキックは上空へジャンプ、宙返りを経た後に怪人めがけて蹴りこむ技として表現されている。しかし、ライダーごっこの最中にライダーキックの真似をして怪我をする子供が現れたことが問題となり、ライダーキックを真似る子供に本郷が注意を呼びかけるシーンや、ライダーの特訓シーンを見せつつ滝が子供たちにライダーキックの危険性を諭すシーンも劇中挿入された。このほかにもライダーは多数の格闘術を決め技として用い、ライダーダブルキックに代表される1号・2号の合同技も時に繰り出された。後のシリーズにおいてもライダー達はライダーキックとほぼ同様のキック技を始めとした、多数の必殺技を用いるようになっている。本作の直前に多くの同スタッフによって制作された『柔道一直線』の技が、仮面ライダーの必殺技のベースになっている。必殺技の撮影では、柔道一直線で多用されたトランポリンを使いジャンプや回転するシーンを撮影し、これを編集でつないでいく手法がとられている。特撮版の本郷猛 = 仮面ライダー1号は「48の技を持つ」と言われる技の1号(新1号時代)の異名を持つため、ここに挙げた技が全てではない。サイクロン号を除き固有の武装を持たない仮面ライダー1号の技は基本的に自らの肉体から繰り出すものだが、剣術や棒術にも長けている1号は、しばしば敵から奪った武器を振るっている。ゲームソフトなどではオリジナルの技も多く設定されているが、以下で特に記載がないものは、特撮版の技である。なお、パンチやチョップなどスタンダードな技は省いている。名称はないが、ダブルパンチの連打や、Oシグナルによる意志の共有などもある。『仮面ライダー』では、当初は専門的なアクションを除き藤岡弘自身が務めていたが、藤岡の負傷降板後は岡田勝が主に担当した。新1号編では、中屋敷鉄也が新1号を演じたが、中屋敷が『超人バロム・1』へ異動した後は大杉雄太郎が起用された。『仮面ライダー』2年目のメインスタントマンは明らかになっておらず、室町レーシングのスタッフが交替で担当していたとされる。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。