降誕教会(こうたんきょうかい、, , )は、パレスチナベツレヘム県ベツレヘムに位置するキリスト教の教会である。聖誕教会ともいう。2012年に国際連合教育科学文化機関により世界遺産(危機遺産)に登録された。イエス・キリストが降誕と伝承される洞穴を中心として、その上に立てられている聖堂を、ローマ・カトリック(フランシスコ会)、東方正教会、アルメニア使徒教会が区分所有する。クリスマスになると、大勢の観光客が訪れる場所でもある。コンスタンティヌス1世の時代に、イエス・キリストが生まれたとされていた洞穴の上に聖堂の建設が始められ、339年に完成した。この聖堂は6世紀の火災で失われ、モザイクの床がわずかに現存するのみである。再建はユスティニアヌス1世の時代に行われ、この6世紀の聖堂が基本的に現存する聖堂に受け継がれている。生誕教会に隣接してローマカトリック教会(フランシスコ会)により聖カテリナ教会()が1882年に建てられ、その後モダンな教会堂に改築され、現在クリスマスに世界へ向けてテレビ放送される生誕記念のミサは、そこで行われる。2002年、パレスチナ・ゲリラが立てこもり、イスラエル軍が包囲。包囲は約一ヶ月続き、その間ゲリラを匿った聖職者たちにも、水などの必要物資の供給が十分でなく、国際的な問題となった。降誕教会と関連する資産群は、2011年にユネスコに加盟したパレスチナにより、通常の世界遺産の登録のプロセスではなく、「緊急の保護を要する物件」として世界文化遺産(危機遺産)に申請されていた。しかしながら、そもそもパレスチナがユネスコに加盟すること自体に、アメリカ合衆国やイスラエルからの強い反発があったため、当初は登録を困難とする見方もあった。実際にユネスコの諮問機関であるICOMOSは、パレスチナによる申請は緊急の保護を要する類のものではないとして、登録の見送りを事前に勧告していた。しかし、ロシアのサンクトペテルブルクで開催された第36回世界遺産委員会において、本物件の登録審議を行うことが認められ、秘密投票によって委員会を構成する21カ国のうち、3分の2以上の賛成投票を得ることとなり、世界遺産への登録が認められた。またそれと同時にイスラエルによる反対動議も却下された。これはパレスチナ初の世界遺産登録であり、教会の主権、およびベツレヘムの地が、パレスチナのものであることをユネスコが認めた意味合いもあるため、イスラエルと緊密な関係を持つアメリカ合衆国のユネスコ離れが加速するとの見方がある。なお、アメリカ合衆国は国内法に基づき、パレスチナが加盟したユネスコへの分担金拠出を停止しているため、委員会では世界遺産基金の深刻な財源不足についても審議された。推薦されたのは以下の構成要素である。緩衝地域はベツレヘムの旧市街である。世界遺産としての公式な登録名は 、 である。そのため日本語での翻訳は、資料によって若干の表記揺れがある。
出典:wikipedia
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