『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』 (Standing on the Shoulder of Giants) は、2000年2月23日に発売されたオアシスの4枚目のオリジナルアルバム。イギリスでは発売から1週間で310,000枚以上を売り上げ、イギリス史上16番目に販売の出足が早かったアルバムである。英国レコード産業協会からはダブルプラチナの認定を受けほか、アメリカで約208,000枚を売り上げた。このアルバムがリリースされた前年の1999年、それまで所属していたクリエイション・レコーズの閉鎖をアラン・マッギーらが決めたため、オアシスが自ら立ち上げた「ビッグ・ブラザー」レーベルからのアルバムリリースとなった。同年、オアシスは2人のオリジナルメンバー、ボーンヘッドとギグジーを失った。また、オーウェン・モーリスに変わってマーク・ステントが新しいプロデューサーとして参加した。演奏には、ドラムループ、サンプリング、エレクトリックシタール、メロトロン、シンセサイザー、バックワードギターなどが使用されており、モダンサイケデリックの印象が強く、結果的として、エレクトロニカやヘビー・サイケデリック・ロックに影響を受けたより実験的な要素の濃いアルバムに仕上がっている。「ゴー・レット・イット・アウト!」やインド音楽の影響を受けた「フー・フィールズ・ラヴ?」、プログレッシヴな「ガス・パニック!」などは、前作までのバンド初期のスタイルとは異なったものとなっている。「リトル・ジェームス」は、リアムが初めて作曲した曲である。また、今作以降ノエルがボーカルをとる曲が複数収録されることになる。アルバムタイトルは、アイザック・ニュートンの次の言葉からとられている:私がより遠くまで見渡せたとすれば、それは巨人の肩の上に乗っているからである。 (If I have seen further it is by standing on the shoulders of giants.)ノエル・ギャラガーは、パブにいたとき、2ポンド硬貨に刻印されたこの言葉を見てオアシスのニューアルバムの名前にぴったりだと考えた。そこで彼はタバコのパッケージにこの言葉を書き留めたが、酔っていたため、翌朝になって起きてみると「Standing on the Shoulder of Giants」と書いてあるのに気付いた。そのため、アルバムタイトルにつけられた言葉には、「Shoulders」の「s」がなくなっている。アラン・マッギーが去り、さらに2人のオリジナルメンバー、ボーンヘッドとギグジーがアルバムの制作途中で抜けたため、印税など法律上の問題を回避する目的で脱退メンバーのパートは再度録音し直すことになった。結果的にアルバムはギャラガー兄弟とアラン・ホワイトのみの参加となり、ジャケットにも彼らの名前が記されている。ノエルは前3作で使用した機材を使わず、代わりに「たくさんの奇妙なペダル、古いギター、小さなアンプ」を購入し、新しいサウンドを探求することにした。新アルバムには締め切りがなかったため、「何日もかけて(新しく手に入れた機材を)いじり倒す」時間がとれたからである。アルバムのアートワークには、ニューヨーク市マンハッタン区西42丁にある500 五番街の屋上から撮影された写真が使われた。写真はマンハッタンの高層ビル群を背景とする風景で、有名な建築物がいくつも写っており、手前にはエンパイア・ステート・ビルディング、背後にはワールド・トレード・センターを望むことができる。カバー写真を制作した写真家は、1日のうち18時間もの間、半時間ごとに同じ構図の風景を撮影し続けた。これらの写真をデジタル合成したものが最終的な作品となっている。このアルバムからリリースされた全てのシングルのアートワークに、このアルバムアートワークをベースとしたものが使用されている。たとえば、「ゴー・レット・イット・アウト!」に使われたサッカーをする5人の男性を描写したアートワークは、本アルバムのカバーで前方に写っているビルをクローズアップで上から眺めるような構図となっている。この部分はサッカースタジアムの屋上から駐車場でサッカーをしている人を撮ったものであるが、完成されたカバーアートでは、編集によって屋上にいるかのように仕上がっている。『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』は、全英アルバムチャートに29週間チャート入りしたが、オアシスのスタジオアルバムでは最も短かった。イギリスでは、2000年に9番目に売れたアルバムとなった。アメリカではBillboard 200に24位で登場し、最初の週に約55,000枚を売り上げたが、2週目にはセールスが64%落ち込み、全米84位にまで急落した。
出典:wikipedia
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