セリアック病またはシリアック病( または )は、小麦・大麦・ライ麦などに含まれるタンパク質の一種であるグルテンに対する免疫反応が引き金になって起こる自己免疫疾患である。小腸内の上皮細胞には絨毛・微絨毛と呼ばれる小突起が存在して栄養の吸収を行なっている。セリアック病の患者がグルテンを含有する食物などを摂取すると、ヒトの消化酵素では分解できないグルテン分子の一部が小腸上皮組織内にペプチド鎖のまま取り込まれ、これに対する免疫反応がきっかけとなって自己の免疫系が小腸の上皮組織を攻撃して炎症を起こすことで絨毛などを損傷し、また上皮細胞そのものの破壊にまで至ってしまう。この結果、小腸から栄養を吸収出来なくなり、食事の量などに関らず栄養失調の状態に陥る。また、セリアック病未治療患者には度々うつ病、パニック障害、自閉症、ADHD、ADD等の行動・精神障害が見られるという報告があるが因果関係/発病のメカニズムは解明されていない。この疾患は他にグルテン性腸症、またはセリアックスプルー () とも呼ばれる。英語では他にもグルテン拒否症、非熱帯性腸症、グルテン過敏性腸症など様々な別名がある。患者の近親者にセリアック病患者が見られる事から遺伝的要因が大きいとされており、セリアック病の人のほとんどがHLA-DQ2またはHLA-DQ8が陽性である。外科手術・妊娠と出産・ウイルス感染・または激しいストレスなどが引き金となって発病する場合もあるとされる。セリアック病の症状は他の病気(過敏性腸症候群、鉄欠乏性貧血、クローン病、憩室炎、慢性疲労症候群など)と似ている。大部分の患者はグルテンを含まない(グルテンフリー)食品を摂る事で症状悪化を防ぎ、小腸の機能を回復する。現時点で根本的な治療法は無く、生涯グルテンフリーの食生活を続ける必要がある。市販の食品にはグルテンを含んだ物が多い事から、栄養士の助言を受けたり回避すべき食品のリストアップをおこなう必要がある。なお、グルテンはビタミン剤などの他に食品とは全く関係ないものに含まれている場合もあるので注意が必要。
出典:wikipedia
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