ジョン・ハンコック・センター("John Hancock Center"、ハンコックセンター)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ市にある超高層ビルである。世界的に有名な建築設計会社、スキッドモア・オーウィングズ・アンド・メリルの構造技術者、ファズラー・カーン(Fazlur Khan、1929年ダッカ生まれのバングラデシュ系アメリカ人)により設計された。シカゴでもウィリス・タワー(旧シアーズ・タワー)と並ぶ、代表的な高層建築物となっている。所在地は市の繁華街、ミシガンアヴェニュー875N。100階建ての超高層ビルは1969年の完成当時、シカゴ一の高さで、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルに次ぐ世界二位の高さだった。2009年現在ではウィリス・タワー、トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー、AONセンターに次ぎシカゴ四位で、全米五位の高層ビルである。ビルの用途はオフィスと商業(レストランなど)、ほか700戸ほどのコンドミニアムがある複合用途で、これらのコンドミニアムの中には世界一階数の高いところにある邸宅も含まれている。ビルの名は、アメリカ独立戦争の指導者ジョン・ハンコックにちなんでいる。ビルの95階にはシカゴでも有数の高級レストラン「The Signature Room on the 95th Floor」があり、客はミシガン湖を眺めながらの食事ができる。94階には一般向け展望フロアがある。ハンコックセンターからの眺めやその展望施設は、都心の反対側の金融街にあるウィリス・タワーと双璧をなす。展望フロアにはシカゴ市に関する展示や各方向に見えるものを解説した地図などがあり、展望フロアの一部は金網で保護された屋外になっており観客は地上314mの風を感じることができる。44階にあるスカイロビーには、アメリカで一番高い階にある屋内プールがある。ジョン・ハンコック・センターは、縦横やX字型の分厚いフレームがむき出しになった独特の外観が特徴である。これは建物を支える構造体を隠さずそのままデザインとして外に出す構造表現主義建築の一例であり、外観を見ればこの超高層ビルの重さを支えるチューブ構造や鋼鉄フレームの存在を感じることができる。ビルの外側に配したフレームで筒状の構造体をつくり、全体を吊るして支えるチューブ構造は、風や地震の揺れからビルを守り、ビルの軽量化や100階以上への超高層化を可能とする技術的アイデアであり、その後完成したワールドトレードセンターやAONセンターもこの構造を採用している。特にこのビルでは縦方向や横方向のほか、さらにX字型のフレームで補強をしている。これは超高層ビルの構造をより丈夫にし、ビル内部の柱を極力なくしてオフィスに柱が立ち並ぶ事態を避けるための工夫である(柱を減らしてオフィスに賃貸できる面積を増やしたことで経済性も高まった)。頑丈そうなフレームが壁面を覆う独特の外観はジョン・ハンコック・センターを建築史上でも記念碑的な存在としている。こうした構造表現主義的・ハイテク建築的手法は、1980年代以降香港上海銀行・香港本店ビルなどを手がけたノーマン・フォスターらが多用しているが、構造エンジニアでもあったファズラー・カーンがその先駆的役割を果たした。内装は1995年に一新され、ロビーにトラバーチンや模様入り大理石が張られるなどした。ビル外側の楕円状の公開空地は、季節の草花や3.7m(12フィート)の滝がある市民の憩いの場になっている。ビル上方は夜になると白くライトアップされシカゴ全域から見ることができ、さらに祝日ごとにライトアップの色が変わる。
出典:wikipedia
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