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ウィケッド

『ウィケッド』(Wicked) 若しくは『ウィキッド』は、ブロードウェイのミュージカル舞台。サンフランシスコでのトライアウトを経て2003年10月30日にニューヨークのガーシュイン劇場で初演を迎えた。ストーリーは、アメリカでは誰もが知っている少女ドロシーの冒険物語「オズの魔法使い」の裏話として構成され、西の悪い魔女・エルファバと南の良い魔女・グリンダの知られざる友情を描いている。原作は、1900年に刊行されたライマン・フランク・ボーム著の『オズの魔法使い』と1939年に公開された映画『オズの魔法使』を基にし、1995年に刊行されたグレゴリー・マグワイア著の「オズの魔女記」。エルファバ (Elphaba) の名前は『オズの魔法使い』の作者ライマン・フランク・ボーム (Lyman Frank Baum) の頭文字L、F、Baから作られた。この作品はオズの国の魔女達の視点で描かれ、ドロシーがカンザス州からオズの国に到着する前から到着した後まで映画や小説のディテールと絡め、『オズの魔法使い』の裏の歴史物語としてもの悲しく語られている。『オズの魔女記』をウィニー・ホルツマンが書き直し脚本化し、が作詞作曲を手掛けたミュージカル版ウィキッドは、原作を大幅に脚色しなおして、テンポがよく趣のある作品に仕上がった(そのため、キャラクター、ストーリーは原作とは異なっている)。境遇の全く異なる魔女2人、西の悪い魔女エルファバと南の良い魔女グリンダが互いの性格や視点の違いに戸惑いながらの友情、ボーイフレンドとの三角関係、オズの魔法使いによる腐敗政治、エルファバの世間の評判の陥落に焦点を当てながらも、肌の色の違いや動物たちに象徴させたアメリカ社会が抱える弱者への差別問題がある。湾岸戦争がきっかけで制作されたミュージカルであるという話もあり、「アメリカにはアメリカの正義があり、イラクにはイラクの正義がある」といった「表の正義と裏の正義」、「正義とは一体なにか?」といったところにメッセージを込めたいといった製作者の思いがあったという裏話があり、最後にはどんでん返しも用意されている。ちなみに、ミュージカル版にはオズの魔法使いにも出てくる、ブリキ男、カカシ、空を飛ぶ猿たちが誕生秘話も含めて登場する。意気地のないライオンは尻尾だけ、ドロシーは影絵だけで、愛犬トトは名前しか出てこない。マーク・プラットおよびデイヴィッド・ストーンと提携したユニバーサル・ピクチャーズによりプロデュースされ、ジョー・マンテロ演出、ウエイン・シレント振付により、2003年5月、サンフランシスコのカレン劇場で"SHN" による、ブロードウエイ公演前の試験興行を経て、2003年10月、ブロードウエイのガーシュイン劇場で開幕した。オリジナル・キャストはエルファバ役にイディナ・メンゼル、グリンダ役にクリスティン・チェノウェス、オズの魔法使い役にジョエル・グレイ。オリジナル・ブロードウエイ公演はトニー賞3部門、ドラマ・デスク・アワード6部門を、キャスト・アルバムはグラミー賞を受賞した。2013年10月30日、ブロードウエイ公演は10周年を迎え、それまで4,155回上演を記録し、史上11番目のロングラン公演作品となった。通常の上演時間は2時間30分で、その他に15分の休憩時間がある。ブロードウエイ公演の成功により、数々の北米公演、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネートされたウエスト・エンド公演の他、世界中で公演が上演されている。2003年の開幕から世界中で興行収入の記録を塗り替えており、ロサンゼルス、シカゴ、セントルイス、ロンドンでは週間興行記録を保持している。2011年1月2日、ロンドン、ブロードウエイ、2つの北米ツアー公演で同時にそれまでの週間興行記録を塗り替えた。2013年の最終週、ブロードウエイ公演はさらに記録を塗り替え、320万ドルの興行収入をあげた。ウエスト・エンド公演と北米ツアー公演はそれぞれのべ200万人が鑑賞した。作曲・作詞のスティーヴン・シュワルツは休暇中にグレゴリー・マグワイアの1995年の作品『オズの魔女記』を読み、舞台化の構想が浮かんだ。しかしマグワイアは実写映画化を計画していたユニバーサル・ピクチャーズとすでに知的財産権の契約を交わしていた。シュワルツはユニバーサルのプロデューサーであるマーク・プラットに『オズの魔女記』の舞台化について切々と訴えつつ、1998年、シュワルツはコネチカット州でマグワイアを説得した。この結果、プラットはユニバーサルとデイヴィッド・ストーンと共に共同プロデューサーとして契約を結んだ。小説ではドロシーがやって来る何年も前からのオズの国を舞台に政治、社会、善と悪の倫理的解釈を描いている。エメラルド・グリーンの肌色をし、人々から誤解されているが賢く情熱的で、後に悪名高い西の悪い魔女となる少女エルファバと、金髪で美しく人気のある、後に南の良い魔女となる少女グリンダが中心人物となっている。場所や出来事により5章に分かれており、登場人物や状況は1900年のライマン・フランク・ボーム著『オズの魔法使い』および1939年の映画『オズの魔法使』に沿っている。本当に「ウィキッド」(悪い)なのは誰か、良かれと思ったことが悪い結果を生むことが果たして悪気があって悪い結果を生むことと同義であるのかを読者に考えさせる。シュワルツはいかに小説の濃度を凝縮し、複雑な筋を明快にするか熟慮した。最終的にマーク・プロットと共に構想を練り、マグワイアの小説を完全に舞台化するのではなくオリジナルの舞台を作り上げる方向で話し合いを重ね、エミー賞受賞脚本家ウィニー・ホルツマンに1年かけて概略を任せることとなった。1939年の映画を基にエルファバの視点から描かれたマグワイアの作品から草稿が作られたが、その舞台化のあらすじは小説の内容から程遠いものとなった。ホルツマンは『プレイビル』誌のインタビューで「悪役であるエルファバの視点で描き、大学で2人の魔女がルームメイトとなるというマグワイアの素晴らしいアイデアを採用したが、小説では描かれていない友情が深まっていく過程が舞台版の大筋となるところが大きな違いである」と語った。シュワルツはこの違いについて「当初は後にグリンダとなるガリンダとエルファバの関係性、この女性2人の友情、そしてこの2人がどのようにして全く違う運命に導かれるのかに興味があった」と語った。この明らかな違いに加え、フィエロのかかしとしての登場、最後の場面でのエルファバの生存、ネッサローズが生まれつき腕がないのではなく車椅子の生活、ボックがグリンダを愛し続けニック・チョッパーの代わりにブリキの木こりになる点、ウィンキー国のヴィンカスでのエルファバの生活がカット、ディラモンド教授が殺されないなどの変更点がある。ミュージカル版の脚本、歌詞、曲は読み合わせの間にどんどん変更された。この時のワークショップには、シュワルツが作曲の際にイメージしていたトニー賞受賞女優クリスティン・チェノウスがグリンダ役で参加していた。当初エルファバ役にはステファニー・J・ブロックが配役されていたが、2000年、イディナ・メンゼルが配役された。2000年初頭、ワークショップからブロードウエイ公演に発展させるため、ニューヨークのプロデューサーであるデイヴィッド・ストーンが起用された。演出にジョー・マンテロ、振付にウエイン・シレントが起用され、トニー賞受賞デザイナーのユージーン・リーが、ボームの小説のウイリアム・ウオレス・デンスロウによる挿絵およびマグワイアが構想した巨大時計を基に舞台装置をデザインした。衣裳デザイナーのスーザン・ヒルファティがエドワード7世の時代の衣裳を基に200着以上の衣裳をデザインし、照明デザイナーのケネス・ポズナーが800以上のライトを使ってそれぞれの雰囲気に合わせた54場面を作り上げた。2003年4月までに全ての出演者が決まり、一般に公開される準備は整った。2003年5月28日、サンフランシスコのカラン劇場でブロードウエイ前のSHNによる試験興行が行なわれた。2003年6月10日、正式に開幕し、6月29日に閉幕した。観客の反応は概ね好評であったが、批評家にはその舞台の美しさは認めつつも脚本、音楽、振付を過小評価した者もいた。『バラエティ』誌のデニス・ハーヴェイは「平凡な」脚本、「陳腐な」歌詞、「ありきたりの」音楽と語りつつ、「スマートな演出」、「優雅なデザイン」、「素晴らしい出演者」であると評価した。『サンノゼ・マーキュリー・ニューズ』の"Karen D'Souza" は「エメラルド・シティの本当のテーマ」と記した。賛否両論ではあったが、ブロードウエイ公演前に大規模な改訂を行なった。ホルツマンは「スティーブン(・シュワルツ)はサンフランシスコでの公演終了からニューヨークでのリハーサルが始まるまで3ヶ月かけて書き直したと力説していた。これは重要なことだった、ここでこの公演の運命が決まった」と語った。いくつかの曲は少々変更し、脚本の数箇所が書き換えられた。シュワルツが懸念していたフィエロの人生哲学を明示するため、フィエロを紹介する『"Which Way is the Party?"』がカットされ、その代わりその後の『"Dancing Through Life"』に代用された。またチェノウス演じるグリンダに比べ、メンゼル演じるエルファバが暗いことが懸念されていた。『サンフランシスコ・クロニクル』紙の批評家ロバート・ハーウィットは「メンゼルが役に入り込んだ悪い魔女エルファバはチェノウスのグリンダの陽気さが必要だ」と記したため、エルファバをより引き立てることにした。ブロードウエイ公演への改訂についてシュワルツは「脚本と音楽を書き換えなくてはいけないことは明らかだった。批評家達は率直で助かった。劇場に来る前から批判するニューヨークと違って、正直で建設的な批評から多くを学んだ」と語った。2003年10月30日、ブロードウエイ公演が開幕した。物語は、オズ国民が「西の悪い魔女」の死を喜び祝う場面から始まる。舞台に降臨したグリンダは、あらためて魔女が溶けたことを国民に告げると、彼女の身上を語り始めた。魔女はその母親と見知らぬ男との情事の産物であり、父親は、全身緑色をした彼女のことを忌み嫌っていた("No One Mourns the Wicked")。これから語られるのは、グリンダと魔女の上に起きたできごとの回想録である。グリンダ、当時はガリンダ・アップランドと、足に障害を持つ妹・ネッサローズを連れた姉のエルファバは、ともにシズ大学("Dear Old Shiz")に入学する。エルファバの父は、障害を持つ愛娘ネッサローズに宝石をあしらった美しい銀色の靴を贈り、対して姉のエルファバにはネッサローズの世話をするよう厳しく言い渡した。シズ大学学長のマダム・モリブルは学生たちに自己紹介をした後、寮の部屋割を発表する。二人の意に全く反して、ガリンダとエルファバは同室になってしまった。エルファバの生来の魔術の才に気づいたマダム・モリブルは、彼女が将来オズの魔法使の右腕となって活躍できると言う。それを聞いたエルファバは浮き足立ち、魔法使と自分がこれからどんな偉業を成し遂げるだろうかと夢想する("The Wizard and I")。同室のガリンダとエルファバは、各々の実家に向けた手紙の中で、互いの不運な部屋割や、そりの合わないルームメイトの事を嘆く("What is this Feeling?")。大学の講義が始まり、シズ大学唯一の動物教師、ヤギのディラモンド教授が登壇するが、彼の授業は動物排斥運動団体によって中止させられてしまう。学生が去った後、ディラモンド教授はエルファバにオズの現状を打ち明ける。オズの実態が外観とは違う事、何者かがオズの動物たちから言葉を話す能力を奪いつつある事を("Something Bad")。さて、フィエロ・ティゲラーはウィンキー国の王子であったが、王子ゆえ、やはりお気楽で頭がからっぽの男であった。彼がシズ大学に入ると、その無類の王族ぶりはすぐに周囲に知れ渡る事となった("Dancing Through Life")。彼が学生を集めて開いたパーティに、ボックというひとりのマンチキンがガリンダを誘う。ところがガリンダは彼の名前をビックだと思っているほどボックに興味がなかった。ガリンダはフィエロをパートナーにと考えていたので、ボックにはネッサローズを誘うように仕向ける。パーティの支度をしている途中、ガリンダは黒い三角帽子の入った箱を見つけ、エルファバに「プレゼント」として贈る。その帽子を被ったエルファバがパーティ会場に現れるが、ただ嘲笑の的になっただけであった。しかしエルファバは嘲笑の中ひとり踊りだす。そのときマダム・モリブルが現れ、ガリンダに魔法の杖を手渡す。それは、ガリンダがネッサローズとエルファバにした「親切」に対しての、エルファバの感謝の気持ちであった。良心の呵責を感じたガリンダはダンスフロアに出てエルファバと共に踊り、ふたりは新たな友情を育みはじめる。パーティが終わり、部屋に戻ったガリンダはエルファバに語りかける。新しい友人をイメージチェンジさせ、人気者("Popular")にさせてあげると。エルファバは、ネッサローズの不幸な身の上は自分のせいだと明かす。彼女の母は妊娠中、次の子がエルファバのような緑色にならないよう、とある植物を食べ過ぎたのだという。その影響でネッサローズの足は永遠に動かなくなり、母親は出産の時に亡くなってしまった。ガリンダは、自分はフィエロと結婚する予定だと公言する。ただし、その事をフィエロは知らないのだが。その翌日、遂にオズ当局はディラモンド教授を追放する。新しい歴史の教授はライオンの子を入れた籠を持って登場し、動物はこれから籠に入れて飼育され、二度と言葉を習うことはないと宣う。このライオンが、のちの臆病なライオンである。怒ったエルファバとフィエロはライオンを盗み、解放してやる。ふたりは互いに心動くが、フィエロは動揺し、その場を後にする。エルファバは橋の下に逃げ込み、フィエロのような人が自分のような者を愛することなどないと呟く("I'm Not That Girl")。エルファバを見つけたマダム・モリブルが、彼女がオズの魔法使に拝謁を許されたと報告する。エメラルド・シティに向かう鉄道の駅で、ガリンダとフィエロはエルファバを見送る。ガリンダは、フィエロの気を引こうと、ディラモンド教授に敬意を表して自分の名前を「グリンダ」にするわ、と宣言した。教授は以前、何度言ってもそのように間違って発音していたのだ。フィエロは聞き流していた。エルファバに心を奪われていた。申し訳なさを感じたエルファバは、一緒に魔法使に会おうとグリンダを誘う。一日エメラルド・シティを観光した後("One Short Day")、エルファバとグリンダは魔法使との謁見へ向かう。魔法使は来客に会うときは必ず、大掛かりな特殊効果を用いていた。だが、エルファバの前には身一つで姿を現した。彼はエルファバに、彼の協力者となるよう持ちかける("A Sentimental Man")。マダム・モリブルがエルファバの卓越した魔術の才能について彼に話して聞かせたという。魔法使がエルファバを招待したのはこのためだった。その時、闇の中からマダム・モリブルその人が姿を現す。エルファバが魔法使のお気に召すかを案じ、あとをつけてきたのだと言う。実は彼女は魔法使の下でオズの国の広報官を務めていたのだ。エルファバはマダム・モリブルの登場に非常に驚いたが、後を尾けられていた事に怒りはせず、モリブルの「宣伝」が上手くいったことを喜んでいた。マダム・モリブルと魔法使の関係がただならぬものである事は観客の目には早い段階から明白であったが、果たして彼らは密な協力関係にあった。かつ、よからぬ策略においての共謀関係であった。そのわけはすぐに明らかになるのだが、この段階ではまだ語られない。魔法使はエルファバに、魔力の試験を課する。魔法の呪文の本グリマリーを使い、召使いの猿チステリーを、空を飛べるようにしてみよというのだ。生まれながらにして古代言語の知識を持っていたエルファバは、見事チステリーに翼を与えてみせた。しかし、場面は不気味な様相に一変する。魔法使いがエルファバに唱えさせた呪文は、単に一匹の猿に翼を与えただけではなかったのだ。エルファバの期待以上の能力に心を弾ませた魔法使が見せたものは、無数の翼猿が飛び交う巨大な檻であった。興奮した魔法使は、この猿たちを工作員として動物の運動を破壊させようと言い放った。マダム・モリブルもまた目をぎらぎらと輝かせて、エルファバになら出来ると思っていたわと口走る。ところが。当のエルファバは、それを聞いて愕然としていた。恐怖に震えあがっていた。マダム・モリブルと魔法使は政府の黒幕であった。シズ大学の学生の間では、動物排斥運動は過激派の仕業であると言われてきた。しかし、それは違ったのだ。彼らこそがその運動の首謀者だった。表向きには動物の職員の解雇や国外追放を遺憾に思っているように見えていたマダム・モリブルが、実はその解雇・排斥の指導者であった。これらすべての関係が、エルファバの頭の中で一瞬のうちに繋がった。マダム・モリブルと魔法使に対して、当然のごとく怒りが沸き立った。オズ政府の二人はエルファバが自分たちの思い通りにならないと悟るやいなや、今度は彼女を有害な破壊分子と睨み始めた。もはやエルファバは、怒るというより信じられなかった。かつて自分が彼らを信じていたのが悲しかった。彼のように偉大になりたいと努力してきたというのに。あこがれの魔法使は、何の力も持たない単なる中年であった。エルファバとグリンダは全速力でその場を逃げ出した。オズの兵士が追って来ていた。グリマリーはエルファバの手中にあった。ふたりは町中で最も高い塔に逃げ込んだ。マダム・モリブルがオズ国民に向け、「悪い魔女」のエルファバに騙されないように、と通知するのが聞こえた。箒に魔法をかけて飛べるようにしたエルファバは、グリンダに一緒に来るよう説得する。逡巡するグリンダ。しかし、彼女にとって、世間の好感度はきわめて重要な事項であった。その欲望に逆らうことが出来ないグリンダは、エルファバの誘いを断る。直後、衛兵が塔の扉を破って中へと押し寄せてきて、「破壊分子」の一員であるとしてグリンダを捕えた。エルファバが箒を振りかざし威嚇しながら、グリンダは何の関係もないと叫んだそのとき、猛烈な爆風が吹き荒れてあっという間に兵士たちをちりぢりに吹き飛ばした。エルファバは宙に舞い上がっていた。兵士たち、市民たちを挑むように見下ろして、彼女は絶唱する。自分の持てるすべての力をかけて魔法使と戦うと ("Defying Gravity")。革命戦士の銃のごとく、箒を高々と掲げるエルファバ。その姿が暗転して、第一幕は終わる。程なくして。マダム・モリブルによるネガティヴ・キャンペーンにより、エルファバは「ザ・ウィキッド -西の悪い魔女-」という汚名を背負う。グリンダは、モリブルと開いた記者会見で、フィエロとの婚約を電撃発表する ("Thank Goodness")。その頃、難を逃れてマンチキン国の総督官邸に辿りついたエルファバは、今や総督となったネッサローズから、妹の足を治すために力を使わなかった事を咎められていた。エルファバはネッサローズの宝石をちりばめた靴に魔法をかけ、ルビーの靴に姿を変えた。その靴を履いたネッサローズは、たちまち歩くことが出来るようになる。それを見ていたボックは、自分はネッサの使用人として身を捧げてはいるが、心はいまだグリンダに奪われていることを告白する。怒り狂ったネッサローズがエルファバのグリマリーを取り上げて呪文をかけ、ボックの心臓は縮まってゆく。ボックへの執着によってマンチキンの国民に圧政を強いていたと悟り後悔するネッサの姿を見て、エルファバはボックを救おうと魔術を試みる。やがてボックは苦痛から解放される。エルファバがとったのは、彼の心臓を取り去り、ブリキのきこりに生まれ変わらせるという方法だった。ネッサローズは発狂し、すべての罪をエルファバに着せる。エルファバは残りの翼猿を解放しに魔法使の宮廷へ戻る。魔法使はエルファバの関心を取り戻そうと、それに従う ("Wonderful")。だが猿たちの中に、言葉を失い単なる山羊と化したディラモンド教授の姿を見つけたエルファバは、魔法使の誘いをはねつける。そしてエルファバが逃げ込んだのは、フィエロの元であった。ふたりは愛を確かめ合い、ともに逃げることを決意する。これを見ていたグリンダは、親友と婚約者が自分を裏切ったことに打ちひしがれる("I'm Not That Girl (Reprise)")。腹いせにグリンダは、マダム・モリブルと魔法使に対し、エルファバの弱点は妹、妹のためならなんでもすると暴露する。それを聞いたモリブルは、得意の気象魔法を使ってネッサローズを竜巻に巻き込もうと画策する。暗い森に逃げ込んだフィエロとエルファバは、あらためて愛を確かめあう。しかしその時、妹の身があぶないことを察知するエルファバ ("As Long As You're Mine")。急いで助けに向かうが、着いた時には既に手遅れであった。ドロシーとトトがグリンダに見送られてイエロー・ブリック・ロードを歩み去ったまさにその瞬間を目撃したエルファバはグリンダにつかみかかるが、エメラルド・シティの衛兵に捕えられる。助けに来たフィエロは自らおとりになり、エルファバを逃がす。衛兵はフィエロをトウモロコシ畑のそばまで連れて行き、エルファバの居場所を喋らせようと拷問にかけ続けた。自分の城に逃げ延びたエルファバは、フィエロを救うためありとあらゆる呪文を唱えるが、力が及ばない事を感じていた。よかれと思ってした事が仇になる。自分に関わる者は不幸になる。エルファバは「ウィキッド」の運命を呪う("No Good Deed")。そのころ、ボックとオズの市民は魔女狩りの用意をしていた("March of the Witch Hunters")。それを見たグリンダはエルファバの城へ赴きドロシーを解放するよう説得するが、エルファバはそれを拒むと、グリンダに懇願する。オズの中では自分は「ウィキッド=悪い魔女」、その悪名を晴らさずにいてほしい。そして、グリンダにはオズで権力を握ってほしいと。固い約束を交わしたふたりは、真の友情で結ばれる("For Good")。怒れる群集の隊列がエルファバの城に到達した時、隙を狙ってドロシーはバケツの水をエルファバにかけ、遂にエルファバは溶ける。何が起きたのかわからないグリンダ。残されたものは、親友の黒い三角帽子と緑色の薬瓶だけだった。エルファバの死を嘆き、その後、グリンダはエルファバの遺した薬瓶を魔法使につきつける。彼女の母親と密通した見知らぬ男とは誰だったのか? 魔法使こそが、エルファバの父親であったのだ。呆然とする魔法使を気球に乗せ、オズから追放するグリンダ。マダム・モリブルは牢獄へ。そして場面は冒頭へ、グリンダはオズ国民の前に姿を現す。そのころ、エルファバによって脳みそのないかかしの姿に変えられたフィエロが、秘密の入り口からエルファバの城に潜り込む。そこに居たのはエルファバ、彼女は生きていたのだ。再会を喜び合うふたり。そしてグリンダが「良い魔女のグリンダ」としてオズ政府を再編することを国民に宣言しているころ、エルファバとフィエロはオズを後にする。ふたりは二度とオズに戻ることはなかった ("Finale")。ブロードウェイのオリジナルキャストはエルファバ役にイディナ・メンゼル、グリンダ役にクリスティン・チェノウェスと演劇界の人気女優2人が主役を務め、オズの魔法使いはミュージカル「キャバレー」や「シカゴ」でお馴染みのジョエル・グレイが演じた。メンゼルは2004年6月のトニー賞で主演女優賞を受賞。授賞式では最大の見せ場「Defying Gravity」を熱唱した(チェノウェスもノミネートされた)。舞台制作はハリウッドの大手映画会社ユニバーサル映画が行い、14億円の巨額を投じたことでも話題となった。大掛かりな舞台装置や、舞台を彩る美術・衣装・照明・音響も豪華で見応えがある。シカゴ版の開幕では米国最大のTVコメディー番組サタデー・ナイト・ライブに長年出演したアナ・ガスタイヤーがエルファバを演じ、またロンドン版ではブロードウェイ・オリジナルキャストのイディナ・メンゼルが2006年12月まで再演して話題をさらった。ブロードウェイ・オリジナルキャストにより録音されたCDは、2005年にグラミー賞を受賞。2006年11月にはミュージカルCDとしては極めて珍しいプラチナセールスを記録している。ロサンゼルス公演には、かつてアダム・ランバートも出演していた。第一幕第二幕≠ オリジナル・ブロードウエイ・キャスト・レコーディングのアルバムには含まれない『ウィキッド』の音楽は強いテーマを持ち、従来のミュージカル音楽よりも映画音楽に類似している。多くのミュージカル音楽がそれぞれの曲にわずかな重複を含みつつ新たなモティーフやメロディを用いるのに対し、シュワルツは作品中にいくつかのライトモティーフを組み入れた。これらのモティーフのいくつかはアイロニーを示しており、例えば『"Dancing through Life"』の曲中にガリンダがエルファバに「不気味な」帽子をプレゼントする際、それ以前のエルファバとグリンダが互いに嫌い合う『"What is this Feeling?"』のテーマが反芻されている。『ウィキッド』には全体を通して2つのテーマがある。シュワルツは珍しくそれ以前の作品のモティーフやメロディを使用している。1つはエルファバのテーマに、シュワルツが音楽監督を務めた1971年のオフ・ブロードウェイ作品『"The Survival of St. Joan"』の一部が使用されている。2004年のインタビューで彼は「私はこのメロディがとても好きだったけれども、それまで何に使ったら良いのかわからなかった」と語った。1971年に彼が作ったコード進行は『ウィキッド』のオーケストラで有名なテーマとなった。楽器編成を変えることにより、同じメロディでも違った雰囲気を表現することを可能にした。序曲ではこのメロディは金管楽器と重厚なパーカッションで表現している。これについてシュワルツは「巨大な闇が観客を脅かすように」と語った。『"As Long As You're Mine"』ではピアノとエレクトリックベースで同じコード進行により演奏されるが、ここではロマンティックなデュエット曲になっている。新たな歌詞に加え、別の間奏により『"No One Mourns the Wicked"』ではこのテーマがこの曲の核心となっている。シュワルツはライトモティーフの『"Unlimited"』を第二の主要なモティーフとして全編に使用している。タイトル曲には含まれていないが、他のいくつかの曲にセクションで使用されている。1939年の映画『オズの魔法使』の作曲家ハロルド・アーレンに敬意を表し、『"Unlimited"』のメロディに『虹の彼方に』の最初の7音を組み込んだ。シュワルツはこのことについて冗談で「著作権法によると、8音目まで使うと、人々が「メロディを盗用した」と言われるからね。もちろんリズム、ハーモニー、コードなども全く違う。それでもまだ『虹の彼方に』の最初の7音なんだ」と語った。シュワルツは短音階を多用し、このモティーフの起源をわかりづらくしている。これにより、当初変ニ長調で書かれた『"Defying Gravity"』などのような対比を作り出した。しかしエルファバが妹を歩けるように力を使った時の曲『"The Wicked Witch of the East"』では『"Unlimited"』は長音階で演奏される。2003年12月16日、オリジナル・ブロードウエイ公演のキャスト・レコーディング・アルバムがユニバーサルミュージックより発表された。『ウイキッド』の舞台で使用される『"The Wizard and I (Reprise)"』と『"The Wicked Witch of the East"』以外の全ての曲が収録されている。第二幕開幕時の『"No One Mourns the Wicked"』の短いリプライズは『"Thank Goodness"』の前に繋げられた。指揮および音楽監督のスティーブン・オレムスおよびジェイムス・リン・アボットによる編曲、ウイリアム・デイヴィッド・ブロウンによる管弦編曲。2005年、このアルバムは第47回グラミー賞で最優秀ミュージカル・ショー・アルバム賞を受賞し、2006年11月30日、アメリカレコード協会によりプラチナに、2010年11月8日、ダブル・プラチナに認定された。2008年10月28日、5周年記念ブロードウエイ・キャスト・レコーディングの特別盤が発表され、ボーナス・トラックとしてドイツ公演キャストによる『"Solang Ich Dich Hab" ("As Long as You're Mine")』、『"Gutes Tun" ("No Good Deed")』の他、日本公演キャストの李涛およびカンパニーによる『人生を踊り明かせ ("Dancing Through Life")』、沼尾みゆきによる『ポピュラー ("Popular")』が収録されている。後に『"The Wizard and I"』に置き換えられる『"Making Good"』はシュワルツのピアノ演奏に合わせステファニー・J・ブロックが、『"I'm Not that Girl"』はブライアン・メイのギター演奏に合わせケリー・エリスが、『"For Good"』はリアン・ライムスとデルタ・グッドレムが歌った。他に『"Defying Gravity"』はメンゼルのダンス・ミックスで収録されている。2007年12月7日、シュトゥットガルト公演のドイツ盤が発表された。このアルバムはブロードウエイ・キャスト・レコーディングの曲順、編曲に沿っている。2008年7月23日、東京公演のオリジナル・キャストによる日本盤が発表された。『ウイキッド』キャスト・レコーディング・アルバムの中で日本盤のみグリンダの最後の台詞が収録されている。現在、アメリカでは4つのカンパニーで同時上演されている。ニューヨークでの成功により、2005年春からブロードウェイと並行して、全米ツアーとシカゴでのロングランを開始。2007年1月からはロサンゼルスでもロングランが行われた。ロサンゼルス上演は2009年1月に閉幕し現在はサンフランシスコに移動。シカゴ上演も2009年2月には閉幕しその後二つ目の全米ツアーに移行しているが、現在もいずれの地域でもチケットの入手が最も困難なミュージカルのひとつである。ロサンゼルス公演には、かつてアダム・ランバートも出演していた。サンフランシスコのカレン劇場でSHNにより、2003年5月28日、プレビュウ公演が開幕し、6月10日、ブロードウエイ公演前の試験興行が正式に開幕した。出演者はグリンダ役にクリステン・チェノウス、エルファバ役にイディナ・メンゼル、魔法使い役にロバート・モース、フィエロ役にノーバート・レオ・バッツ、ネッサローズ役にミシェル・フェデラー、マダム・モリブル役にキャロル・シェリー、ディラモンド教授役にジョン・ホートン、ボック役にカーク・マクドナルドが配役された。ワークショップの段階ではエルファバ役にステファニー・J・ブロックが配役されていたが、公演時にはアンサンブルおよびエルファバの代役に配役された。2003年6月29日、試験興行が閉幕し、大幅な手直し後に2003年10月8日、ブロードウエイのガーシュイン劇場でプレヴュウ公演が開幕した。数名のアンサンブルが変更になり、魔法使い役がジョエル・グレイに、ディラモンド教授がウイリアム・ヨーマンズに、ボック役がクリストファー・フィッツジェラルドになった他、エルファバ役の代役にエデン・エスピノーザ、グリンダ役の代役にローラ・ベル・バンディが追加されたが、サンフランシスコ公演のスタッフ、出演者の多くが残った。2005年1月、"Saycon Sengbloh" がエルファバ役の代役となり、アフリカ系アメリカ人初のエルファバ役となった。その後ブランディ・シャヴォンヌ・メッセイ、ダニエル・ウイリアムソン、アレクシア・カディム、リリー・クーパー、エミー・レイヴァー・ランマンと5名の黒人がエルファバ役を演じたりカヴァーした。今のところカディムが唯一黒人でエルファバ本役に配役された。2013年2月から5月の期間限定で、ドイツおよびオランダ公演にエルファバ役で出演していた"Willemijn Verkaik" がブロードウエイに出演し、3カ国語でエルファバ役を演じた最初の女優となった。その後彼女はロンドンのウエスト・エンド公演に移籍し現在も出演中である。2005年、カナダのオンタリオ州トロントを皮切りに北米ツアー公演が始まり、それ以降アメリカとカナダの様々な都市で公演を続けている。3月8日からのプレヴュウ公演からエルファバ役にはステファニー・J・ブロックが配役されていたが、リハーサル中に負傷したためクリスティ・ケイツが急遽代役で出演した。そのためプレヴュウ公演は翌日からに延期された。3月25日、ブロックが復帰し、3月31日からツアー公演が正式に開幕した。その他のオリジナル・キャストにはグリンダ役に"Kendra Kassebaum"、フィエロ役にデリック・ウイリアムズ、ネッサローズ役にジェナ・リー・グリーン、マダム・モリブル役にキャロル・ケイン、ディラモンド教授役にティモシー・ブリトゥン・パーカー、ボック役にローガン・リプトン、魔法使い役にデイヴィッド・ギャリソンが配役された。4月29日から6月12日までシカゴにあるオリエンタル劇場でオリジナル・ツアー・キャストで期間限定公演の予定であったが、プロデューサーはロングラン公演を決定し、ブロードウエイ以外の『ウイキッド』で初のロングラン公演となった。オリジナル・ツアー・キャストでの公演が終了した翌日から同じ劇場でロングラン公演が開始した。シカゴ・キャストはエルファバ役に"Ana Gasteyer"、グリンダ役にケイト・レインダース、マダム・モリブル役にロンディ・リード、フィエロ役にクリストファー・キュージック、ボック役に"Telly Leung"、ネッサローズ役に"Heidi Kettenring"、魔法使い役に"Gene Weygandt" が配役された。2009年1月25日、1,500回以上の上演を経て閉幕した。ツアー公演は2010年12月1日から2011年1月23日までキャディラック・パレス劇場で上演のためシカゴに戻ってきた。2013年10月30日から12月21日まで10周年記念としてシカゴの"Ford Center for the Performing Arts Oriental Theatre" で8週間上演した。12月16日、元ウエスト・エンド・キャストのグリンダ役のジーナ・ベックがシカゴ公演に出演し、2カ国に亘って『ウイキッド』に出演した最初の女優となった。2007年2月10日、カリフォルニア州ロサンゼルスにあるパンテイジス劇場でロングラン公演のプレヴュウ公演が開幕し、2月21日、正式に開幕した。グリンダ役にメーガン・ヒルティ、エルファバ役にブロードウエイで代役であったイーデン・エスピノサ、マダム・モリブル役にキャロル・ケイン、ディラモンド教授役にティモシー・ブリトゥン・パーカー、ネッサローズ役にジェナ・リー・グリーン、ボック役にアダム・ワイリー、フィエロ役にクリストファー・キュージック、魔法使い役にジョン・ルービンスタインが配役された。2009年1月11日、12回のプレヴュウ公演、791回の本公演を経て閉幕した。このロサンゼルス公演は2007年の『アグリー・ベティ』の『"Something Wicked This Way Comes"』のエピソードでブロードウエイの公演として登場した。2009年1月27日、サンフランシスコのSHNのオルフェウム劇場でプレヴュウ公演、2月6日、本公演が開幕した。エルファバ役にティール・ウィックス、グリンダ役に"Kendra Kassebaum"、フィエロ役にニコラス・ドロマード、マダム・モリブル役にキャロル・ケイン、魔法使い役にデイヴィッド・ギャリソン、ネッサローズ役にディディ・マーニョ、ディラモンド教授役にトム・フリン、ボック役にエディ・リオシェコが配役された。2010年9月5日、12回のプレヴュウ公演、672回の本公演を経て、エルファバ役にマーシー・ドッド、グリンダ役に閉幕した。2013年1月23日から2月17日、ツアー公演の一環でオルフェウム劇場で再演された。2009年3月7日、2回目のツアー公演がフロリダ州フォートマイヤーズにある"Barbara B. Mann Performing Arts Hall" でプレヴュウ公演を迎え、3月12日に正式に開幕した。1回目のツアー同様、北米の様々な都市を巡った。エルファバ役にマーシー・ドッド(エルファバ役とネッサローズ役を演じた最初の女優)、グリンダ役にヘレン・ヨーク、フィエロ役にコリン・ドネル、ネッサローズ役にクリスティン・リース、マダム・モリブル役にマリリン・キャスキー、ディラモンド教授役にデイヴィッド・デヴリス、ボック役にテッド・エリー、魔法使い役にトム・マギャワンが配役された。2006年9月7日、ウエスト・エンド公演がアポロ・ヴィクトリア劇場でプレヴュウ公演が開幕し、9月27日、正式に開幕し、2014年4月26日まで上演予定である。2011年、5周年を迎え、5年間の出演者が登場したスペシャル・カーテン・コールを行なった。ロンドン公演はイギリスの観客に合わせて台詞、振付、特殊効果などが少々変更された。これらの変更点は以降他の『ウイキッド』公演にも適用された。ウエスト・エンド公演にはブロードウエイ公演でエルファバ役を演じたイディナ・メンゼルが出演した。他の出演者はグリンダ役にヘレン・ダリモア、マダム・モリブル役にミリアム・マーゴリーズ、フィエロ役にアダム・ガルシア、ディラモンド教授役にマーティン・ボール、ボック役にジェイムス・ギラン、ネッサローズ役にケイティ・ロウリー・ジョーンズ、魔法使い役にナイジェル・プラナーが配役された。3ヶ月の契約満了に伴い、エルファバ役のメンゼルが降板してケリー・エリスが引き継ぎ、イギリス人で初めてエルファバ役を演じ、ブロードウエイとウエスト・エンドの双方でエルファバ役を演じた2人目の女優となった。エリスの後任にアレクシア・カディムが配役され、ロンドン公演でエルファバ役を演じた初めての黒人女優となった。ロンドン公演で最も長くエルファバ役を演じたのは2年半演じたレイチェル・タッカーである。2010年から2011年までグリンダ役を演じたルイス・ディアマンはその後エルファバ役も演じ、ミュージカル史上初めて1作品で主演2役双方を演じた女優となった。2013年秋、オランダの女優"Willemijn Verkaik" がディアマンの後任となったことにより、"Verkaik" にとって『ウイキッド』を演じた4カ国目となり、ブロードウエイとウエスト・エンドの双方に出演した3人目の女優となった。2013年9月12日、イギリスとアイルランドを巡るツアー公演がマンチェスターのパレス劇場で始まり、同劇場で11月16日まで完売の公演が続き、その後11月27日からダブリンで上演した。2014年の上演予定地はミルトン・キーンズ、カーディフ、グラスゴー、リーズ、バーミンガム、リヴァプール、サウサンプトン、エディンバラである。2015年にはアバディーンで上演予定である。出演者にはエルファバ役にウエスト・エンド公演で代役であったニッキ・デイヴィス・ジョーンズ、グリンダ役にウエスト・エンド公演でアンサンブルであったエミリー・ティアニー、フィエロ役にリアム・ドイル、マダム・モリブル役にマリリン・カッツ、ネッサローズ役にカリナ・ギルスピー、ボック役にウエスト・エンド公演で同役を演じた"George Ure" が配役された。この公演で初めて魔法使いとディラモンド教授が1人の俳優、"Dale Rapley" に配役された。ただし2008年11月、ロンドン公演で何人かの役者が出演できずに急遽デイヴィッド・ストラーが双方の役を演じたことがあった。日本では、2006年7月12日より、ストーリーを短縮した35分の特別版が大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンの“ランド・オブ・オズ”内のエメラルド・シアターで上演された。エルファバ役にオーストラリア人のジェマ・リックス、およびジリアン・ギアッチ、ユージニア・プリミスのトリプル・キャストで演じられた。エルファバを外国人、グリンダを日本人が演じており英語と日本語が混在している。『ウイキッド』第一幕導入部の筋に沿っているが、フィエロ、マダム・モリブル、ボック、ネッサローズ、ディラモンド教授は出ておらず、舞台装置や衣裳も変更されている。2011年1月11日、閉幕した。また、2007年6月17日には劇団四季による完全日本語翻訳版が東京・新橋の電通四季劇場[海]にて開幕した(プレビューは6月15日)。出演者はエルファバ役に濱田めぐみ、グリンダ役に沼尾みゆきが配役された。なお、タイトルについて、ユニバーサルがタイトル表記を「ウィケッド」とすることを先に決めたため、上演開始が後になった劇団四季版は「ウィキッド」となっている。尚、東京での公演は2009年9月6日に千秋楽を迎え、同年10月11日から大阪公演が始まっており、また2010年5月23日には日本での通算公演回数1000回を迎えた。出演者はエルファバ役に江畑晶慧、グリンダ役に苫田亜沙子が配役された。大阪公演は、2011年2月13日に千秋楽となった。さらに2011年4月2日からは5ヶ月の限定で福岡公演が始まった。四季が福岡から撤退してから初の上演作品となる。出演者はエルファバ役に江畑晶慧、グリンダ役に沼尾みゆきが配役された。2011年8月28日の福岡公演閉幕後、2011年9月23日からは名古屋公演も行われ、2012年9月に千秋楽を迎えた。出演者はエルファバ役に江畑晶慧、グリンダ役に苫田亜沙子が配役された。更に2013年8月3日から東京再演が電通四季劇場[海]にて開幕、2014年11月16日に千秋楽を迎えた。2016年5月3日、札幌公演開幕予定。2007年11月1日からドイツのシュトゥットガルトにある"Palladium Theater" で『"Wicked: Die Hexen von Oz"』(ウイキッド: オズの魔女達)という題名でプレヴュウ公演、11月15日から正式に開幕した。エルファバ役に"Willemijn Verkaik"、グリンダ役に"Lucy Scherer"、フィエロ役に"Mark Seibert"、マダム・モリブル役に"Angelika Wedekind"、ネッサローズ役に"Nicole Radeschnig"、ボック役に"Stefan Stara"、ディラモンド教授役に"Michael Gunther"、魔法使い役に"Carlo Lauber" が配役された。2010年1月29日、閉幕し、3月5日からオーバーハウゼンにある"Metronom Theater am CentrO" でプレヴュウ公演、3月8日から本公演が開幕した。出演者はエルファバ役に"Willemijn Verkaik"、グリンダ役に"Joana Fee Würz"、マダム・モリブル役に"Barbara Raunegger"、フィエロ役に"Mathias Edenborn"、ネッサローズ役に"Janine Tippl"、ボック役に"Ben Darmanin"、ディラモンド教授役に"Thomas Wissmann"、魔法使い役に"Carlo Lauber" に配役された。2011年2月、シュトゥットガルトからオーバーハウゼンまでの3年半エルファバ役を演じた"Willemijn Verkaik" が降板した。2011年9月2日、オーバーハウゼン公演が閉幕した。2008年6月27日からオーストラリアのメルボルンにある"Regent Theatre" でプレヴュウ公演が開幕し、7月12日から正式に開幕した。エルファバ役にアマンダ・ハリソン、グリンダ役にルーシー・デュラック、マダム・モリブル役にマギー・カークパトリック、魔法使い役にロブ・ゲスト、フィエロ役にロブ・ミルズ、ボック役にアンソニー・キャリア、ネッサローズ役にペニー・マクナミー、ディラモンド教授役にロドニー・ドブソンが配役された。2008年10月2日、魔法使い役のロブ・ゲストが脳卒中の2日後急逝し、6週間後にオーストラリア人パーソナリティのバート・ニュウトンが配役された。エルファバ役のアマンダ・ハリソンの休暇が延長され、ジェマ・リックスが代役で演じている際、第1回北米ツアー公演とシカゴ公演に出演していたカーメン・キューザックが短期間リックスの代役となり、キューザックにとってこれがオーストラリア・デビューとなった。2009年8月9日、464公演を経てメルボルン公演が閉幕した。その後2009年9月5日、シドニーの"Capitol Theatre" でプレヴュウ公演が開幕し、9月12日、正式に開幕した。メルボルン公演キャストのほとんどがシドニー公演にも出演したが、ボック役に代役であったジェイムス・D・スミスが配役された。9月26日、8回のプレヴュウ公演、412回の本公演を経て閉幕した。メルボルン公演とシドニー公演の成功により、ブリスベンの"Queensland Performing Arts Centre Lyric Theatre" からオーストラリア・ツアー公演が始まった。クイーンズランド州の洪水により開幕が延期され、2011年1月25日から4月2日まで同劇場で上演された。4月14日から6月4日までアデレードにある"Festival Centre" で上演された。6月19日、パースにある"Burswood Theatre" でオーストラリア・ツアー最終公演が上演された。出演者はグリンダ役にシドニー公演出演者のルーシー・デュラック、エルファバ役にジェマ・リックス、マダム・モリブル役にマギー・カークパトリック、魔法使い役にバート・ニュウトン、ネッサローズ役にエリサ・コラ、ディラモンド教授役にロドニー・ドブソン、ボック役にジェイムス・D・スミス、そしてフィエロ役に新たにデイヴィッド・ハリスが配役された。9月11日、パース公演が閉幕し、3年に亘るオーストラリア公演が終了した。2011年12月6日、オーストラリア公演メンバーがシンガポールの"Marina Bay" にある"Grand Theater" に移動し、ロングランのアジア・ツアー公演が開幕した。エルファバ役にジェマ・リックス、グリンダ役にオーストラリア公演で代役であったスージー・マザーズ、フィエロ役にデイヴィッド・ハリス、魔法使い役にバート・ニュウトン、ボック役にジェイムス・D・スミス、ネッサローズ役にエリサ・コラ、新たにディラモンド教授役に"Glen Hogstrom"、マダム・モリブル役にアン・ウッドが配役された。2012年4月22日、シンガポール・ツアー公演が閉幕し、5月31日、韓国で開幕した。ニュウトンの後任となった"Hogstrom" はディラモンド教授と魔法使い役を兼任した。10月7日、閉幕した。2010年8月24日、フィンランドのヘルシンキにある"City Theatre" で、ブロードウエイ公演から一新した独自の舞台としてプレヴュウ公演、8月26日、本公演が開幕した。"Hans Berndtsson" 演出、エルファバ役に"Maria Ylipää"、グリンダ役に"Anna-Maija Tuokko"、フィエロ役に"Tuukka Leppänen"、マダム・モリブル役に"Ursula Salo"、ネッサローズ役に"Vuokko Hovatta"、ボック役に"Antti Lang"、ディラモンド教授役に"Heikki Sankari"、魔法使い役に"Eero Saarinen" が配役された。2011年1月12日から5月29日、デンマークのコペンハーゲンにある"Det Ny Teater" でも独自の舞台が上演された。グリンダ役に"Annette Heick"、エルファバ役に"Maria Lucia Heiberg Rosenberg"、フィエロ役に"John Martin Bengtsson"、マダム・モリブル役に"Marianne Mortensen"、ネッサローズ役に"Anais Lueken"、ボック役に"Kim Hammelsvang Henriksen"、ディラモンド教授役に"Kristian Boland"、魔法使い役に"Steen Springborg" が配役された。2011年10月26日、オランダのスヘフェニンゲンにある"Circus Theater" でオランダ語によるプレヴュウ公演、11月6日に正式に開幕した。エルファバ役にドイツ公演の"Willemijn Verkaik" が配役され、2ヶ国語でエルファバ役を演じた最初の女優となった。グリンダ役に"Chantal Janzen"、フィエロ役に"Jim Bakkum"、マダム・モリブル役に"Pamela Teves"、ネッサローズ役に"Christanne de Bruijn"、ボック役に"Niels Jacobs"、ディラモンド教授役に"Jochem Feste Roozemond"、魔法使い役に"Bill van Dijk" が配役された。. オランダでは閉幕が決まっていないロングラン公演は一般的ではなく、14ヶ月の公演後予定通り2013年1月11日で閉幕した。2013年9月17日、ニュージーランドでオーストララシア・ツアー公演のプレヴュウ公演、9月21日、正式に開幕した。11月24日、オークランドにある"Civic Theatre" で閉幕した。エルファバ役にジェマ・リックス、グリンダ役にスージー・マザーズ、魔法使い役に『スター・ウォーズ』に出演していたジェイ・ラガイア、フィエロ役にスティーヴ・ダニエルセン、ネッサローズ役に"Emily Cascarino"、ボック役に"Edward Grey"、ディラモンド教授役に"Glen Hogstrom"、マダム・モリブル役にマギー・カークパトリックが配役された。2014年1月22日からフィリピンのマニラにある"Cultural Center of the Philippines" でもオーストラレイシア・ツアー公演が上演された。2月23日にマニラ公演が閉幕する予定であったが、延長されて3月9日に閉幕した。5月よりメルボルンの"Regent Theatre" で、シドニーおよびブリスベンを含む2回目のオーストラレイシア・ツアー公演が開幕する。グリンダ役にスージー・マザーズが配役されている。2013年10月10日、スペイン語での初の公演がメキシコのメキシコシティにある"Teatro Telcel" でプレヴュウ公演、10月17日、本公演が開幕した。"Ocesa Teatro" のプロデュースにより、エルファバ役に元子役スターの"Danna Paola"、および"Ana Cecilia Anzaldúa" がダブル・キャストで配役され、"Paola" が最年少エルファバ役女優となった。グリンダ役に"Cecilia de la Cueva"、フィエロ役に"Jorge Lau"、マダム・モリブル役に"Anahi Allué"、ネッサローズ役に"Marisol Meneses"、ボック役に"Adam Sadwing"、ディラモンド教授役に"Beto Torres" が配役された。当初魔法使い役に"Eugenio Montessoro" が配役されていたが、プレヴュウ公演中に"Paco Morales" に交替となった。2013年11月22日、韓国のソウルで韓国語による公演が開幕した。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではストーリーを再編し、約35分の特別版のショーとして2006年7月12日より上演。約5年のロングランの末、2011年1月10日で終焉した。  5期後半:エリン・コーネル、マリア・ティペット、リー・ハッシマン、キャシー・マクアイヴァー  5期前半:チャリティー・スミス、エリン・コーネル、マリア・ティペット、リー・ハッシマンブライアン・オギブニー、松本トモ、中尾たかしネッサローズ、マダム・モリブル、フィエロ、ボック、ディラモンド教授は登場しない。劇団四季による公演。タイトルは上述したように『ウィキッド』となっている。2016年5月現在 未出演のキャストには括弧を施した。2004年より映画化の話が浮上したが、現在も舞台のプロデューサー達は条件面の詰めを待っている状態である。2012年7月、映画化を手掛ける予定であるユニバーサル・ピクチャーズは、前進中であり、スティーブン・ダルドリーが監督、舞台と同じくウィニー・ホルツマンが脚本を手掛けると報じた。2012年12月、プロデューサーのマーク・プラットは映画化は「もうすぐ」と語った。映画化の話はしばらく続いているが、時間がかかっている模様である。現在のところ、出演者も製作陣もこれ以外に発表されていないだけでなく、撮影開始日は発表されていない。2013年2月、ユニバーサル・ピクチャーズの会長であるアダム・フォーゲルソンは、映画『レ・ミゼラブル』の成功により『ウイキッド』の映画化は加速するだろうと語った。2016年6月にユニバーサル・ピクチャーズが映画『ウィキッド』の公開が2019年12月19日であることを発表した。2004年、『ウイキッド』オリジナル・ブロードウエイ公演はトニー賞のミュージカル作品賞、ミュージカル脚本賞、編曲賞、オリジナル楽曲賞、振付賞、ミュージカル衣装デザイン賞、ミュージカル照明デザイン賞、ミュージカル装置デザイン賞に加え、ミュージカル主演女優賞にメンゼルとチェノウスの2人がノミネートされ、計9部門、10ノミネートを受けた。メンゼルがミュージカル主演女優賞を受賞し、『ウイキッド』はミュージカル装置デザイン賞、ミュージカル衣装デザイン賞を受賞した。なおこの時ミュージカル作品賞、ミュージカル脚本賞、オリジナル楽曲賞を受賞したのは『アベニューQ』であった。同年、ドラマ・デスク・アワードで11ノミネートを受け、ミュージカル作品賞、ミュージカル脚本賞、ミュージカル演出賞、ミュージカル衣装デザイン賞を含む6部門で受賞した。批評家サークル賞で10ノミネートを受け、4部門で受賞した。2005年、ブロードウエイ・キャスト・レコーディングのアルバムが第47回グラミー賞で最優秀ミュージカル・ショー・アルバム賞を受賞した。2003年の開幕からこれまで63ノミネートを受け、32部門受賞し、現在も毎年ノミネートを受け続けている。ブロードウエイ以外の公演でも様々な部門で多数受賞している。ジョセフ・ジェファーソン賞で、北米ツアー公演は14ノミネート中12部門受賞、シカゴ公演は5ノミネートを受けた。2007年、ウエスト・エンド公演はローレンス・オリヴィエ賞で5ノミネートを受け、2010年、同賞の"Audience Award for Most Popular Show" を受賞した。オリジナル・オーストラリア公演はヘルプマン賞で12ノミネートを受け、ミュージカル作品賞を含む6部門受賞した。『"Entertainment Weekly"』誌で過去10年間の最優秀ミュージカル作品に選ばれ、『"Variety"』誌では「"a cultural phenomenon"」と称賛された。またエルファバは『"Entertainment Weekly"』誌の『"The 100 Greatest Characters of the Past 20 Years"』(過去20年間で最高のキャラクター100選)の79位に選出された。ブロードウエイ公演の成功により、魔女の父役、および魔法使いとディラモンド教授の代役を経て本役となったショーン・マコート、2004年から2012年、ブロードウエイに代役として長年出演し続けたアンソニー・ガーデにより『ビハインド・ザ・エメラルド・カーテン』というバックステージ・ツアーが開始された。このツアーでは90分間に亘り、実際に舞台で使われた小道具、仮面、衣裳、舞台装置を見ることができ、出演者による質疑応答も行なわれる。現在ブロードウエイでのこのツアーはマコートと、長年のアンサンブル・メンバーでグリンダ役の代役であったリンジー・K・ノーザンにより行なわれている。他にロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴのロングラン公演地でも行なわれ、それぞれ違った長期間出演者がツアーを行なっていた。基本的に公演日は毎日行なわれている。観客は壮大な『ウイキッド』の公演の舞台裏をじかに垣間見ることができる。ミュージカルの成功により使用楽曲が人気になり、作品、登場人物、楽曲が他の作品に登場するようになった。ブロードウエイ公演が『ブラザーズ&シスターズ』、『"The War at Home"』に登場した他、2007年11月1日放送の『アグリー・ベティ』の『"Something Wicked This Way Comes"』のエピソードでは主役のベティ(アメリカ・フェレーラ)がデートで『ウィキッド』を観に行き、意に反して上演を止めてしまう。このエピソードではブロードウエイのガーシュウィン劇場公演の代役によるロサンゼルスのパンテイジス劇場公演が登場した。これ以前の2007年2月8日放送の『"Brothers"』のエピソードではベティが『ウィキッド』のチケットを入手し、自分がいかにエルファバの醜さと共通点があり、世の中は美しいものに惹かれやすいことを友人に語る。『ザ・シンプソンズ』の『"Donnie Fatso"』のエピソードではホーマー・シンプソンとモー・シズラックが『ウィキッド』スプリングフィールド公演に誤って入り込んでしまう。『サウスパーク』の『"Broadway Bro Down"』のエピソードでは『ウィキッド』などのミュージカル作品が登場する。『glee/グリー』の『"Wheels"』のエピソードではレイチェル・

出典:wikipedia

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