『白雪姫』(しらゆきひめ、原題:"Snow White and the Seven Dwarfs")は、1937年のアメリカ映画で、世界初の長編アニメーション映画。監督はデイヴィッド・ハンド。原題は直訳すると「白雪姫と7人のドワーフ達」という意味になる。グリム兄弟による童話『白雪姫』を原作とする。ディズニーの長編映画第1作目であり、世界初のカラー長編アニメーション映画。1937年12月21日公開。日本での公開は1950年9月26日。2008年にはアーティスト、学者、評論家、歴史家で構成される1,500人以上の審査員によって選定される「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の『アメリカ映画アニメーション部門トップ10』で1位に輝いている。ディズニー初の長編映画というだけでなく、アニメ史に残る傑作として知られる。白雪姫、プリンス、女王が登場するシーンのアニメーションを作成する際にはロトスコープという手法が用いられた。これにより、より写実的な動きを表現することに成功している。また、マルチプレーン・カメラを使用することで3次元的な奥行きを表現し、更にテクニカラーによって色彩を施した。莫大な労力と金額が費やされ、4年の歳月と170万ドル(当時の金額)の巨費を投じて制作された大作である。まだアニメといえば実写映画の合間に子供向けに上映される短編を指していた時代であり、成功を危ぶむ声も多く、「ディズニーの道楽」と言われていたが、ふたを開けてみれば6100万ドルの収益を上げる桁外れの大ヒットを記録した。日本での公開は第二次世界大戦の影響もあり、西ドイツ(当時)と並んで1950年と各国に比べて遅い方だが、第二次世界大戦以前にこれ程までに質の高いアニメーションを制作していた事実と、制作を実現したアメリカの圧倒的国力に、公開当時に本作品を見た若者の多くが驚愕したという。特にディズニーアニメーションに多大な影響を受けたことで知られている手塚治虫は「本作を50回は見た」と回想している。1993年にはデジタル処理で映像修復が施されたデジタル・ニュー・バージョンが公開され(日本での公開は1994年)、全米だけで興行収入4,000万ドル以上を記録するなど世界中で大ヒットした。これにより『風と共に去りぬ』の7900万ドルを抜いて、1930年代の映画で最も配給収入を上げた映画となった。米国本公開時はRKOに映画配給を委託しており(ブエナ・ビスタ設立まで)、オープニングで「配給:R.K.O」というクレジットと、エンディングに「RKO RADIO PICTURES」の社名ロゴが背景の地紋に埋め込まれていたが、後のリバイバル上映時にRKOを省いたものに差し替えられた。このRKOが入った本来のオリジナル映像は、2001年版DVDに当該部分のカットが特典映像扱いで本編と別に収録された後、2009年版DVD/BDの本編映像に組み込まれ、本公開時のオリジナル版へ完全に復元された。本作は作品中に著作権表記が有るものの公開時期が古く、リニュー(著作権更新手続き)が行われなかった事から、公開当時の米国の法律(方式主義)により権利放棄とみなされ、米国に於いてはパブリックドメインとなった(このため、コモンズに高解像度のスクリーンショットが収録されている)。また、日本では著作権の保護期間が終了したと考えられることから、現在パブリックドメインDVDで旧画質のものが発売中となっている。(デジタル修復のものは1993年から新規の著作権が発生した)。2007年、映画公開70周年を迎え、それを記念してフロリダのディズニー・ワールドでは限定版フィギュアリンが販売された。挿入歌の『いつか王子様が』("Someday My Prince Will Come" )は、ジャズやポピュラー音楽のスタンダードナンバーとして多くのアーティストによってカバーされている。また、小人のマーチ『ハイ・ホー』("Heigh-Ho" )も有名。白雪姫城のモデルとなったとされるセゴビアのアルカサルには多くの観光客が訪れる。(世界各国の公開年については、シンプル英文版「」も参照)むかしある城に白雪姫という美しい王女が住んでいた。白雪姫の継母である女王は大変恐ろしい魔女で、白雪姫を下働きのように扱っていた。ある日、女王がいつものように魔法の鏡に『一番美しいのは誰?』と聞くと、魔法の鏡は『世界で一番美しいのは白雪姫』と答えてしまう。怒り心頭の女王は、手下の狩人に白雪姫を殺し彼女の心臓を持ち帰るよう命令する。哀れに思った狩人は彼女を逃し、代わりに豚の心臓を持ち帰って女王を欺く。一方の白雪姫は、森で迷った末に動物達に導かれて七人の小人の住む家にたどり着き、家事全般を引き受けることを条件に匿ってもらい、小人たちと共に楽しい一夜を過ごす。翌朝。小人たちが仕事に出た後、彼らの忠告にも関わらず、白雪姫は怪しい物売りの老婆を家に招き入れてしまう。異変を察知した動物たちの知らせで、白雪姫に危機が迫っていることを知った小人たちはすぐさま家に引き返し、老婆に化けた女王を退治する。しかし時既に遅く、白雪姫は女王が与えた毒リンゴを口にし息絶えていた。白雪姫の亡骸の前で涙にくれる小人たちは、死してなお崩れることのない彼女の美しさを惜しみ、埋葬することなくガラスの柩に安置して片時も傍を離れようとしなかった。時は流れ、白雪姫に一目惚れして以来、彼女の行方を探し続けていた王子が白雪姫の姿を見つけ出し、静かにくちづけを交わす。すると、死んだはずの白雪姫が息を吹き返した。初恋の人のキスを受けることが毒の効果を浄化する特効薬だったのだ。平和の訪れと王子との再会の喜びを胸に、小人たちに別れを告げた白雪姫は王子と共に旅立ち、王子の国で末永く、幸せに暮らすのだった。1980年度は、「東映まんがまつり」内の一本として公開された。「東映まんがまつり」で海外のアニメ映画が上映されるのは、1977年7月公開の『世界名作童話 せむしの仔馬』以来で、「ディズニー作品」は史上初。同時上映作は次の3本。『鬼太郎』のみTVブローアップ版で、あとの2作品は劇場用新作。セルビデオ(VHS)出荷本数はアメリカで2700万本、日本では180万本を記録している。2001年12月1日にウォルトの生誕100周年を記念し、ブエナ・ビスタ・ホーム・エンタテイメントが「プラチナ・エディション」シリーズの最初のソフトタイトルとして、1993年のデジタルリマスター版を基にドルビーデジタル5.1chサラウンドにリマスター(英語のみ)などを施し、本編ディスクのみの通常版と特典映像を収録した2枚組の「デラックス・エディション(デラックス版)」が全世界同時発売となった。日本では独自企画で、発売時に当時絶頂期にあった浜崎あゆみとタイアップし、このプロモーション用に制作された「いつか王子様が」のカバーがCMソングに使われ、フルコーラスのミュージックビデオが収録されたDVDビデオが購入者対象のキャンペーンにより抽選でプレゼントされた(他のCDやDVDには未収録)。また、糸井重里プロデュースのミッキーマウスデザインのDVDプレイヤー同梱 版も若干数発売された。2001年デラックス版には以下の映像特典・オーディオコメンタリーが収録されている。(☆印は本編ディスクに収録) 日本では2009年11月にウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメントからBlu-ray Disc2枚と本編DVDの計3枚組の「ダイヤモンド・エディション」、DVDビデオ2枚組の「プラチナ・エディション」、DVDビデオ1枚の「スペシャル・エディション」が発売された。「ダイヤモンド・エディション」のBDMVでは更なる映像のデジタルリマスターによりHD化し、DTS-HDマスターオーディオ7.1Chサラウンドにリマスタリングした音声を収録。また、2001年デラックス版の映像特典の殆どを再収録している。追加された映像特典2001年デラックス版との差異点日本では2007年頃からパブリックドメインDVDとして複数のメーカーから廉価で発売されている。
出典:wikipedia
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