V型3気筒(ブイがたさんきとう)とはレシプロエンジン等のシリンダー配列形式の一つで、3つのシリンダーがV型に開かれている配列をいう。当記事では専らピストン式内燃機関のそれについて述べる。V3とも呼ばれる。その特異なレイアウトから、採用例は非常に少ない。1980年代、ヤマハ・RZ250に対抗するためにホンダが開発したエンジンが、2ストロークV型3気筒エンジンで、同社のMVX250Fに初めて搭載された。前傾した直列2気筒エンジンの後ろに90度のバンク角でシリンダーが1つ追加された形をしている。同車種では後側シリンダーのコンロッドの質量を前側シリンダーのものより大きくしてバランスを取り、一次振動を理論上ゼロにした画期的なエンジンであったが、初期の焼きつき問題や販売面で振るわなかったことから、市販車での搭載車種はMVX250FとNS400R(同社のワークスレーサー、NS500のレプリカ)の2車種にとどまった。ただしワークスNS500は前1気筒、後2気筒である。また、ワークスレーサーNS500は112度V3であり、点火順序が位相同爆に近く近代におけるビッグバンエンジン()の先駆けであったことは意外にも知られていない。ホンダ以外のV型3気筒としては、ケニー・ロバーツが率いたWGPチームである「チーム・ロバーツ」がオリジナルマシンとしてマレーシアのモデナスと共同開発したが数少ない事例の一つとして知られている。後にロバーツはV型5気筒のProton KR V5も手がけている。80年代のホンダ以前の採用例としては、DKWが1952年から1956年に掛けて、350ccクラスのワークスレーサーであるDKW・350RMで2ストロークV型3気筒を採用している。350RMは45馬力の高出力でドイツ選手権で数多くの勝利を収め、ロードレース世界選手権においても1956年シーズンで総合2位を獲得するなどかなりの善戦を見せたが、この年を最後に突如としてロードレースから撤退した。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。