ミネルウァ()は、詩・医学・知恵・商業・製織・工芸・魔術を司るローマ神話の女神。英語読みはミナーヴァ。俗ラテン語などに基づくミネルヴァという読みでも知られる。芸術作品などでは、彼女の聖なる動物であり知恵の象徴でもあるフクロウと共に描かれることが多い。音楽の発明者でもある。"Minerva"という名前は、エトルリア人が彼女を「メンルヴァ」()と呼んだことから付けられた。彼女のローマにおける性質からして、エトルリア神話におけるメンルヴァは知恵・戦争・芸術・学校・商業の神であったと考えられる。メンルヴァはギリシア神話のアテーナーに対応する神であった。アテーナーと同様に、メンルヴァは彼女の父ユニ(ギリシャ神話ではゼウス)の頭から生まれた。彼女の司るものの一つが知恵であることも手伝って、民間語源の過程の中でローマ人が彼女の名前の外国語発音の語根"men-"を、ラテン語の単語で「知力」を意味する"mens"と誤解した可能性がある。"mens"という単語は、インド・ヨーロッパ祖語の"mn-"という記憶に関係する語幹(ギリシャ神話のムネーモシュネー等)を持っている。ミネルウァは、ユーピテル、ユーノーと共にローマのカピトリーノ三柱神とされた。初めカピトリウム神殿にはユウェンタース、ユーノー、ミネルウァが祀られていたが、後に帝政期に入ると、ユウェンタースは追放され、男神であるユーピテルが代替とされた。ミネルウァには女神としての側面がいくつかあり、"Minerva Medica"(ミネルウァ・メディカ)とされた場合、彼女は医師と医療を司る女神であった。"Minerva Achaea"(ミネルウァ・アカイア)とされた場合、彼女の聖堂(ディオメーデースのものとされる奉納品と武器が保存されている)があるプッリャ州ルチェーラで信奉された存在である。『祭暦』の三巻においてオウィディウスは彼女を、"goddess of a thousand works."(千の仕事の女神)と呼んだ。ミネルウァはイタリア全土で信奉されていたが、唯一ローマにおいてはアテーナーの好戦的性格が共有され、戦いを司るようになった。また、ミネルウァ信仰はブリタンニアにも持ち込まれ、知恵を司る土着の女神と同一化されるなどした。ローマ人は3月19日から23日の彼女の祭典の内、(中性の複数形で)"と呼ばれる19日を祝い、職人の祝日とした。また、その縮小版である" the Minusculae Quinquatria"は、6月13日に宗教上大きな役割を果たすアウロス奏者によって行われた。紀元前207年、アヴェンティーノにある彼女の寺院への奉納品を作るため、詩人と役者のギルドが作られた(ルキウス・リウィウス・アンドロニクスも参加していた)。アヴェンティーノの彼女の聖域は、共和政ローマにおける芸術の中心地であり続けた。ミネルウァはカピトリーノのミネルウァ・メディカ神殿と、紀元前50年代にグナエウス・ポンペイウスによって建てられ現在はサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会が使用しているミネルウァ聖堂で、カピトリーノ三柱神()の一人として信奉された。知恵を司る女神としての側面から、ミネルウァは教育機関などで紋章に取り入れられたりしている。
出典:wikipedia
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