『神無ノ鳥』(かんなぎのとり)は、すたじおみりす TeamL⇔R制作著作のマルチエンディング形式のボーイズラブゲームである。ショタゲーにも属する。人間の生死を扱った、独特の宗教観とも言うべき世界観が全編を支配する特徴的な作品であり、いずれのルートを辿ってもメインキャラクターの誰かが必ず死ぬことになる。amazon.co.jpも含めて、本作はしばしば「神無ノ島」と誤植されるが、これは誤りである。本作は、特有の用語や世界観を持つ。「神無ノ鳥」とは、本作における死神の呼称である。神無ノ鳥は、いわゆる霊界にあたる「神無山(かんなぎさん)」に住まい、人間から見ると特異な衣装を纏う少年の姿をしている。しかし、彼らの姿を人間が認識できるのは死が迫ったときなど、ごく一部に限られる。少年の姿とは言っても、神無ノ鳥はその役割を終えたと認められるまでの極めて長い間存在、すなわち人間の概念でいうところの「生存」をする。個々の神無ノ鳥が、その役割を終えるべきかどうかを判断するのは、常闇の間(とこやみのま)にいる「あの方(あのかた)」と呼ばれる存在であり、これは神無ノ鳥たちを取り締まる地位にある。「神無山」は石を積み重ねて造った複数のフロアから成る迷路のような構造を持ち、無数の部屋が存在している。この一つひとつの部屋が、基本的には個々の神無ノ鳥たちの住処となっており、常闇の間もこれらの部屋のひとつになる。常闇の間と、その主である「あの方」は人間の魂を浄化し、輪廻転生を司る。神無ノ鳥はその名の通り、個々が鳥の名前を持つ。また、本作では人間の魂も鳥の姿をしているとされる。人の魂は、通常は白い羽根をしているが、死が近付くにつれ赤くなってゆく。羽根が真紅に染まったとき、その人間は死亡し、神無ノ鳥によって肉体から取り出され、「あの方」の待つ常闇の間へと連れていかれることとなる。こうして「浄化」された人間の魂は前世の出来事を忘れ、誕生とともに新たな人生を歩み出す。主人公・イカルは人間の死を受け入れられず、これまで一度も魂の回収を果たせていない「変わり種」の神無ノ鳥であった。イカルに対して「あの方」は最終宣告を放つ。それは、1ヶ月後に事故死する琉宇という少年の魂を回収せよ、もし今回も回収できなかった場合には次は無い、というものだった。1ヶ月の間は特にすることもないため、琉宇なる少年を下見しに人間界に降りてくるも、その中でイカルは、死神には有り得ない、人間たちとの絆を紡いでゆく…。えんどコイチの『死神くん』の、特に最終回に対するオマージュ的な作品とも言える内容になっている。基本的にコマンド選択式分岐の、アドベンチャーゲームのセオリーに則った作りをしているが、選択肢を一つでも誤ると正解ルートに辿りつけないなど、フラグ面ではかなりシビアである。また何といってもそのテキスト量は特筆すべきボリュームであり、メッセージスキップを行っても新たなルートを辿ろうとすると、ボイスを全て再生するならばそれぞれ半日を要する大長編物でもある。個々のルートではそれぞれの人物と主人公イカルとの関わりを機軸として同一時間の流れにおける並行線上の物語が展開され、その人物の真相が明かされてゆき、その中で、イカル自身も含めて別の登場人物への新たな謎と伏線が提示される。ゲームとしてのシナリオを全てクリアすれば全員の秘密が明らかになるが、更に隠しシナリオの選択が可能になり、ここでは物語全体を被う、数百年単位の伏線が解明される。
出典:wikipedia
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