成人スティル病(せいじんスティルびょう、Adult Still's disease; ASD、または成人発症型スティル病、Adult Onset Still's Disease; AOSD、成人スチル病とも)はもともと小児に起こる原因不明の炎症性疾患であるスティル病(全身型若年性関節リウマチ)が成人に発症したものである。とはいえその病像は小児のスティル病とはやや異なっている。不明熱の重要な原因の一つである。原因不明の全身性炎症性疾患。この疾患特有の特徴的な症状は無くいくつかの臨床症状と検査所見から疑い、他の熱性疾患を除外することによって診断する。現れる症状は、弛張熱、関節炎、前胸部のサーモンピンク疹、肝脾腫、リンパ節腫脹などである。イギリスの小児科医 George Frederic Still(1868─1941)が、1897年に小児の発熱、関節症状、リンパ節腫脹をきたす疾患について報告し、疾病名は最初の報告者名に由来する。不明である。IL-18を産生する活性化マクロファージの関与が示唆されている。フェリチンをマクロファージや組織球が産生することも傍証と言われるが、正確な機序は不明である。白血球上昇、CRP上昇、フェリチン上昇がみられる。特にフェリチンの著増は特徴的ではあるが、診断的とまでは言えない。慢性の炎症性疾患で関節炎を伴いながら抗核抗体、リウマチ因子などの自己抗体が陰性であるということが、本症を支持する所見となる。血算において汎血球減少が見られた場合、本症に血球貪食症候群の合併の可能性が考えられ、緊急の診断と治療計画の検討が必要となる。上記のような特徴的な所見があることと、その他の疾患に診断されないということが重要である。すなわち本症は除外診断によって診断される疾患である。以下の疾患の除外が必要となる。これらの疾患の除外は、特定疾患の認定を受ける際にも必要である。疾患の経過を予測することは難しいが、軽度の病態であれば自然寛解はありうる。従って最初は、著明な発熱(患者はひどい不快感をおぼえる)に対する対症療法としてNSAIDsが用いられる。しかしそれでおさまらないようなら、ステロイドや免疫抑制剤を使用せざるを得ないことになる。IL-6に対する治療(抗IL-6抗体トシリズマブ)が奏効することもある。シクロスポリンAの有効例もしばしば見られる。メトトレキサート,タクロリムスも同様に用いられる。シクロフォスファミドの処方例は減少傾向にある。
出典:wikipedia
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