『ゼルドナーシルト』(Söldnerschild)は、1997年9月25日にセガ(後のセガゲームス)から発売されたセガサターン用シミュレーションRPG。企画・製作は光栄(後のコーエーテクモゲームス)。1998年3月19日に光栄から『ゼルドナーシルトSpecial』と改題されたPlayStation版が発売され、ジャンルは同社独自のゲームジャンル「リコエイションゲーム」に分類される。また、『Special』は「コーエー定番シリーズ」などの廉価版も発売された。一介の傭兵から身を起こして、大陸統一を目指すのが、本作の目的である。他のシミュレーションゲーム(特にコーエーのそれ)と異なり、内政や外交などに直接携わることはできないが、傭兵の立場から国を動かすというスタイルなどからマニアックな人気を博している。舞台はリグリア大陸という架空の大陸。この大陸の西部では以前からラーガイル王国と神聖ラーナ帝国の二大勢力の拮抗により平和が維持されていた。ところが、大陸歴939年、ラーガイル王国国王カール8世の急死により、事態は一変する。カール8世の跡を継いだのはまだ1歳のカール9世であり、摂政としてクローヴィス侯爵がその地位に着くと、これに不満を持つ貴族たちがラーガイル王国からの独立を宣言し、ザクセン公国を建国する。さらに穏健派貴族たちも独立、エスタニア共和国を建国し、ラーガイル王国は完全に分裂した。一方の大国、神聖ラーナ帝国は東方植民政策をやめ、この期に乗じて大陸制覇を目指す。二大国の間にあった諸国も同時に軍事行動を開始し、大陸全土が戦乱の坩堝に投げ出されるようになった。主人公はこの乱世に終止符を打つために傭兵団を率いて特定の国に貢献し、大陸を統一へと導かねばならない。1月を1ターンとして都市間の移動、仕事の依頼、戦闘などを行う。その月が始まると滞在する都市を決めるところから始まる。都市を決定すると、都市の施設を利用できる。ギルドで仕事を請け負い、ミッションが終了したら、宿屋に入りその月の行動全てを終わらせるのが基本だが、教会で魔法を習得したり、ショップでアイテムを購入したり、訓練所で必殺技を習得したり、酒場で小隊長を雇用する・歌姫にプレゼントを贈る(歌姫と親密になると通常購入できないアイテムを入手できる)などといった行動をとることもできる。また、各地の民家ではイベントが発生することもある。戦場場面はスクエア(四角形)型のマップで構成されている。中隊同士が接触し、攻撃を始めると集団戦闘が始まる。一個中隊は一~三個小隊(一個小隊は小隊長と兵士25人(最大)からなる。また、中隊長は一個小隊の小隊長も兼任する)で構成される。中隊長は変更できず、中隊を構成する小隊のみ戦場場面に入る前に入れ替えたり、隊列を変更できる。戦場場面では中隊単位で、集団戦闘では小隊ごとまたは全小隊に指示を出す。勝利条件を満たせば自軍勝利となり、隠しパラメーターの武勲値と味方した国の貢献度が(ミッションによってはカルマも)上昇し、敵対した国の貢献度が低下する。また、ギルドで契約した金額の2倍の報奨金が支払われることがある。勝利条件は敵中隊の全滅という分かりやすいものから敵の特定中隊の壊滅、自軍中隊を護衛して特定位置まで移動させるなどがある。一方、敗北条件もある。多くは主人公の中隊の壊滅であるが、護衛すべき中隊が壊滅したり、敵中隊の退却を許しても敗北となる場合がある。主人公の中隊が敗走するとゲームオーバーとなるが、それ以外の場合はゲームを続けることができる。ターン制の戦略場面である。主に中隊の移動、神聖兵・暗黒兵の召喚、回復魔法の使用を行う。各種情報・勝敗条件の確認やセーブ・ロードもできる。特にイベントによって勝敗条件が変更されることが多いのでまめに確認したほうがよい。また、戦闘や魔法を使用せずに待機すると中隊の士気をあげることができる。士気は集団戦闘での攻撃力に直結するので、余裕があれば待機するのも重要である。ゾーン・オブ・コントロール(ZOC)があるので、敵中隊の壊滅や味方の護衛にはこれを活用する必要がある。また、味方中隊が騎兵のみで構成されると移動力が増加して、平地ではより効率的な移動ができる。一種のリアルタイムバトルである。中隊同士が接触して、攻撃を行うと集団戦闘が始まる。ここで敵味方の最前列の小隊が接触すると自動的に敵小隊を攻撃することになる。集団戦闘には制限時間があり、時間内に集団戦闘で小隊長のヒットポイントが0になると、その小隊は壊滅し、中隊長のそれが0になると他の小隊が無傷でも中隊は壊滅する。小隊長や中隊長のヒットポイントを0にするには配下の兵を全て倒さねばならない。その上で攻撃を続けると倒すことができる。時間内に決着がつかなければ引き分けとなり、次の攻撃に勝敗は持ち越される。なお、味方の小隊長が倒されると場合によっては死亡することがあるが、中隊長はイベントとも関わるため戦死しない。集団戦闘の際の攻撃力などは兵科の相性、兵種の能力、士気、兵士数、指揮官の指揮能力、自軍の位置(敵陣まで前進すれば士気の低下を抑えることができ、自陣まで後退すれば防御力が上がる)、地形によって決定される。集団戦闘で指示を出す際にはコマンドポイントと呼ばれるポイントを消費する。コマンドポイントは制限時間まで上昇し続ける。また、コマンドポイントが足りなければ指示を出すことはできない。出せる指示は、小隊の前進と後退、防御(その場待機)、隊列の交代、魔法や弓攻撃の指示である。移動に関する指示に必要なコマンドポイントは少ないが、強力な魔法ともなると多くのコマンドポイントを消費する。兵科には騎兵・歩兵・槍兵・弓兵・神聖兵・暗黒兵の6種がある。小隊長が率いる兵科はあらかじめ固定されており、それを変更することはできないが、レベルアップすることでより優秀な兵種を率いることができるようになる。なお、主人公はゲーム開始時の設定で騎兵・歩兵・槍兵・弓兵のいずれかを選ぶことができる(その後は固定される)。また、イベントであるキャラの兵科が変更される。兵科にはそれぞれ相性があり、騎兵は歩兵に強く、歩兵は槍兵に強く、槍兵は騎兵に強いというのが基本的な相性である。また、弓兵はどの兵科に対しても弱く、暗黒兵は神聖兵以外のすべての兵科に対して強く、神聖兵は暗黒兵に強い。集団戦闘ではこの相性を加味して、隊列を入れ替えることが重要となる。魔法には攻撃魔法・回復魔法・召喚魔法・補助魔法がある。一定のレベルに達すると教会で習得することができる。戦場マップで特定の敵中隊と主人公の中隊が接触し、戦闘を開始するとイベントが発生し、一騎討ちが発生することがある。攻撃と防御を交互に行い、HPがゼロになったほうが敗北となる。野戦での一騎討ちに敗北すると即ゲームオーバーになるので受けるか否かの判断は慎重に行う必要がある。また、各国の首都にある闘技場や町でのイベントで一騎討ちが行われる場合があるが、前者で敗れてもゲームオーバーにはならない。戦闘に勝利すると、ギルドで契約した金額の2倍の報奨金が支払われる。これを戦闘に参加した全ての小・中隊長で分け合う。この金をもとに自軍の小・中隊長はアイテムを購入したり魔法を習得する。ただし、一部のイベント戦闘では勝利してもプレイヤーにのみ支払われたり、全く支給されないこともある。『ゼルドナーシルトSpecial』として発売されたPlayStation版は、いくつかの追加・変更が見られる。なお、ハード的な仕様の変化に伴うものは省略する。
出典:wikipedia
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