テルエル()はスペイン・アラゴン州テルエル県のムニシピオ(基礎自治体)。テルエル県の県都である。テルエルは山がちな位置にあり(標高は海抜915m)、人口は少なく、スペインの中では比較的孤立している。1999年、「Teruel existe」(テルエルは存在する)というスローガンのキャンペーン・グループが設立され、この市と地域の知名度と投資を拡げる運動を始めた。このキャンペーンの効果もあって、テルエルへの交通は大きく改善され、サラゴサとサグント(バレンシア方面との合流地点)を結ぶ高速道路が建設され、全線開通している。しかし、テルエルには依然として首都マドリードに直通する鉄道がない。テルエルは厳しい気候で知られ、ハモン・セラーノ(スペインの生ハム)や陶芸が有名である。テルエルにはイスラム教徒の影響による美しい建築物がある。ユネスコの世界遺産に登録された「アラゴンのムデハル様式の建築物」には、テルエルの4つの教会が含まれている。特に華麗な大聖堂はムデハル様式で有名である。テルエルでは、13世紀初頭に金持ちの家の女性イサベル・セグラと貧乏な男性ディエゴ・マンシラが愛し合い、悲劇的な最期を遂げた「テルエルの恋人たち」の物語が知られている。二人の遺骸はサン・ペドロ教会に収められている。この物語に触発されて、トマス・ブレトンはオペラを作曲した。「トリーコ」(Torico、toro+アラゴン方言の指小辞-ico)と呼ばれる小さな雄牛の像がカルロス・カステル広場にあり、トリーコ広場と呼ばれている。テルエルの郊外には、テーマパークと博物館からなる恐竜公園()がある。古生物学公園として宣伝され、ティラノサウルスの実物大のロボット模型がある。恐竜公園はテルエルのほかに県内に3つの博物館を持ち、この地域で発見された恐竜の化石を展示している。中世にテルエルにはユダヤ人のコミュニティーがあり、特権を認められ、14世紀には一年に300スエルドの税金を納めていた。ユダヤ人は商業や工業、特に毛織物業に従事していたが、1391年の迫害によって多くが殺され、あるいは生きるためにキリスト教に改宗した。テルエルはスペイン内戦の戦場となり、大きな被害を受けた。1937年12月から1938年2月の「テルエルの戦い」は、この内戦でもっとも悲惨なものの一つであった。テルエルの支配権は何度も変わり、人民戦線政府が制圧したり、反乱軍が再奪取したりした。戦いの中でテルエルは砲撃や空爆にさらされた。3か月間の戦いで、双方の死傷者は10万人に上る。
出典:wikipedia
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