『DEATH NOTE』(デスノート)は、原作 - 大場つぐみ・作画 - 小畑健による日本の少年漫画作品。2003年12月から2006年5月まで『週刊少年ジャンプ』(2004年1号 - 2006年24号)に連載。名前を書いた人間を死なせることができるという死神のノート「デスノート」を使って犯罪者を抹殺し、理想の世界を作り上げようとする夜神月と、世界一の名探偵・Lたちによる頭脳戦を描く。連載版の以前に同誌2003年36号に掲載された読切版が掲載される。2008年2月には最終回から3年後を描いた読切の特別編が同誌に掲載された。話数カウントは「Page-」。12巻までの世界累計発行部数は3000万部を突破。宝島社「このマンガがすごい!」オトコ版では、2006年と2007年に2位を獲得した。映画、アニメ、小説、ミュージカル、ドラマなど幅広いメディア展開を見せた。page.1(第1話) - page.59(第59話) 単行本 1巻 - 7巻警察庁刑事局長夜神総一郎の一人息子で現役で東応大学への進学間違いなしとされる秀才高校生の夜神月(やがみ ライト)はある日、通っている高校の敷地内で奇妙な黒いノートを拾う。それは死神・リュークが人間に拾わせ、どうなるかを見物するためにわざと落としたデスノートだった。ノートの所有権を得た月はリュークの姿が見えるようになり、ノートに課せられたルールを理解し様々な検証の上でその能力を確かめる。そして、自らの信じる『正義』を執行し、犯罪者の居ない新世界を実現するため世界中の犯罪者たちの名をノートに書き記して殺害していく。やがて月の行為はインターネットを中心に世界中に拡散されていく。法と秩序だけでは裁ききれない犯罪者を葬る者の存在に気付いた人々は殺し屋(=Killer)の意味から謎の執行者を「キラ (KIRA)」と呼び始め、中にはキラを神とあがめる者まで現れた。現にキラの存在が広く知られるようになるにつれ、世界各国で犯罪そのものが減少したという事実もあった。だが、各国の警察機構の側からすればキラは紛れもない大量殺人者だった。キラの存在と謎に満ちた能力を認知したICPO(インターポール)は、手がけた事件を必ず解決に導き、全世界の警察を動かせる唯一の存在である謎の名探偵L(エル)にキラ事件の調査を依頼する。Lはプロファイリングを駆使してキラの人物像を「極めて優秀な頭脳を持った学生」で「近親者に捜査情報を知る立場の人間がいる者」とみなす。Lは罠を仕掛け、キラの活動拠点が日本の関東地区にあると証明し、旧知のFBI捜査官レイ・ペンバーを潜入させる。だが、レイは逆に月に利用されて他の潜入捜査員の情報を月に与えた上、殺害される。Lは自ら現場に乗り出す覚悟を決め、警視庁の捜査員でも特に信頼の置ける総一郎らと共に少数精鋭のチームを結成し、竜崎という偽名で自らの姿を明かした上でキラの洗い出しを進めていく。また、キラが殺害出来るのは『顔と名前を知る相手のみ』とみなし、犯罪者の実名を明かさない措置をとる。だが、Lを強敵とみなした月は巧妙に自身への嫌疑を逸らしていく。Lは東応大学生となった月に接近。月は捜査状況の把握とLの監視を目的として捜査本部に協力し、Lもまた月を監視するためそれを許す。やがてキラを信奉する第二のキラが現れる。第二のキラは用心深く狡猾なキラに比べ、隙だらけで稚拙極まりないが『相手の顔を見ただけで殺せる』能力を持っていた。月とLは第二のキラの登場をそれぞれ警戒。特に月は第二のキラがリュークが勧めていた『寿命の半分と引き替えにして顔を見た相手の寿命と名前が見えるようになる』死神の目の取引をしており、軽率な第二のキラからデスノートの情報が漏れることを恐れていた。そんな中、第二のキラの側から月に接近してくる。第二のキラの正体は現役アイドルの弥海砂(あまね ミサ)だった。ミサは彼女を愛するあまり消滅した死神・ジェラスの遺品であるデスノートを死神・レムから受け取っていた。ミサは家族を強盗に殺害され、証拠不十分で無罪放免となった犯人をキラが制裁してくれたことに感謝。月にキラ信者として協力を惜しまないかわりに自分と交際してくれるようにともちかける。Lを葬る絶対的な切り札だがレムの存在を含め危険極まりないアキレス腱となりかねないミサを懐柔するため月は交際を了承。ミサをLに会わせ本名を暴いた上で殺害しようと図るが、物証をもとにミサを重要参考人とみなしたLは先んじてミサを逮捕監禁する。ミサの嫌疑を晴らすため月は頭脳を駆使し、リュークとレムをも利用した作戦にうって出る。自身をもLに監禁させ、『二人ともデスノートの記憶を喪失する』という手段で容疑を晴らす戦術によりLは困惑。やがて第三のキラが現れたことで結果的に二人は無関係だとみなされる。月とLは協力して第三のキラの犯罪を暴くことになる。それぞれの正義を掲げて対峙する月とLは様々な駆け引きと頭脳戦、心理戦を繰り広げるが、その結末としてLは月に敗北して命を落とし、名前すらも奪われてしまう・・・。page.60(第60話) - page.108(第108話) 単行本 7巻 - 12巻第一部の終了から5年後の2009年、2代目Lとなっていた月はキラおよび警察の裏のトップとして世界の本格的な改革に乗り出す。キラとLの見せかけの勝負を演出する裏で月は世界中のキラ信者を確実に増やしていき、ついにはキラは正義と主張する国家が現れ、自分の望んだ新世界が目前まで迫っていた。Lの死の直後、養護施設ワイミーズハウスで「Lの後継者」として育てられたメロとニアに管理人ロジャーからLの死が告げられていた。その後、ニアを中心にアメリカでSPK(Secret Provision for KIRA)(キラ対策特務機関)が設立される(ニア・レスター指揮官・リドナー・ジェバンニなど)。そして、謎のマフィアグループによって警察庁長官が誘拐されるも夜神月の計画によって死亡し、今度は夜神粧裕(月の妹)が誘拐され、警察庁のキラ捜査本部の保持するデスノートとの交換が要求される。この事件の対処にSPKも加わるが、月指揮の下、ノートは奪われてしまう。SPKの中心人物・Nは2代目L(月)の無能振りを批判し、アメリカでの2代目Lの実権は自分が握っていることを明らかにする。月はその後の調べによって、誘拐犯もNもLの次期後継者であるメロとニアであることを知り敵愾心を募らせる。メロはニアに勝つため、ニアはキラを捕まえるため、月は2人を殺すため、3人のプライドを賭けた戦いが始まる。2008年に本誌11号にて、映画『L change the WorLd』の公開に伴い掲載された読切作品。単行本未収録。2013年、再び原因不明の死者が続出する。だが以前と違うのは日本で死を望む高齢者が次々と死んでいくことであり、その影響で日本は長寿大国1位から6位へ転落していた。日本の捜査本部やニアはデスノートによる新たなキラの犯行であると断定する。元々デスノートにルールなどは書かれていないが、リュークが落としたデスノートには「デスノートのルール」が全て英語で記載されている。以下の二つのルールは、劇中で夜神月が自分に対する疑惑の目をそらすためにリューク(映画版ではレム)に書かせた虚偽の設定であり、これを犯してもこのルールは適用されない。なお、こういった偽りのルールを書くことは死神界の掟には反しない。『週刊少年ジャンプ』2003年36号掲載。『DEATH NOTE HOW TO READ 13』収録。ホラー要素が連載版より強く、リューク以外の死神も異なる。"登場人物は、DEATH NOTEの登場人物#読み切り版を参照"フランス文学者の中条省平は、本作には社会・政治的な領域が欠落していることから1990年代後半以降に興隆したセカイ系と呼ばれるジャンルに含まれるとし、正義の名の下に独善的な凶悪犯の抹殺を続ける夜神月の行為はテロリズムを肯定する思想であり、この作品が受け入れられている背景には若年層の政治忌避のムードがあると警鐘を鳴らしている。評論家の宇野常寛は、2000年代に入ってからは、セカイ系ではなくサヴァイヴ感を前面に出した「バトルロワイヤル系」ともいう新しい想像力が台頭しているとし、その代表例・到達点として本作を挙げている。そして、本作は夜神月の思想を肯定するような作品ではなく、夜神月の自信過剰・誇大妄想的な正義感は戯画的に描かれているのだとした上で、冷静に考えれば幼稚でしかない夜神月の思想も、現代のバトルロワイヤル的状況下で政治的な勝利をあげればそれが魅力的に見えてしまうということを露悪的に示す作品であると述べている。精神科医の斎藤環は、顔と名前さえわかればただちに相手を殺すことのできるデスノートを持った夜神月を「強大すぎる正義」と表現している。また、本作のほか『ダークナイト』『ブレイブ ワン』といった映画でも、素朴で絶対的な「正義」ではなく、相対化され懐疑的な「正義」が描かれており、これはアメリカ同時多発テロ事件以降の現代社会での「リアル」を担保するには不可避なことかもしれないと述べている。2007年9月28日、ベルギーのブリュッセル市内で男性と推定される遺体が発見された事件では、切断された遺体の一部とともに"WATASHI WA KIRA DESS(私はキラです)"とローマ字のように書かれたメモが発見されている。この事件は同じく「キラ」と呼ばれる『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する猟奇殺人犯の吉良吉影(自身の能力で人間を爆殺する)ではないかという説もあったが、事件から3年後の2010年9月25日に『DEATH NOTE』ファンの男が逮捕された。2008年、産経新聞連載のエッセイコーナー『北京春秋』において、産経新聞北京支局の記者、福島香織が、香港映画俳優達のセックススキャンダル映像のネット流出事件(2008年当時)をデスノートにたとえ、非難した。デスノートに名前を書かれた者が安易に死ぬさまを、ネットによるプライバシー暴露による安易な社会的な死にたとえている。中国ではデスノートの模倣品、コミックスなどが出回り、未成年者の教育上思わしくないなどの関係で、デスノート及びその模倣品が中国国内で出回った直後より、当局が回収を行っている(香港や台湾は除く)。韓国でも、模した製品、コミックなどが出回っている。ロシアでも、デスノートが翻訳出版されているが、ウラル地方在住の17歳の少女がエカテリンブルクで飛び降り自殺した際、部屋の中から同書が発見されたことを契機に、ウラルの父母団体が「子供に死への興味を煽る」などとして、同書の発禁を求め、同国のプーチン大統領に直訴する事態となった。一方で、同国内の愛好者団体の中からは、単なる推理漫画であるとして、発禁に反対する署名集めをしている。映画化、作家の西尾維新による小説化(2006年8月1日発売)、テレビアニメ化(2006年10月3日開始)、ゲーム化(2007年2月発売)、トレーディングカード化といった様々なメディアミックス展開が成された。2部構成で製作され、前編が2006年6月17日に、後編『デスノート the Last name』が同年11月3日に随時公開された。また、2008年2月9日にはLを主人公としたスピンオフ映画『L change the WorLd』が公開された。実写映画版の公開を記念したトリビュートアルバムが2作リリースされた。2006年6月21日には、前編公開を記念した『DEATH NOTE TRIBUTE』が、同年12月20日には『デスノート the Last name』公開を記念した第2弾 『The songs for DEATH NOTE the movie 〜the Last name TRIBUTE〜』がリリースされた。第1弾は小畑健による描き下ろしオリジナル・イラスト・ジャケット仕様。2015年9月13日、テレビドラマ版最終回終了後、新作映画『デスノート2016』が公開されることが発表され、2016年4月に『デスノート Light up the NEW world』というタイトルであることが発表された。2017年、Netflixでオリジナル映画『DEATH NOTE』が配信予定。監督はアダム・ウィンガードでカナダとアメリカで撮影され、役名も日本名から英語名に変更されている。2015年7月より日本テレビ系「日曜ドラマ」枠で、『デスノート』のタイトルで連続ドラマ化 。主演は窪田正孝で、第86回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演男優賞を受賞するなど演技が評価された。2006年10月3日から2007年6月26日まで日本テレビほかで放送。アニメーション制作は、マッドハウス。全37話。2007年8月31日には、金曜特別ロードショーにて特別編『ディレクターズカット完全決着版 〜リライト・幻視する神〜』を、2008年8月22日にはその続編『DEATH NOTE リライト 2 Lを継ぐ者』が放送された。2008年12月2日からはANIMAXでも放送開始。のちにファミリー劇場やキッズステーションでも放送された。2007年9月4日には、アニメ公式解説本(DEATH NOTE/A「残像」)が発売された。2015年にミュージカルとして舞台上演された。4月に日本キャスト版、6月に韓国キャスト版が公演された。音楽はフランク・ワイルドホーン、演出は栗山民也、歌詞はジャック・マーフィー、脚本はアイヴァン・メンチェルが担当。韓国版は、韓国ウェブメディア「eDaily」の主催する「2016 eDaily Culture Awards」のミュージカル部門最優秀賞を受賞。2017年9月に日本版が新国立劇場中劇場で再演。コナミ販売のトレーディングカード。同社のカード商品にしては珍しく、原作者の一人である小畑健のイラストだけが使用されており、それを売りとして前面に出している。1パック10枚入り。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。