ファティマ("Fatima")は、永野護の漫画『ファイブスター物語』(FSS)に登場する有機的人造人間である。正式名称はファティマ・ファティス("Fatima Fatis")。騎士(ヘッドライナー)と共に戦闘兵器モーターヘッド(MH)あるいはゴティックメード(GTM)をコントロールするのがおもな役割である。2013年の連載再開から設定が変更され、オートマチック・フラワーズ(略称はAF)という名称も併用される事になった。生体演算機としての呼称はファティマ、軍隊、騎士団における兵器としての呼称はオートマチック・フラワーズと使い分けられる。制御する人型戦闘兵器はゴティックメードになった。(年表上は最初からGTM制御のために作り出された事になっている)FSSの三大ヒロイン(ラキシス、アトロポス、クローソ-)はすべてファティマである。元々はFSSの原型となったアニメ『重戦機エルガイム』の企画段階でも、ロボット兵器「ヘビーメタル」の頭脳として登場する事が永野により構想されていたが、採用されなかった。星団暦2310年、科学者リチウム・バランスによって、出力コントロールなどのシステム制御が困難なMHを騎士に代わって制御する為に作られ、リチウムが領主を務めるデルタ・ベルン星フェイツ公国に於いて公開された。リチウムの祖父ウラニウム・バランスが提唱した「生体演算理論(騎士の驚異的な反応速度を高速演算処理に利用する)」を基本コンセプトとしている。そのため間違いなく騎士の力を持って生まれる様に、全てのファティマは、数度の睡眠期を経て星団暦まで生き残った最後の「純血の騎士」ナッカンドラ・スバース(ファティマ初公開時にはフェイツの騎士団長の地位にあった)の遺伝情報をベースにした胚から作られており、いわば全てが姉妹とされる(初期の大量生産ファティマは全てリチウムの創ったオリジナル胚のクローンだったが、やがて生産技術者の中から情報をデコードして独自改良を行うものが現れ、彼らがファティマ・マイトの魁となった)。ファティマはほぼ全ての個体が女性型である。生物の男性は女性から分化する為であり、本来人間は出生までの生存率が女性と比べて男性は低く、ファティマではその傾向が顕著となる上、性差による体力等の差も無い。また生殖機能も削除されていることから、男性型ファティマが作られることは極めて稀である(そのため工場製ファティマに男性型ファティマはいない。総て銘入りである)。人間とほぼ同じ身体を持ちながら、スーパーコンピュータをも凌駕する演算能力(電算機能は128ビットコンピュータのパルスの速さに匹敵し、毎秒36兆5000億回の予測演算を実行する) と情報処理機能(平均的な騎士の85%の反応速度)を与えられており、MHの制御を行う。騎士と共にMHに搭乗し、頭部に移植された「ヘッド・コンデンサ」を介してモーターヘッドと情報のやり取りを行い、騎体各部の制御全般を行う。ファティマの搭載によって騎士はMHの操作のみに専念出来る様になり、その潜在的能力を完全に引き出す事が可能となり、MHは真に最強兵器としての完成を見た。ただし、通常の無機コンピューターと違い有機的であるため「物忘れ」はある。また低スペックのファティマでも長く経験を積むことで、経験の少ない高スペックのファティマを凌駕する事態も起こり得る。純血の騎士であるスバースの細胞から作られている為、騎士には及ばないものの、通常の人間を遥かに凌ぐ肉体能力を併せ持つ。彼女(彼)らは非常に美しい容姿を持ち、例外なく痩身で、成長を止められた後は外見上は全く老化しない。そのため彼女たちに惹かれ、私的なパートナーとする騎士も少なくない。また生殖機能は持たないが、性交は可能である(作中のクローム・バランシェの言葉によればファティマに受精卵を移植受胎させての出産例もいくつかあり、そのうちの一人が剣聖ダグラス・カイエンである)。ファティマの設計と育成には特有の能力と専門の技術が必要であり、その専門家はファティマ・マイトと言われる。ファティマは生物的には人間とほぼ同じであるため、その育成・治癒技術は人間の再生医療にも広く応用されており、ファティマ・マイトは医師の頂点でもあると言われている(当然医師免許も保有している)。マイトの主な仕事は工場製ファティマの基本フォーマットの改良であるが、自らの手でファティマの育成を手掛ける事もあり、特に高名なマイトによるものは「銘入り」と呼ばれる。またモーターヘッド同様、ファティマも定期的なメンテナンス(主にケミカルの調整や精神面でのカウンセリング)を受ける必要があり、それらメンテナンスを主に担当するファティマ・マイスターも存在する。ファティマ・マイトやファティマ・マイスターはいずれも専門職であり絶対数が少ないため、ほぼ全ての国家で敬意を持って迎えられる対象となっており、特に銘入りファティマを手がけるマイトともなると複数の国家首脳と個人的な繋がりを持つものが少なくない。マイト製ファティマは自動車に例えれば市販車に対するF1カーの様なもので、能力は高いが安定性を欠くものが多く、扱う騎士側にも相応の腕が要求される。しかし、ファティマはサポートAIでありコ・パイロットでもあるので、ヒュートランやアトロポスの事例のようにファティマの能力が超絶的だと、騎士の技量が並でもファティマの側で足りない部分をカバーして、それなりの戦果が残せるようである(例外的だが、ファティマ単独でMHをコントロールできるものもいる)。このためファティマと騎士の間で信頼関係を構築できるかどうか重要になる。MHの制御という点のみを見ればファティマの容姿が人間に近い必然性は無く、逆に非常に高いコスト(一人につき戦車100台、年間コストが数十億円)と不安定さをもたらしている。それを解消したのが、星団暦2300年代を代表する天才ファティマ・マイトであるガリュー・エトラムル博士の開発したエトラムルと呼ばれる非人間型ファティマである。巨大なミジンコの様な奇怪な姿をしており、純然たる有機コンピュータに近い。人間型ファティマのように突発的に高性能な個体は期待できないが、比較的安価で性能が安定しているなどの長所も多く、好んで使用する騎士団や騎士、MHマイトも多い。星団暦4000年代には騎士やマイトの血が薄れて能力が低下した事から、エトラムルが主流となっている。高名なファティマ・マイトの手によるエトラムルは美しい外見を持ち、銘に見合う性能を持つ。一方で、人間型ファティマはMHの制御のみに留まらず、情報収集や家事、負傷時の治療や連絡、性欲処理に至るまで騎士の総合的なサポートを行い得るメリットもある。また、星団一のMHマイスターと名高いレディオス・ソープに言わせると、エトラムル搭載のMHの動きには優雅さが無いそうである。戦闘などの外的要因を除き、十分なケアを行えば死ぬことも無いとされている。作中では最初に製造された4人のファティマの一人「ジ・インタシティ」が2997年に687歳という年齢で息を引き取るシーンが描かれている。ファティマの寿命に気付いたリチウム・バランスによりファティマの遺伝子の改良が行われたため、その後に制作されたファティマは、理論上は無限の寿命を持つとされる。ファティマは一定年齢の外見に達するまで育成ポッドで育成され、必要に応じある成長段階で成長が止められそれぞれS・M・L型のタイプに分類される(いくつか例外もある)。成長を止めた後はその容姿が大きく変化する事はない。上記の相当年齢は全て地球人換算であるが(ジョーカー人の寿命は約300年)、ファティマは有機合成技術によりさらに生育が早められており、数年から十数年で成体に達する。成長させる手間や時間、資金が掛かり過ぎるため、成長段階につれ数が少なくなっている。能力を比較する基準として、フルゲージという区分がある。フルゲージはパワーゲージとクリアランスに分けられる。パワーゲージは機械的な測定によるランク分けで、クリアランスとは相対的な総合評価(品格、扱いやすさ)である。パワーゲージやクリアランスで高評価を受ける個体はマイトの直接の設計・育成によるものが多く、ファティマ・ファクトリー製のファティマは能力はそれなりである(マイトが関わった場合はその限りではない)。マイトの中でも高名なマイトによるファティマは極僅か(一人の生涯生産数は多くて数十体)であり、計り知れない価値を持っている。その為に多くの騎士や国家がその所有を競って殺到し、過去にはファティマを巡って決闘という流血の事件もしばしば起こった。ファティマの存在は星団法(記事「ファイブスター物語」の「作品用語」参照)で強く規制されている。彼女らは工場やマイトの工房で培養・育成され、高い教育と訓練を施された後、星団法に規定された様々な処置(「MHに搭乗したら戦闘を行い敵を殺害する」など、主に戦闘行為に関する思考を強制する「ダムゲート・コントロール」と呼ばれる思考制御プログラム、アイカバーとクリスタルの装着等)を経て騎士の需要を待つ。ファティマは彼女らを所有する騎士の動産と見なされ、人間と同様の人権は与えられない。ファティマは基本的にMHのコントロールの為に騎士が所有するものであるが(所有者である騎士を通常「マスター」と呼ぶ)、優れた情報解析能力のためマスコミが所有する例もある。また主が騎士を廃業したり騎士権を剥奪されても、家政婦のような形で引き続き仕えるケースも稀にある。一部の豪族や貴族の中には、騎士ではないにもかかわらずその権力により騎士の資格を偽造し、何らかの手段でファティマを手に入れる者もいる。このほか作中では、ファティマのダムゲート・コントロールを何らかの手段で狂わせ、一般人が偽のマスターとなってファティマ専門の売春宿を経営していた例もある。ただしファティマの維持には、後述するアレルギーへの対策などの関係から、日本円に換算すると年間数億円程度の維持費が必要になる。騎士団所属の騎士の場合は通常騎士団側が維持費を負担してくれるが、フリーの騎士の場合は自ら維持費を賄う必要があるため、中には維持費を賄えずにファティマを手放さざるを得なかったり、最悪の場合ファティマが病気となり死んでしまうこともある。こういった費用面の問題もあり、一般人がファティマを所有することは現実的ではない。なおファティマスーツに多くの場合高額な宝石類が装着されているのは、ファティマの維持費が賄えなくなった場合にそれらの宝石類を売却することで一時的にせよ維持費を捻出できるようにするためとされている。本来ファティマは非常におとなしく他者に従順な精神をもっており、ロボット工学三原則の様に人間に対する反逆を防止する制御も必要無い程だが、ダムゲート・コントロールによる戦闘行為の強制に加え、マスターとの人間関係が却って精神バランスの乱れを生じさせ、最悪精神崩壊を生じさせる危険があるため、マイトやマイスターによる定期的なケアが欠かせない。皮肉な事に、ファティマの人格を認めずあくまで兵器として扱う事で悪名高いノイエ・シルチスや黒騎士デコース等の方が、ファティマの精神的負担が少ないという点でむしろ理想的なマスターであると言われている。仕えるべき主(騎士)のいないファティマは、その身を防衛する最低限の権利も許されていない。そのため、戦闘などで主を失い騎士や国家の庇護を失ったファティマ(「はぐれファティマ」と呼ばれる、言わば野良ファティマ)は、そのほとんどが若く美しい痩身の女性であることに加え、騎士への嫉妬心を煽る存在であるため、騎士の力を持たない一般人男性によって性的暴力を受けることも珍しくない(この点に関してはむしろ男性型ファティマの方が悲惨であり、男性型の作られる事が少ない一因でもある)。ファティマに対するこうした世間の冷遇は、ひとつにはその永遠の美貌に対する世の女性たちの、そしてその美しいファティマを所有しうる騎士に対する世の男たちの羨望によるが、何より劇中でアトロポスが語っている様に、人間達を凌駕する知力と体力、そして長い寿命を持つ彼女らが、いつか創造主である人類になり替わり万物の霊長として君臨するのではないかという潜在的恐怖(いわゆるフランケンシュタイン・コンプレックス)に依る所が大きい。彼女らに生殖能力が与えられていないのもその現れである。ちなみに1人の騎士が複数のファティマを同時に所有することも可能だが、先述した通り一体あたりの維持費が高額であることに加え、通常騎士にとってファティマは(性的処理も含めた)パートナーであるという側面もあるため、実際に複数のファティマを同時所有している騎士は(「はぐれファティマ」を保護するために一時的に仮のマスターとなる場合を除き)極めて少ない。また騎士がファティマの所有を放棄する場合は、ファティマのヘッドコンデンサ(クリスタル)に指を当てた状態で「You seek your next.」(次のマスターを探せ)と命じることで、いつでも所有を放棄できる。もちろんマスターの死亡時もプログラムは解除される(仮にファティマの預かり知らぬ処でマスターが死亡した際は、収集した情報からマスターの死を認識した時点で解除される)。ファティマにはその性質上能力の個体差や騎士との相性があり、特定の騎士と組んだ場合に通常よりも高い性能を見せる(初期は国家資産であったが、比較的早い時代にその特性が発見された)。そのため状況が許される限りにおいてファティマ自身が騎士との相性を判断しその所有物となるかどうかを決めることが一般的となっている。それはファティマに認められている数少ない権利の一つとなっている。ファティマを求める争いの反省も踏まえ、公開して集まった騎士らの中からファティマが相手を選び出す式典を「お披露目」と呼び、特に銘入りファティマの場合は式は盛大に執り行われる。お披露目の多くがアドラー星のトラン連邦共和国で行われるのは、史上初めてファティマに「マスター」と呼ばれた人物が、トラン連邦の前身の一つである旧レント国王ジェスター・ルースであった事が起源となっている。他にも騎士級の見届け人が3人以上いる場であれば、略式的に認められる慣わしとなっている。このファティマと騎士との相性についてはほとんど解明されておらず、クローム・バランシェでさえ、ミッション・ルースやアイシャ・コーダンテといった奔放な人物を選んだ自分のファティマ達(メガエラ、アレクトー)について「ひどい奴の処にばかり行く。何を考えているのか解らない」と嘆いていた。単なる恋愛感情の様なものでは無く、ティータ(クリサリス家)や町(ビィ家)、イカロス(エックス・アトワイト家)の様に最初のマスターの子孫に代々仕えていくケースが多い事から遺伝的要因も大きく作用していると考えられるが、メガエラの様に幼児期の経験(ミッションに命を救われた)が強く影響したケースもあり、実際のところは不明。ただしこのような特殊な選択が行われるのは銘入りファティマの一部に限られるようで、一般的なファティマの場合は「お披露目に参加した騎士のうち最も強いものを選ぶ」のが普通である。銘入りファティマのお披露目ともなると、星団各国から国家を代表するクラスの騎士が集まるほか国家元首・外相クラスの人物も多数参加するため、本来の目的であるファティマのマスター選び以外にも国家間外交における重要な場となっており、お披露目に先立ち毎日のようにパーティーが開かれるほか、首脳会談も多数設定される。逆に紛争を抱えている国家の首脳同士が顔を合わせることもあり、騎士同士の小競り合いが発生することも珍しくないため、周囲への被害拡大防止のためお披露目に参加する騎士がモーターヘッドを持ち込むことは禁止されている。お披露目は、新規に育成されたファティマだけでなく、戦闘や病気等によりマスターを失った「ロストファティマ」や、諸事情により治療・再調整等が必要になりマイトの許に戻った「ブーメランファティマ」(主に「はぐれファティマ」だったファティマが、放浪期間中の怪我や精神的なストレスの治療のため、仮のマスターを決めた後マイトに戻される場合が多い)に対しても行われる。一方で国家が管理するファティマファクトリー製のファティマ(ファクトリーを所有する国家所属の騎士をマスターとする)や、マイトが特定の国家から特殊な目的で発注を受け開発するファティマ、マイトの独断で特定の騎士にファティマを嫁がせるケースなどもあり、必ずしも全てのファティマがお披露目を受けるわけではない。なおマスターが決定すると、マスターとなった騎士はマイトに対しファティマの育成にかかった費用+αを支払う(基本的には騎士が所属する騎士団が肩代わりするが、フリーの騎士の場合は自ら支払う)。ただしファティマファクトリー製のファティマに関しては、そもそもファクトリーの運営費用を国家が負担しているため新たな費用は発生しない。新規に育成された銘入りファティマの場合その費用は数十億円相当にも達するため、お披露目に参加できるのは多くの場合国家を代表する騎士団に所属する(=それだけの費用を支払ってもらえる)騎士に限られる。貧乏な騎士は、費用負担が少なくて済む「ロストファティマ」や「ブーメランファティマ」に狙いを絞ってお披露目に参加することが少なくないとされる。2013年連載再開から導入された新設定。いわゆる特定の騎士を自身のパートナーとして認証する特殊コード。若干の齟齬はあるが「恋心」と呼び換えても良いかも知れない。スタックコードが発生している場合、前述のお披露目を経ても該当する騎士以外をマスターとして認証せず、可能性が皆無であっても追い求める。原則として該当する騎士に「既にパートナーが居る」、「既に死亡している」場合のみ取り消される。またスタックコードの存在に気づいたガーランドが消去するという方法もある。前のマスターの血縁者を新たなマスターにする例も多くこれも特定の騎士血統に対するスタックコードと考えても良いと思われる。・ビルド→ワンダン・ハレー スタックコードの存在が明かされたケース。インタシティの最期にモラード、ミースと共に居合わせたビルドがインタシティのパートナーであるハレーに対して抱いてしまった。インタシティの偉大さに畏れを抱きながらもその後若くして騎士を廃業したハレーにスタックコードがついたため見合いを30回も失敗することになり、モラードを嘆かせている。事実に気づいたミースが二人をカップリングするためハレーの捜索に協力する。魔導大戦終盤では目出度くコンビとなっているが、その前にベラ国で色々とありそうな気配。・ウリクル→コーラス3世 お披露目前のウリクルがモラードを訪ねるコーラス3世を追跡してからかった結果、フィルモアの演習地に入り込んだコーラス3世はラルゴ・ケンタウリに重傷を負わされる。その後モラード公認でお披露目抜きに嫁いだ。・メガエラ→ボード・ビュラード トランSPI時代のボードがバストーニュのバランシェ邸を公務で訪ねた際に幼少期のメガエラをからかい逃げたメガエラがサイロ(アマテラスが建造後にほったらかしたオージェ・アルスキュルの格納庫)に転落しそうになった際にボードが身を挺して助けた。(いわゆる「おでこちゃん事件」)このときにスタックコードが生じたようでその後のお披露目で誰もパートナーに選ばず。バランシェが警護のために出向いていたボードと引き合わせた際に彼をマスターに選んだ。ルビー・レイスをはじめとするボードの部下たちは本来お披露目の場に居ないボードことミッション・ルース大統領がメガエラを娶った事実を隠すため、「武者修行」と称する時間稼ぎをした。・クーン→デイモス・ハイアラキ 内戦鎮圧に駆り出されていたハイアラキが不審者としてソープ♀、バランシェを追跡した際にソープ♀より先に戦いを挑んだクーンを圧倒する。ダムゲイトコントロールがされていないクーンだがハイアラキの強さに惚れ込んでしまった。ハイアラキには既にサロメが居たにも関わらず発生した少し特殊なケース。・パルスエット→ヨーン・バインツェル 3001年のボォス星カステポーのノーキィシティにて「はぐれファティマ」として一般人に拉致されかけていたパルスエットをヨーンが助けた際、パルスエットはヨーンをマスターとして認識したが、ヨーンは「ボクは騎士ではない」と拒絶した。このためアイシャがAKDの名の下に保護する。その後、3030年のムンスターでヨーンがアイシャと再会した際にアイシャの悪知恵に引っかかったヨーンが彼女をパートナーにしてしまう。・ティータ→クリサリス家・イカロス→アトワイト・エックス家・コンコード→ヤーボ・ビート、デプレ・カイエン・町→V家・チャンダナ、クラトーマ→フィルモア皇族 チャンダナは慧茄・ダイ・グ・フィルモアからダイ・グ・フィルモア5世に、クラトーマはパーマネント・レーダー8世から慧茄にパートナーを変えている。・ラキシス→アマテラスのミカド(レディオス・ソープ) 説明不要。ファティマというより「別のなにか」になってまでソープに嫁ぎたいというもはや狂気としか言い様のない例。・クローソー→コーラス6世(コーラス3世) まだ星団史に登場してもいない人物をマスターと呼んでしまった異常事例。コーラス王家なら良いというわけでもなく(現にコーラス3世の長女セイレイも相当の騎士)やっぱり運命としか言い様がない。・フォーカスライト(アウクソー、デルタベルン)→ナッカンドラ・スバース、ダグラス・カイエン、コーラス6世 超帝國の純血の騎士に嫁ぎたいという謎多きスタックコード。カイエンの死後もアウクソーは彼をマスターと呼び続け、GTM感応機能を消失(停止)させる。ミースは色々と手を尽くすが彼女をはじめ当代随一のファティマガーランドが束になっても解明できなかった。その後、エトラムルファティマ「デルタベルン」になったとされるフォーカスライトがコーラス6世のパートナーとなることについてもまだ明かされない秘密があるよう。純血の騎士の細胞から作られているファティマは、騎士以上に劣性遺伝子のかたまりであるため特有のアレルギーを持っている。また、「一目で人間と区別できなければならない」、ファティマの美貌により一般人が劣情など誤った行動を起こさないよう「人前で素肌を晒してはいけない」「外部から瞳が見えてはいけない」など星団法上の規制もあるため、専用の服(ファティマスーツ)を纏っている。基本的には戦闘用と私服にわけられる。ファティマスーツには成長タイプを即座に判断できるなどのメリットもあるが、対戦闘用の機能やファティマがアレルギーを起こさない高価で希少な天然素材(作中においては人間用の繊維素材は分子を直接操作して作られるため、ナイロンなどの化繊は動物の脂を精製して作られることから天然素材に含まれている)などが用いられているため、日本円に換算して一着数億円という高額品であり、カスタムスーツとなれば数十億円台にまで跳ね上がることになる。そのため、費用面や星団法の大規模改正などによる対応の問題などの事情によってAP騎士団やノイエ・シルチスといった大国の騎士団でさえも騎士団内で統一仕様のファティマスーツを供給しきれないという事態も発生している。特に予算の限られた中小国家の騎士団や個人で活動している騎士は更に顕著であり、時には工場やマイトの元から出てきたばかりの素の服装で過ごすことも強いられる場合もあるという。ファティマスーツを製作する専門のマイスター(職人)も存在し、その特質からファティマ・マイトと同等の待遇を受けている。代表的なマイスターはシリーズ・サリアッカー・パナフランシス・シアン公爵夫人である。クローム・バランシェ (Clome Ballanche) はリチウム・バランスの子孫であり、4大マイトの筆頭ともいえる程の著名なマイトである。ファティマ製作能力は他のマイトを凌ぐとされ、通常ファティマ・マイトは一度に一体ずつ管理して製作するが、彼は2 - 3体を兄弟または姉妹として製作することが多く、その生涯で45体もの銘入りファティマを生み出している。バランシェの銘入りだけでも本来よりも2ランク高い評価を得、「バランシェ・ファティマ」としてブランドとなっており、実際に高い性能と自然な振る舞いを持つ。反面、精神的に不安定な者も見られる為に「銘ばかりの欠陥品」と揶揄されることもある。また、度々自らの研究の結果を注ぎ込むために、純粋なファティマの存在を超越した特異なファティマも数多い。ファティマはお披露目によりパートナーを得ることになっているが、お披露目を行う前から誰をパートナーにするか決まっているファティマも多いとされている。バランシェのファティマは、育成期間から度々接し、ファティマと同じ永い命を持つこともあり生涯付き添っていくことになるであろうレディオス・ソープをアーク・マスターとして、決して敵対しないと心に決めているという。その結果、ミラージュ・マシンとの交戦をせざるを得ない状況に置かれた場合は精神障害を起こすことがある。また、ソープが名前を付けたファティマは「(名前が)やたら長くて、言いにくくなる」とバランシェに言われている。なお、No.43-45の「運命の三女神」に関しては、バランシェ曰く「その三女神が醜い三老婆だったから」その名前にしたとのこと。モラード・カーバイト(Molard Carbide)は、トラン連邦シュリーズ共和国にある研究学園都市「バルチック・アカデミー」出身で、在籍中から「アカデミー開設以来の天才」と高い評価を受けていた。星団暦2880年代 - 3100年代を通じ星団4大マイトの一人として数えられている、クローム・バランシェとは親友であり、ライバルでもある。彼の製作するファティマはバランシェ・ファティマと比較すれば突出した性能は無い(それでも他のマイト作と比較すれば極めて高性能である)が、安定性に優れているため、バランシェ・ファティマより高く評価する騎士も多い。知られているモラード・ファティマのほとんどが通常は不安定とされるSタイプであることを考えると、この安定性は特筆すべきであろう。それ故か、ベテランの騎士のパートナーとなることが多い。後にモラードはバランシェと同様自分の脳をファティマの体に移植(その理由はバランシェとは異なる)し、彼に次ぐ数のファティマを製作する事となる。※星団初のプロトタイプ・ファティマであるリチウム公の4ファティス(フォーカスライト・ニーヴ・SSL・インタシティ)のスペックは(星団暦2989年時点で)平均以下である。これは彼女達4人が全てのファティマの基本形であり、その後のファティマの性能向上を示しているからである。アルセニック・バランスが製作したファティマは「風のファティマ」と呼ばれ、地球上の熱帯低気圧(ハリケーン・サイクロン・モンスーン・台風)の名から命名されている。星団歴3010年時点で彼女らが嫁いだマスターは全てコーラス王家に所縁のある人物(コーラス王家の始祖・家系を抹消させられた元王女・王家直系の王女・王家に嫁いで王女となった者)であり、剣聖ハリコン(故人)以外の3人の王女は纏めて「暴風三王女」と称されている。
出典:wikipedia
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