電磁両立性(、EMC)とは、電気・電子機器について、それらから発する電磁妨害波がほかのどのような機器、システムに対しても影響を与えず、またほかの機器、システムからの電磁妨害を受けても自身も満足に動作する耐性である。電磁共存性、電磁的両立性、電磁環境両立性または電磁(環境)適合性とも呼ばれる。EMC を考慮する大きな目的は、異なった複数の電気・電子機器が同じ電磁的環境に混在しているときお互いに悪影響を及ぼさずに正しく作動することの確保である。これを達成するため、EMC技術はエミッションとイミュニティ(またはサセプティビティ)の2種類の異なる問題に対処する。エミッションは電磁気エネルギーの不必要な発生に関連があり、そのようなエネルギーの発生を減少し、外部環境への漏洩を防ぐための対策が必要となる。イミュニティはこれとは対照的に、意図的でない電磁気障害の存在下において、電気機器を正しく動作させることに関係する。妨害またはノイズの軽減すなわち「電磁適合性(EMC)」の達成は、エミッションとイミュニティ問題両方に対処することによって、すなわち発生源の軽減と影響を受ける機器の強化によって可能となる。あわせて、ノイズ発生源と影響を受ける機器との間の結合路においてより効率的にノイズを減衰する対策にも注意が払われるべきである。EMC対策部品メーカとしてはTDKや村田製作所が代表的である。EMCを取り扱う技術書としては、科学情報出版が発行する日本国内唯一の月刊誌である月刊EMCなどが代表的である。世界的には日本のEMC対策は遅れをとっているとの見解が一般的であり、輸出と内需での規格差異からメーカが2重在庫を抱えるなどの問題も起こっている。以前は、軍用を別として、機器やシステムのメーカーはEMCに関する問題にあまり関心がなかった。しかしながら、デジタル機器に使用する電源電圧の低下、クロック速度の上昇が進むにつれ、機器の誤動作や作動しないといった問題が発生するなど、電磁妨害の問題が表面化してきた。これによって EMC も注目され始める。多くの国はこの深刻さを増す問題を意識するようになり、各国の担当組織(アメリカ合衆国のFCC。ヨーロッパの、、ETSI。イギリスのBSI。日本のVCCI)は機器や設備などの電磁妨害に関する基準を作成し始めた。さらにEMC規格を含めた世界的な標準規格を制定する取り組みを行っている国際組織もある。最も重要な国際機関は国際電気標準会議(IEC)である。IECはEMCに関するいくつかの委員会を組織している。「ネットワークを含む設備間の電磁両立性」を担当する「TC77」、および電波障害(CISPR)に関する国際特別委員会がそれに該当する。
出典:wikipedia
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