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火の鳥2772 愛のコスモゾーン

『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』は、手塚治虫の代表作の一つ『火の鳥』シリーズの映像化作品の一つで、1980年に公開された手塚の原案・構成・総監督による劇場用アニメーション映画である。手塚自らが映像化した唯一の『火の鳥』である。1980年にサンディエゴ・コミック・コンベンション・インクポット賞と第1回ラスベガス映画祭動画部門賞を受賞している。劇場公開前に何度か行われた試写会の内容と、最終的に仕上げられた劇場版122分のフィルムではカットされたシーンがいくつか存在する。具体的には宇宙人クラックが大なめくじに乗ったシーンなどである。その他ところどころアテレコの声がずれていたり、画面がなかったりしている。また、試写会での映像とDVDの121分決定版の映像とは違うシーンがあり、エンディングタイトルでの日の出は、劇場版のフィルムではヴァイオリンの音に合わせるようにゆっくりとそのシーン全部を使って日がのぼっていたが、DVDでは途中で切れており、一気に日がのぼっている。その他にも火の鳥と誤って捕獲しようとした鳥のデザイン自体も劇場版のものと全く違うなど、リテイクされた箇所がある。1980年に劇場で初公開されたが、演出が黄金時代のハリウッド映画やカートゥーンそのままであまりにも古い、ストーリーが単調で冗長、絵のクォリティがばらばら、フルアニメーションを理解しておらず人物の輪郭線が微妙に揺れている、など酷評されることが多く、また作品のペシミズムを批判する声などもあった。手塚は「公開は10年早かった」と語っており、漫画版「2772編」の構想は1989年のミュージカル火の鳥公演時にあったという。樋口康雄によるBGMは、ディズニーを尊敬する手塚の意図に合わせ、当時のアニメ映画の音楽の主流だったロック調にせず、主題歌もあえて作らず、全編クラシック調で、弦楽器と木管楽器の柔らかい音で作曲された。もっとも、ハリウッド大作の伝統であるクラシック調がSFにマッチすることは前々年の「スター・ウォーズ」が確認しており、その後の多くのSF映画も追随しているところであるが、本作は骨太なシンフォニーではなく繊細なヴァイオリン協奏曲のスタイルを取ったところにオリジナリティがある。冒頭部分はセリフのない音楽のみで進められる。1979年7月にニューヨーク・フィルハーモニア室内管弦楽団特別演奏会で初演された樋口のヴァイオリン協奏曲「KOMA」を手塚が気に入ったのがきっかけで彼の採用となり、映画にも「KOMA」が使われた。『火の鳥2772』の音楽の録音時は、NHK交響楽団の楽団員も含む、当時最高の演奏者が集められ、オーケストラを構成したという。当時17歳でヴァイオリンソロ担当の千住真理子の演奏は、一つ一つの音に意味のある存在感のある音を紡ぎ、主人公ゴドーの人生観、愛などを切々と謳い上げる。優しい音のオーケストラとのハーモニーが共に響き合い、手塚のテーマの一つ、生命の賛歌を表現しており、樋口の音楽はこのアニメ映画の魅力の半分とも言える。音楽に関しては、いろいろなエピソードがある。22世紀のはじめ……世界が統一されて地球連邦となり、極度に合理化された未来社会-そこは元老院に属するひとにぎりのエリート達によって支配される世界だった。人間は人口過剰を防ぐため、限られた人数だけが試験管ベビーとして生まれ、一人一人がコンピューターの精密な適性検査によって将来の仕事を決められ、専門教育を受けて育つ。育児ロボット・オルガに育てられ、宇宙ハンターとして成長したゴドー・シンゴもそんな一人だった。宇宙ハンター訓練所で射撃の腕を教官のボルカンに見込まれて、特訓を課されるが、そのいずれにもゴドーは優秀な成績をおさめた……生きた宇宙人を使った射撃訓練以外は。ボルカンに叱責されても、彼はおびえている宇宙人を目の前にして、銃の引き金を引くことができなかった。手本と称して宇宙人達を粉々に撃ち砕くボルカン。その夜、悪夢にうなされるゴドーの心の中に非情な管理体制に対する反発が芽を出し始めていた。彼を理解しようとするオルガ。翌朝、訓練所の前でゴドーとボルカンが衝突した時、オルガの心の中に今までにない感情がわき起こり、次の瞬間、ボルカンの乗った車を高くさし上げて走り出し、橋の欄干に置いてきてしまった。ある日ゴドーは、科学センター長官のロックに、特別任務として謎の宇宙生命体2772の捕獲を命令される。見返りとして街の外へ出る許可をもらうゴドー。初めて見る海や花に「きれいだ」と心動かされるが、自分の身分では許されない罪を犯すことになるとは知るはずもなかった、まして、そのことでオルガが一人、心を痛めるとは……。ゴドーはロックの許婚である上流階級の娘レナと恋愛事件を起こし、罰としてアイスランドの強制労働キャンプへ送られてしまう。キャンプは非常に過酷な環境だった。そこで出会った奇妙な老人、サルタ博士は政府に批判的な言動をしたかどでキャンプ送りになったのだった。サルタにより、地球が亡びかけていることを知ったゴドー。彼がロックに捕獲するよう命令された宇宙生命体2772、つまり"火の鳥"は、宇宙生命のすべてにかかわるエネルギー体で、サルタは火の鳥の生き血を元老院がひとりじめにしようとしている、自分は世界中の人間、生き物にそれを分析してわけあたえてやりたいと言うのだった。サルタの言葉にうたれたゴドーは、協力することを申し出た。そこにはゴドーの居場所を知ってやって来たオルガも、レナのペットだった留学生の宇宙人ピンチョもいた。大地震の混乱に乗じて宇宙船スペース・シャーク号を奪うことに成功したゴドー達は、伝説の火の鳥を捕まえ、地球を救うべくはるか広大な宇宙へ飛び立った。サルタの旧友バンの紹介で火の鳥の居場所を知る宇宙人プークスと出会ったゴドー達は、一路火の鳥の元へと向かう。だが彼らの前に、火の鳥に敗れたスペース・シャークの同型船の残骸とボルカンの死体が現れる。そして、ついに火の鳥が姿を現し、スペース・シャークに襲い掛かる。火の鳥は凶暴で、小惑星より大きい変幻自在の業火であり、荒ぶる神そのものであった。宇宙の力そのものの火の鳥の前に人類の力たるスペース・シャークの武器はまったく歯が立たず、ゴドー達がボルカンの二の舞となるかに思われたとき、宇宙の力よりなお強い力が奇跡を起こす。月刊『マンガ少年』(朝日ソノラマ社)誌上で劇場版アニメのメカデザイン担当者御厨さと美による漫画化作品が連載された。手塚本人による漫画化の話も何度かあり、亡くなる直前『野性時代』に連載されていた『太陽編』の次作『2772編』として予定されていたが、実現しなかった。2007年には以下の文庫版(「マンガ少年」に連載されたもの)が発売された。※ これはマンガ少年増刊「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」,朝日ソノラマ(1980年)に収録されていた手塚と御厨による対談「『火の鳥2772』をめぐって」を含む。

出典:wikipedia

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