銀河英雄伝説の戦役(ぎんがえいゆうでんせつのせんえき)では、田中芳樹の小説、およびそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』に登場する、架空の戦役及び戦闘について記述する(一部非戦闘の項目を含む)。本項は、『銀河英雄伝説』の本編及び外伝で執筆された「創作上のリアルタイム」に登場する戦役、及び独立した戦闘を、原則として時系列に沿って記述する(原作発表順、アニメ製作順は時系列順とそれぞれ異なる)。戦役の中に含まれると思われる戦闘も、特記すべき戦闘に関しては別項を設けて記述する。一部戦闘とは呼べない事件(キルヒアイスの死亡等)を、物語上重要な場面であれば項目として含む。西暦2039年、当時の人類社会唯一の生存圏だった地球を二分していた勢力である北方連合国家(ノーザン・コンドミニアム, )と三大陸合州国(ユナイテッド・ステーツ・オブ・ユーラブリカ, )が全面戦争に突入した。13日間に渡って熱核兵器を大気圏内で大量に使用した結果、世界の主な都市は壊滅状態となった(13日間戦争)。北方連合国家と三大陸合州国は壊滅し、その後の90年間は地球各地で戦乱が続いた(90年戦争)。この時代の混乱は著しく、世界人口は10億まで激減し、北米大陸に割拠した教団国家群は精神的にも肉体的にも人々を疲弊させる結果を招いた。2129年、地球統一政府が樹立され、それにともなって戦争は一応終結したが、実質的には当時の破滅されつくした地球上では食糧生産能力が痛撃を被っており、戦争を継続できる余裕のある勢力が皆無であった。西暦27世紀になって、地球政府及び軍の肥大化に伴い、各植民星からの搾取は過酷を極めた。植民星は己を虐げる軍を養わされたとも表現される。植民星側は地球軍部の縮小や植民星側の自治の確立などを求めていたが、あくまでも自分達の既得権益を守ろうとする地球側はこれを拒否し、貧困の原因を植民星の能力の欠如に帰するとして、その責任を押し付けたため、植民星人の地球に対する憎悪が高まっていた。更に反地球派の代表的存在であるシリウス政府を公敵に仕立て上げ、シリウスこそが地球にとって代わり人類を支配せんと企んでいると宣撫工作を始めた(シリウスの軍事力と野心を声高に触れ回る事で、シリウスを恐れた植民星が地球にすり寄る事を期待して企図された事とされる)。ところがこれが裏目に出て、地球に対する反感のあまりに植民星側の多くは「地球の専横に対する希望」としてシリウスに急接近し、地球にとって事態は急速に悪化する。この事態に窮した地球政府は反地球陣営盟主であるシリウスに対して軍事力による懲罰を加える事を決し、西暦2689年にシリウスが植民惑星の警備隊を集めて合同訓練を行い、重火器の供与を約束した事を口実に先制攻撃を行った。植民星連合軍は反撃できぬままに敗北し、シリウス主星であるシリウス星系主星第6惑星ロンドリーナを制圧、ラグラン市事件を含む徹底した掃滅と略奪を行った。だが、その中から、後に「ラグラン・グループ」と呼ばれる4人が脱出に成功、2691年2月28日、プロキシマ系第5惑星プロセルピナで一堂に会した彼らによって反地球組織及び軍事力が整備され、ブラック・フラッグ・フォース(BFF)が組織された。以後、数々の戦闘に勝利し、2703年、地球の孤立化に成功。反地球連合軍は2704年、地球に対して無差別の全面攻撃(事実上の大量殺戮)を敢行し勝利した。シリウス戦役内に於ける、地球軍とBFFの戦い。正確な日時は不明(時系列上は西暦2701年から2703年の間)。それまで、ジョリオ・フランクール率いるBFFは、地球軍のコリンズ、シャトルフ、ヴィネッティという有能な3人の提督の前に一度ならず敗北していたが、本会戦に於いてはその3提督の連携が乱れたためフランクールは各個撃破によって勝利を納めた。更に本会戦の敗北によって3提督の間に不和が生じたところをついて、チャオ・ユイルンが謀略を仕掛けて3提督を互いに殺し合わせて共倒れさせた。OVAでは謀略に関する具体的説明は無いが、原作では以下の手順を踏んだと説明されている。チャオの謀略により3提督を喪失した地球軍には、力量にも協調性にも欠ける二流以下の無能の指揮官しかおらず、その戦闘能力は大幅に低下し艦艇の数と装備だけが取り柄の烏合の衆と堕した。これ以降の84回の戦いは全てBFFが勝利し、特に第二次ヴェガ星域会戦においては6万隻の地球軍が8000隻のBFF(OVA版では地球軍2万隻に対してBFFは6000隻)に大敗を喫するという醜態を晒した。ヴェガ星域会戦の後、戦勝を重ねるBFFは、その勢いを駆って地球へと進撃する。地球は既に食料・工業製品の原料・エネルギー資源の補給源を失っており、軍部が民間の食糧を徴発している有様で、アステロイドベルトを最終防衛線としながらも既に戦争の戦局は決定的だった。この時、フランクールは全面攻撃を主張し、チャオは地球を完全に包囲しての持久戦を提案した。パルムグレンは折衷案として2ヶ月間の持久戦の後に地球全土に全面攻撃を仕掛けた。地球が餓死寸前まで追い込まれた上での全面的な大量殺戮であったため、地球にとって最も残酷な結果になったと記述されている。地球統一政府の首脳陣はヒマラヤ山脈に建設された巨大地下シェルターに大量の物資と共に避難しており、しかも地上の地獄絵図を肴にして享楽に耽る有様だった。これに激怒したフランクールは地球上に降下し、灌漑用水路を爆破して数億トンの水をシェルターに注水し内部にいた人間を皆殺しにする。注水直前に統一政府から和解の使者が訪れるが、フランクールは聞く耳を持たなかった。その後、焼け残った都市部ではBFFによる徹底的な略奪と殺戮が行われ、「ラグラン市事件が100倍の規模で再現された」と評されており、地球の総人口も十億人程度まで激減、その後は地球を見捨てる者、生き残りを懸けた地球上での争い、地球教設立による弾圧で人口は一千万人まで低下してしまった。この戦いの結果、地球は人類の盟主の座から転がり落ちたが、植民惑星側も直後にラグラン・グループが内紛で全員死亡して後継者争いの抗争が勃発、戦乱はさらに一世紀近くも続くことになる。そして地球は人々から忘れ去られ、後に成立した銀河連邦やゴールデンバウム朝銀河帝国も地球に対する施政を実質的に放棄していた。なお、ヒマラヤ山脈は地形が変わるほど爆撃されたが、地下シェルターは健在で、後に地球教の総本部として使用されている。これらは約900年後、ローエングラム朝銀河帝国による地球教討伐作戦で破壊される。宇宙暦106年から2年間、銀河連邦が宇宙海賊の一掃を目的として行った一連の戦闘作戦。ミシェール・シュフラン及びクリストファー・ウッド両提督の活躍が大きかった。特にクリストファー・ウッドの功績は伝説的なものとなり、後世において、同じ任務に就いていた時のルドルフ・フォン・ゴールデンバウムや、アスターテ会戦で多大な戦果を挙げたラインハルト・フォン・ローエングラムが、賞賛の意味で「ウッド提督の再来」と呼称されるに至った。宇宙暦288年、少尉として任官したルドルフ・フォン・ゴールデンバウムが、その後様々な事情から中尉に昇進し、宇宙海賊のメイン・ストリートと称されるベテルギウス方面に転属した。彼はそこで積極的に宇宙海賊の掃滅を行い、降伏と裁判を望む相手を宇宙船ごと焼き殺すという、批判とそれ以上の賞賛を得る挙に出た。これによってルドルフは多くの市民から英雄視される事となり、宇宙暦296年、28歳で少将となって軍籍を退き、政界入りした。宇宙暦310年、ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムは銀河帝国の樹立を宣言して皇帝となり、帝国暦に改暦された。その強引かつ有能な統治によって帝国の政治および社会は一度は立ち直ったが、次第にその治世は横暴を極め、帝国暦9年、ついに強者ルドルフの驕りを文章化した劣悪遺伝子排除法が発布され、先天的身体障害者、社会的弱者全般の存在そのものが罪であるとされ死を強制された。議会がそれに反対するとルドルフは議会を永久解散し、社会秩序維持局を発足させて思想犯・政治犯を手段を問わずに弾圧・殺害し、当時の全人口3000億人の内40億人を「排除」した。帝国暦42年にルドルフが死亡し、それがきっかけとなって帝国各地で共和主義者による叛乱が続発した。第2代皇帝ジギスムントの実父であるノイエ・シュタウフェン公ヨアヒムが鎮圧の指揮を執り、叛乱に参加した5億人を殺害してその家族など100億人以上を農奴階級に落とした。ヨアヒムの死後も弾圧は続き、それがアーレ・ハイネセンの長征一万光年に繋がっていく。帝国暦144年、ゴールデンバウム王朝初の皇帝暗殺。当時の皇帝ユリウスは将来を嘱望されていた息子フランツ・オットー即位までの中継ぎとして老齢に達してから即位した無能な好色漢であったが、意外に身体頑健であり長寿を保った。そのため彼の治世のうちにフランツ・オットーと孫が先に死亡し、曾孫のカールが帝位後継者となる。カールはあと数年で帝位を継げると見込まれたが、なぜかその「あと数年」を待つことなく宮女を抱き込んで一服盛り、皇帝を毒殺するに至った。小説版では、特に神秘主義的な思考を持つ人物でもなかったが、彼が物心がついたとき既に老人であった皇帝は今もなお老人であり、老人のまま生き続けるのではないのか、という強迫観念に捕らわれてしまった事が示唆されている。事件後、カールはこの宮女を「皇帝が亡くなった際に適切な処置をとらなかった」として殉死させて口封じをした。だが、宮女は兄への形見の腕輪の内張りに、真相を口紅で書き残していた。兄は妹の仇討ちをすべく、帝位第二継承者であるカールのいとこブローネ候ジギスムントに、証拠の腕輪を差し出した。ライバルを蹴落とす最大のチャンスを得たジギスムントは極秘裏の宮廷内工作を行い、カールを追い落として新皇帝ジギスムント二世となった。カールは精神病院に幽閉されたまま「痴愚帝」ジギスムント二世が失脚したのちも生き続け、曽祖父(95歳)よりも長生きし、97歳で亡くなった。既に皇帝は6代も交代した12代目オットー・ハインツ一世の時代であり、宮廷内にカールの名を覚えている者は存在しなかったという。以後、カールの名が付けられたゴールデンバウム家の男子が帝位につくことはついに無かった。これらの事実は当然公表される事はなかったが、ゴールデンバウム王朝が滅んだのちに皇帝ラインハルトの指示で行われた歴史研究で解明された。帝国暦164年、アルタイル星系で農奴階級に落とされていた共和主義者のひとりであるアーレ・ハイネセンが、社会秩序維持局の目を盗んでドライアイスの巨大な塊を切り出して動力その他各種設備を設置、急造の宇宙船「イオン・ファゼカス号」として、40万人の男女とともにアルタイル星系を脱出。無名の一惑星の地下で80隻の本格的な恒星間宇宙船を建造して銀河系の深遠部へと向かった。半世紀に及ぶ過酷な道程の後の帝国暦218年、生き残った約16万人が居住可能な惑星を発見してハイネセンと名づけ、宇宙暦(527年)を復活させて自由惑星同盟の成立を宣言した。なお、アーレ・ハイネセンは長征の途中で事故のために死亡。親友だったグエン・キム・ホアが後を継ぎ、そのグエンも老いて失明していた。残された人々は理想と情熱に燃え、そして帝国の来るべき脅威に脅えながら惑星ハイネセンを、そして周辺の星々を開拓していった。宇宙暦562年/帝国暦253年。リンダーホーフ侯エーリッヒが「流血帝」皇帝アウグスト2世に対して起こした叛乱。史上最悪のシリアルキラーであった「流血帝」アウグスト2世による殺戮の嵐は留まる所を知らず、遂には自分を除く皇族をあらかた殺し尽くした。そんな中、辺境のリンダーホーフに皇族の血を引くエーリッヒが落ち延びた事を知ったアウグスト2世は最後の獲物と狙いを定め、オーディンへの出頭を命じた。無論、オーディンへ行けば殺されるのは明白であり、追い詰められたエーリッヒは自らの身を守るため、やむなく皇帝に対して叛乱を起こす。その際、毒薬の入ったペンダントを身に付け、叛乱が失敗に終わった時は無残に殺される前に自害する覚悟を固めていた。敗死を覚悟して起ったエーリッヒだが、彼の予想に反して叛乱軍には当時のローエングラム伯以下多くの貴族や軍人が集まり、瞬く間に大勢力へと成長した。そしてエーリッヒ軍はトラーバッハ星域で皇帝軍と戦闘になるも、皇帝軍のほとんどが戦わずして投降したため、戦闘らしい戦闘は発生しなかった。トラーバッハでの戦いに決着が付いた頃、アウグスト2世は側近のシャンバークによって殺害され、オーディンに乗り込んだエーリッヒは皇帝エーリッヒ2世として即位する。「止血帝」エーリッヒ2世は手始めにシャンバークを「流血帝」を倒した英雄として賞賛し、しかるのち「流血帝」の大量虐殺の共犯者として銃殺に処することだった。以後、「止血帝」はこれといった業績を残していない。宇宙暦640年/帝国暦331年。同年の2月ごろ、銀河帝国と自由惑星同盟は、戦艦同士の交戦という形で、最初の接触を果たした(詳細不明)。戦闘自体は、この日があることを覚悟していた同盟側の奇襲と勝利に終わったが、帝国艦は完全に不意を突かれながらも撃沈される前に緊急通信を発していた。その急報を受けた帝国は一世紀以上の前の古記録をあさり、アルタイルから集団脱走した政治犯たちが生きのび、いまや一国を建てるほどの大勢力と化したことを知った。しかし、人類の唯一の政体を自認する銀河帝国は対等な国家の存在を認めず、彼らを「辺境の叛徒」と称し、皇帝の威光に纏ろわぬ反逆者として、征服・討伐の対象と見做した。帝国20代皇帝フリードリヒ3世はすぐに辺境の叛徒を討伐すべく艦隊を組織して派遣し、ダゴン星域会戦が生起する。尚、帝国が同盟を正式に国家として承認したのは、ローエングラム王朝の時代になって出された冬バラ園の勅令においてであり、ゴールデンバウム王朝と自由惑星同盟の両者が滅亡したあとのことであった。宇宙暦640年/帝国暦331年7月14日~22日。帝国軍と同盟軍の、初めての本格的な艦隊戦闘。後述の戦闘経緯から「ダゴンの殲滅戦」とも呼ばれることがある。なお、この戦いを描いた原作小説は、当初通常の単行本に収録されていなかったが、西暦2002年3月発行の徳間デュアル文庫「銀河英雄伝説外伝1・黄金の翼」に収録された。帝国は、同盟の存在を認識し、これを討伐すべく軍を派遣した。司令官は皇帝フリードリヒ3世の3男ヘルベルト大公、兵力は艦艇52,600隻、将兵4,408,000人。この軍事行動には、有力な後継者と目されたヘルベルトに手柄を挙げさせ箔をつける意味合いもあった。ただし、彼は軍事の素人であり、彼が選んだ指揮官たちも半数は取り巻きの貴族子弟であった。残る半数はインゴルシュタット中将など相応の軍事能力を備えた幕僚ではあったが、叛乱や民衆蜂起を相手にしたことはあっても正規軍相手の本格的な実戦経験はなく、そして彼らもまた油断しきった驕れる貴族であった。一方の同盟軍もまた本格的な実戦経験はなく、兵力は帝国軍の半数であったが、この日を覚悟して鍛えられており、性格はともかく指揮能力の優秀さだけは誰も疑わなかったリン・パオ中将を総司令官に、ユースフ・トパロウル中将を総参謀長に据え、迎撃の準備を整えた。7月8日、同盟軍の駆逐艦ヤノーシュがイゼルローン回廊の出口付近を哨戒中に帝国艦隊を発見、同14日に双方の先鋒がダゴン星域で戦闘状態に入ったが、お互い及び腰で長距離砲撃を行ったのみで双方とも損害は無かった。ダゴン星域は迷宮も同然の小惑星帯に太陽嵐が吹き荒れる難所であったが、同盟軍は地勢を知り尽くし索敵においても勝っていた。一方、帝国軍の実質的な指揮官インゴルシュタットは索敵どころか自軍の位置測定さえ困難なダゴン星域の地勢を考慮し、密集隊形での迎撃に徹して同盟軍を消耗させる策に出た。16日の戦闘で同盟のオレウィンスキー艦隊が戦術的敗北を喫して3割の損害を出すと、リン・パオは帝国軍に相応の戦術能力がある事を認め、戦闘の勝利より相手の疲弊と撤退を優先させる事を考えた。一方、この勝利に気を良くしたヘルベルトはインゴルシュタットの戦法を無視して17日に全面攻勢を命じ、敵情も把握しないまま全艦隊を放射状に分散させる愚を犯した。インゴルシュタットは勅命に従いつつも各艦隊を連携させいつでも再集結できる体制を整えようとしたが、実戦経験の不足が災いして失敗し、帝国軍本隊は孤立した。一方、18日に帝国軍が動いたという「常識外の」報告を受けたリン・パオとユースフ・トパロウルは、最初は敵の周到な作戦かと疑い、同日の戦闘でも後手に回ったが、翌19日になって帝国軍が素人の感情論で動くリン・パオの言うところの「あほう」である事に気づき、ユースフ・トパロウルも即座に同意した。これをうけて両者は当初の宙域に残っていた帝国軍本隊のみを全兵力で攻撃する事を決断した。16時、リン・パオは攻勢に転じ、一旦は阻止されたものの、18日に特命を受けて帝国軍の後方を攪乱していた同盟軍エルステッド艦隊の活動がこの頃から奏功し始め、翌20日に帝国軍バッセンハイム中将の艦隊が崩壊、同中将が戦死した。激怒したヘルベルトは分散した艦隊に再結集を命じたが、同盟軍はそれを傍受し、敵が連携を欠いたまま集結したところを一挙に包囲殲滅する事を命じた。21日0時40分、同盟軍ウォード中将の艦隊が帝国軍左翼を攻撃し、さらに反対方向からアンドラーシュ艦隊が突進。帝国軍のハーゼンクレーバー提督は乗艦もろとも四散した。この攻撃によって密集隊形というより単に群れた烏合の衆と化した帝国軍に対して同盟軍は全面包囲攻撃を敢行、22日4時30分、帝国軍はほぼ消滅した。生存率は8.3パーセント。後世の同盟からは輝かしい戦勝と称えられているが、司令官は「自分たちは何度も失敗した。しかし帝国軍はそれ以上の失敗を繰り返したおかげで勝てただけだ。」と述べている。ヘルベルト大公は生きて帰ることができ、皇族故に罪こそ問われなかったものの、そのまま精神病院に幽閉され、皇位を継ぐことができなくなった。そのヘルベルトの代わりにインゴルシュタット中将が敗戦の全責任を取らされて銃殺となった。一方のリン・パオとトパロウルはその後元帥昇進は果たすものの、若いうちに巨大すぎる功績を立てたことによって居場所がなくなり、決して幸福とは言えない晩年を送っている。この一戦で、「自由の国」同盟の存在を知った帝国からは亡命者が相次ぎ、その数は同盟の国力を大幅に増大させるほどになった。しかしその中には、ただの刑事犯罪者や権力抗争に敗れた貴族も含まれており、同盟を徐々に質的に劣化させる一因ともなった。また、この敗戦によってヘルベルトが皇位継承争いから脱落し、代わりに即位した「晴眼帝」マクシミリアン・ヨーゼフ二世の改革によって、当時混乱の極みにあった帝国は立ち直ってしまった。宇宙暦669年/帝国暦359年5月。コルネリアス1世による同盟領侵攻作戦。ゴールデンバウム王朝唯一の親征。帝国暦350年に即位したコルネリアス1世は、名君と呼ばれた先帝マクシミリアン・ヨーゼフ2世の業績を超える事を企図して、自由惑星同盟領への侵攻作戦を決定する。いわゆる「距離の暴虐」を唱えていたミュンツァーは侵攻に反対するも、ダゴン星域会戦の報復を行うという名目があったため、積極的に反対する事は出来なかった。侵攻作戦そのものは前回の遠征失敗とダゴン星域会戦の大敗を教訓とし、入念な下準備と同盟領への強行偵察、そして銀河帝国皇帝への臣従を前提とした3度にわたる和平使節の派遣までもが数年がかりで行われ、宇宙暦669年/帝国暦359年5月、コルネリアス1世自らが率いる艦隊が侵攻を開始した。同盟でもこの動きに呼応して迎撃艦隊を差し向けるも、入念な準備を行っていた帝国軍の構えは磐石で、「第1次ティアマト会戦」で大敗を喫する。その後も帝国軍の快進撃は続き、一気にハイネセンを制圧するかに思えたが、首都オーディンで宮廷革命が起こったため撤退を余儀なくされた。この侵攻を切っ掛けとして銀河帝国と自由惑星同盟は恒常的な戦争状態に突入するが、互いに決め手を欠いたまま150年もの長きに渡って戦争が続き、両国は急速に国力を疲弊させていく。なお、名君ではあったが、友人知人に能力実績おかまいなしに元帥号を乱発する悪癖のあった「元帥量産帝」コルネリアス1世は、この戦いに59人もの元帥を引き連れて侵攻するが、その内35人が戦死。以後、新たに元帥号を授ける事は無かった。宇宙暦696年/帝国暦387年に行われた帝国軍と同盟軍の戦いで帝国軍が敗北した。作中では戦いの経過詳細は記されていない。外伝「汚名」冒頭にて「銀河帝国にとって忌むべき歴史」の一つとしてその名が語られるのみである。宇宙暦728年/帝国暦419年。帝国軍大将マルティン・オットー・フォン・ジークマイスターが自らシャトルを操縦して前線から脱走。20日間の逃避行の果て同盟へ亡命した。この事件自体は有名だが、ジークマイスターの亡命の動機、亡命後の動向は一般には知られていない。宇宙暦728年/帝国暦419年に行われた帝国軍と同盟軍の戦いで帝国軍が敗北した。作中では戦いの経過詳細は記されていない。外伝「汚名」冒頭にて「銀河帝国にとって忌むべき歴史」の一つとしてその名が語られるのみである。宇宙暦738年/帝国暦429年に行われた帝国軍と同盟軍の戦いで同盟軍の完勝に終わった。作中では戦いの経過詳細は記されていない。ブルース・アッシュビーら730年マフィアの活躍が同盟軍を勝利に導いたとされる。彼らの活躍が同盟の政治の現実に失望していたジークマイスターに再び希望を抱かせることになった。宇宙暦742年/帝国暦433年に行われた帝国軍と同盟軍の戦い。戦いの経過や結果についての詳細は作中では記されていない。ブルース・アッシュビーが指揮した戦いで、会戦後帝国軍に対し「おまえたちを叩きのめした人物はブルース・アッシュビーだ。次に叩きのめすのもブルース・アッシュビーだ、忘れずにいてもらおう」と打電して送っている。作中ではこの手の挑発的な電文は「帝国軍に勝利する度に送っていた」とあるので、これに基づけば同盟軍が帝国軍に勝利したものとなる。この電文はヤン・ウェンリーがアッシュビーを調べる際の資料として閲覧している。宇宙暦745年/帝国暦436年12月5日~11日。帝国軍と同盟軍の戦い。同盟軍の兵力は5個艦隊/艦艇48,000隻/363万6000人。総司令官は当時の同盟軍宇宙艦隊司令長官であるブルース・アッシュビー大将、35歳。艦隊司令官はウォーリック、ジャスパー、コープ、ファン、ベルティーニの各中将。総参謀長のローザス中将を含め全員が730年マフィアであり、各人の艦隊指揮能力は非常に高かったが、今回は何故かアッシュビーが異様に高圧的な態度であったため、各提督(特にコープ)から不平の声が挙がっていた。これが後にヤンが調査を担当するアッシュビーの謀殺疑惑に繋がっていく。なお、当時軍曹だったアレクサンドル・ビュコックが砲術下士官として戦線に参加している。一方、帝国軍の兵力は7個艦隊/艦艇56,000隻/将兵650万人(アニメ版のデータ。原作小説では同盟側のデータとしてややあいまいな幅が記述されている)。総司令官は当時の帝国軍宇宙艦隊司令長官であるツィーテン元帥、55歳。艦隊司令官はシュリーター、コーゼル(以上大将)、ミュッケンベルガー(グレゴールの父親)、シュタイエルマルク、カイト、カルテンボルン(以上中将)。特にミュッケンベルガーは、この戦いを叔父である故・ケルトリング軍務尚書一族の弔い合戦とみなして必ず勝つよう将兵に訓辞したが、これに対しシュタイエルマルクは「敵将一人を討ち果たしてよしとするのでは、帝国軍の鼎の軽重が問われる」と批判的であった。またそのシュタイエルマルクも冷徹な孤高ぶりから、同僚や上官から敬遠され、さらに平民出身のコーゼル大将と、シュタイエルマルクを除く他の貴族出身の提督たちとは互いに嫌いあっている状態で、両軍ともかなりいわゆる「人の和」を欠いていた。なお、コーゼル艦隊の情報参謀として、ケーフェンヒラー大佐が参加している。両軍は12月4日にほぼ正対し、翌5日9時50分から砲撃戦が開始された。艦隊運用による一進一退の激戦が続く中、6日14時30分、コープの同盟第11艦隊の攻撃によりミュッケンベルガーが戦死。その後も同盟軍はカルテンボルンを戦死させ、カイトに重傷を負わせるなど戦果を上げていったが、帝国軍もシュタイエルマルク艦隊を中心にコープの第11艦隊の突破を阻止する、ウォーリックの第5艦隊の後背を突いて迂回攻撃を撃退するなど善戦し、8日から10日にかけて戦況は膠着した。11日16時40分、帝国軍は繞回運動によって同盟軍を挟撃包囲しはじめ、同盟軍第9艦隊のベルティーニは敵攻勢の中戦死した。しかし18時10分、アッシュビーが強引に各艦隊から抽出編成した直属艦隊が帝国軍の左側面から突入して帝国軍を壊乱させ、同盟軍は帝国軍を逆包囲した。ここから50分までが、いわゆる軍務省にとって涙すべき40分となり、帝国軍はコーゼル、シュリーター両大将が戦死、シュタイエルマルク艦隊以外の全軍が総崩れとなり、指揮官層を多数失って再起に十年かかるほどの損害を受けて勝敗は決した。この戦いの中をケーフェンヒラーは辛くも生きのび、以後約半世紀を捕虜として過ごした。だが同日19時7分、同盟総旗艦「ハードラック」に流れ弾が命中し、艦橋まで被害が広がった。アッシュビーは爆発によって飛来した破片で腹部を切り裂かれ、19時9分に死亡した。アッシュビーの死後、730年マフィアは解散し、二度と華々しい武勲を挙げることもないまま個人的な交友も途絶えがちとなっていった。一方、アッシュビー戦死を聞いた帝国軍は、戦いそのものの惨敗を忘れるほど狂喜したが、上層部はより冷静に大敗北を受け止め、イゼルローン要塞の建設を決意した(完成は宇宙暦767年/帝国暦458年)。そして、この敗北による指揮官層の喪失を補充するため、それまでは極めて珍しかった平民の将官登用が大々的に行われるようになった。だが、それはゴールデンバウム王朝の基盤であった貴族による軍事力独占を揺るがす両刃の剣でもあった。また、よき夫、よき父親、よき家長でもあった貴族指揮官の大量死は当然貴族階級全体の衰退と劣化を加速させ、約二世代後のラインハルトと同世代の若手貴族たちは、敵として恐れるに足らぬどころか日常レベルでのモラルや軍規すら保てぬほどの醜態をさらすようになった。宇宙暦751年/帝国暦442年。前年同盟軍宇宙艦隊副司令長官に就任したジョン・ドリンカー・コープが指揮した戦いで、彼が指揮をしたと思えないほどの精彩を欠いた指揮ぶりで帝国軍に惨敗し、30万人の戦死者を出しコープも戦死している。フレデリック・ジャスパーが援軍として駆け付け、撤退する帝国軍に撃ち一矢報いたものの、コープを見殺しにしたのではないかという疑惑が立ち、それを信じたコープ夫人がジャスパーを非難している。後に和解したが、両者の傷をより深める結果となった。宇宙暦751年/帝国暦442年10月29日。帝国軍軍務省内で、軍務省参事官クリストフ・フォン・ミヒャールゼン中将が射殺されているのが発見された。当日は1万名を越える大規模な人事異動が発表されたものの、一度発表が取り消され、また発表されたことから軍務省内は混乱の極みにあり、捜査は難航の果て迷宮入りした。なお、最後に中将と会見したのは第2次ティアマト会戦の生き残りシュタイエルマルク大将であり、両者の間でかなり激しい口論が行われているが、その内容は不明である。ミヒャールゼン提督の元部下ケーフェンヒラー大佐は、同盟の捕虜となって以降生涯を賭けてこの一件を個人的に調査し、真相らしきものをつかんだが、その資料は大佐の死後25年間封印扱いとなった。宇宙暦788年/帝国暦479年5月~9月。同盟外縁部のエル・ファシル星系において発生した帝国軍小艦隊と同盟守備部隊との戦いと、その後に生じた一連の出来事を指す。なお、アニメ版ではそれまで断片的にのみ語られていた本エピソードは、外伝「螺旋迷宮」第1話「エル・ファシルの英雄」で話としてまとめられた。当初は単なる小競り合いと思われていたが、守備部隊の司令官であるアーサー・リンチ少将が指揮と運用を誤って帝国軍に背後から急襲される事態となった(アニメ版では撤退したと見せかけた帝国軍が、艦隊を反転させた直後のリンチ艦隊に後背から急襲した)リンチはエル・ファシルへの撤退を命じたが、艦列のたて直しを怠ったため壊走と化し、約半数の艦艇が撃沈もしくは投降した。惑星エル・ファシルには艦隊約200隻/兵力50,000人が逃げ込んだが、帝国軍はエル・ファシルを占拠しようと増援を繰り出り、エル・ファシルの失陥は決定的となった。帝国の支配に怯えるエル・ファシル在住の民間人は脱出と保護を軍に求めてきたが、それを処理出来ないリンチは、警備艦隊幕僚の中で一番暇そうなヤン・ウェンリー中尉に対処を命じた(アニメ版では手の空いている者に対応させろと命じ、命じられた士官が周囲を見回して、手持ち無沙汰のヤンに目を止めたという形になっている)。ヤンは脱出計画立案に着手するが、その年齢と階級、そして後にも度々ヤンの個性として登場する「外見の頼りなさ」から、民間人の代表者達に担当官としての技量を不安視されたが、艦船の手配を初め必要な準備は整えた。この時、当時14歳だったフレデリカにサンドイッチとコーヒーの差し入れを受けたが、ヤン自身はハイネセンに戻った際には既に彼女の事を失念しており、フレデリカが副官としてヤンの元に配属され、再会した時全く覚えていなかった(藤崎竜版コミックでは、第6次イゼルローン攻略戦で共に戦線に赴いたグリーンヒルから娘(フレデリカ)の事を直々に明かされており、その際にヤンはフレデリカのためのサインを求められた)。その後、提出した脱出計画書に見向きもしないリンチの態度を見て司令官の思惑を察知したヤンは、密かに別の計画を立て始めた。やがてリンチと一部幕僚が民間人を見捨てて脱出した。これにつきリンチ本人は後に救援を呼んでくるために先発しただけだと主張したが、事前に告知していないなど矛盾が多いため、誰も信じていない。だがこの事を予測していたヤンはかねてより立案しておいた計画を実施し、混乱する民間人をまとめ、リンチ達が帝国軍に追跡・拿捕される時間を利用して別の方角から逃走、敢えて帝国軍のレーダーに捕らえさせ、隕石群であると錯誤させて脱出に成功した(原作の「黎明篇」ではリンチ脱出後まもなく民間人の脱出計画を開始したが、アニメでは時間が経って脱出計画を開始したような描写になっている)。この功績により、ヤンは二階級特進し少佐となった。ただし、不文律により生者に二階級特進を与えることが妨げられたため、6月12日午前9時に大尉、午後1時に少佐に昇進という異例の措置がとられた(螺旋迷宮(原作、アニメ共に)では同年9月19日に中尉から大尉、さらにその16時30分に少佐に昇進)。また、「エル・ファシルの英雄」として同盟全土に名前が知れ渡ることになった。しかし、この異例の昇進の背景には、ヤンの英雄ぶりを演出する事によってエル・ファシルにおける軍部の失態から民衆の目を逸らすという政治的な思惑もあった。宇宙暦788年/帝国暦479年11月。タナトス星系に所属する惑星エコニアは、総人口の34パーセント以上を帝国軍の捕虜が占める「収容所惑星」である。将官の捕虜はおらず、捕虜で構成される自治委員会が存在し、第2次ティアマト会戦以来実に43年間収容され続けているケーフェンヒラー大佐が、一貫してその長を務めていた。そして、歳月が過ぎるうちにケーフェンヒラーはいつの間にか収容所の真の主扱いされ、捕虜だけではなく同盟軍将兵からも一目置かれるようになっていた。ヤン・ウェンリー少佐が参事官として赴任した当時の捕虜収容所所長は、コステア大佐であった。大佐は裏で武器の横流しや公金横領を行っており、「エル・ファシルの英雄」ヤンをその摘発にやってきた秘密監察官と思い込み、若手捕虜のプレスブルク中尉を利用し、ヤンの謀殺を目論んだ。プレスブルクを中心とする捕虜数名が、捕虜の居住棟の巡回に出ていた副所長ジェニングス中佐を拉致して人質に取り、エコニアからの脱出を企てた。交渉の結果ジェニングスと、ヤンと参事官補のパトリチェフ大尉で人質交換が行われたが、ここまではコステアとプレスブルクが予め打ち合わせていた通りであった。以後の事についてプレスブルクがどのように聞かされていたかは不明だが、コステアはプレスブルクの暴動に乗じてヤンもろとも彼を殺し、公金横領の罪もパトリチェフに押しつけることを企図していた。プレスブルクらが立てこもっていた東十七号棟にコステアは砲撃と突入を命じたが、コステアの知らぬうちに合流していたケーフェンヒラーの手引きでヤン・パトリチェフ・プレスブルクと生き残った脱走兵は窮地を逃れ、プレスブルクとパトリチェフの働きでコステアの身柄を確保した。砲撃のとばっちりでジェニングスが負傷していたため、エコニア軍人の最高地位にあるヤンがタナトス警備管区に騒乱の発生と鎮定を報告。タナトス警備管区司令官マシェーソン准将の代理として参事官ムライ中佐がエコニア入りし、事態の収拾にあたった。拘束と監視から解放されたコステアは、騒乱をヤンの責任と申し立てたが、すでにコステアの不正蓄財を調べあげていたムライは彼を断罪。拘禁、のちに軍法会議にかけることを通達した。コステアに乗せられたとはいえ、同盟軍士官を拘束したプレスブルクは一週間の独房入り、のちに別の収容所へ移送。パトリチェフは「ヤン少佐は統合作戦本部の秘密監察官」と発言したことのみを譴責される。ヤンはおとがめなし。ヤンとパトリチェフの危機を救い、エコニア収容所の不正を暴くのに貢献したケーフェンヒラーには恩赦が与えられ、釈放が決まるとともに退役大佐待遇での年金が支給されることとなった。騒乱を聞いたキャゼルヌは、この際辺境の収容所人事を刷新しようという軍の思惑に乗じて、ヤンを同盟首都星ハイネセンに呼び戻す。ケーフェンヒラーや同じく配置換えとなったパトリチェフとともにハイネセンへと向かう途上、惑星マスジットの宇宙港で、ケーフェンヒラーは心臓発作を起こし急逝する。マスジットの公共墓地にケーフェンヒラーを埋葬し、彼の遺品とともにハイネセンに帰着したヤンと、パトリチェフは「またごいっしょに仕事ができれば嬉しいですな」と握手して別れている。のちにヤンは、この一件で知遇を得たパトリチェフとムライを第13艦隊の幕僚に迎えるが、道原かつみの漫画版でのパトリチェフのセリフによれば、その間8年「いっしょに仕事」はできなかった模様である。なお、小説版ではこの一件と第二次ティアマト会戦の秘話をからめた長編「螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス)」が、全編の最終エピソードになっている(1989年)。宇宙暦791年/帝国暦482年7月。ラインハルト少尉とキルヒアイス准尉が酷寒の惑星カプチェランカの帝国軍前線基地BIII(ベー・ドライ)に赴任した時の戦闘および関連した事件。なお、この戦闘を描いた「白銀の谷」の原作小説は、当初は通常の単行本に収録されていなかったが、西暦2002年3月発行の徳間デュアル文庫「銀河英雄伝説外伝1・黄金の翼」に収録された。ラインハルトとキルヒアイスの赴任にあわせて、基地司令官のヘルダー大佐はベーネミュンデ侯爵夫人及びグレーザー医師より秘密の指令を受ける。彼は部下で共謀者のブーゲンベルヒ大尉を通じて、ラインハルトとキルヒアイスの二人に機動装甲車による敵情視察を命じた。この車には途中で水素電池のエネルギーが不足する様に細工がなされ、厳寒のカプチェランカで立ち往生する様に仕組まれていたが、二人は人生でもっとも寒い夜を乗り切り、現場を哨戒していた同盟軍の装甲車3両を襲撃して電池ならびにデータを奪って窮地を脱した。これがラインハルトとキルヒアイスにとって最初の実戦と戦果になった。この時2人は同盟の装甲車が脳波検出装置によるセキュリティ(アニメでは脳波コントロール操縦システム)を使用しており、操縦が不可能で、移動手段を喪失したことを知る。ヘルダーに命じられて謀略の成果を確認にきたブーゲンベルヒに対して、ラインハルトは困窮した様子を演じ、真意を聞き出した後射殺した。(以下はアニメ版のみの描写)ヘルダーへの逆撃を画策したラインハルトは、同盟軍から得たデータを使ってヘルダーを罠にかける事を考えた。折よくBIIIを攻撃している同盟軍装甲車部隊に偽のデータを送りこみ、それを停止させてみせたラインハルトは、ヘルダーの謀略に気が付いていないふりをしながら、敵基地の所在報告と、同盟側がデータの書き換えを行う前に攻撃する事を提案し、ヘルダーを戦場に連れ出す事に成功した。戦闘そのものは装甲車が使用不可能になった同盟側の敗北で終わったが、ラインハルトは、ヘルダーの命によって孤立した状態に追いやられ、ヘルダーと1対1で対決せざるを得なくなる。戦闘経験で一日の長があるヘルダーに一旦は追い込まれたものの、キルヒアイスの助勢を得てヘルダーの捕獲に成功した。だがヘルダーは皇族に準じる身であるラインハルトに手を上げた以上、その罪は大逆罪に準じると告げられ、一族皆殺しの可能性に恐怖する。アニメ版のヘルダーは悪党と言うより、家族恋しさから本国への栄転帰国を餌に釣られて渋々侯爵夫人に組した凡人であった。そしてヘルダーは我を失い、錯乱の果てに崖から身を投げて転落死する。現場に居合わせて真相を知った副司令官マーテル中佐は、ラインハルトより証言を要請されるも、宮廷の陰謀に巻き込まれる事を恐れて拒否した。マーテルは引き換えにラインハルトに昇進と艦隊勤務に就ける様推薦する事を約束し、ラインハルトは不満ながらも、その条件を容れた。そしてこの数年後、BIIIは同盟軍の再攻撃によって陥落、司令官に昇進したマーテル以下全将兵が玉砕している。道原かつみ版コミック、黄金の翼では、ラインハルトの命を狙うクルムバッハ少佐は、同盟軍との戦いで戦死したことになっているヘルダー大佐が、実はラインハルトに殺されたのではないかと疑っている。また、同じくコミック本編では惑星カプチェランカと環境が酷似した戦場でミッターマイヤーとロイエンタールが地上戦を行なっていることが描かれている(アニメ版では惑星カプチェランカとテロップが出されて、2人の地上戦の様子を描いている。ミッターマイヤーの回想から、帝国暦483年以降と推測される)。藤崎竜版コミックでは、話の流れは概ね原作に倣っているが、登場人物はヘルダー・フーゲンベルヒ・ベーネミュンデの3名のみとなっており。特にフーゲンベルヒは大尉から伍長へ階級が変わり、ラインハルトに合って以降、彼に共感と信頼を寄せながらもヘルダーに弱みを握られ、不本意ながら陰謀に加担した好人物へと変わっている(ヘルダーの動機も、辺境であるカプチェランカから中央への栄転を約束されたためとされている)。原作と同じく自分達の装甲車から食料、水素電池を抜き取られた2人であったが、数日後に向かってきた同盟軍の装甲車3台のうち2台を鹵獲するという戦果を挙げる。ラインハルトは自らを窮地に貶めた者を誘い出すため、架空の救援要請を基地に送り、確実に始末せんとしたヘルダーとフーゲンベルヒを雪原に誘い出す。もとよりラインハルト達の暗殺に懐疑的だったフーゲンベルヒは道中もヘルダーに助命を願い出ていたが、ヘルダーも表向き同意する口振りを見せていた。到着したフーゲンベルヒは待ち構えていたラインハルトと接触し、事の真相と謝罪をする。だが、ヘルダーに口約束を守る気など無く、直後にフーゲンベルヒはヘルダーによって殺害される。フーゲンベルヒの遺体を抱きかかえ、身動きの取れないラインハルトに向けて勝ち誇ったヘルダーは照準を定めるが、彼の発したアンネローゼへの侮辱がラインハルトの逆鱗に触れ、伏せていたキルヒアイスの装甲車の主砲によって消し飛ばされた。アニメ版オリジナルエピソード(「外伝・叛乱者」)。宇宙暦791年/帝国暦482年8月。イゼルローン要塞第237駆逐隊所属の旧式駆逐艦ハーメルンII(ツヴァイ)が参加した戦いであるが、その実情は逃避行である。惑星カプチェランカの戦闘後に宇宙艦隊勤務になったラインハルト中尉が航海長として、キルヒアイス少尉が保安主任として勤務していた。8月27日、ハーメルンIIは駆逐隊に命じられたイゼルローン回廊哨戒任務遂行のため要塞を出港。9月2日、同盟側約6光年の距離にあるアルトミュール恒星系の小惑星帯で同盟軍に奇襲される。ハーメルンIIは左舷下部に被弾し艦長のアデナウアー少佐が負傷。指揮不能となったため、その時点で艦橋にいたクルーのなかで、最高位のラインハルトが指揮を引き継いだ。この時僚艦は通常の行動規定に添って面舵を取ったが、ラインハルトは敵の伏兵の存在を見越して取舵を命じた。後から艦橋に着いた副長のベルトラム大尉がそれを承知せず、指揮権を奪って航路の変更を命じたが、ラインハルトは艦長の命令を盾に指揮権委譲を拒否した。両者が言い争っている最中に、面舵をとった僚艦が待ち伏せに遭遇して全滅した事が判明し、艦橋要員は自然にラインハルトの命令に従った。これによってハーメルンIIは危機を脱したが、ベルトラムはラインハルトを拘禁した。その後、ハーメルンIIが機関部の損傷によって脱出に必要な速度を出す事が難しい事が判明。天体物理学に長けたシュミット一等兵が恒星アルトミュールの表面爆発による恒星風を利用して加速を得る方法を上申したが、ベルトラムは却下。さらに軍規に則り「名誉ある自沈」を主張した。水雷長のデューリング中尉は同意出来ず、キルヒアイスを通じてラインハルトの叛乱を促した。キルヒアイスは兵士たちのリーダー格アラヌス・ザイデル伍長を説得して味方につけ、ラインハルトを解放。ラインハルトは艦橋を制圧して指揮権を奪還し、シュミットの案を採用して脱出作戦の立案に入った。しかし、検討の結果様々なリスクが予測され、士官の中からも不安の声が挙がった。それでもラインハルトは他に選択肢が無いと判断、シュミット案の強行を決断した。この決定に不安を抱いた通信主任のフレーベル少尉がベルトラムと内通し、士官たちが逆叛乱を起こした。だが論争の過程で、平民出でありながら「努力しない平民ども」を、すなわち兵士たちを蔑視する本音が露呈したベルトラムは、あまりの言い草に兵士と士官双方から孤立し、半ば自暴自棄になってラインハルトを射殺しようとした。が、アラヌスの弟ロルフ・ザイデル二等兵が身代わりになって死亡。艦橋は皆が互いに銃を突きつけあう一触即発の状態になった。しかしそこで絶対安静だったアデナウアー艦長が艦医の肩を借り衛生兵たちを率いて艦橋に現れてその場を収め、ラインハルトが正式な艦長代理に任じられた。ベルトラムはラインハルトの指揮下に入るよう命じられ、苦渋の表情で承知した。作戦は実行に移され、ハーメルンIIはアルトミュールへ自由落下を始めたが、機関部の修理はなおも続いていた。この時、アルトミュールの観測のために艦橋に就いたシュミットに代わってベルトラムが機関部に赴き、アラヌス達の負の感情に満ちた視線を浴びながら修理を手伝っている。また、途中で作戦に不安を抱いた当のデューリングが脱出ポッドに乗り込み、救命信号を乱発しての脱走を試みるが、ラインハルトが撃墜すると脅して断念させ、辛うじて事無きを得ている。アルトミュールの表面爆発一時間前に機関部の修理は完了したが、姿勢制御スラスターのひとつが作動不能で、灼熱の船外での二人がかりによる作業でしか修理出来ないと判明した。ザイデルとベルトラムが志願したが、弟を射殺されたザイデルはそれを拒否。しかし他に作業が出来る者がいないため、ベルトラムに決定した。船外作業による修理は成功したが、途中でハーメルンIIに気がついた同盟軍が長距離ミサイルを発射、さらにアルトミュールの表面爆発が始まった。ベルトラムはザイデルを艦の脱出口に投げつけて救ったが、その反動で艦から離れたベルトラムは恒星風にさらされて焼死した。ザイデルを収容したハーメルンIIは作戦通り恒星風を利用した加速で同盟軍の包囲網から離脱に成功、救援を求める通信がメルカッツ艦隊所属の艦船に繋がり、ハーメルンIIはイゼルローン要塞に帰港した。ラインハルトは艦を指揮して同盟軍の包囲網から離脱し、さらに同盟艦隊がアルトミュール恒星系に存在する事を報告した功績で大尉に昇進し、軍務省への内勤に転属がきまった(アデナウアーは反乱の事実を否定してラインハルトを擁護している)。なお、ベルトラムとロルフ・ザイデルは二階級特進となった。この戦いで、「机上で兵を駒として用いるのと、戦場で兵を人として率いるのとでは話が全く違う」ことを思い知らされたラインハルトは「まだまだ、学ぶことは多いな」という感慨を述べた。アニメ版オリジナルエピソード(「外伝・決闘者」)。宇宙暦792年/帝国暦483年1月。ハイドロメタル鉱山の利権を狙って、リッテンハイム侯爵の一門に連なるヘルクスハイマー伯爵がシャフハウゼン子爵に決闘を申し込んだ。ただしこれはラインハルトが関わった戦闘の一種であるが、軍事行動では無いので昇進には繋がっていない。シャフハウゼン子爵の屋敷でアンネローゼと面会したラインハルトとキルヒアイスは、子爵夫人ドロテーアから、ヘルクスハイマー伯爵に故なく決闘を申し込まれており、しかも伯爵の差し金で練達した代理人を雇う事が出来ない事を知った。残された道は、荒事と縁のない子爵自身が死を覚悟で決闘に臨むか、理不尽でもハイドロメタル鉱山を差し出すかである(貴族社会の内部でも対立と搾取と不平等が横行しているという構図は、原作にはあまりない視点であった)。ラインハルトは強者の横暴を許せぬ義侠心からアンネローゼの数少ない友人の危機を看過できず代理人に立候補し、居合わせたヴェストパーレ男爵夫人が乗り気になって話を進め、代理人に決定した。当初、ラインハルトの練習は、決闘に用いられる火薬式の古風な短筒の扱いに慣れていないため成果が上がらなかったが、その練習の音を聞きつけて射撃場に現れた男コルネリアス・ルッツ少佐が、火薬式銃の撃ち方を指導し、ラインハルトはようやくコツをつかんで決闘に臨むことが出来た。この時ルッツが左腕を使って右腕を支持し、そして心臓をかばうようアドバイスした事が、後に効果を上げる。その一方で、決闘の事を知ったベーネミュンデ侯爵夫人とグレーザー医師が、これを機にラインハルトを殺害するべく暗殺者(黒マントの男)を手配した。黒マントの男はラインハルトの決闘相手として予定されていたゴルトシュミットに決闘を申し込んで射殺し、代わってラインハルトの決闘相手として、ヘルクスハイマーに自分を売り込んだ。何も知らぬヘルクスハイマーはリッテンハイム侯に、小憎らしいラインハルトを打ち負かして恥をかかせるよう命じられていたのに切り札ゴルトシュミットを失ってしまったため、即座に応じて主命を果たすべく代理人を任せた。決闘の場所はリッテンハイム侯爵家荘園の私設競馬場となり、その観客席は見世物気分で見物に来た貴族たちで満席となった。最初キルヒアイスは玄人相手の策として身体を移動させる事を進言したが、決闘本来の目的を重視するラインハルトは聞き入れなかった。だが、黒マントの男に死神を思わせるほどの凶気を感じたラインハルトは考えを変え、キルヒアイスの進言通り右側に飛んで相手の照準を狂わせ、左腕を撃たれながらも相手の利き腕である右肩に深手を負わせて勝利した。だが黒マントの男は剣による再戦を要求。この執拗さと、ルッツの助言通り左腕を前に突き出していなければ心臓を撃ち抜かれていた事実によって、二人とヴェストパーレ男爵夫人は黒マントの男がラインハルトを本気で殺すつもりだという事に気がついた。決闘は剣によって再開されたが、利き腕を怪我しているにもかかわらず黒マントの男が逆手で一方的に押しまくり、ラインハルトは危機に陥った。だがそこに近衛兵たちが馬で乱入し、「決闘を中止し、鉱山の利権は折半して事を収めよ」という皇帝の勅命が言い渡された。これについてヴェストパーレ男爵夫人は、アンネローゼが皇帝に仲裁を頼んだ、と推測している。これに対しヘルクスハイマーは不満を表明したが、帝国では勅命がすべての法に優先する、陛下のご意思に逆らえば謀反になると明言され、苦渋の面持ちで引き下がった。一方のシャフハウゼン子爵夫妻とマグダレーナは、利権が半分でも確保出来た事とラインハルトが負傷しながらも生き残った事を喜んだが、剣で負け、さらに皇帝に助けられた結果になったラインハルトは怒りに震えていた。唯一その事に気がついたキルヒアイスはその場を離れる様にラインハルトに促し、ラインハルトも表面上は冷静を保ちながら退去した。黒マントの男はなおもラインハルトをつけねらい、傷が癒えるのを待っていた。だが、ベーネミュンデ侯爵夫人は待てず、即座に任務を遂行しなければ黒マントの男の方を始末せよとグレーザーに伝えた。2月に入り、ラインハルトの傷は癒えたが、アンネローゼの援護と皇帝の力で助けられた事は未だ心の傷となっていた。そこに黒マントの男から再戦の申し込みがあり、ラインハルトはキルヒアイスには内密で応じる事にしたが、キルヒアイスはラインハルトの様子からそれを察していた。なお、この時、ラインハルトが日本の剣術の資料を閲覧している場面があり、これが後に決闘の場で活きる事になる。冬の森の中、騎乗したラインハルトと黒マントの男の剣での決闘が、貴族の見世物ではない本物の「死合い」がはじまった。ラインハルトは黒マントの男に落馬させられ、しかも剣を折られたが、相手の剣を真剣白刃取りで奪って蹴り倒し、決着を付けた。黒マントの男は自決し、依頼者の名前を漏らさぬまま絶命した。一方、物陰から見ていたキルヒアイスは、ラインハルトに銃を向ける第二の暗殺者(グレーザー医師)を発見して銃撃を阻止したが、取り押さえる事は出来なかった。ラインハルトはキルヒアイスの助太刀に気づいたが、やはり気づかぬふりをした。そして二人は互いを気遣いつつも、そ知らぬ顔のまま日常へと戻っていった。宇宙暦792年/帝国暦483年、帝国軍と同盟軍の戦い。なお、この戦闘及び後日談を描いた「汚名」の原作小説は、当初は通常の単行本に収録されていなかったが、西暦2002年3月発行の徳間デュアル文庫「銀河英雄伝説外伝1・黄金の翼」に収録された。帝国軍カイザーリング中将の艦隊がアルレスハイム星域で同盟軍に奇襲をかけようとしたが、艦隊の一部が命令を待たずに発砲を開始してしまう。数で同盟軍に劣り、かつ潜伏中で柔軟な艦隊運動が取れないカイザーリング艦隊は同盟軍艦隊の反撃に遭い、6割の損傷を出して敗走した。そしてカイザーリング中将は軍事法廷にて指揮能力の欠落を非難され、その上ひたすらに沈黙して謝罪も弁明もしなかったためさらに法廷の心証を害し、少将に降格された上で退役処分(事実上の懲戒免職)とされた。そして、その汚名は帝国中に広がってキルヒアイスの耳にまで入った。カイザーリングについては#クロイツナハIIIの麻薬密売組織捜査も参照。宇宙暦792年/帝国暦483年5月。帝国軍と同盟軍の戦い。道原かつみのコミック版外伝「黄金の翼」で描かれ、のちに短編小説として再編集された。ラインハルト(少佐)が初めて軍艦(駆逐艦エルムラントII)の艦長として戦いに参加した戦闘であり、キルヒアイス(中尉)も副長として同乗している。また、上司としてレンネンカンプ(大佐)が登場。さらに同盟側には第4艦隊司令官ドワイト・グリーンヒル中将、第5艦隊司令官アレクサンドル・ビュコック中将、総司令官の副官としてヤン・ウェンリ-少佐とダスティ・アッテンボロー中尉が参戦している。同盟軍の兵力は艦艇約51,400隻、総司令官はシドニー・シトレ大将。帝国軍はイゼルローン要塞とその駐留艦隊約13,000隻。要塞司令官はクライスト大将。駐留艦隊司令官はヴァルテンベルク大将。5月6日に戦闘がはじまり、当初はトールハンマーの射程外に於ける艦隊戦で開始されたが、数に勝る同盟軍が圧倒した。ラインハルトの指揮するエルムラントIIも、巡航艦を破壊するという戦果を挙げた後に後退している。劣勢となった帝国艦隊は、やがて要塞に後退を始めたが、この機を逃さずシトレが急速な前進を指示して両軍の艦艇が入り乱れる状態になり、帝国軍は敵が射程内でありながらトール・ハンマーが撃てないという事態が生じた。同盟軍は一気に要塞を攻略しようと要塞に肉薄、さらに無人艦を火船として次々と突入自爆させたが、進退窮まったクライストがトール・ハンマーの発射を命令、味方の帝国軍艦艇ごと同盟艦隊を砲撃した。これによって並行追撃作戦は失敗に終わり、同盟艦隊は残存兵力をまとめて撤退した。この混乱に乗じて、ベーネミュンデ侯爵夫人の意をうけた帝国軍務省憲兵隊のクルムバッハ少佐がラインハルト暗殺を企てたが、キルヒアイスの援護もあって返り討ちにされた。一方ヤンは、兵力で帝国軍を圧倒しながらイゼルローン攻略に失敗した事から、イゼルローンを外部から攻略することが不可能であると確信した。後にシトレは、半個艦隊でのイゼルローン攻略を、ヤンに命じる事になる。アニメ版オリジナルエピソード(「外伝・奪還者」)。宇宙暦792年/帝国暦483年12月~翌年1月。ラインハルトが指揮する巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチ
出典:wikipedia
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