プルデンシャル ファイナンシャル (Prudential Financial, Inc.、)は、生命保険を主業とした世界最大級の金融サービス機関。140年以上の歴史を有し、世界40カ国以上の法人および個人の顧客に幅広い金融商品とサービスを提供している。米FORTUNE誌「世界で最も称賛される企業(生命・医療保険部門)」において、2016年に第1位に選ばれた。商標(社章)に、堅固な財務基盤を象徴するものとして「ジブラルタル・ロック」(難攻不落なジブラルタの要塞)を使っており、通称「The Rock」もしくは「The PRU」の名前で親しまれている。1875年にジョン・フェアフィールド・ドライデンによって「プルデンシャル友愛組合」(Prudential friendly society)としてニューアークに設立された。1870年代のアメリカは経済恐慌とそれに続く不況の時代で、更に移民の大量流入により都市はスラムと化し、その不衛生な生活環境から庶民の死亡率悪化を招いていた。そして、一般の庶民は、現在のアメリカからは想像もつかないほど、経済的に困難な生活を強いられており、家族の埋葬費を捻出することさえ困難な状況であった。しかし当時の生命保険は掛金・保険金とも高額で、一握りの裕福な上流階級の人々が加入しているにすぎなかった。この状況を問題視したドライデンは、当時イギリスで普及していた労働者保険を実際にイギリスに赴き調査を行って、週に3セントという非常に安い掛金で加入できる労働者保険をアメリカで初めて販売した。以降、プルデンシャルは米国における生命保険の普及に貢献し、現在でも米国内では最も加入者の多い生命保険会社となっている。なお「プルデンシャル」は当時イギリスで普及し、労働者保険の保険会社として庶民にそのブランドが広まっていた、イギリスのプルーデンシャル(現Prudential.plc)の商号を使ったものである。そのため、現在、Prudentialという商標を持つ金融機関が2社存在している。イギリス・ロンドン本拠のとアメリカ・ニューアークを本拠とするがそれであるが、両社には資本関係も人的な関係もない。日本での「プルデンシャル」という商標権は現在、米国・Prudential Financialが保有しており、日本のプルデンシャル生命保険は、米国プルデンシャルの子会社である。また在日会社としてはジブラルタ生命保険(旧協栄生命保険)等がある。2011年2月、同業大手のAIGから、AIGエジソン生命保険及びAIGスター生命保険を継承債務込みの48億ドルで買収。2012年1月にジブラルタ生命がAIGエジソン生命とAIGスター生命を統合。国内の外資系生保としては資産規模・保険料収入・保有契約ともに最大手グループとなった。プルデンシャル ファイナンシャルは相互会社の形態を取りつつ発展してきた。しかし、その後株式会社へ転換し、2001年12月にニューヨーク証券取引所に上場した(初値1株27.5ドル)。その後5年の間に株価は一時1株100ドルを突破、自己資本利益率も平均12%に達した。それらの功績を以って、前最高経営責任者(CEO)であるA・ライアンは米国の「機関投資家」誌において生命保険部門における「ベストCEO イン アメリカ」に選ばれている(2005年1月)。他の大手資本同様、様々な金融部門の多角化を進めた時期もあったが、元々創業者のドライデンが一保険販売員であったこともあり、プルデンシャルは伝統的に生命保険が主業であり、現在では証券部門、商業銀行部門、損害保険部門などは全て手放している。またプルデンシャルは現場の販売員をひとつのブランドと考えるビジネススタイルを大事にしており、1973年に12代会長となったロバート・A・ベックはもともとは一販売員であった(会長辞任後には再び一販売員に復帰)。国際保険部門の最高責任者に日本人を起用したこともある。本社を置くニューアークにあるプルデンシャル・センター(NHL、ニュージャージー・デビルスの本拠地)の命名権を持っており、マディソン・スクエアガーデンにあるロゴは映画やCMなどでもお馴染に見かけることができる。また1980年代にはエンパイア・ステート・ビルディングを所有、現在はニューヨーク・タイムズスクエアの電光掲示板の広告権を所有(そのため頂上の広告は同社のロゴが飾られている)などアメリカ国民にとっては最も馴染みのある会社の一つとなっている。1989年に米国プルデンシャルの元社長ロナルド・バーバロは仕事の傍らボランティア活動にも多くの時間を割いていた。当時のアメリカはエイズが社会問題となっており、彼はエイズ患者が入院するホスピスを訪問した際、「何かできることはありませんか」とある患者に尋ねた。するとある患者が「私は尊厳ある死を迎えたい」と答えたという。実はその患者は医療費など多額の借金を抱えていた。生命保険に加入していたが、生命保険は亡くならなければ保険金を受け取ることができない。バーバロは保険業に携わるものとして何かできないかと考えた末に、いずれ支払われる保険金であれば、生きている間に前払いできないだろうかと考えた。そして彼は社内や行政を説得して、「リビング・ニーズ特約」を実現させた。保険金を受け取った患者は借金を清算し、クリスマスには故郷に帰り、プレゼントも買い、家族と一緒に過ごすことができるまでになった。そして、最期まで自分の身の回りの世話をできるように洗濯機を買い、余った保険金を教会に寄付したという。その後、リビング・ニーズ特約は世界中に広まり、現在では殆んどすべての生命保険会社が付加する無料の特約となっている。
出典:wikipedia
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