オリンピックフィギュアスケート競技とは、近代オリンピックにおけるフィギュアスケート競技である。男女シングルとペア、スペシャルフィギュア（男子）、アイスダンスが実施され、2014年ソチオリンピック より団体戦も正式種目として実施された。1908年ロンドンオリンピック（夏季）にて男女シングルとペア、スペシャルフィギュア（男子）の4種目が実施された。次いで、1920年アントワープオリンピック（夏季）で男女シングルとペアの3種目で実施されている。冬季オリンピックが1924年シャモニーオリンピックから始まった際には正式種目として男女シングルとペアが実施されており、、1976年インスブルックオリンピックからアイスダンスも加わり、2014年ソチオリンピックより団体戦も行われた。フィギュアスケートの選手権としてはオリンピック開催シーズンにおいても世界フィギュアスケート選手権が開催されており、世界一を競う大会が2つ存在することになる。加盟国は競ってオリンピックのメダルを争い、両大会に出場可能な有力選手は世界選手権よりオリンピックに多く出場する傾向にある。ペア・アイスダンス競技ではオリンピックは最高のフィギュアスケート競技会とは言いがたい点がある。これは両大会の出場条件の違いによる。ペア、アイスダンスでは男女選手の国籍が異なることがめずらしくない。世界選手権ではどちらかの選手が国籍（市民権）をもつ国（国または地域のフィギュアスケート競技統括団体）に所属して出場する。しかしオリンピック競技会では、チームごとに各国で編成する選手団に所属することになり、選手それぞれにその国の国籍（市民権）が必要とされている。男女の国籍が異なるチームは選手団に属することができずオリンピックに出場できない。また、チームの息が合うには数シーズン必要とするとされ、相応の成績を上げることが難しいことからオリンピックの為に特別にペア・カップルを結成することは極めて稀である。そのような選手がオリンピック出場を望むことは少なくなく、マリナ・アニシナ、マキシム・スタビスキー、アリオナ・サフチェンコ、井上怜奈、川口悠子などオリンピック出場のために国籍を変更した選手は枚挙に暇がなく、また2006年のタニス・ベルビンの例など、通常の国籍付与とは異なる迅速さを伴うケースすらある。一方で、国籍変更が適わないまたは望まない選手はオリンピック競技会に出場できず、この例もゴーシャ・サー、2002年のタニス・ベルビンなど数多く存在している。

出典:wikipedia