炭酸水(たんさんすい)とは、炭酸ガスを含む水のことをいう。ソーダ水・ソーダとも言われる。特にソフトドリンクの多くでは、飲み物に清涼感を与える目的でこの炭酸ガスを原料の一つに使用し気泡を立たせる。これは炭酸飲料とも呼ばれる。炭酸水は炭酸ガスと水に圧力をかけ製造することが可能である。人工的に製造可能な炭酸水だが、自然界でも炭酸水は湧き水や温泉などの形で産出し、飲用可能なものはミネラルウォーター等の形で販売される。また、欧米のレストランでは水を注文する際、「炭酸水」か「無炭酸の水」かを選んで注文する形式が一般的となっている。水と炭酸ガスに圧力を加え炭酸(化学式:HCO)を製造するプロセスを炭酸飽和と呼ぶ。圧力を加えて製造される炭酸だが、圧力の影響がなくなると徐々に水と炭酸ガスに分離し、炭酸ガスは気泡の形で水中から放出されていく。炭酸水は家庭でも製造可能で、そういった機器をソーダサイフォンという。市販のソーダ水は純粋な炭酸水の場合もあるが、塩、クエン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、クエン酸カリウム、硫酸カリウム、ジナトリウムリン酸塩などを少量加える場合もあり、メーカーによって異なる。これらの添加物は、家庭で作ったソーダ水の若干の塩味を再現するために加えられている。自然に存在する炭酸水が湧出する温泉もある。一定要件を満たすものは二酸化炭素泉と呼ばれる。歴史的に最初の炭酸水は、レモネードに炭酸水素ナトリウムを加えた物だとされる。炭酸水素ナトリウムとクエン酸の化学反応によって炭酸ガスを作っていた。この方法は、炭酸ガスを水に溶解させる高圧装置が普及するより早く大量生産されるようになった重曹を利用し、材料を水とともに瓶に封入することで家内工業レベルでも容易に炭酸水を製造可能である。化学反応の産物であるナトリウム塩の風味を打ち消すため、レモネードのように果汁や甘味料、香料などで味付けされ、多様な炭酸飲料へと発展した。この名残で、元来ナトリウム化合物を指すソーダが炭酸飲料の代名詞にもなっている。現在では炭酸水は炭酸ガスを加圧して作られる。この方法は可溶性を増加させる、つまり、自然界より多くのCOを水の中に溶解させる。そしてボトルを開けるなどにより、圧力は少なくなり、ガスは特徴的な泡を作り、溶解が解かれる。アメリカ合衆国では、第二次世界大戦まで「炭酸水 (carbonated water)」よりも「ソーダ水 (soda water)」の名称が一般的だった。世界恐慌のころには、ソーダ・ファウンテンで売られている最も安い飲み物ということで "two cents plain" とも呼ばれていた。1950年代には「スパークリング・ウォーター」や「セルツァー水」という呼称も使われるようになる。「セルツァー水 (seltzer water)」という呼称は本来はドイツ産の発泡ミネラルウォーターの一種を指し、商標の普通名称化の一例である。風味付けした炭酸水も販売されている。甘味は添加せず、風味だけを加えている点がソーダとは異なる。レモン、ライム、サクランボ、オレンジ、ラズベリーといった果物の風味を加えたものが多い。WHO/FAOによる2003年のレポートは、炭酸の消費量が多い場合、歯が侵食されることを報告している。一方、炭酸飲料の摂取と骨折の危険性に関係は見られず、炭酸飲料の成分が体内のカルシウム量に与える影響は無視できる程度であり、炭酸水は通常の水と同程度に無害であるという研究もある。カロリーを摂取せずに満腹感を得ることができる。ニューヨーク州は近年、肥満や虫歯を防ぐために、糖分を含む飲料ではなく、水、炭酸水や低脂肪牛乳を飲むことを市民に推奨している。炭酸泉として入浴した場合は、血管拡張作用により体温を上昇させる。また、この体温上昇作用は炭酸濃度により変動する。特に、温度41℃での高濃度人工炭酸水温浴は除痛効果が高い事が報告されている。一方、飲用により「低下する」とする報告と「上昇する」とする報告がある。炭酸水の飲用および飲み込まず口腔内に入れ吐き出す偽飲 (Sham-feeding; SF) による口腔内刺激により、末梢体温の低下と一過性の心拍上昇が生じるとする報告がある。静岡県立大学食品栄養学部、渡辺らの研究によれば「炭酸水の飲用により体温の低下抑制が認められた」と報道された。消化管への刺激が強いため、消化性潰瘍・炎症性腸疾患などの消化器病の病状を悪化させる惧れがある。
出典:wikipedia
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