ぎふ中部未来博(ぎふ中部未来博覧会 ぎふちゅうぶみらいはくらんかい)は、1988年7月8日から9月18日まで 岐阜県岐阜市長良福光で開催された地方博。「未来博88」とロゴマークなどでは記される事が多い。1980年代から1990年代に盛んに開催された地方博覧会の一つである。7月22日夜には、メインイベントとして冨田勲による「トミタ・サウンドクラウド・イン・長良川」(テーマ「人間讃歌」)がスティーヴィー・ワンダーの協力を得て長良川畔(現在の長良川公園)で行われ約30万人が魅了された。開催73日間の入場者数は407万人(当初予想250万人)、1日平均5.6万人が会場を訪れた。長良川の北岸の岐阜市長良福光には1965年(昭和40年)開催の岐阜国体の為に造られた岐阜県営野球場等のスポーツ施設があり、隣接して岐阜刑務所があった。これらの施設の老朽化が著しく、岐阜刑務所の移転が決まると、これらの施設を解体し、新たなスポーツ施設の建設が計画される。折りしも地方博覧会が盛んであり、施設解体跡地で地方博覧会を開催、その跡地にスポーツ施設の建設が決定する。折りしも好景気に沸いており、未来が明るい時代であった。そこで当初“ぎふ未来博覧会”と名づけられる予定であったが、岐阜の地名が全国的には知名度が薄い印象があると考えられた事、岐阜のみでなく中部全体の未来も含めるという考えにより、“ぎふ中部未来博覧会”と命名された。「彦丸(ひこまる)」 - アンテナ付きのヘルメットをかぶった鵜をデザインしたキャラクター。鵜は岐阜の象徴のひとつである長良川鵜飼から。「人がいる、人が語る、人が作る」「未来を拓く塔」 - 博覧会のシンボルとして岡本太郎により製作された塔。博覧会終了後は、跡地に造られた岐阜メモリアルセンターのシンボルとなっている。スカイマックス未来館をメインとし、21のパビリオンが設置された。冨田勲によるシンセサイザーを使った立体的な音表現のショー。地元の子供達が舟に乗り手作りの竹笛を夜空に向かって吹きながら長良川を下ってくる。それに応え空からUFOがやってきて中から異星人が現れ岐阜城のステージに舞い降りた。異星人を演じるのはスティーヴィー・ワンダー。子供達と異星人の感動的なスペースファンタジーが繰り広げられる。「命の源である水の流れに子供達の未来を重ねて夢を託す」というメッセージが込められストーリー。長良川、金華山と山頂の岐阜城全てを利用し、ジャンボスクリーン、ヘリコプター、花火、レーザー光線を絡めた壮大な演出にて行われた。ぎふ中部未来博覧会の問題は交通機関であった。駐車場のスペースが多く確保できなかったのだが、そこでシャトルバスと路線バス(岐阜バス、名鉄バス、岐阜市営バス)の増発によって対処される事となり、公共交通機関の使用が呼びかけられた。その一方、道路混雑解消の為、名古屋鉄道岐阜市内本線の一部である徹明町駅~長良北町駅(通称:長良線)が1988年(昭和63年)6月1日をもって廃止された。尚、この廃止はぎふ中部未来博覧会が原因ではなく、前年の1987年(昭和62年)3月の中部交通審議会答申で、「バス輸送に一元化し、徹明町から長良北町間は廃止を検討」と提言されており、廃止は時間の問題であり、ぎふ中部未来博覧会が廃止時期を早めたと考えられる。宣伝効果と好景気という事もあり、27億円(岐阜県発表)の黒字となった。この成功が、岐阜県は1995年(平成7年)には花フェスタ等、様々なイベントを行なうきっかけとなったという。ただし、会期末期になって突然入場を無料化したため、それまで使用されていなかった前売り券が紙屑化したことへの批判や、「入場者数を水増しするのが目的ではないか」との疑念が問題となった。跡地は整備され、1990年(平成2年)から岐阜メモリアルセンターとして整備されている。
出典:wikipedia
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