奥谷 禮子(おくたに れいこ、1950年4月3日 - )は、日本の実業家。株式会社ザ・アール代表取締役社長。本名は米澤 禮子(よねざわ れいこ)。名前に使われている漢字「禮」は旧字体であり、著書などでは奥谷 礼子とも記される。なお「奥谷」は旧姓。夫は東京大学名誉教授で理化学研究所計算科学研究機構副機構長の米澤明憲兵庫県神戸市出身。1974年甲南大学法学部卒業。日本航空に就職(国際線客室乗務員、のちVIPラウンジ)、7年間勤務。退職後の1982年、同僚6人と人材派遣会社ザ・アールを設立。1986年には、石原一子らとともに経済同友会初の女性会員の一人に選ばれた。また同年から6年間、当時の堤清二セゾングループ代表との縁で、セゾングループが設立した人材派遣会社ウイル(現株式会社ミレニアムキャスティング)の社長を兼務した。2002年5月には株式会社ローソンの社外取締役に就任する。2006年1月には日本郵政の社外取締役に就任した。2006年5月時点での株主は、過半を所有する筆頭大株主が奥谷で、第二位株主はオリックス、堤清二、カルチュア・コンビニエンス・クラブの3者が同比率である。また、2004年11月の第三者割当は日本エンタープライズによるものである。ローソン・楽天野球団各社の経営諮問委員会委員、経済同友会幹事、独立行政法人国立新美術館運営協議会評議委員、神戸市市長諮問委員会委員、神戸市神戸経済特区研究会委員、WOWOW放送番組審議会委員、エンジン01文化戦略会議幹事。厚生労働省労働政策審議会臨時委員(労働条件分科会会員)、郵政省郵政審議会委員、内閣府未来生活懇談会委員、国土交通省交通政策審議会委員、通商産業省産業構造審議会委員、通商産業省航空機宇宙産業審議会委員、内閣府規制改革会議委員、公正取引委員会「21世紀にふさわしい競争政策を考える懇談会」会員。2002年、小泉内閣に、製造業での派遣労働解禁などを提言した諮問機関『総合規制改革会議』(宮内義彦議長)の委員。1986年に経済同友会に初めて女性会員が誕生した際、奥谷はその一人であった。元代表幹事である牛尾治朗とは、現在も親しくしている。自身が就業時間の曖昧な、実業家・経営者であるため、格差社会を批判する意見そのものを「甘えです」と否定する一人である。2006年10月24日に開催された第66回労働政策審議会労働条件分科会に使用者側の委員として参加し、過労死の問題について、「自己管理の問題。他人の責任にするのは問題(=自己責任論)」「労働組合が労働者を甘やかしている」と発言し、さらに週刊東洋経済のインタビューで「労働基準監督署も不要」「祝日もいっさいなくすべき」と発言し論議を呼んだ。また、派遣切りについて「貯蓄をせずに自己防衛がなってない」「企業や社会が悪いなどというのは本末転倒である」などと批判した。インタビューで「人と接する上で気を付けてらっしゃることありますか」と問われ、「嫌いな人と付き合わないということですね。ぱっと見て嫌だなと思ったら付き合わない」と答えている。「ハケンの品格」等で知られる人気脚本家の中園ミホとは、共演した番組内で意見が対立。席が隣り合っていたので、「この(座席)間に大きな川が流れている(=埋め難い見解の相違がある)ように思える」と、中園から斬り捨てられた(脚本執筆のため派遣社員に対して取材を行っており、奥谷とは逆に派遣社員の待遇の悪さに同情的である)。日本アムウェイに関して、一般的に「マルチ商法」と呼ばれることも多い連鎖販売取引の手法が問題視されたが、この問題の是正のため2001年から諮問委員に就任。作家の林真理子とは二十年以上の仲であり、偶然家が隣になった。林から見ても「こんなに好き放題してもいいんだ!」というほど破天荒な人物であるという。2016年1月18日に行われた政策研究大学院大学の第120回GRIPSフォーラムにおいて、「何故?女性の社会進出は進まないのか」をテーマに講演を行った。日本政府は社会のあらゆる分野において2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする目標を2010年に掲げた。しかし、日本の女性の社会進出は、男女雇用機会均等法が制定されてから30年以上経つ今も進んでおらず、この課題について本質的な原因に迫った。週刊東洋経済2007年1月13日号で、「格差社会と言いますけれど、格差なんて当然出てきます。仕方がないでしょう、能力には差があるのだから」と発言し、インターネット上などで波紋が広がったことがある。記事では、「下流社会だの何だの、言葉遊びですよ。社会が甘やかしている」と持論を展開。過労死については「経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。ボクシングの選手と一緒」とした上で、「自分でつらいなら、休みたいと自己主張すればいいのに、そんなことは言えない、とヘンな自己規制をしてしまって、周囲に促されないと休みも取れない。揚げ句、会社が悪い、上司が悪いと他人のせい。今の風土がおかしい」と経営者側よりも労働者側の意識が問題との認識を示した。2月7日の衆議院予算委員会で、川内博史が「あまりの暴論なので提示させてもらった。柳澤伯夫厚生労働大臣の諮問委員に日本国憲法を無視している人がいて、ホワイトカラーエグゼンプションを推進しようとしている」と詰問し、奥谷の当該発言を読み上げた。この質問に対し、柳澤は「まったく、私どもの考え方ではない」と答弁している。この後、奥谷はマスコミの取材に対し「発言の一部分だけをとらえた質問は遺憾」と反論したが、2月19日の予算委員会で、枝野幸男が「十分釈明を聞きたい」と述べ、参考人招致を要求した。結局、自民・公明の与党側が3月2日に委員長職権で審議を打ち切り予算案が衆議院を通過したので実現しなかったが『週刊ポスト』『女性セブン』(以上、小学館)や『サンデー毎日』(毎日新聞社)でも奥谷発言が取り上げられた。この発言に関して奥谷は朝日新聞の4月2日付けインタビュー記事で、「真意が伝わっていない。工業化社会から知的創造の時代に移り、長く働けば生産性が上がる時代では無い。自分で労働時間を管理し、生産性が上がるよう働けばいいという意味だった」とコメントしている。5月22日の参議院厚生労働委員会で櫻井充は奥谷について「この方が労働政策審議会のメンバーですね、ホワイトカラーエグゼンプションをどんどん進めていって、やられている方ですね。この方は、規制改革会議のメンバーでしたね。過労死は自己責任と言った人ですよ。こういう人が本当に有識者ですか」「何回も、いつもこの委員会で問題になっていますけれども、過労死は自己責任だとか、そういうことをおっしゃっている方が(労働政策審議会の委員として)適切なのかということです」と批判している。
出典:wikipedia
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