常陽(じょうよう)は、茨城県東茨城郡大洗町にある、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉である。常陽は日本で最初の高速増殖炉であり、高速増殖炉開発のために必要な技術・データおよび経験を得るための基礎研究、基盤研究を目的として建設された実験炉である。目標は自主技術で新型炉を開発することに貢献することであり、日本の国産技術である新型転換炉 (ATR) と並列して計画が進んでいた。常陽ではそのほか燃料・材料等の照射実験なども行われており、民間への施設の提供も行っている。ここで得られた技術・データは、次の段階となる原型炉であるもんじゅの建設につながった。高速増殖炉の実験の最終段階である実用炉の開発は2050年頃とされているが、開発計画は事故などにより何度も遅延している。常陽の名称の由来である「常陽」は、江戸時代の茨城県東部に立地した常陸国の中国風の呼称であり、公式サイトによれば「高速実験炉「常陽」の設置場所大洗は、太平洋に面した明るく雄大な地形にあり、まさに「常陽」の名にふさわしい所です。」とある。実験炉「常陽」の名称は、新型動力炉「もんじゅ」「ふげん」とともに、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の副理事長・清成迪(きよなりすすむ)が発案したものであるが、当時の動燃の広報室長の回顧によれば、仏教学会の首脳から当初は「法蔵」(阿弥陀如来の菩薩名)が提案されていたとの裏話がある。サイトの地名を重んじる意向から「常陽」に変更になった。ナトリウム循環を除き、休止中である。2007年にMARICO-2と呼ばれる照射試験用実験装置の上部が大きく破損する事故が発生したため、炉の運転休止を余儀なくされている。(2014年11月28日復旧完了)常陽はこれまで利用目的に応じて炉心の構成を変更する改造工事を受けており、それぞれMk-I、Mk-II、Mk-IIIと呼ばれている。現在はMk-III炉心であり、高速中性子を利用した材料試験などに利用されている。
出典:wikipedia
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