あしなが育英会(あしながいくえいかい)は、東京都千代田区平河町に本部を置き、さまざまな国内外の遺児を支援している非政府組織(NGO)。交通遺児の“恩返し”活動によって発足した団体であるが、公益財団法人交通遺児育英会とは別の組織である。同会は公益法人財団ではなく、あくまでも個人による任意団体である。そのため、法律上、収支の公開は義務付けられておらず、また、同会への寄付は所得税法上の寄附金控除の対象とはなっていない。名称は、アメリカの小説家ジーン・ウェブスターが1912年に発表した小説『あしながおじさん』(Daddy-Long-Legs) にちなむ。交通遺児による“恩返し”活動からスタートしたが、奨学金の支援対象は病気・災害(道路における交通事故を除く)・自死(自殺)などで親を亡くした遺児や、それらが原因で親が重度の障害を負った家庭の子どもである。あしなが育英会は、「あしながさん」と呼ばれる「奨学金を継続的に送金する支援者」を随時募集している。先述の『あしながおじさん』からイメージを拝借したもので、“どこかの誰かが、どこかの遺児に毎月いくらかのお金を、育英会を通じて贈る”という奨学金制度である。遺児救済「あしなが運動」によって、これまで約9万人の遺児が、「あしながさん」の支援により高校、大学に進学している。また、あしなが育英会は、奨学金育英事業団体としての活動だけでなく、継続的な心のケアを支援の柱として重要視しており、継続的な心のケアを行う施設として1999年、神戸市東灘区に「神戸レインボーハウス(虹の家)」、2006年には東京都日野市に「あしながレインボーハウス」を建設した。両施設では心のケア活動だけでなく、ケアの手助けをするボランティア「ファシリテーター」の養成もおこなっている。また、両施設には、遺児進学のための学生寮「虹の心塾」・「あしなが心塾」も併設されており、経済的な面でも支援している。レインボーハウスはウガンダにもあり、現地の遺児達の心のケアと教育支援(寺子屋教育)を行っている。毎年夏頃、主に奨学金貸与者を対象としたキャンプ「つどい」をおこなっている。対象は高校生(高校奨学生のつどい)と大学・専門学校の1年生(山中湖のつどい)で、数日間遺児同士が班ごとに分かれ、オリエンテーションや寸劇をしたり、「自分史」と呼ばれる(保護者との)死別体験を語る。「山中湖のつどい」では、以前つどいに参加した大学2年以上の学生らが“お兄さん・お姉さん”役として、「高校奨学生のつどい」には、過去「山中湖のつどい」に参加した大学・専門学校の1年生らがサポートする。2005年から2007年までの3年間は、毎年「つどい」に海外の遺児約100人を招き交流した。さらに、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災で保護者が死亡、あるいは行方不明になった新生児から大学院生(専門学校も含む)までの遺児、及び孤児2,075人に使途自由・返済義務のない特別一時金として一律282万1964円を支給すると共に、神戸、東京、ウガンダに次ぐ、親を亡くした子供たちのための心のケア施設「東北レインボーハウス(仮称)」を岩手県陸前高田市、宮城県の石巻市と仙台市に建設中で、2013年度中に竣工を予定している。あしなが育英会から奨学金を借りている遺児学生によって組織される「あしなが学生募金事務局」によって、春と秋の年二回実施される。募金のスタイルとしては、“手を振って応える足の長い紳士の後ろ姿”のイラストを描いた旗と募金箱を持ち、学生(あしなが奨学生とボランティア)が街頭で“遺児の進学支援のための募金を訴える”ことで知られている。学生による街頭募金が始まったのは1970年、秋田大学の春の大学祭からで、当時は交通事故の遺児救済の募金であった。その秋田大学の有志が、全国の大学クラブに呼びかけ、組織が拡大。のちに遺児が主体の活動となり現在に至る。この募金で集まった寄付金は、全額あしなが育英会に寄付されている。
出典:wikipedia
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