メルセデス・ベンツ・Vクラス("Mercedes-Benz V-Class" )は、ドイツの自動車メーカーであるダイムラーがメルセデス・ベンツブランドで展開する、ミニバン型の乗用車である。メルセデス・ベンツのラインナップの中では唯一の、1ボックスタイプのミニバンである。3列シートを備え、乗車定員は6名または7名である。同様の多人数乗車可能可能モデルとしては他にRクラスやGLSクラスがあるが、それらとはコンセプトが全く異なっている。基本は二輪駆動(FFまたはFR)だが、オプションで四輪駆動も選べる(日本仕様には未設定)。後述のように商用車タイプ(ヴィトー)も存在し、ヨーロッパなどでは警察用車両、救急車などにも広く使われている。初代Vクラスは、メルセデス・ベンツが欧州などで発売している商用車「」(ヴィトー、ヴィート)の乗用バージョンである。日本では1998年に「V230」が販売開始され、1999年に「V280」が追加された。「V280」は2002年に生産中止となり、末期は「V230」のみが販売された。Vクラスのドライブトレインはヴィトーと同様に横置きエンジン+トランスアクスル配置のFFとなっていた。エンジンは自社製の直列4気筒エンジンが主力で、乗用車のユーザーからのモアパワーの要求に応え、上級グレードの「V280」にはV型6気筒を追加した。Cクラスでは1997年から自社製V型エンジンの採用が始まっていたが、元来直4横置きを想定していたエンジンベイにはVバンクの広いエンジンは不向きで、横置き搭載への対応とクラッシャブルゾーンの確保のため、前後寸法(エンジン幅)の小さいフォルクスワーゲン製の2.8リットル狭角V型6気筒エンジンを採用している。2代目はVクラスではなく、新車種のビアノ("Viano" )として2003年から販売された。日本に導入されたのは「3.2 アンビエンテ」「3.2 アンビエンテ ロング」「3.2 トレンド」の3モデル。エンジンは3.2リットルV型6気筒に統一され、駆動方式は初代と異なり、自社製乗用車のコンポーネントが活用できる縦置きエンジンのFRとなった。「トレンド」より「アンビエンテ」の方が装備が充実している。「アンビエンテ ロング」は、「アンビエンテ」とホイールベースは同じだが、ボディーの後方荷室を約25cm延長したもの。ラゲッジは広くなったが、3列目シートは最後部まで下げられない。2006年11月のマイナーチェンジで、それまでの名称であったビアノから、以前の名称であるVクラスに戻った。「トレンド」「アンビエンテ」「アンビエンテ ロング」の3モデルによる展開に変わりはなく、位置づけも変わらない。エンジンはモデルチェンジ前のMクラス(W163)に搭載されていた旧型の3.7リットルV型6気筒である。日本での価格は430万円から599万円となっていた。また、アメリカでは販売されておらず、これはメルセデス・ベンツとして珍しい車種でもある。7人乗り3列シート、対座シート、電動デュアルスライディングドアなど、装備を充実させている。2007年11月に一部改良が行われており、エンジンが3.5リットルV型6気筒DOHCへ変更され、出力も27PS向上した。2011年1月にマイナーチェンジ(フェイスリフト)を実施。ヘッドランプ・フロントバンパー・リアコンビネーションランプのデザイン変更が行われたほか、インテリアでもシートデザインやステアリングホイールが変更されたほか、サスペンションも大幅な改良を行い、快適性や操舵安定性が向上された。同年11月には自動車誕生125周年を記念した特別仕様車「V350 AVANTGARDE EDTION 125」を発売(50台限定販売)。「V350 アンビエンテ」をベースに、クロームストリップ付バンパー一体型フロントスポイラー、19インチ16スポークアルミホイール&ワイドタイヤ、スポーツサスペンションなどを装備することでスポーティで精悍な印象としたほか、内装は3列目を左右独立シートとした6座独立シートとし、専用レザーDINAMICAとブラックウォールナット調のインテリアトリムを組み合わせ、上質で快適な空間とした。装備面ではデュアルガラス・スライディングルーフ(挟み込み防止機能付)、HDDナビゲーションシステム、ユーティリティパッケージを装備した。2013年11月に特別仕様車「V350 Black Edition」を発売(170台限定販売)。「V350 トレンド」をベースに、人気の高い装備をパッケージ化したセットオプションであるバイキセノンパッケージとラグジュアリーパッケージを標準装備したほか、ETC車載器と専用18インチ10スポークアルミホイール&ワイドタイヤも装備。充実装備ながらベースモデルよりも50万円高に抑えた。ボディカラーはグレード名に合わせ、特別設定色の「オブシディアンブラック」を設定した。2014年7月に特別仕様車「V350 Grand Edition」を発売(30台限定販売)。「V350 アンビエンテ」をベースに、クロームストリップ付一体型フロントスポイラーやハイグロスクロームドアミラーカバー、専用サイドエンブレムを装備することで通常の設定にはないアバンギャルド仕様に仕立て、ハイグロスブラック19インチ5ツインスポークアルミホイール&ワイドタイヤ、ブラックペイントフロントグリル、テールゲートクロームトリム、サイドスカートも装備することでスタイリッシュで精悍な印象を高めた。内装では3列目を左右独立シートとした6座独立シート仕様に、インテリアトリムをサテン仕上げウォールナットウッド調にそれぞれ変更することで質感を向上。装備面ではデュアルガラス・スライディングルーフ(挟み込み防止機能付)、HDDナビゲーションシステム&リアビューカメラ、ユーティリティパッケージを特別装備した。ボディカラーはVクラスで初となる白系の「ロッククリスタルホワイト」を設定した。2014年1月に発表された。エンジンは2.1リットル直列4気筒ディーゼルターボのみで136PS、163PS、190PSの3種類の出力から選択できる。2015年10月10日に日本仕様車もフルモデルチェンジを発表し、同日より注文受付を開始した。販売は2016年1月からとなる。日本仕様車も全車ディーゼルターボのみの設定となったが、ポスト新長期規制(平成22年排出ガス規制)に適合するために、日本仕様車専用に開発した2.2リットル直列4気筒ブルーテックエンジンの651型を採用した。また、トランスミッションは7速に多段化したAT「7G-TRONIC PLUS」を採用したことで、2代目に比べて燃費性能を向上させた。外観はアローシェイプのボンネットがスリーポインテッドスターを中央に配したラジエターグリルと連なるフロントマスクを形成したほか、一部グレードを除く全車はヘッドライトをLED化し、走行状況や天候により配光モードを自動切替する「LEDインテリジェントライトシステム」を採用。シートは2列目が独立シート、3列目がベンチシートとなり、それぞれを着脱式としたことで、2列目の向きを後ろにして対面式にしたり、後席を2列目の独立シートのみにしてショーファードリブン仕様にしたり、2列目・3列目をすべて外して荷物を積載するなどアレンジが可能で、安全性も両立するため、2列目・3列目のシートは各席に装備した3点式シートベルトと一体化した。最新鋭の装備も導入され、複数の安全装備で構成された「レーダーセーフティパッケージ」を設定したほか、駐車や車庫入れを支援する装備として、360°カメラシステム・アクティブパーキングアシスト・パークトロニックを全車に標準装備。さらに、各種機能や車両設定をタッチパッドで操作する「COMANDシステム」も装備した。また、日本向けに純正アクセサリーも開発し、リアエンターテイメントシステム、室内の頭上に衣服などの軽い小物類を収納することができるオーバーヘッドスペースネット、シートレールに装着するロードバイク運搬用の車内用バイシクルホルダー、リアゲートに装着して使用するターフ&カーテンセット(テールゲートテント)などが用意される。グレード体系は刷新され、全長4,905mmの標準ボディ仕様は装備内容を厳選した廉価仕様の「V220 d トレンド(受注生産)」と標準仕様の「V220 d」の2グレードに、全長5,150mmのロングボディ仕様は「V220 d アバンギャルド ロング」となり、新たに、全長5,380mmのエクストラロングボディ仕様「V 220 d アバンギャルド エクストラロング」が追加され、4グレードとなった。日本での価格は535万円~730万円となった。2016年6月1日に一部改良。尿素水溶液「AdBlue(アドブルー)」タンクの容量を従来の11.5Lから2倍以上となる25Lに大型化したことで補充サイクルを伸ばし、約20,000kmまで継続走行ができるようになった。併せて、既存の「V220 d アバンギャルド ロング」をベースに、AMGデザインエクステリア(フロントスポイラー、リアバンパー、リアルーフスポイラー)、専用19インチAMG7ツインスポークアルミホイール、カーボン調インテリアトリム、ステンレスアクセル&ブレーキペダル(ラバースタッド付)を装備するとともに、パノラミックスライディングルーフ(挟み込み防止機構付)とレーダーセーフティパッケージも標準装備した新グレード「V220 d スポーツ ロング」を追加設定した。
出典:wikipedia
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