『喧嘩商売』(けんかしょうばい)は、木多康昭による漫画作品。『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて2005年28号(6月13日発売)より連載され、2010年40号(9月6日発売)で第一部を完結。単行本は全24巻。長期休載を経て2014年2・3合併号(2013年12月9日発売)より第二部が開始し、『喧嘩稼業』(けんかかぎょう)とタイトルが改められ連載が再開されている。単行本は既刊7巻。高校生である主人公・佐藤十兵衛の格闘技や喧嘩にまつわる一連のストーリーを軸にした格闘漫画。同等の条件下で単純な格闘技の実力比べだけでなく、相手よりも優位に立つために様々な策略を巡らせることも多いのが特徴。時事ネタや下ネタ、ブラックジョークを盛り込んだギャグも多く、時折、様々なキャラクターに関する短編エピソードが伏線として挿入される。『喧嘩商売』時代は格闘技に関するシリアスなシナリオに並行して脇役に主軸を置いたギャグストーリーも展開されていたが、『喧嘩稼業』はシリアスなストーリーのみで進められている。作画にはコンピュータグラフィックスが取り入りられている。単行本には、本掲載時より大幅に加筆されていることが多く、また巻末には、作者のアシスタントや担当編集者をネタにした描き下ろし漫画も掲載される。東京都から宇都宮市の行座宇都宮高校にやってきた転校生・佐藤十兵衛。その底知れない喧嘩テクニックと容赦のなさは早くも転校初日にクラスメイトの知るところとなり、ヤクザや元プロ格闘家、同世代の天才空手選手を相手に喧嘩を繰り広げ、その全てに勝利し続けていた。ある日、自身に恨みを持つ暴力団に雇われた喧嘩屋・工藤優作に喧嘩を挑まれ、互角の勝負を演じるも最後には完敗、十兵衛は小便を漏らし泣きながら命乞いをする屈辱を味わわされる。これを機に喧嘩の師匠だった古武術富田流の六代目継承者・入江文学に正式に弟子入りし、肉体を鍛え上げ富田流の秘技を伝授されて大きく実力をつけ、改めて工藤との再戦を決意。腕試しと暴力団への接触を兼ねて格闘技団体フェノメノンの試合に乱入し、リング上で喧嘩自慢のプロレスラーを圧倒したことで主催者からスカウトされ、勝ったら工藤の居場所を教えるという条件で元柔道金メダリスト・金田保との試合に臨み勝利する。しかし凄絶な試合の後にもたらされた工藤の情報は、何らかの事情で板垣組に保護され復讐戦は不可能であるという到底承服しがたいものだった。一方十兵衛の師匠である文学は、祖父の代から遺された財産に頼って仕事に就かず、先代継承者だった父・無一を死に追いやった田島彬を倒す、それを目標に9年もの間一日も休まず体と技を鍛え続け喧嘩を繰り返していた。十兵衛・金田戦が終わって間もなく、アメリカでボクシングヘビー級王者となり巨万の富を得た田島が帰国し、記者会見の席で「様々な格闘技がスポーツ・試合ではない、ルールのない喧嘩で戦ったとき、最強の格闘技は何なのか」を決定する試合「陰陽トーナメント」の開催を発表。16名の出場者の中には、史上最強と称される現役横綱や五輪4大会連続金メダリストの柔道家らに混じって文学と工藤の名前も並んでいた。打倒田島に静かに闘志を滾らせる文学の傍で十兵衛は、機会を奪われた形になった工藤との再戦を実現させるべくトーナメントへの乱入を画策する。陰陽トーナメント出場者となった工藤は常時板垣組にガードされ、喧嘩を挑むどころか接触することすらままならない。そんな状況を打破するために十兵衛が採った手段は、陰陽トーナメント出場者を一対一の決闘で倒して出場権を強引に奪い取り、トーナメントを勝ち上がって工藤と対戦するというものだった。非合法格闘大会アンダーグラウンドを巻き込んで出場者・石橋強との野試合を実現させ、苦戦の末石橋を倒した十兵衛は出場権を正式に獲得。文学らと共にトーナメント開催地であるマカオへと向かった。富田勢源を始祖とする古武道。本作に登場する富田流は江戸時代後期に分裂した一派で、嫡男が継承する一子相伝の流派とされており、小太刀術に長けている他、素手での戦闘術にも重点が置かれている。陰陽トーナメントでは、文学が「古武術富田流」を名乗っているのに対し十兵衛は「現代格闘術富田流」を名乗っている。作中では、100キロ超級と無差別級が同時に存在している。「塾生は最新最強たれ」をモットーにしているフルコンタクト空手の流派で、多くの支部を持つ大手団体。山本陸の失踪をきっかけに分裂していたが、上杉均の復帰によって諸派が統一された。分裂前の内弟子には、秘伝の奥義「煉獄」が授けられている。日本最大の広域暴力団。陰陽トーナメントでは梶原と工藤の後ろ盾となり、梶原からはファイトマネーの半分、工藤からはファイトマネーから喧嘩屋としての報酬を差し引いた金額を吸い上げることになっている。陰陽トーナメントから3ヶ月後内紛が発生し、本家から関西板垣組が分裂したと伝えられる。江戸時代初期の薙刀の達人・梶原長門を開祖とする古武道。野太刀を主として柔術や槍術などが総合的に組み込まれており、忍術も標榜している。江戸時代後期に柳剛流との交流を経て、梶原流から梶原柳剛流となった。日本発祥の武術。比較的新興の流派で、中国の嵩山召琳寺で作られた召琳武術とは異なる。打撃技の剛法、投げ・関節技の柔法、その他には整法などからなる。少林寺拳法をモデルにしている様子が見られる。アメリカで開催されている非合法格闘大会。会場内には様々なセットがあり、その中で対戦が行われる。基本的に刃物や銃器の使用が認められており、殺人も容認されている。会員向けのインターネット中継が行われており、会員はどちらが勝つか賭けることができる。生野勘助が主宰するプロレス団体。かつてはゴールデンタイムで試合が放送される人気団体だったが、カブトの収監と生野の引退に伴い、現在は往年の人気はなくなっている。本筋の流れにはあまり関わらず、主にギャグパートに登場するキャラクター。島田武をリーダーとした、行座宇都宮高校の教師軍団。島田と共に淫行条例撤廃を訴えている。田島彬が主催する、ノールール制のワンデイトーナメント。「陰陽」は「インヤン」と読み、一般的な格闘技の試合で高い実績を残した有名格闘家を「陽」、裏社会や路上の喧嘩・殺し合いを主戦場とする武道家を「陰」に見立てている。マカオで開催され、優勝者は後日に田島と対戦する。出場選手は全員日本人。ファイトマネーは1試合1億円で、勝った者が総取りで2億円を得る。優勝賞金は100億円、田島に勝った場合は更に200億円の賞金が与えられる。最低限のルールとして、金網に囲まれたリングの中で一対一・素手で戦うこと、カウントダウンの合図により試合を開始すること、身に着けている衣服を直接武器として使用しないことが定められている。試合はリング外のジャッジ二人が勝負ありの裁定を下すかセコンドによるタオル投入により決着する。本戦直前になり、「選手および関係者が正当な理由なく暴行を行った場合不戦敗とする」という規定が新たに設けられた。なお、当初参加予定であった石橋強は野試合で佐藤十兵衛に敗北したため、出場権は十兵衛に移っている。※陰側は斜体、陰・陽両側は下線。
出典:wikipedia
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