塩化銀(I)(えんかぎん いち、)は、化学式が AgCl と表される銀の塩化物である。単に「塩化銀」と言った場合は通常この塩化銀(I)を指す。天然には角銀鉱という鉱物として産する。銀と塩素の直接反応のほか、銀イオンと塩化物イオンの反応によって生成する。この沈殿反応は塩化物イオンあるいは銀イオンの定性分析、あるいは定量分析に利用される。水溶液中ではほとんど電離せず弱電解質であり、難溶性であるため沈殿となる。塩化物イオンの銀(I)イオンに対する錯生成定数は 10 である。溶解度積は以下の通りである。配位子となるイオンや分子が存在すれば溶解する。チオ硫酸イオン、シアン化物イオン、アンモニアによってそれぞれとなって溶解することは広く知られているが、濃食塩水や塩酸にも錯イオンを作って溶解する。また濃厚な硝酸銀(I)あるいは過塩素酸銀(I)などの銀塩水溶液に対しても幾分溶解度が増大し、以下のような錯イオンを生成することが知られている。感光性があり光によって容易に分解し、紫色を経て黒変する。塩化銀(I)の白色沈殿をるつぼに入れて加熱すると455 で融解する。その融解液を冷却すると固体になるが、イオン結晶でありながら塑性変形する。また電気伝導性があることが知られている。Ag-Cl 結合はある程度共有結合性を帯びる。結晶は塩化ナトリウム型構造であり、その格子定数はa = 5.54 Å、Ag-Cl 結合距離は2.77 Åである。
出典:wikipedia
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