札幌グランドホテル（さっぽろグランドホテル）は、北海道札幌市中央区北1条西4丁目に所在するホテル。1934年（昭和9年）に北海道初の本格洋式ホテルとして開業し、「北の迎賓館」とも称されている。1928年に北海道へ渡った秩父宮雍仁親王が将来の札幌での冬季オリンピック開催の可能性を視野に、本格的な洋式ホテルの建設を提唱する。これに応えた北海道庁や北海道財界を中心に設立計画が進められ、1933年12月19日に株式会社札幌グランドホテルが設立、1934年12月11日に札幌グランドホテルが開業した。発足の経緯から札幌政財界の社交場としての役割を担う一方、結婚式やクリスマスパーティーを開くなど札幌における西洋文化の窓口的な役割も果たした。開業当初は5階建で屋上には塔屋があり、地下室とエレベーターも設置されていた。1945年10月にはGHQの将校宿舎として接収された。接収が解除された1952年には大規模な改装工事を行い7階建とし、11月8日より営業を再開した。1954年には昭和天皇と香淳皇后の北海道行幸啓の際の宿舎となった。その後、高度経済成長とともに北海道への旅行客が増加したことから、1966年7月には新館（現在の本館）が竣工し、1973年2月15日には旧本館の営業は終了し、その後取り壊された。1976年には旧本館と同じ場所に17階建ての新館（現在の東館）が開業したほか、1985年には別館が開業した。2004年に北海道日本ハムファイターズが本拠地を札幌ドームへ移転して以降は、日本一になった2006年のシーズンオフに「優勝記念祝賀会」が開催されたほか、「田中幸雄選手2000本安打達成記念祝賀会」や、トレイ・ヒルマン監督、稲葉篤紀選手、球界初となる球団マスコット「ブリスキー・ザ・ベアー」や岩本勉（野球解説者）などのディナーショーも開催され、地域に密着した情報・文化の発信拠点となっている。近年では、本州系や外資系ホテルの札幌進出により業況が低迷していたが、2006年には東館の高層部を改装した「コンフォートフロア」とエグゼクティブフロアである本館4階の「GRAND IN GRAND」をオープンさせたほか、新たなレストランを4店オープンさせるなどの大規模な改装を実施した。GRAND IN GRAND内の「スーパースイートルーム」は162平方メートルと札幌市内のホテルのスイートでは最大規模となっており、1泊約62万円となっている。2011年5月18日には同年3月に開通した札幌駅前通地下歩行空間と接続され、JR札幌駅・地下鉄さっぽろ駅および大通駅と地下での往来が可能となった。北海道のご当地グルメの一つ「ラーメンサラダ」を考案したホテルとしても知られる。設立の計画段階では官営のホテルとして開業する予定だったが、最終的には札幌財界各社が出資する民間会社としての「株式会社札幌グランドホテル」として発足し、開業した。戦後の1962年には北海道炭礦汽船の関係会社である北海道不動産に合併した。その後、北海道不動産は北炭観光開発、三井観光開発を経て現在のグランビスタ ホテル&リゾートに社名を変え、中島公園に所在する「札幌パークホテル」などとともに三井アーバンホテルチェーンを組成し現在に至っている。2010年12月現在

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