ATX計画(ATXけいかく、)とは、バンダイナムコゲームスのゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』に登場する架空の兵器開発計画である。ここでは『無限のフロンティア』に登場するアルトアイゼン・ナハトとヴァイスリッター・アーベントについても解説する。初出は『スーパーロボット大戦α ORIGINAL STORY』。αシリーズの設定をベースにしたオリジナルキャラクターの物語に、『スーパーロボット大戦COMPACT2』の主人公であるキョウスケ・ナンブ、エクセレン・ブロウニングの2名を組み込むにあたり、新たに設定された兵器開発計画である。その後発売された『COMPACT2』の移植作である『スーパーロボット大戦IMPACT』では、ATX計画の設定が逆輸入されている。また『第2次スーパーロボット大戦α』に登場する一部機体は、『スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATION2』に登場するにあたり、OGシリーズの「ATX計画」で開発された機体として設定に組み込まれた。ATX計画で開発された機体を始めとする試作機を運用するために組織された部隊。DC戦争開戦以前(『OG1』)は地球連邦軍北米支部ラングレー基地所属で、メンバーは隊長のゼンガー・ゾンボルト、エクセレン・ブロウニング、ブルックリン・ラックフィールド、キョウスケ・ナンブの4名。しかしDC戦争中にゼンガーが連邦軍から離反し、以降はキョウスケがチームを指揮している。L5戦役後(『OG2』)はラングレー基地でDC残党の掃討任務についており、イスルギ重工のテストパイロットを自称するラミア・ラヴレスを、イスルギ側の要請でチームに加入させた。インスペクター事件後(『OG2.5』または『OG外伝』)は、ATXチームを快く思わないケネス少将によってロシア極東のペトロパブロフスク・カムチャツキー基地に転属となる。教導隊に転属したラミアに代わり、L5戦役後から共に行動していたクスハ・ミズハをメンバーに加わえている。部隊章のデザインは交差したリボルバーと剣の上に「撃」の字が入ったもの。これはキョウスケとエクセレンが主人公を務めた『IMPACT』の没タイトルと同じ文字である。キョウスケとエクセレンのキャラクターデザインは斉藤和衛(原案)、河野さち子。[南部 響介] (Kyosuke Nanbu)声優:森川智之ATXチームの隊長。コールサインはアサルト4→アサルト1。男性。22歳。身長180cm。元伊豆基地所属のテストパイロット。階級は曹長→少尉→中尉。シリーズ初登場は『COMPACT2』。声が付いたのはドラマCD「スーパーロボット大戦α オリジナルストーリーD-3」。『COMPACT2』のみスペースコロニー出身という設定。普段は無愛想で寡黙だが、表面に出ないだけで実際は静かに燃える熱血漢である。己の熱しやすい性格をよく理解し自戒してはいるが、自分を罠にはめたハンス・ヴィーパーやエクセレンを拉致したイングラム、アルフィミィ等一部の相手に対しては私情を隠さず戦ったことがある。熱しやすい一方でプロ意識は高く、感情を押し殺して目の前の任務に徹するように努めている。しかしまだ若いため、戦士としても指揮官としても未熟な面が散見される。趣味はギャンブルで、基本的に分の悪い方に賭ける大穴狙い。攻撃や戦力をギャンブル用語(「カード」や「切り札」や「ジョーカー」など)に例える癖がある。思い切りの良さと判断力がよい結果を生むことが多く、ゼンガーらはその実績を高く評価している。しかし実際のギャンブルでは大穴狙いがたたってめっぽう弱く、賭け仲間のタスク相手に負けが込んでいる模様(愛機のアルトアイゼンを担保に入れるほど。この時だけは勝ったらしい)。エクセレンに借金まであり、彼女からはギャンブルを止められている。射撃は苦手だが、近接戦闘での操縦技術に優れる。量産型ゲシュペンストMk-IIではキョウスケの操縦に追従できないとマリオンに評価され、元教導隊のゼンガーと真正面からまともに戦える数少ない人物(『OG』の時点では「リシュウとキョウスケだけ」とゼンガー自身が発言)とされている。実際にゼンガーと対峙した際は、全高でアルトアイゼンの2倍以上ある特機のグルンガスト零式を相手に渡り合った。現在のキョウスケの性格は『IMPACT』がベースになっており、『COMPACT2』では性格や言葉遣いが若干異なる。ギャンブル好きの面も『IMPACT』以降に追加されたものである。士官学校時代、搭乗していたシャトルの墜落事故から生還した過去を持つ。これはキョウスケとエクセレンを除く全員が命を落とした大事故である。『OG』においてはビルトラプター分解事故からも生還している。「特殊な事情」により生還したエクセレンと違い、キョウスケは純粋に本人の運で生き残ったという奇跡的な強運の持ち主である。『COMAPCT2』ではエクセレンと同様に衣服も傷つかずに助かっている。『OGs』では、オペレーション・プランタジネットにおけるアクセル・アルマーとの交戦で搭乗機のアルトアイゼンが全損に近いレベルで大破したが、キョウスケ自身の負傷は打撲と擦過傷程度で済んだ(GBA版やTVアニメ『OGIN』では重傷を負い手術室送り、後者ではしばらく右目に眼帯をつけていた)ことに対し、それが強運という一言で片付けられるのか、ラミアがいぶかしむ一幕もあった。並外れた強運以外はただの人間であり、念動力などの特殊な能力は持たないが、この事故で接触したためかアインストの声を解することができる。相棒であるエクセレンのことは普段は素っ気無く扱うものの、内心では何よりも彼女を大切に思っており、彼女を利用、または傷つけた人間には相応の報復を行っている。自分からエクセレンに対し積極的にアプローチする描写は少ないが、『COMAPCT2』『IMPACT』での「何故エクセレンだけをさらった!? 俺も一緒にさらえばいい!!」などの度重なる説得や独白、『OG』で救い出したエクセレンを無言で強く抱き締める等、静かだが激しい愛情を感じさせる描写がある。『OG2』エンディングにおいて「もしエクセレンが再びアインストとして覚醒するようなことがあれば、自分が手に掛ける」と誓い、アインストである自分という存在の正否、ひいては生きることに悩む彼女を励まし、暖かく受け入れた。エクセレンとの馴れ初めは作品ごとに微妙に異なる。『COMPACT2』や『IMPACT』では物語が始まる前から恋人同士であるが、『OG』では士官学校時代には面識はない。前述のシャトル事故時にキョウスケがエクセレンを助けた時も、たまたま隣に座っていただけの関係である。二人が再会した時も「どこかで会ったことがある」程度にしか覚えていない。しかし『OG』中盤でイルムから「エクセレンが事故のもう一人の生存者」であることを聞き、彼女が「自分が事故のときに庇った女性」であることを思い出す。『OG2』では「あれがアインストと関係あるのか」と発言している。『OG』ではいつエクセレンと恋人同士になったきっかけが明確にされていないが、漫画『Record of ATX』では恋仲になることを示唆する出来事が描かれている(後述のエクセレンの項を参照)。なお『COMPACT2』『IMPACT』の隠しステージにおいて、戦後エクセレンと結婚したと語られている。部隊での位置はそれぞれの作品・世界ごとに異なる。『COMPACT2』『IMPACT』ではシャトル事故で生き残ったのが彼ら2人だけという点が軍で疑問視され、2人は宇宙と地上の別部隊に配属された。キョウスケはテストパイロットとして地上の極東支部に配属されている。両作品とも階級は最初から最後まで少尉である。『OG』ではATXチームに最後のメンバーとして配属されアサルト4となったが、ゼンガーがチームから抜けたため隊長に推され、コールサインもアサルト1に変更。イングラム離反後は中尉に戦時昇進しPT部隊の戦闘指揮官も務めた。ただし『OG2』以降はカイの不在時を除き戦闘指揮を執るような描写はない。『OG1』におけるハンス、理由があるとはいえ離反したゼンガーやイングラム、『OG2』ではリーの裏切りと、上官に恵まれない傾向にある。名前の由来はニューナンブM60および、「キョウスケ」という元スタッフの愛猫の名前から。乗機はアルトアイゼン→アルトアイゼン・リーゼなど。専用BGMは「鋼鉄の孤狼(ベーオウルフ)」。北米版『OG2』での曲名は「Beowulf」。『OG』における「向こう側」(シャドウミラーがいた世界)でのキョウスケは特殊部隊「ベーオウルブズ」の隊長で、階級は大尉。「ベーオウルフ」の異名を持つ。GBA版『OG2』作中では直接登場しなかったが、ラミアの発言からうかがえる人物像は、こちら側のキョウスケとさほど変わりないものであった。しかし『OGs』における『OG2』では、まったく異なる姿で登場する。その言動はキョウスケ本人の名残を残しつつも破滅的・虚無的で支離滅裂、思考は「こちら側」のアインストと酷似している。外見もアインスト側に落ちたエクセレンと同様の雰囲気を漂わせているが、エクセレンはどこか虚ろな表情だったのに対してキョウスケはただ凶悪な表情をしている。目元にはアルフィミィ同様、赤い水玉状の装飾がある。ラミアの持つデータによれば、この「ベーオウルフ」は人知を越えた筋力、反射神経、回復能力を持ち、搭乗した機体を変貌させる異常な存在であったとされている。この設定変更に伴い、ベーオウルブズの設定もGBA版とは異なっている。この設定の登場後に制作された『無限のフロンティア』初回版のドラマCDでは詳細に描写されたほか、『OGIN』の第1話冒頭では映像化もされた。ラミアのデータにある通り、搭乗機のゲシュペンストMk-IIIを再生させたうえに巨大化させるなど、異常な存在であることが明確に描写されている。『OGs』での末路は不明だったが、ドラマCDでも『OGIN』でも機体を巨大化させたことが仇となってアクセルに敗北し、施設の自爆に巻き込まれて消息を絶っている。『OGIN』の冒頭ではシャトル事故の際、こちら側のエクセレン同様アインスト化したことが明かされている。機体の変異に同調して自身の容姿も変化しており、白い肌と赤い目、さらには下半身がコクピットと一体化しているなど、原型を大きく逸脱した姿になっている。その覚醒と共に「向こう側」でリュウセイら仲間たちを機体もろとも殺害し、転移直前のシャドウミラーを追撃する。アクセルにアインストヴォルフのコクピットを潰されるも、最終話にて「こちら側」のノイ・レジセイアが倒された直後のホワイトスターへ転移する(その際にベーオウルフの肌や髪の色は青黒くなり、目は瞳が消えて赤のみになった他、肩からは角が生えている)と、他のアインストらやノイ・レジセイアと融合してノイヴォルフに変異し、グルンガスト・サイバスター・SRX・グレート雷門のコピー体を生み出して自身は地球へ向かうが、システムXNで地球付近へ先回りしたATXチームやアクセルと交戦する。アクセルとキョウスケを庇ったアルフィミィを倒すが、アクセルに負わされたダメージで再生が阻害されていた部分にキョウスケの一撃を喰らい、完全に消滅した。声優:水谷優子ATXチームのメンバー。コールサインはアサルト2。女性。23歳。身長175cm。階級は少尉。シリーズ初登場は『COMPACT2』。声が付いたのはドラマCD「スーパーロボット大戦α オリジナルストーリーD-3」。陽気で楽天的な性格。自己アピールが激しくノリも軽いため、何も考えていないように見えるが、実際は冷静で知的であり現実主義。ゼンガーも戦闘台詞で「キョウスケ以上の読みだ」と評価するなど、頭の回転は非常に速い。明るいノリで、若いパイロットをからかったり苦境に立たされた時も冗談を言うなどムードメーカーの役割を担っている。主にギャグシーンでの活躍が目立つが、本来の氷のような鋭さを覗かせる場面も存在する。どんな苦境も茶化してみせるその生き方のためか、自身が激しく傷付いていたり落ち込んでいても周囲はその態度に誤魔化され気が付けないことが多い。しかし漫画『Record of ATX』では落ち込んでいる姿をキョウスケに見られ、それを受け止められて安堵するシーンが存在。キョウスケとは逆に接近戦を苦手とするが、高機動戦闘の名手。愛機ヴァイスリッターとの相性は抜群で、戦闘においてはその冷静さと判断力を生かし狙撃・射撃戦で活躍。『OG』(L5戦役)ではトップエースとして活躍した。『Record of ATX』においても量産型ゲシュペンストMk-IIで二丁拳銃のようにマシンガンを操ったり、滞空能力の低いゲシュペンストで滞空戦闘をこなすなど操縦技術は非常に高く、弾道ミサイルの狙撃にも成功している(弾道予測や出力調整も全て自分で行った)。キョウスケが賭け好きなのに対し、彼女は酒豪で酒好き。いくら呑んでもほとんど酔わないので周りの酔っ払いを見て楽しんでいる。ハガネのダイテツ艦長とは呑み友達。性格的に似たところのあるガーネットとウマが合うらしく、二人してダイテツ達の飲み会に参加したりガーネットの退役後も水着を送ってもらう等の交友がある。日本の文化にもそれなりに詳しく、ブリットに故意に歪曲した知識を吹き込んで楽しんでいる。しかしその正確性には疑問符がつき、慣用句を間違って覚えていることも多い。ロボットアニメについてもリュウセイの言動を解説できる程度の知識を持ち、攻撃時に過去のSRW作品に登場したキャラの決めゼリフをアレンジして叫んだりもする。乗せ変えや武装変更でのネタ台詞が全キャラ中最も多い。士官学校時代、搭乗していたスペースシャトルの墜落から生還した過去を持つ。これはキョウスケとエクセレンを除く全員が命を落とした大事故だが、実はエクセレンはこの事故で一度死亡しており、アインストにより身体を再生されていたことが後に明かされる(『OG』キョウスケ編で、彼女の肉体の80%以上がバルマーの技術でも解析不能な未知の細胞で構成されていることが判明)。以上の経緯からアインストの声が聞こえるが、キョウスケと同じように念動力などの特殊能力は持たない(『IMPACT』では敵対した際は予知能力を備えるが、正気を取り戻した後消滅する)。ただし『OG』キョウスケ編で「調整」や「幻覚」等に対する抵抗力や解け易さという体質が伏線として示唆されている。その身体の秘密ゆえに、後にアインストの意志に飲み込まれ駒として敵となるが、キョウスケの必死の呼びかけによって自身の意志を取り戻した。キョウスケとは恋人同士。シリーズ初の明確な恋人関係における「年上の彼女」である。キョウスケより年上であることを多少気にしている模様(『IMPACT』で21歳とサバを読むシーンも存在する)。彼女としては燃えるような恋がしたいため、普段素っ気なく扱われることに不満を抱いているが、誰よりも彼を愛している。キョウスケのギャンブル癖には半ば呆れているのだが、そんな所にも惚れている模様。馴れ初めは作品ごとに多少異なる(キョウスケの項参照)。シャトル事故の際キョウスケに庇われており、このときの記憶が印象に残っていたのか『OG』でキョウスケと再会した時も彼のことをはっきりと覚えている描写がある。その軽いノリゆえ色恋沙汰には大胆に見え、また本人もお姉さんぶって行動するが、キョウスケの意外な一言で虚を突かれ赤面するなど意外と純な面がある。『OG2』のエンディングでは、双子の女の子が生まれたら名前はアルフィミィとレモンにするとキョウスケに約束させている。『COMPACT2』『IMPACT』では隠しステージにてキョウスケと戦後結婚した。なお、家事は苦手らしくカップ麺程度しか作ることができないとキョウスケに暴露されたことがあるが、『OG2』で料理の苦手なレオナに対し的確なアドバイスをしていたことがある(が、そのアドバイスとは「レオナが『美味しくない』という味付けをすればいい」というものだった)。部隊での位置は各作品・世界ごとに異なる。『COMPACT2』『IMPACT』ではシャトル事故で生き残ったのが彼女ら2人だけという点が軍で疑問視され、結果2人は宇宙と地上の別部隊に配属された。エクセレンはテストパイロットとして宇宙の独立遊撃部隊ロンド・ベルに配属されている。隠しステージではキョウスケが「エクセレンは戦後前線を退いて後方で任務に当たっている」という旨の会話をしている。『OG』ではATXチームに最初期に配属され(エクセレン曰く「ボスとの付き合いは一番長い」)アサルト2となった。事故はメギロートがシャトルに衝突したと推測されたためか、2人と事故との関係は疑問視されていない。『OG』におけるもう一つの世界(シャドウミラーがいた「向こう側」)でのエクセレンはシャトル事故で死亡しており、キョウスケのパートナーとはなっていない。アインストのアルフィミィ、シャドウミラーのレモン・ブロウニングは共に彼女に非常に近い存在である(それぞれの項参照)。寺田貴信プロデューサーは彼女を「基本はコメディ&ディープネタ&お色気担当だが、シリアスもこなせる(『OG』シリーズでは)貴重なキャラ」と表現している。エクセレンが機動兵器のパイロットになったのは、父親が機動兵器関係に携わる人間でその影響を受けたため。名前の由来はアメリカの銃器メーカーブローニング・アームズから。乗機はヴァイスリッター、ライン・ヴァイスリッターなど。専用BGMは「白銀の堕天使(ルシファー)」。北米版『OG2』での曲名は「Fallen White Angel」。アインストによる洗脳時は「揺れる心の錬金術師(アルケミスト)」。声優:仲村かおり初出は『OG』。女性。30歳。天才的なロボットエンジニアで、特に駆動系の専門家。かつてマオ・インダストリーに在籍しており、カーク・ハミルと共にゲシュペンスト開発を手がけた。その後自分の実力が認められないことに不満を抱き退社。軍のATX計画に参加し、同計画の責任者となった。アルトアイゼンやヴァイスリッターのように、既存の機体を改造して長所と短所をそれぞれ極端に引き伸ばした機体を作り上げることを得意とする。この改造は『OGs』で一部パイロットから「マ改造」と通称されている。頑固だが、発想には柔軟さを持つ。アルトアイゼンとヴァイスリッターを「ゲシュペンストMk-III」「ゲシュペンストMk-II・カスタム」と呼んでいたが、『OG』エンディング以降はその名で呼ばなくなった。超常的な現象・技術への興味がなく、自身が関わった機体には一切EOTを使用していない。ヤルダバオトの解析にも興味を示さなかった。タイムトラベル、次元転移などの超常的機能を持つが純粋な地球製の技術であるエクサランスの時流エンジンについては「眉唾物ではありますが」と言いつつも理解を示し、ライトニング・エターナル両フレームの開発に参加した。キョウスケのことを高く買っており、彼の格闘戦における操縦技術を見込んでアルトアイゼンに乗せたほか、『OGs』版『OG2』では「アルトに乗る人間が他の機体に負けて欲しくない」という理由でリーゼへの改造を引き受けている。一方で、エクセレンについてはヴァイスリッターの強化案を聞かれると無視するなど、ぞんざいに扱っているように見えるが、『OGIN』ではライン・ヴァイスリッターの運用について、当初は反対の立場を取っていたが「エクセレンが運用に問題ないというのであれば」と認めているのでキョウスケ同様に信頼しているようである。『OG外伝』ではスラッシュ・ディメンジョンを格闘武器として扱ったり、無謀ながらも前向きな性格のフィオナを高く評価し気に入っている。カーク・ハミルとは元夫婦。彼からは「マリー」と呼ばれていた。カークへの対抗心からか、PTにEOTを組み込むことに否定的。後にカークとのわだかまりがそれなりに解けたようで、SRX改修用のサーボモーターを提供したり、ビルトビルガーを共同開発している。その他、ジガンスクード・ドゥロやズィーガーリオンの改修設計を担当。名前の由来はポーランドの銃器メーカー「ラドム」から。英字武器名称のあるものは北米版『OG』における表記。北米版『OG』で名称が異なるものは(日本版 / 北米版)の順に表記する。【ALTEISEN = 独語で「古い鉄」】『絶対的な火力をもって正面突破を可能にする機体』という開発コンセプトの元、ゲシュペンスト試作3号機に極端な改造を加えて完成した重PT。開発担当者マリオン・ラドム博士の意向で、EOTは一切使われていない。本機の武装は全て固定兵装となっている。これは、戦闘中に武器弾薬を使い果たしたりマニピュレーターが破壊されたPTが徒手空拳以外の戦闘方法を失うという問題を解消するためであった。以前にも中・遠距離戦用の固定兵装を備えたシュッツバルトが開発されているが、アルトアイゼンの固定兵装は近・中距離戦のものでまとめられており、破壊力を重視したスクエア・クレイモアとリボルビング・ステークを主武装とする。PTに要求されていた汎用性をある程度損ねる結果となったが、ラドム博士は中・遠距離戦は同時期に開発されていたヴァイスリッターに委ねるつもりでおり、アルトアイゼンには必要ないと考えていた。突撃機としての特性上、機体出力に依存し不安定になりがちなビーム兵器は搭載されておらず(『OG』シリーズの武装変更除く)、武装は実体弾・実体剣(角と杭)のみで構成されている。重量のある装備を多数搭載したため機動性能の低さが欠点に上げられたが、大推力バーニア・スラスターを装備させることで半ば強引にこれを解決、通常推進器に加えて宇宙空間での別途加速のためのアフターバーナー(一般的な大気圏内でのアフターバーナーとは意味が異なる)や過給器まで搭載されている。また、ダッシュ力を重視した高出力のエンジンを搭載し、「可能な限り遠くの敵機の懐に飛び込み、必殺の一撃を撃ち込んだ後、急速離脱する」という戦法を実現した。それゆえの耐久性能の向上が求められた結果、過剰とも言える重装甲化が推し進められ、対ビームコーティングまでもが施された。そして、その増加重量分をさらにバーニア・スラスターを増設し補う、等の改造を重ねた結果、近接戦闘能力・突破力・装甲防御力に優れたPTが誕生した。一方でそれ以外の運用が極めて困難となってしまい、運動性を始めとして機体バランスが著しく損なわれた操縦し辛い機体でもある。操縦時にはパイロットにかなりの加速度がかかるらしく、『Record of ATX』ではブリットがシミュレーターでアルトアイゼンを操縦した際には実機ではないにもかかわらず体調を崩していた。しかしキョウスケにとっては、シミュレーターでは重力加速度が軽すぎて参考にならなかった。加速、制動を精密繊細に行えるパイロットでなければまともな操縦は困難であるとされる。直線以外の機動が困難で、近接戦闘用のR-1に乗っているリュウセイは「扱いが難しく、リーチも短い」と評し、エクセレンからは「キワモノ」、キョウスケ自身にも初見で「馬鹿げた機体」と言われるなど、パイロットを選ぶ機体である。また、空の敵に対して有効な攻撃手段を持たず、実戦での運用においては基本としてヴァイスリッターとの連携が不可欠となっている。こうした開発経緯からテスト運用の是非すら問われていたが、ATX計画の責任者でラングレー基地司令のグレッグ・パストラル少将は「極端な発想の中にこそ、飛躍的な進歩への手がかりがある」とし、ラドム博士の極端な開発コンセプトを容認していた。ATX計画開発スタッフの多くは、計画の本命はPT-X構想においてゲシュペンストの課題となっていた重力下空戦能力をテスラ・ドライブ搭載によってクリアしたヴァイスリッターと見ていたらしく、アルトアイゼンはPTの方向性を探るための試金石であると考えられていた。ラドム博士はそのような考えを快く思わず、あくまで次期主力機としての正式採用を目指していた。しかし時代に逆行した開発コンセプトと扱いづらさから到底実現はせず、試作機の域を出ることはついになかった。そして正式採用後につけられるはずであった「ゲシュペンストMk-III」ではなく、試作段階でのコードネームであった「アルトアイゼン」(古い鉄)がそのまま正式名称となった。不名誉な名を与えられた本機であったが、DC戦争直前にキョウスケ・ナンブという、戦法スタイル、操縦技術、機体特性のマッチした稀有なパイロットを得ることになる。不得手とする戦闘領域もエクセレン・ブロウニングの操るヴァイスリッターのカバーによって絶妙なコンビネーションを発揮し、オペレーション・プランタジネットまで幾多の戦場を戦い抜いた。こうして異端の試作機として終わるはずだったアルトアイゼンは、地球圏の行方を左右する戦いを代表する1機に数えられ、PT開発史上に名を残すことになったのである。なお、『OG2』でシャドウミラーがいた「向こう側」の世界では、細かな仕様が異なるがゲシュペンストMk-IIIとして採用され、ベーオウルブズ隊長機として「向こう側」のキョウスケが使用していた模様。アルトアイゼンの夜間迷彩仕様で青く塗られている。DC残党掃討作戦「ミッション・ナイトナイツ」参加時の塗装。この状態をエクセレンからナハト(ドイツ語で「夜」の意味)と呼ばれた。当初は『OG2』の没ユニットだが『OGs』で正式に登場。OG2シナリオの序盤2マップのみ使用可能で、すぐに通常の赤い機体色に戻る。カラーを変えただけのはずであるが、通常のアルトより運動性が若干低い。『無限のフロンティア』にも同名称の機体が登場するが、デザインは異なる。【RIESE = 独語で「巨人」】アルトアイゼンの強化改修型。キョウスケの提出した改造案を基に、ヴァイスリッターの各種パーツなどを利用して大幅な改造を施されている。脚部はヴァイスリッターの予備パーツを基にしており、各所のバーニア・スラスターも大型化して推進力が向上した。しかし、クレイモアの装弾数を増やしたために両肩が肥大し、機体バランスはさらに悪化している。背部には大型フレキシブル・スラスターとヴァイスリッターより流用したスタビライザーを取り付けて運動性能の向上を図り、左右の肩部にもヴァイスリッター用テスラ・ドライブの予備パーツを用いたバランサーを装備する。これは推進力向上と著しく悪いバランスを補正するのにテスラ・ドライブまで使わざるを得なかったための採用であり、長時間の飛行はできない。しかし、この改修により試作型の大型ステーク「リボルビング・バンカー」の装備が可能となり、PTとしては破格の火力を持つに至った。急造品ゆえに調整時間があまり得られず、扱い難さは改修前以上であるが、キョウスケは本機を見事に乗りこなしている。「巨人」を表すリーゼの名は、その巨大さから「リーゼタイプ」と呼ばれていたリボルビング・バンカーに由来する。「リーゼ」が加わったことで名前の意味が「古(いにしえ)の鉄の巨人」となった。無限のフロンティアでは、当初はハーケン達の敵として登場。基本的な外見は『OG』シリーズのナハトに酷似するが、腕部の機関砲はリーゼと同様のチェーンガンになっており、ステークとクレイモアがそれぞれ「リボルビング・ブレイカー」「レイヤード・クレイモア」となっている。左腕部に小型のシールドを設け、その内部にもクレイモアを増設している。出力が上昇すると青い塗装の部分が赤熱化し、通常のアルトアイゼンと同カラーとなる。エンドレスフロンティアに墜落したネバーランドに記録されていたデータをもとにフォルミッドヘイムの技術で開発されており、それに伴いダウンサイジングされ全長は3m程度となっている。ヴァイスとの合体攻撃パターンもあり、こちらは「ランページ・スペクター」と呼ばれる。作中での呼称は「ナハト」であり、後述のヴァイスリッター・アーベントともども前大戦で猛威を振るった機体として恐れられている。ただし、ハーケンの一行だけはそれぞれ「ゲシュペンスト」「アルトアイゼン」「ヴァイスリッター」の呼称を使用している(「EXCEED」ではそれぞれ「ファントム」「ナハト」「アーベント」に戻っている)。ハーケン達に破れた後、ハーケンが何気なく呟いた言葉に従ったゲシュペンストのハッキングによって、ハーケン達の戦力として使用出来るようになった。終盤、アインストによって複製された機体(アインストナハト)が登場する。シュラーフェン・セレスト艦内、転移装置が置かれた区画には「本物の」アルトアイゼンの腕部と思しき残骸が、ほかの(『OG』に出演したロボットの残骸のように見える)残骸に混じって転がっている。本機のオリジナルはシャドウミラーの世界に存在した「ゲシュペンストMk-III」であり、「アルトアイゼン・ナハト」は開発段階でのコードネーム。デザイナーは斉藤和衛。なお、デザインコンセプトは「リーゼの武装を搭載したアルトアイゼン」である。無限EXCEEDでは、ツァイト・クロコディールに配備されていたが、ネバーランドでピートのハッキングに引っ掛かり、ハーケンの制御を離れて離脱。その場で撃退されたが、ショックでプログラムに変調をきたして暴走、そのまま消えた。その後、滅魏城でアレディ達と遭遇し、戦闘の末に撃退され、アルフィミィによって暴走を抑えられて復帰した。なお、遭遇の際にオリジナルとの因縁が深いアクセルは、一時的に記憶が回復していた。【Weiß Ritter = 独語で「白騎士」】「亜音速で飛行することによって敵の攻撃をことごとく回避し、その長距離兵器を駆使して超々距離から敵中枢に打撃を与える」という基本コンセプトのもと、ゲシュペンストMk-II試作型3号機を改修した高機動性重視の砲撃戦用PT。開発担当者はアルトアイゼンと同じくマリオン・ラドム博士。コストの高騰と機体の脆弱性から量産には至らなかった。当初はマリオンの意向により、EOTを採用せず大型バーニアスラスターユニットとウイングによって飛行する予定だった。しかし南極事件を経てDC戦争が勃発し、DCの主力となった空戦機動兵器であるアーマードモジュールに対抗するため、DC側から流出したリオンのデータを応用、そして急遽テスラ・ドライブを搭載した結果、PTとしては初の「人型のままで空を飛ぶ」機体となった(変形による飛行を含めると、ビルトラプターが先に存在)。動力にはプラズマ・ジェネレーターを用い、各所の小型バーニアスラスターとテスラ・ドライブ、カスタマイズされたTC-OSの結合によって抜群の運動性を誇るが、アルトアイゼン同様、操縦は困難。『OGs』における「向こう側」の世界ではゲシュペンストMk-IVと呼ばれていたが、プランとして存在しただけで実際には作られていなかった。ゲシュペンストMk-II・カスタムとしての制式採用を目指していたが実現せず、試作段階でのコードネームであった「ヴァイスリッター」がそのまま正式名称となった。【Rein = 独語で「純粋」 →「純白の騎士」】ヴァイスリッターがアインストの力によって変異させられた異形の機体。アインストグリートに似た、植物の蔓のようなものが随所に見られ、ペルゼイン・リヒカイトに似た構造となっている。ツグミの発言によると、本来のパーツが何らかの力で変異させられている模様。『OGs』ではエクセレンから「超絶マ改造」と呼ばれている。金属製であった機体フレームは高硬度かつ高柔軟性を併せ持った骨のようなパーツに、動力伝達系統は筋繊維状の物体にそれぞれ変化。この変化に伴い、腕や脚部をある程度伸縮させることが可能になっている。これらの構造変化によって砲撃戦闘能力や運動性が向上しており、従来の機動兵器よりも柔軟な動きが可能。動力源はプラズマ・ジェネレーターから一種の永久機関に変貌している。他のアインスト同様に自己修復機能も付加されている。背中の4枚の翼はテスラ・ドライブが変化したもの。ドライブの特性である重力慣性質量分離機能は残されており、強化の結果異常なまでの高効率反動推進装置として機能している。これを用いることで、悪魔のごとき高機動性能を発揮する(分身しているように見えるほど)。フレーム同様に飛膜、翼幅を柔軟に変化させることができ、羽ばたき運動により自律飛行が可能。頭部はカメラアイ、センサー類など元々搭載されていたものとアインストの感覚器官らしき物とのハイブリッドに変化。額部にアインスト思念受信機と思念波攻撃用の赤い半球状のパーツが追加されている。ただし操縦系統やセンサー類、一部の武装など、さほど変化せず原形を留める部位もある。なお、アインスト支配下時はカメラアイ部の色が赤く、額の受信機が破壊されてからはヴァイス同様に緑色になっている(『OGIN』ではそのまま)。エクセレンの帰還後に機体の解析が試みられたが、各所がブラックボックス化しているため得られた成果は少なかった。エネルギーフィールドを展開したり、思念波を用いた攻撃も可能だが、エクセレンがアインストから解放された後は使われていない。その誕生経緯ゆえ、エクセレン以外のパイロットは搭乗できない。【Abend = 独語で「夕方」】無限のフロンティアでは、当初はハーケン達の敵として登場。元のヴァイスリッターと異なり機体色は赤いが、出力上昇に伴い塗装が剥離し、青い塗装が露出してヴァイスリッターと似た姿となる。オクスタン・ランチャーに相当する武器として「パルチザン・ランチャー」を装備。頭部やパルチザン・ランチャーなど各所にライン・ヴァイスリッターの意匠が確認できる。背部ウイングはビルトファルケンと同様の展開型のテスラ・ドライブ・バインダーになっているが、展開されたその姿はまさに「悪魔の羽」といったもので、見た目はどちらかというとライン・ヴァイスリッターに近い。エンドレスフロンティアに墜落したネバーランドに記録されていたゲシュペンストMk-IVのデータをもとにフォルミッドヘイムの技術で開発され、それに伴いダウンサイジングされ全長は3 m程度となっている。アルトとの合体攻撃パターンも有している。アーベントはドイツ語で「夕方」の意味。デザイナーは斉藤和衛。ナハト同様にゲシュペンスト・ファントムのハッキングを受けてハーケン達の戦力となった。終盤、アインストによって複製された機体(アインストアーベント)が敵として登場する。その際、機体再生能力の強化が図られている。なお、ナハトともども出力上昇時の塗装変化に伴い、目の色が変化する。無限EXCEEDでは、ナハト同様ピートのハッキングで離脱。しかし、オリジナル機が実際に存在しなかったためか制御を完全には受け付けず、足止めに利用された揚句アルフィミィによって制御され、ファントムの再アクセスで復帰した。【Wild Würger = 独語で「野生の百舌」】開発者はマリオン・ラドム。アルトアイゼンのコンセプトを受け継いだ近接戦用の機体。本来はビルトファルケンと同様に高速・高機動戦用の機体として開発されており、装甲は臑部のみに留められていた。これはアルトアイゼンが武装と装甲を追求したあまり機動性が低くなった先例を受けてのことだったが、ラドム博士はキョウスケの搭乗によるアルトアイゼンの戦果を踏まえ、当初のコンセプトを変更し重装甲化を図った。これをよしとしないカーク・ハミル博士との協議の結果、外部装甲のジャケット・アーマーを各所に装着し、近接戦闘用の兵装を取り付けるという形で重装甲、実弾武器中心の機体となった。タイプR(機体色はロイヤルブルー、アラド機)とタイプL(機体色はレッド、『OG2』で条件を満たした際にマイ・コバヤシが搭乗)の2機が存在。機体フレームにはゲシュペンスト系のGIIフレームが使用されている。頭部もゲシュペンスト系のそれを改良したものであり、これは設計者の意向によるもの。意匠はアルトアイゼンを参考にしており、防御用バイザーの下にはツインアイが存在する。ただしヒートホーンは扱いの難しさもあって継承されず、角状の部位は環境用センサーとなっている。ジャケット・アーマーをパージ(排除)することによって高機動モードへ移行し、ビルトファルケンと連携した高速戦闘が可能となる。また背部のテスラ・ドライブ周りのアーマーだけをパージ(ハーフパージ)することも可能。ジャケット・アーマーは本来作戦に応じて事前に装備 / 非装備を選択するものだが、アラドは戦闘中にアーマーを排除し、重装備型から高機動型へ移行することが多い。アラド自身が『第2次α』や『OG2』で本機を「出たとこ勝負の機体」と評している。さらに『OG外伝』では「マ印(マリオン印)の強襲型」で「アルトアイゼンの弟分」と表現している。【Wild Falken = 独語で「野生の隼」】カーク・ハミル開発の砲撃戦用PT。堅実な設計。ヴァイスリッターのコンセプトを受け継いでいるほか、同時期に製造されたビルトビルガーとの連携も考慮されている。機体フレームにヒュッケバイン系のHフレームを採用し、機体剛性の向上や軽量化が図られている。エクセレンは「ヴァイスの腹違いの妹」と例えた(ヴァイスはゲシュペンスト系フレームのため)。主兵装はビームと実弾を撃ち分け可能なオクスタン・ライフル。ビルガー同様、タイプRとタイプLの2機が存在する。カラーリングもビルガーと同様にタイプRは青、タイプLは赤。
出典:wikipedia
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