カワラケツメイ(河原決明 学名:)はマメ科ジャケツイバラ亜科カワラケツメイ属の一年草。まれに多年草となることがある。別名ネムチャ(ネム茶)、ノマメ、マメチャ(豆茶)、ハマチャ(浜茶)などとよばれる。日本では本州、四国、九州に分布し、国外では中国東部および東北部、朝鮮半島に分布する。山すそや土手、道端、川原、原野などの開けた場所で、日当たりのよい比較的乾いたところからやや湿った草原に群生する。河川改修などによって河原の植物群落は帰化植物が非常に多くなり、在来種が減少している地域が非常に多い。そのため、カワラケツメイも稀少になっている。和名の由来は、川原などに群生し、エビスグサの種子である決明子(ケツメイシ)に似るところからつけられている。別名のネムチャは、葉の形がネムノキに似ることから、また、ノマメは野生の豆を意味する。草丈は30 - 60cmほどで、茎は細く中実で、1本または枝分かれし、やや密に毛が生える。葉は互生で、短い葉柄がつく羽状複葉で、長さ8cmほどの長楕円形をした披針形(ひしんけい)をしており、小葉は3 - 10mmほどの披針形で先端がとがる。15対 - 35対の細かい多数の小葉に分かれた偶数羽状葉は、マメ科の特徴でもある。葉柄の上部に蜜腺が1個つく。夏から秋の7 - 10月にかけて、葉腋から花柄を出して、長さ約6 - 7mmの黄色い小花が1個ないし2個咲く。花はほとんど同じ形をした5枚の花弁であり、他のマメ科の植物とは形が大きく異なり、マメ科の花の特徴である蝶形花とならず、これが本種の特徴となっている。花の雄しべは4 - 5本と他のマメ科植物より少なめである。晩夏から秋にマメに似た長さ3 - 4cmの果実(豆果)をつけ、果実を斜め上向きに結ぶ。全体に毛が多い扁平な莢(さや)の中に硬い種子がある。マメ科のクサネムは外見がなかなかよく似ている。クサネムの方は全く毛がなく、葉の裏面は白みを帯び薬効はない。はっきりした違いは、カワラケツメイの豆が立つのに対して、クサネムのそれは垂れ下がることである。茎葉を摘んで茶の代用とするほか、果実は煎じてマメ茶とする。このため「豆茶」、海岸の砂地に多いことから「浜茶」、弘法大師が教えたという言い伝えから「弘法茶」の異名がある。また、利尿の民間薬として使われる。晩夏、9 - 10月頃の豆果が未熟なうちに、地上部の茎葉を刈り取り、粗く刻んで陰干ししたものが山扁豆(さんぺいず)とよばれる生薬で、浜茶として飲用する。昔から健保のため、お茶代わりに飲用されており、むくみを良くする利尿や便通に効用があるとされ、便通の良い人が飲んでも下痢は起こさない。成分として、葉と茎にアントラキノン類、フラボノール類、ミネラルを含み、また種子には脂肪油を含んでおり、ベータ・シトステロールなどが含まれている。アントラキノン類は、便通を良くする緩下作用や利尿作用があるといわれ、フラボノール、ミネラル、脂肪油も同様と考えられている。絶滅危惧種に指定されているツマグロキチョウが、食草としている。
出典:wikipedia
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