『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』(英語表記:Yatterman)は、1977年1月1日から1979年1月27日までフジテレビ系列で毎週土曜18時30分 - 19時00分(JST)に全108話が放映された、タツノコプロ制作のテレビアニメ。『タイムボカンシリーズ』2作目に当たる。本作はタイムボカンシリーズ作品ではあるが、これとは別に「ヤッターマンのリメイク」という扱いの作品がいくつか作られている。これらについては以下の各項を参照。地球上のどこかにある“お宝”のありかを示したアイテムをある個数集めようとする、ヤッターマンとドロンボー一味との戦いを描いた作品。ヒーローに変身する男女ペアの主人公、ゾロメカ、おだてブタ、三悪メカ爆発時のドクロ雲など、後にシリーズを象徴することになる要素のほとんどが本作で誕生した。ツナギをベースにしたヒーローコスチュームというのも異色である。シリーズの多くの作品とは違いタイムトラベルをしない(しかし、第11話においてタイムトラベルと思われる描写が行われている。また、第38話においてタイムトラベルを行っているが実はボヤッキーの夢だった)。題材は初期には世界七不思議(雪男・モアイ・ネッシーなど)や世界各地の風物(カーニバルなど)、世界的に有名な俳優・歌手などを扱っていた。放映4か月目以降より、『タイムボカン』のように名作児童文学や昔話、伝記などのパロディーが激増する。舞台も江戸時代まがいの町を筆頭に、中世ヨーロッパ・古代ローマ・古代ギリシャまがいの町といった、明らかに現代とは思えない話が多い。サブタイトルの大半や登場人物・舞台は、これらの物語の元になっている話がわかるようなギャグパロディーとなっていた。2年間の平均視聴率は20.1%と、タツノコプロ制作のアニメの中で最も高い数字を残している。タカトクトイスが発売したヤッターワンの玩具は出荷数120万個を超えた。そしてタイムボカンシリーズ作品では唯一リメイク版テレビアニメ、実写映画版も制作された。1990年代にリリースされたOVA『タイムボカン王道復古』でも初代の『タイムボカン』を差し置いて本作がメインを飾っている。オモチャ屋の息子・ガンちゃんは、父親が製造途中で放棄してしまった大きな犬型のロボットをガールフレンドのアイちゃんと一緒に密かに完成させる。父親がロボット犬を金儲けの道具にしか使わないことを危惧したガンちゃんはこのロボット犬を正義のために役立てることを考え、自らも正義を守るヒーロー『ヤッターマン』となることを決意した。一方イカサマ商売で活動資金を荒稼ぎする悪党・ドロンボー一味のもとに泥棒の神様を自称するドクロベーと名乗る謎の人物から「大金塊のありかを記したドクロストーンが4つに割れて地球の方々に散らばっていて、1つは自分が持っている。もし残り3つのドクロストーンを見付けることができたら、金塊は折半しよう」という申し出を受け、ドクロベーに従う。ドロンボーの計画を知ったガンちゃんたちは、ロボット犬=ヤッターワンを駆って一味に立ち向かう。本作では2年と1か月、計108回にわたって同じパターンを延々と続けていた(時折これらのパターンが破られることがあり、視聴者を飽きさせない工夫がされている)。この放送期間内で放送休止となったのはわずか1週(1978年8月12日)であった。制作者側もマンネリを開き直っている様子が後期エンディングテーマ「ドロンボーのシラーケッ」の歌詞から窺える。一方、前作でよく見られた「敗北した際の責任のなすりあい」は無い。ただし、時々脱出する際にさっさと逃げようとするドロンジョにボヤッキーが怒るという描写はあった。後期に入るとナレーションの富山敬がBGMに合わせて「♪がんばーれー ヤッター ヤッターマーン」などと歌うこともあった。なお、第31話・第61話・第96話・第99話・第101話・第103話・第105話では、ヤッターマンの凱旋シーンが省略された。なお、テレビアニメ2作目も、概ねこのフォーマットを踏襲している。2人揃って「ヤッターマン」。ヤッターワンを完成させた2人はドロンボー一味の悪巧みを知り、ヤッターマンとなって戦う。基本的に何らかの形でドロンボー一味の企みを察知する。インチキ商売(ただし中には正当法もある)で活動資金を得て泥棒家業を働く、悪党にして自称・義賊。たまに本気なのか冗談なのか自分達が「悪党」であることを忘れることもある。3人を合わせて「ドロンボー一味」と称する。宿敵の名でもあり、口癖でもある「やった」という言葉は彼らにとって縁起が悪い言葉という事で禁句となっており、言った後はほぼ必ず悲惨な目に遭っている。回によってはファンの力を借りるがうまく行かず、特に電話に関してはファンに恵まれず、場合によってはファンがヤッターマン側で彼らを騙して裏切られた回も存在する。本放送の放映中は前作の『タイムボカン』のマージョ一味が改名したという設定だった。前作『タイムボカン』最終回で、マージョ一味は丹平たちの町から姿を消すが、そのエンディングテーマ曲の中で、次回作宣伝を兼ねてマージョたち自身により「もうタイムボカンはおわりだよ。でも次週からはドロンボー一味となって世界中のお宝をいただくんだよ。私はマージョ改めドロンジョ」「じゃ私はグロッキー改めボヤッキー」「ワルサー改めトンズラー」というコメントが入っている。第27話-第47話第58話-第90話各ヤッターメカのピンチに際しガンちゃんの与える「メカの素」により、ヤッターメカの内部で大量生産される、毎度姿の異なる小型メカ。ワンとキングは大型メカを出すことも可能。当初は「ビックリドッキリメカ(ワン)」「ビッグショックメカ(ペリカン)」「ビックラヒャックラメカ(アンコウ)」と、ヤッターメカによって「正式名称」は若干異なっていたが、後に「ビックリドッキリメカ」に統一された。ヤッターメカがビックリドッキリメカを発進させる際に演奏を行うメカ。劇中では名称は語られていない。ヤッターワン、ヤッターペリカン、ヤッターアンコウ、ヤッターキング、ヤッタードジラ、ヤッターブルに内蔵されている。演奏メカの形態と演奏曲はメカごとに以下のとおりになっている。その他のメカについては以下のとおりである。ガンちゃんとアイちゃんの家の近所にある、小さな古い家を改造して造った基地。門は厳重に閉まっており、2人とオモッチャマは近くの古井戸から入る。ヤッターメカの格納庫は、ヤッターワンとヤッターペリカンまでの時代は、双方は別々の場所に格納していたが、ヤッターアンコウの登場後、3体は並列して並べ、ヤッターキングとヤッターゾウはこれらとは別の場所に格納した(ヤッターブルなどのアクションメカはキングやゾウに収納されたまま)。またワンが大破後、基地内にワンを象った「ヤッターワンの神」が祭られ、出撃前にお祈りをしていた。なおこの「神」には、第34話でヤッターマンが入手したドクロストンの一片を隠している。通常の出撃方法は次の通り。また宇宙への出撃時には、次のような方法で出撃した。所在地は極秘であるため、ドロンボー一味にも知られなかったが、第84話でギローマへ出動中のドロンボーが、盗聴後に帰還しようとしたオモッチャマを発見したため後を追い、オモッチャマをハンマーで殴って気絶させた後に隠していたドクロストンの一片を取り返した。第1話でのレストラン→台所用品をモチーフにしたダイドコロンなど、その話のインチキ商売がテーマとなっているデザインのものがほとんど。インチキ商売で得た資金を元手に、全てボヤッキーが設計し、トンズラーと共同で製作している。操縦と攻撃も主にボヤッキーの役目だが、ドロンジョやトンズラーも操縦や攻撃を担当することがある。コアとなるメカが基本的に存在しないが、第55話および第57話では、コアメカらしき物があった。コクピットの背後にはドロンジョ専用のバスルームがある。まれに、「予算の関係」だと言って、冷凍食品が積んであったことが2度ほどあった。中盤からは視聴者からのアイディアによるメカ、さらに「全国○○協会推薦メカ」が登場するようになる。本作のキャラは、後にリバイバル企画『タイムボカン王道復古』のOVAにおいてその後が描かれた。三悪についてはCD『タイムボカン名曲大全』で、タイムボカン王道復古までの解散後のエピソードを聞くことができる他、平成タイムボカンでは再びドロンボーを結成し主役を務めている。吉田竜夫は放映中の1977年9月5日に他界。その後は竜夫の後を継いだ弟の吉田健二が製作の指揮を執った。しかし本作では健二の名はクレジットせず、最終回まで竜夫を製作者とした。レーベルは全てビクター音楽産業。特に『ヤッターマンの歌』は山本正之の歌唱作品としては最大の50万枚を超える売り上げを記録した。『ヤッターマンの歌』『天才ドロンボー』を収録したシングルは、リメイク版アニメ放送に際して2008年にJVCエンタテインメントのflying DOGレーベルからCDで復刻された。その際、『タイムボカン王道復古』のために制作された「ヤッターマンの歌'93」が追加され、それぞれのカラオケも収録されている(『天才ドロンボー』のカラオケのみモノラルでの収録)。第47話でヤッターキングが初めて本編に登場してから第59話でオープニング主題歌が「ヤッターキング」に変更されるまでに12話のブランクが生じている。この期間(第47話 - 第58話)、主題歌は「ヤッターマンの歌」のまま(ただし前期オープニングの音声素材とは効果音が異なっている)、映像のみヤッターキングが登場する新作画に差し替えられたオープニングが暫定的に使用されていた。LD・VHS・DVDなどの映像ソフトや近年の再放送用素材においては該当話数のオープニングは全て前期オープニングに差し替えられており、この中期オープニングは未収録となっている。DVDではノンテロップ版の映像のみが最終巻の特典扱いで収録されているが、音声は前期オープニングのものが流用されておりオリジナルものとは異なる。フィルム納品時代に地方局再放送用に貸し出された16ミリフィルムの中には中期オープニングの素材が残っているものがあり、近年では2002年にサンテレビで行われた再放送で映像が確認されている。系列は当時のもの。1977年3月19日、『東宝チャンピオンまつり』内で第5話のブローアップ版が上映された。なお、Mobageでの提供もあるバタフライの『モバ7』では実機シミュレーションアプリが配信されている。
出典:wikipedia
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