人工神経または人工ニューロン（）とは、人工知能において、生物学的神経を参考にして考案されたニューラルネットワークを構成する基本単位である。人工神経は1つ以上の入力を受け取り（1つ以上の樹状突起に相当）、それらの総和から出力（シナプス）を生成する。通常、各ノードの総和には重み付けがされ、活性化関数（）もしくは伝達関数（）と呼ばれる非線形関数に渡される。m個の入力を持つ人工神経を考える。各入力信号を formula_1 から formula_2 とし、重み付けを formula_3 から formula_4、バイアス項を formula_5、活性化関数を formula_6 とする。k 番目の人工神経の出力は次の式で表される:数式を図示すると以下のようになる。出力は他の人工神経に（重み付けされたシナプスを通って）伝播するか、最終的な出力の一部として使われる。このモデルは、線形変換と formula_6（非線形を含めた何らかの変換）を交互に繰り返すということしか言っていなく、formula_9 もニューロンごとにバラバラであっても良いとすると、恒等変換も線形変換であるので、つまり、任意のいかなる関数変換をも表現できるモデルということになる。形式ニューロンは二値データの範囲内において、チューリングマシンと等価になっている。人工神経は、生物物理学的には正しいモデルではないと批判されることが多い。あくまで、生物を参考にしてモデルを作ったというレベルであり、生化学的にちゃんと再現しようという意図は全くなく、1952年に発表されたホジキン-ハックスレー型モデルと比較しても大きく異なっている。

出典:wikipedia