デストロイア (Destoroyah) は、映画『ゴジラvsデストロイア』に登場する架空の怪獣。別名「完全生命体」。この他、特撮テレビ番組『ゴジラアイランド』(1997年)、パチンコ『CRゴジラ3』にも登場する。シリーズ第1作『ゴジラ』でゴジラを倒した兵器「オキシジェン・デストロイヤー」の影響により、誕生した怪獣。「平成VSシリーズ」の完結に際し、ゴジラの最後の敵として用意されたオキシジェン・デストロイヤーの化身ともいうべき存在と位置づけられている。増殖と合体を繰り返し、微小体(クロール体)・幼体・集合体・飛行体・完全体へと変化する。「変身・成長する怪獣」は、プロデューサーの田中友幸が長年温めていたアイディアであった。5段階の成長・変化はゴジラ映画初とされたが、シリーズ第11作『ゴジラ対ヘドラ』に登場したヘドラとの類似性も指摘される。非常に高い戦闘能力を持つうえ、身体は群体によって構成されているため、何度欠損しようがその度に修復して蘇る。形態を変化させることで、地上、海中、空中で活動可能(形態によっては、これら全てを行うことも可能)。体液は緑色で、高温の環境だと突然変異が促進されるが、逆に極低温では活力源「ミクロオキシゲン」が無力化するため、それが活動停止に繋がる弱点となっている。本来は25億年前、地球上に酸素がほとんどなかった頃の先カンブリア時代に生きていたとされる、三葉虫に似た甲殻類の一種。古代の地層で眠っていたが、1954年に芹沢大助博士がゴジラを倒す際に使用したオキシジェン・デストロイヤーが無酸素状態を作ったために復活し、酸素を含む現代の大気に適応するために異常進化して怪獣「デストロイア」となる。劇中での命名者は物理化学者の伊集院研作博士。青海トンネル工事現場の地層に閉じ込められていたが、掘削機により酸素が充満する大気に触れて酸素の毒性(酸素#光合成と呼吸を参照)を克服し、有酸素状況下での活動が可能となった。オキシジェン・デストロイヤーの影響を受けて蘇生したため、体内にミクロオキシゲンを有する。しながわ水族館の水槽内に現れ、ミクロオキシゲンの効果で魚の体組織を分解し、白骨化させる。事件を調査するビデオ映像のコンピュータ解析で存在が判明するが、伊集院博士は「初めからこの姿ではなかったはずだ」と発言しており、本来は甲殻類ですらなかった模様。カニやクモのような脚部に、無脊椎動物ではありえない長い首と尾を備えた、甲殻類と脊椎動物の両方の特徴を備えた形態。青海トンネルの工事現場に出現。最初は人間の成人程度の大きさで、光線状のミクロオキシゲンを放射して物体を分解し、消滅させてしまう。工事現場の機材などを消滅させた後、青海のプレミアムビルを占拠する。架空の警視庁対ゲリラ特殊部隊SUMPと交戦し、隊員の身体を溶かして殺害するなどの被害を与えるが、無反動砲や火炎放射器、手榴弾によって一部が撃破される。成長が早いようで、翌日に登場した際には軒並み巨大化しており、地中や海中から現れたところを冷凍メーサーに攻撃されて大ダメージを受けたことで、密かに進化の片鱗を見せる。東京港湾部に出現した複数の幼体が自衛隊の冷凍攻撃に有明クリーンセンターへ追い詰められて生命の危機に瀕した結果、1か所に集まって合体した形態。幼体時以上に巨大化したことで形勢が逆転し、冷凍メーサーもほとんど効果が得られず、自衛隊を圧倒するようになる。幼体を巨大化した外見の肩からは長い触手が2本、胴体からは鋏が生えている。任意で飛行体への変身も可能である。体内のミクロオキシゲンはオキシジェン・デストロイヤーに変化し、口から光線状の「オキシジェン・デストロイヤー・レイ」として放射する。上空高くにまで飛び上がる驚異的な跳躍力も持つほか、全身の至る所から蒸気のようなガスを噴射している。ゴジラジュニアとの交戦時には、タガメのように体液を獲物の体内に抽入して内部を溶かす攻撃で泡を吹かせるが、隙を突かれて至近距離から熱線を立て続けに受けて左右の突起を吹き飛ばされ、下記の飛行体に変身して逃げようとする。ゴジラとの交戦時には完全体が複数の集合体に分離して集中攻撃を浴びせるが、ほとんど効果はなく全滅する(ただし再び合体し、再生している)。この時の集合体は、ゴジラジュニアとの対戦時に比べて小さい。集合体が飛行するために変身した形態。顔は昆虫のような形から爬虫類のような形に変わり、頭部には大きな角が生えているなど、完全体に近い形になっている。体長や体重などは集合体から、変形しただけであるためか、集合体からの大幅な変化はない。両肩の触手と胴体の間に膜が形成され、主翼となる。集合体と同様に口からオキシジェン・デストロイヤー・レイを吐くことも可能で、飛行しながらの体当たり攻撃はゴジラジュニアを転倒させるほどの威力を発揮する。集合体からこの形態に自在に変化できる。品川駅周辺を襲撃し、ゴジラジュニアの攻撃を受けるとこの姿に変化して逃げようとするが、ゴジラジュニアの追い打ちの熱線が直撃して品川火力発電所へ墜落し、爆発に巻き込まれる。ゴジラジュニアのDNAと、品川火力発電所から吸収したエネルギー、ゴジラジュニアの放射能火炎の影響で進化が異常促進した結果、変化した形態。甲殻類のようであった集合体までと異なり、直立二足歩行で両腕があり、背中には巨大な翼を持った姿になっている。顔は飛行体に似ている。集合体と同様、全身の至る所からガスのようなものを噴射している。大幅な変身を経ずに陸海空を活動できるようになり、頭部の角や先端が鋏状の尻尾、鋭い爪などを武器としてゴジラに戦いを挑む。口から吐くオキシジェン・デストロイヤー・レイはより強力なものに変わり、角からはミクロオキシゲンを放出して敵を切り刻む「ヴァリアブル・スライサー」を用いる。また、尻尾を獲物の身体に絡めて体内のエネルギーを吸収することもできる。燃え盛る品川火力発電所の炎の中から出現し、羽田空港に飛来してゴジラジュニアをさらった後、有明上空で空中から落としてとどめを刺し、そのまま怒り狂うゴジラと対峙する。肉弾戦でゴジラを圧倒し、尾で引きずり回したまま海に突き落とすなど優位に戦いを進めるが、核エネルギーが暴走していたゴジラに対してはオキシジェン・デストロイヤーすら決定打となりえず、ゴジラの怒りの猛攻も重なっての大ダメージを受けて徐々に劣勢に回り始め、胸の開口部を熱線の三連射で集中攻撃されて大量の出血と吐血に至り、一度は倒れて破砕される。その直後、複数の集合体に分裂してゴジラを攻撃するが、全滅させられてなおも再生し、ゴジラへの三度目の戦いを挑む。しかし、自らの体温の上昇で背びれが溶け始め、メルトダウンを起こし始めたゴジラの熱線がその影響で更にパワーアップしたインフィニット熱線や、ゴジラ自身から放たれる猛烈な熱によって全身を焼かれたうえ、顔面を砕かれるほどの重傷を負ってたまらず空中への逃走を図ったところ、スーパーXIIIの超低温レーザー砲や冷凍メーサー戦車の集中攻撃によって翼を破壊されて地上に墜落し、爆発する。腹部が開いて光線を出すが、弱点でもあるという未使用の設定もあり、撮影も行われた。このギミックは劇中、ベイエリアにおける決戦でゴジラにこの部分を集中攻撃され、破れて大量の血を撒き散らすというシーンに流用された。デザインは幼体から飛行体が吉田穣、完全体が岡本英郎による。甲殻類のイメージでまとめられる以前は他の生物を取り込んで成長するという設定で、さまざまな生物を組み合わせたデザインが描かれており、その案の中にはアンギラスを模したものも存在した。造形はMONSTERS。デザインが難航したため、製作期間は集合体・飛行体・完全体を同時進行で40日という短い期間となり、総勢22名のスタッフが集められた。幼体と集合体の着ぐるみのボディは、同じ粘土原型から造られた。集合体の触手や足の爪は、操演による。幼体・集合体とも着ぐるみのほか、メカ内蔵のものやアップ用の頭部のみのものなども用意された。メカ内蔵のものは腹の下にキャスターを付け、自走させている。遠景では、バンダイのソフビ人形も使用された。ゴジラに群がるシーンではパペット1体が使用され、合成で無数に増やしている。完全体のスーツは、MONSTERSの伊藤成昭を中心に製作された。戦闘でのダメージ描写や破損が多かったため、アクションの度に修復が行われていた。完全体の顎と牙、歯には、前作のスペースゴジラの型が流用されている。微小体はCGで描かれた。X星人の操る怪獣として、完全体のみ登場。メガロと共に行動することが多い。「ゴジラの苦手な光線」と説明される「オキシジェン・デストロイヤー光線」を武器にしており、直撃するとゴジラでも一撃で倒れる威力を持つ。初登場の際はジュニア誘拐作戦に失敗したザグレスが、切り札として送り込む。かなりの戦闘力を持っており、この時はゴジラ、ジュニア、モスラ、ラドン、モゲラを相手に互角に渡り合う。初戦ではゴジラに投げ飛ばされ、至近距離で赤外線自動砲の熱線を浴びて爆発した後、Gガードの科学技術班に再生される。エネルギー抑制剤を注射された後は怪獣刑務所に収監されるが、メガロと共に脱獄して行動するようになる。映画同様非情かつ凶暴な性格であり、ジュニアを執拗に襲ったり、モスラの卵を襲撃するなど、凶悪な側面が強い(メガロを子分のように扱う部分からも、それは垣間見える)。物語終盤では、酸素がなくても活動できるように遺伝子操作されるなど、X星人の主力怪獣として活躍する。実写カットはオリジナル(『vsデストロイア』当時のもの)のパペットを使用。
出典:wikipedia
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