井手町（いでちょう）は、京都府南部に位置する町。面積18.01 km。木津川の支流である玉川が町を東西に縦断している。春になると花見をする人たちで賑わう。町内の地域としては、多賀、井手、有王区域となる。町域の約七割は山林である。田園風景の中に井手寺跡や平城京にあった南都七大寺の一つ、大安寺の瓦を焼いたとされる石橋瓦窯の遺構などもある。奈良時代の貴族、政治家で、井手町に別荘をもち、「井手の左大臣」と呼ばれ万葉集の撰者とも伝えられる橘諸兄ゆかりの地である。町の主要産業は農業と土木業だが振るわない。農家人口は1985年の約2000人から2005年には約1200人になった。ベンチャー企業を育成するため新産業育成施設への入居が2001年に始まり、電子機器メーカーなど5社が入居した。2003年に町工場等誘致条例を制定し、2社の誘致に成功、パートを含め約450人の地元雇用につながった。平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、5.55％減の8,454人であり、増減率は府下26市町村中18位、36行政区域中28位。中心となる駅はJR奈良線の玉水駅で2003年3月15日のダイヤ改正により快速停車駅となる。橘諸兄の旧跡、井手寺跡、六角井戸、蛙塚、小野小町塚がある。

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