『キャッツアイ』(CAT'SEYE)は、北条司による日本の漫画作品。メディアミックス展開を行っており、ラジオドラマ、テレビアニメ、実写映画などが存在する。読切の「キャッツアイ」(第1話として単行本に収録)を元に『週刊少年ジャンプ』で、1981年40号から1984年44号まで連載された北条司の連載デビュー作にして出世作。連載終了後、同誌の1985年6号に後日譚が掲載され、単行本には最終話として収録されている。単行本はジャンプ・コミックスより全18巻。1994年には愛蔵版、1995年から1996年には文庫版として共に全10巻で発売される。また2005年から2006年には『CAT'SEYE COMPLETE EDITON』としてカラーページが再現されている完全版が徳間書店より全15巻で発売されている。予告状を送り美術品を狙う怪盗・キャッツアイと、彼女らを捕まえることに執念を燃やす若い刑事・内海俊夫との対立に、キャッツアイのメンバーという正体を隠しながら交際を続ける来生瞳と俊夫の恋の行方も織り交ぜ描かれた作品。この恋人同士が刑事と泥棒という設定は、友人との対話の中で出て来た「母親が泥棒で父親が警察」との案が元になっている。全体を通しての伏線などはあるものの、原則的には各話の繋がりを持たない1話完結の作品である。連載当時の1980年代前半を舞台とし、現実の時間経過に併せ作中の人物も年を重ねている。読切掲載後の読者アンケートで一桁の順位を獲得。直ぐに連載会議に持ち込まれ満場一致で連載が決定。即日編集部から「連載が決定した。アパートも用意したから2日後に上京してこい」との連絡を受け急いで上京。右も左も分からないまま連載を開始する。当時の北条は漫画を描き始めたばかりで連載には様々な面で苦労をし、連載終了後に本作の連載自体が漫画の練習であり、本作の印象としては「苦い思い出しかない」と語る。連載終了が2回予定されていた。1回目は単行本の売上がよかったために撤回され、2回目は最終回の構想(来生三姉妹と父が再会)まで完成していたがアニメ化が決定したために撤回された。1983年にテレビアニメ化、1988年にテレビドラマ化、1996年に小説化、1997年に実写映画化する。2000年には写真をデジタル合成した短編集『Parrot 幸福の人』の中の一編として新たに一編が描き下ろされる。フィリピンをはじめとするアジア諸国、イタリア・フランス・ドイツなどのヨーロッパでも放映され人気を博した。現在でも特にフランスでの人気は高く、2010年、フランスで開催されたジャパンエキスポに招かれた北条は現地で歓待された。キャッツアイは謎の女怪盗。犬鳴警察署の刑事・内海俊夫は、いつもキャッツアイの逮捕に失敗し、上司に怒鳴られ、左遷の危機にもあった。そんな俊夫の恋人で、俊夫の勤務する署の前でこの怪盗と全く同じ店名の喫茶店を営む来生瞳は、いつも俊夫の愚痴を聞いては叱咤激励している。だが、瞳ら来生三姉妹こそ、キャッツアイの正体だった。キャッツアイのターゲットはミケール・ハインツというヨーロッパの画家の作品や遺物ばかりなのだが、そのハインツとキャッツアイとの間にはある接点があった。※声はアニメのもの。喫茶店「キャッツアイ」を営む美人三姉妹。実は、もうひとつの顔を持っている。「キャッツカード」と呼ばれる予告状や犯行声明書(左目でウインクしている黒ネコの顔をマークにしたカード)を出し、絵画や美術品を主に狙う、怪盗「キャッツアイ」、通称「キャッツ」(「ミケール・ハインツ」に関わる物だけを狙う設定になったのは中期以降)。主人公を三姉妹とした理由は北条が女の子をたくさん描きたかったことと、「お姉さん」「美人」「可愛い」と、少年誌の読者ターゲット年齢層が一般的に憧れを抱きやすいとされるタイプパターンを狙ったことによる。瞳は少年誌のヒロインに多く見られる、明るく快活で芯の強い、少し勝気な性格。ルックスを「王道の美人顔・均整の取れたプロポーション・ストレートの長い髪」にすることはラフデッサンの段階ですぐに決まったという。泪は活発な瞳と対比させるため「匂い立つような大人の色香を纏うお姉様」をイメージし、美人ジャズシンガーとして誉れ高かった阿川泰子や、テレビドラマ『水中花』で妖艶なバニーガール姿を披露していた松坂慶子などをモチーフにイメージを膨らませたという。愛は2人の姉と少し歳が離れているのを演出する意図も踏まえ、少し小柄で華奢な成熟しきっていない少女の体つきのデザイン。普段は明るく素直だが、時に甘えん坊で淋しがりな妹という面を強調させた。しかし、性格面を「色っぽい」「勝気」「かわいい」と三姉妹にきっちり分けてしまったことに窮屈さを感じ、次作『シティーハンター』の槇村香は全てを合わせ持った女性として描かれることとなった。実は亡父が残した莫大な財産があり、後述の永石がその管理を請け負っている。永石の登場以降は、その莫大な財産に物を言わせて、盗みや、芸術を貶める悪人を懲らしめる描写が見られるようになった。なお、この喫茶店「キャッツアイ」は外見名称をそのまま引き継ぎ、『シティーハンター』、『エンジェル・ハート』ではファルコン(海坊主)が営業する喫茶店として再登場している。また読切版『シティーハンター -XYZ-』においては若夫婦が喫茶店を営業しているシーンがある。三姉妹の名前は全て「目」に関連する言葉から付けられている(愛は英語の"EYE"から)。キャッツの事件を専門に扱う犬鳴警察署(新宿区の設定)内の特別捜査班。メンバーは元々犬鳴署捜査一課に所属し、他の事件も取り扱っていたが、キャッツの罠にはまり痴漢として原宿署員に捕まえられたことを機に専従特捜班が組まれた。このため、キャッツを逮捕するまでは他の事件に携わることができず、課長は事実上の左遷だと嘆いた。当初は喫茶店「キャッツ・アイ」の裏側にある公園を挟んで犬鳴署があり、署内に本部があった(ただし、建物の奥まった場所、トイレの横の日当りの悪い部屋であり、署内では日陰者扱い)。後に喫茶店「キャッツアイ」の向かいに新設された文化サークルビルの6階に移転する(アニメ版においては、この場所に犬鳴署が建っている。また「キャッツ」逮捕のための捜査を単独の特捜班で行うのではなく、盗犯捜査担当(捜査三課)の係に課せられた一事件として扱われている)。国立美術館に放火しミケール・ハインツを殺そうとした、裏切り者の6人の弟子や画商が作り上げた組織。クラナッフは彼らが作り上げた架空の人間とされていたが、後に実在する人間(双子の兄)と設定変更された。また、初期の会合時には7人が集まっているが、クラナッフの自爆時には13人が焼死している。ミケール・ハインツから奪った彼の作品をクラナッフ(Cranaff)名義で発表し利益を上げている。NHKラジオ第1放送で 1982年11月15日にラジオコミックスとして単発放送された。声優が来生瞳を除き、アニメ版とは異なっている。コミック/アニメの1話相当の内容。来生家の三姉妹が互いを名前のみで呼び合う。東京ムービー新社の制作により、毎週月曜日の19時から19時30分の時間帯に日本テレビ系で放送。間にエイケン制作の『ガラスの仮面』をはさむ形で第1期が1983年7月11日から1984年3月26日まで、第2期が1984年10月8日から1985年7月8日まで放送された。第2期については、トムスの公式サイトなどで第1期との区別のため、タイトルのあとに"2nd season"や(続)と表記されることもある。第1期の杏里が歌う主題歌「CAT'S EYE」はオリコンシングルチャート1位、サウンドトラック『キャッツ・アイ』(28K-57)はオリコンLPチャートで5位を獲得するなど大ヒットしたものの、番組自体の平均視聴率は13%から14%と、当時のゴールデンタイムのアニメとしては凡庸な数字だった。読売広告社は期待していた数字より高くなかったとしている。しかし現在でも、各地方局、キッズステーションやファミリー劇場のCS放送などで頻繁に再放送されている。また、日本国外でも多くの国で放送され、現在まで人気の高い作品である。第1期のチーフディレクターは、出崎統の下で演出職を務めていた竹内啓雄、第2期は『ルパン三世』シリーズに参加し、後に『シティーハンター』や『名探偵コナン』を監督することになったこだま兼嗣が務めた。キャラクターデザインは、出崎とコンビを組むことが多い杉野昭夫が第1期のメインキャラクターと第1話のゲストのデザインを担当。杉野は最初の数話を担当したのみで、第1期の残りのデザインは、総作画監督も務めた平山智が担当し、平山は第2期のメインキャラクターのデザインも任された。第1期は原作を下敷きにした作品の割合が多かったが、第2期に入ると柏原寛司、宮下隼一ら『太陽にほえろ!』『西部警察』などのアクションドラマ出身の脚本家の参加により、1話限りのゲストキャラクターを配して、美術品によって私腹を肥やす悪人との対決を描く活劇的なストーリーなど、バラエティ豊かな作品が続出する。その一方で、原作での主要キャラクターだった平野、武内、木崎、神谷が登場せず、原作を下敷きにした作品でもストーリーが異なるなどの相違点がある。全体的に原作と比べ、舞台設定やキャラクターの設定は変更されている部分も多い。作中のBGMは、大谷和夫が過去に担当し日本テレビ音楽が原盤権を管理しているドラマ『探偵物語』『プロハンター』のものが多数流用された。CSなどの再放送では東京ムービー新社のクレジットが現在のトムス・エンタテインメントに変更される場合がある。各回の冒頭で表示されるサブタイトルは赤地をバックに白抜きの文字で表示され、前半パート終了時に入るアイキャッチの絵は毎回異なり、水彩画タッチで来生三姉妹のうち1人を描いたものが多く使用された。(音楽担当:大谷和夫ほか)以下リイシュー作品『CAT'S EYE キャッツ・アイ ミッドナイトは恋のアバンチュール』は、日本テレビ系で1988年7月23日に「土曜スーパースペシャル」の枠で放映された。ドラマ制作は日本テレビ、演出は高橋勝、脚本はテレビアニメ版にも参加した日暮裕一。俊夫が泪と同級生、永石の年齢が若く設定されているなど原作・アニメとは異なる部分が多い。また、テレビドラマ版ではアニメ版に登場しなかった神谷が登場する。高屋敷英夫によるノベライズ作品で、1996年12月13日にジャンプ ジェイ ブックスより発売。9ページ(4ページカラー)のおまけ漫画が描き下ろされ収録された。なおこの漫画は後に、完全版の15巻にも収録された。『CAT'S EYE キャッツ・アイ』は、フジテレビ、キングレコード、バーニングプロダクションの製作で、東宝の配給で1997年8月30日から公開された日本映画。上映時間92分。監督は林海象で、脚本には林海象とアニメ版も手がけた土屋斗紀雄。同時上映は『シャ乱Qの演歌の花道』。原作のレオタードがボンデージ風のレザーファッションになり、マスクも被るという『バットマン』風に大胆なアレンジが加えられた。主役も次女の瞳から、内田有紀演じる三女の愛へと変更になった。主題歌はアニメを踏襲して、杏里が歌う『CAT'S EYE 2000』。出演者・キャスト出演スタッフ2012年、BS-TBS、およびアップフロントプロモーション(旧・アップフロントエージェンシー)の協賛により初舞台化。同年7月25日に制作発表が東京・赤坂サカスのサカスステージで行われ、劇団ゲキハロのBerryz工房・℃-uteの選抜メンバー(『Berryz工房』須藤茉麻・清水佐紀・熊井友理奈・菅谷梨沙子、『℃-ute』矢島舞美・萩原舞・中島早貴)が演じると公表された。上演目は2パターン用意(Aパターン「盗む側にドラマがある。」・Bパターン「盗まれる側にもドラマがある。」)、キャストもAB両パターンの舞台に立つ。池袋サンシャイン劇場(東京都豊島区)で同年9月22 - 30日、イオン化粧品シアターBRAVA!(大阪市中央区)で10月13 - 14日に上演。ストーリーの中核を担うのは三女の愛であることや、コスチュームデザインなどは本作品のスピンオフ作品「キャッツ・愛」に近い。特記のない限り、発行は集英社、著者は北条司。2010年10月25日創刊の月刊コミックゼノンにおいて、シナリオを中目黒さくら、作画を阿佐維シンが担当するリメイク版『キャッツ・愛』の連載が開始された。『シティーハンター』に対する『エンジェルハート』のように、世界観は据え置いた上で諸々の設定を変更し(時間軸を現代にあわせる、舞台を新宿から吉祥寺に移すなど)、新たな作品として話を展開させている。また、本作品においては女子大生になった三女・愛を中心にその活躍を描いている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。