夜神 月(やがみ ライト、)は、漫画『DEATH NOTE』に主人公として登場する架空の人物である。頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群、巧みな話術、手先の器用さなどすべてにおいて完璧な能力を持つ人物。警察庁幹部の父・総一郎、母・幸子と妹・粧裕(さゆ:中学生)の四人家族の長男。家族の愛情にも、経済的にも不自由しない家庭環境で生まれ育つ。内に秘めた正義感と、他の追随を許さない優秀な頭脳を自負している。退屈な日常を憂いていたところ、偶然にも校庭でデスノートを拾う。当初は懐疑的であったものの、実験的にデスノートを使用し、その効力を目の当たりにしたことから本物であると確信する。当初は体調に悪影響がでるほどに良心の呵責にも苛まれながらも、やり場のない罪悪感から自らの殺人行為を「腐った人間は死んでもいい」と正当化していき、デスノートによる世直しを考えるようになる。その後、ノートの落とし主である死神のリュークと出会って彼に自らの理想を雄弁に語り、「新世界の神」になることを宣言した。デスノートによる大量殺人を重ねていくうちに、純粋だった正義感は歪んでいき、打算的で人の命を何とも思わないサイコキラーと化していく。自分の監視についたFBI捜査官・レイ・ペンバーの殺害後は、己の身を守るための殺人をも厭わなくなり、自分をキラとして疑う者には周到な計画の下で容赦なく粛清を加え、自称「新世界の神」として、内実は独裁者として君臨する。死神の目の取引については、「寿命を半分に縮めるのは『神として君臨し続ける』という自分の理想と一致しない」として最後まで拒否し続けた。他にも努力家、女性の扱いに長けるなど、万事に優れた能力の持ち主である。作中では海砂のほか、高田清美、ユリ、シホ、エミ、マユ、実写映画版では秋野詩織などの女子と恋人関係にあった。13巻では、原作者曰く「家族や人間に対する愛情はあり、友人も多い」という。捜査本部の面々も総一郎の息子ということもあって全幅の信頼を得ており、その過剰な信頼もLの死を早める原因となった。元々は尊敬している父と同じく警察官僚を目指していたが、高校生のときに死神リュークが地上に落としたデスノートを拾ったことを契機に新世界の神になる事を決意し、世界中の犯罪者達を裁いていくことで、「犯罪者のいない理想の世界」すなわち「新世界」を創生しようとする。その後、次第に「犯罪者を粛清する存在」を必然的に知ることになった世間から「キラ」と呼ばれるようになる。やがて、キラを大量殺人犯として追う探偵Lと対峙し、熾烈な心理戦を繰り広げていく。東応大学卒業後、警察庁に入庁し、情報通信局情報管理課に所属。当時の年齢は23歳。 警察によるキラ対策のため、公式書類の上では「東応大学大学院生」となっている。自身の策略で死に追いやったLの後継者としてキラ捜査を続け、捜査本部を撹乱し続けた。第一部から4年間の月日を経て一層傲慢になり、自分の思想は全人類に受け入れられるはずだという絶対的な確信の下に新世界の実現に邁進する。新世界実現のためには、自分の邪魔をする者のみならず、デスノートの存在を知る者や自分の協力者でさえ躊躇なく抹殺する冷酷無情な人間としての面も描かれている。ノートを拾ったのは大学生の時。法学部で、司法試験を大学3年目にして一発で合格。いくつかの事件で総一郎の捜査の手助けをしたこともある。警視庁へのハッキングによって多くの犯罪者が不起訴処分となり、彼らが反省一つしていない現実を知り、犯罪を裁く法律に限界を感じてデスノートによる粛清に臨む。また、親族であっても躊躇わずノートに名前を書くなど、原作以上に冷徹な性格となっている。交際していた秋野詩織を捜査本部に入るために利用して殺害する。スピンオフ作品の『L change the WorLd』では、ワタリの執務室のモニターに登場したのみで台詞はない。原作の設定と異なり、杉並経済大学に通うごく普通の大学生で、人気アイドルグループ「イチゴBERRY」のファン。20歳。10年前の母の死が原因で父とは距離を置いており、警察官僚ではなく地元の区役所職員を志望している。アルバイト先の居酒屋に現れた高校時代の同級生・佐古田との再会直後にノートを拾い、再び親友がいじめられることを恐れ衝動的にノートを使ってしまう。その後、父総一郎が立てこもり事件の人質となったことで、彼を救うために今度は人が死ぬと完全に確信を持ったうえでノートを使用。ノート使用に対し、当初は原作以上の罪悪感を抱き自殺を考えるが、リュークに「お前がこのノートを使わないのなら凶悪犯に渡すかもな」などと脅しをかけられたことで半ば自暴自棄にふっきれ、「犯罪者のいない平和な世界を創る」という歪んだ正義感のもと、原作同様の犯罪者粛清に動くようになる。「キラは学生」とLに特定されそうになって慌てて手を打つなど詰めの甘い面も目立つが、物語が進むにつれて原作同様の狡猾な一面が現れていく。一人称は「俺」を使用する。親友の言から昔から「やればできる」人物ではあったらしく、後にLからも「私が天才性を目覚めさせた」と評されている。Lとの友情について「こんな形でなく出会いたかった」などと明確に友と認識しており、ほかのノートを持つ者らにも従来の夜神月の「利用するだけ利用して不要なら切り捨てる」スタンスではなく「一緒に新世界を作る仲間」として行動しているなど、原作とは大きく人間性が異なるキャラクターである。YB倉庫でのニアとの対峙の際に魅上を使って倉庫内にいる日本捜査本部やSPKのメンバー全員の抹殺を謀るが、魅上がメロによって誘拐された高田を消そうと独自で動いたことがきっかけでニア側が本物のデスノートの存在に気付き、丸ごとノートを偽装していたことを知られる。これによって逆に追い詰められ、ついにキラであることを自供して自分の思想を熱弁するが、ニアに「あなたはただの人殺し」と一蹴される。ノートの切れ端を使ってニア殺害を試みるも松田の銃撃に阻まれ、その無様な姿に魅上は「あんたなんか神じゃない」と放つ。最後の悪あがきとしてリュークに助けを求めるが、ニアとの対決に敗北が決定的になったことでリュークにも見限られてノートに名前を書かれ、生きることへの執着心や死への恐怖を露わにしながら心臓麻痺で死亡した。周囲が魅上の自殺に気を取られている隙にYB倉庫から逃走し、夕方になった道にデスノートと関わる前の自分の幻とすれ違う。重体の身で徘徊した末、リュークに名前をノートに書かれ、廃屋の工場でLの幻を見つつ眠るように死亡する。また、リュークの殺した理由も「ノートを人間界に持ち込んだ死神とそのノートを最初に手にした人間との掟」という設定が主になった。Lの「自分でノートに『心不全で23日後に安らかな眠りの中で死亡』と書く」という作戦に嵌まり、Lが死神レムによって殺されたと思い込んだためにその場で自分がキラであることを暴露する。さらに、事前に本物とすり替えられていた偽物のノートで、父・総一郎らをはじめとする捜査本部のメンバー全員の名前を書いているところを監視カメラで目撃される。その後、事前に腕時計に仕込んだノートの切れ端を使おうとするも、原作同様に松田に阻止された挙句、退屈しのぎに飽きたリュークによって名前を書かれ、心臓麻痺で死亡する。総一郎には最期までキラの思想に対する理解を求めていたが、総一郎からは「お前は独りよがりだ」と拒絶され、理解してもらえなかった。最期の場面では、生への執着よりもキラとしての役割を全うできないことを悔やんでいるかのような発言が多かった。死神レムに指示してLを操って、LにYB倉庫に呼び出させる。そこでLにノートを触らせて、リュークの姿をLに見せる。その後、自らの勝ちを宣言し、Lは死神レムによってノートに書かれた通り銃口を自身に向けて引き金を引く。邪魔になる者がいなくなり「これで僕とリューク、二人だけだ」と喜ぶが、「でも、俺飽きちゃった」とリュークに告げられる。「名前を書いて、死んで、書いて、死んでの繰り返し。それが嫌で死神界から逃げてきたのに」と。リュークにノートに名前を書かれ、心臓麻痺で死亡する。キラであること、新世界の神になることに執着し、Lの銃を拾ってリュークに向けて発砲するなど足掻きながら息絶えた。YB倉庫に潜伏するメロを始末するために警官隊と魅上とともに突入を図り、そこでメロに乗っ取られたフリをしていたニアと対峙して魅上に名前を書かせる。しかし、事前に二重にノートがすり替えられていたために失敗したうえ、総一郎との生前の約束で裏でニアと手を組んでいた捜査本部や警官隊に包囲される。演説の末に自身の正義が認められないと悟ると隠し持っていたノートで一同を殺そうとしたために捜査本部の面々から銃撃を浴びた。追い詰められたことで魅上をけしかけ、魅上は月の逃走を助けるために「神の邪魔をするな」と叫んでライターの火で倉庫の燃料に点火するが、それにより火中に孤立。現場にいた警察やニアは火に阻まれて月の救出・確保を断念し、魅上を伴い脱出、結果として月自身は満身創痍で炎上する倉庫に取り残されてしまう。アニメと同様、最期までリュークに頼ろうとはせず、ノートに執着しながら燃え盛るノートと共に炎に包まれ、焼死した。死の直前にリュークと死神の目の取引をしようとしたが、寿命が尽きると悟っていた彼には「もう遅い」と取引を拒否された。キラとなるきっかけの大部分が「仕方なく」であったためか、「終われない」「(平和な世界を作りたいという)思いは(総一郎らと)同じなんだよ」「ここで死んだらなんのために…」等、死に際の叫びがどこか自発的ではなく、他のメディアとは印象の異なる最期であった。
出典:wikipedia
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