ハードコア・パンク ("Hardcore punk") は、ロックのジャンルのひとつ。本来のパンク・ロックのロックン・ロール色を排し、より暴力性やアグレッションを抽出し派生したジャンルであり、単にハードコアと呼ばれることも多い。略して、HC、HxC、HxCxと書かれることもある。ラウドなディストーション・ギターを使用している。1978年頃のニュー・ウェイヴの登場後、オリジナル・パンクの社会批判や荒々しいサウンドをより過激にしつつ、1950年代的なロックンロール的要素を排除していった80年代のパンク・バンドを「ハードコア」という言葉で形容したのが始まり。1980年代は、情報量の少なさ、マイナー・レーベルのレコードの流通の悪さが顕著であった。1990年代以降になると、各国・各地域の地域性が希薄になり、各々のバンドのスタイルはルーツとするバンドの差異によるものが大きくなっていく。1977年、ハードコアパンク出現前から活動していた日本のバンドSSは、日本においてはハードコアの元祖であった。1980年代の日本のハードコアは、主にディスチャージ、G.B.H.、エクスプロイテッド、カオスUKなどの英国の80'sパンク/ハードコア・パンクから影響を受けたバンドが多かったが、1980年後半に入ると米国のクロスオーバー、スピードコア、スケート・コアからの影響を受けたようなバンドも現われる。1990年代以降の日本のハードコアバンドは、1980年代からの流れを汲むバンドも多い。ファット・レック・コーズやエピタフ・レコード、ファスト・コア、アナグラム・レコード、ロード・ランナー・レコードなどの、欧米のレコード・レーベルからの影響を感じさせるバンドも活動している。また、スラッシュメタルからの影響が強いバンドも90年代のバンドに存在する。一部のバンドは社会的・政治的なテーマを各々掲げており、その内容は反権力、反戦、反核、反宗教、反差別、アナーキズムなど多様である。反ドラッグ(煙草/アルコールなども含む)を主張した一部のバンドもいた。パンクやヘヴィ・メタルのバンド・メンバーは、労働者階級出身者が多い。ハードコア・バンドのメンバーの場合は、労働者出身者が中心だが、中産階級出身者もいる。これは、ブルースやレゲエ、ヒップホップといったレベル・ミュージックのミュージシャンも同じであり、出身階層が異なるかのように解釈するのは、誤りで差別にもつながる。ハードコア・パンクには反戦、反核、反差別を捧げるバンドも存在するが、一部のバンドに、ネオナチなどの極右勢力と関係の深いバンドが存在する。英国のハードコア・パンク・バンドskrewdriverは、最初の反共産主義、ネオ・ナチ系バンドといわれている。いったん活動休止し、活動再開後は白人至上主義や極右思想を声高に叫ぶバンドになった。メンバーのイアン・スチュアート・ドナルドソンは、ネオナチと連携していると公言していた。バンドはイギリス国民戦線やイギリス国民党等の極右政党のプロパガンダとなり、党から資金援助を受ける。1993年にイアンが交通事故で亡くなったことで、活動を停止した。しかし、世界には現在も活動を続行中のネオナチ・バンドも多い。CNNは、ヘイトブリードが「ホワイト・パワー」バンドとして批判されたことがあるという記事を掲載した。また、ウィキペディアの英語版には「ナチ・パンク」(Nazi punk)の項目も存在する。日本では音楽中心のバンドが一般的だが、一部に右翼思想やレイシズムに感化されるバンド・メンバーやパンク・ファンが見られる。また、パンク・ファンやストレート・エッジの中には、左翼を名乗る右翼という変種も見受けられる。イアン・マッケイ主催のディスコード・レコード、キル・ロック・スターズ・レコードや、ジェロ・ビアフラのオルタナティブ・テンタクルズ・レコードなどが知られている。
出典:wikipedia
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