『冬のソナタ』(ふゆのソナタ、朝鮮語: キョウルヨンガ、英語:Winter Sonata)とは、2002年に大韓民国のKBS2で放送された連続テレビドラマである。監督はユン・ソクホ。ヒロインのチョン・ユジンは、高校時代に転校生としてやってきたカン・ジュンサンに恋心を抱く。だが、彼は交通事故で死んでしまい、ユジンには深い心の傷が残った。時が経ち大人になったユジンは、幼馴染で自分のことを強く愛してくれているキム・サンヒョクと婚約。気心が知れた二人は仲がよく、家族同士も交流があり、暖かな家庭を築くことになるはずだった。そこにカン・ジュンサンと瓜二つのイ・ミニョンが現れる。『冬のソナタ』は、朝鮮語原題では『』(キョウルヨンガ)と言い、2002年に大韓民国の公共放送であるKBS2で放送された、全20話の連続テレビドラマである。アジアと世界での韓流ブームのはじまりとなった作品だと広く認められている。2004年に日本で放送され、「冬ソナ現象」と呼ばれるほどの大ブームを巻き起こし、日本で韓流ドラマが認知されるきっかけとなった。ユン・ソクホ監督の4部作(正式な公式名称があるわけではないが、一般に「 シリーズ」と呼ばれている4部作)のひとつ、とも位置付けられている。2009年秋に全26話のテレビアニメが日韓合作で制作され、日本と韓国で放送された(詳細は「#テレビアニメ」を参照)。朝鮮語原題の『(キョウルヨンガ)』 を(あえて)直訳すると“冬の恋歌”となる。台湾などでの題名は『冬季戀歌』と、直訳になっている。英題は「Winter Sonata」である 日本語では『冬のソナタ』となった。日本では略す場合は「冬ソナ」とされる。物語はユジンの日常的な情景から始まる。ユジンはチュンチョンという田舎の町に住む高校生。ユジンは大遅刻魔で、いつものようにぎりぎりの時刻に息を切らしてバス停に駆けつけると、そこには幼馴染で同級生でもあるサンヒョクが先に来ていたので、サンヒョクに抱きつくようにして挨拶する。サンヒョクはユジンがコートのボタンもきちんとかけていないのを見ると、優しくそれをかけてくれる。二人は仲良しなのだ。直後に満員のバスが到着し、優しいサンヒョクは自分をさし置いてユジンを押し込んでくれるが、それ以上誰も乗れるスペースが無く、サンヒョクには次のバスに乗ってもらうことに。それでもサンヒョクは明るい態度で、ユジンのことを思いやり 「眠るなよ」と言ってくれる。ユジンが乗ったバスはやがて乗客が減り、最後部の座席が空いたのでそこに座ったのだが、学校に着く前だというのに(そして、せっかくサンヒョクが注意してくれたのに)ユジンは眠ってしまった。ふと気がつくと、バスはがらがらに空いており、隣の座席に男子高校生がひとり座っていて、ユジンに肩を枕がわりに貸してくれていた。だが、窓の外の景色を見ると、ユジンの高校の最寄のバス停はとうに通り過ぎてしまっている。慌てたユジンは叫んでバスを急停止させ、その男子生徒と一緒にバスを降りる。これで今日もまた遅刻が確定だ。その男子生徒に向かって、なぜもっと早く起してくれないのかと怒ってみせるが、彼は遅刻を全然気にしていない様子。不思議に思い、何年生なのかと尋ねたところ、「二年生」と応える。しかたなくこの男子生徒とタクシーで高校前まで戻るが、男子生徒は距離を置いて別行動をとり、高校生なのに喫煙まで始めてしまう。ユジンのほうは校門前で「大魔神」と生徒たちに呼ばれている怖い先生に いつものように見つかってしまい、こってりと絞られる。その後自分の教室にたどりつきホームルームの時間となるが、担任の先生が、今日からこのクラスに転校生が入ると言い、そして直後にドアから入ってきたのはなんと、朝のバスで隣の座席にいて、ついさっきまで一緒にいた、あの謎の男子生徒だった。大都会ソウルの「ソウル科学高校」から転校してきたとのことで、名前は「カン・ジュンサン」だとのこと。すると同級生の美人オ・チェリンがさっそくカン・ジュンサンに目をつけ、「カッコイイ」と言う。なんでも、ジュンサンは高校で成績トップクラスで、数学の全国大会でも1位をとったらしい、と噂する生徒も。その噂を聞いたオ・チェリンは即座に、カン・ジュンサンは自分がもらう、と宣言、みんな手を出すな、と言う。オ・チェリンと学級委員長のサンヒョクがチュンサンに次々と挨拶するが、カン・チュンサンはというと、なぜか口もきかず、教室の外へ行ってしまう。それならばと、ユジンがチュンサンの後を追いかけ話しかけ、波風を立てないように注意すると、チュンサンは一応口を開いてくれたものの、かなり屈折した態度で、ユジンを馬鹿にするようなことを言う。それでも、(転校生には一応尋ねるべきことなので)入部したい部活はどこかと尋ねて科学部に入ることを勧めてみると、チュンサンは、科学部のことも馬鹿にするような態度で、自分のプロ並みの力に比べてあまりにレベルが低いといったことをほのめかして興味を示さず、ではどこに入りたいのかさらに尋ねると、廊下の向こう側にいる学級委員長のサンヒョクにチラと視線を向け、サンヒョクが所属する部に入る、とつぶやく。サンヒョクが所属する部は放送部であり、実はユジンもそこに所属しているのだった。チュンサンが屈折した態度を示し、皆とあまり口をききたがらないのには、それなりの理由があった。チュンサンの母は世界的なピアニストなのだが、チュンサンの実の父親は亡くなったと語って、詳しいことを話してくれない。父のことがわからないため、自分が一体何者なのかよく分からず苦しみ、父のことを巡って母と衝突しては、自分は誰にも愛されていないのだ、と感じていたのだった。実は、チュンチョンという田舎の高校に転校してきたのも、その父についてもっと知るためだったのである。チュンサンは実の父親が、ある大学の数学教授であること、そしてそれがサンヒョクの父親であることを知る。チュンサンはある写真(母親と自分の父親らしき人物が一緒に写っている写真)と、ある学校の卒業アルバムの写真を照らし合わし、実の父親の名を知り、その人が大学で数学を教えている教授であることを知り、その講義にもぐりこむ。その教授が講義中に出した問題は大学生にも解けないものだったが、チュンサンは高校生なのにスラスラとそれを解く。教授は関心するがチュンサンの襟のバッジを見て高校生だと気付き驚く。実はその数学教授は、サンヒョクの父親なのであった。ユジンは新しい世界を見せてくれるチュンサンに魅力を感じ、チュンサンのほうも、素直で心優しいユジンに魅力を感じるようになる。ユジンは遅刻はするものの他の点では至って真面目で、枠から出られないような性格だったが、チュンサンと一緒に行動し、遅刻した時にはチュンサンの背中を踏み台にして学校の塀を乗り越えることなど様々な大胆なことをするうちに、自分の殻を破ることができるようになり、新しい世界が見えるようになる。ある日、高校の放送室でチュンサンとユジンはレコードの話をしていたが、チュンサンはユジンの横顔をじっと見つめる。その視線を感じ、ユジンはチュンサンを強く意識するようになる。母親に父親との慣れ染めについて訊ね、母は父に見つめられた、という話を聞いて、チュンサンが何故自分を見つめるのか、その気持ちについて確信を持つようになる。塀を乗り越えるのを手伝ってもらってできてしまった「借り」を返そうと考えていたユジンは、チュンサンが音楽の授業の課題曲「トロイメライ」を弾けずにいるように見えたため、ユジンはそれの弾き方を教えてあげることでその「借り」を返すことを思いつき、音楽室に連れてゆき、夕日に染まる音楽室の片隅に置かれたピアノで、まずは初心者向けに手を「たまご形」にするところから教えて、曲を弾きはじめる。が、曲の途中の1フレーズの弾き方を思いだせず困っていたところ、逆にチュンサンのほうがそこをすらすらと弾いて教えてくれる。実は、チュンサンはピアノが上手かったのである。さらにチュンサンは別の美しい曲を弾いてくれ、その曲の名は『初めて』なのだと教えてくれ、「借りは別の形で返してくれ」と言い、ユジンを誘い(自習はサボり)湖のほとりへ行く。二人で湖畔の並木を歩いていると、チュンサンは「影の国へ行った男の話」をする。「ある男が影の国に行きました。そこは影ばかりなので誰も彼に話しかけませんでした。男は寂しくなりました。… おしまい。」と。寂しそうな眼をしているチュンサンに対してユジンは、チュンサンに友達をつくることを勧め、友達を作る方法は簡単で互いに一歩ずつ近づくことよ、ただし1歩だけではだめで、右足、左足、右足..と一歩ずつ近づくのよ、とアドヴァイス。翌日、担任の先生に自習をサボった罰として二人は学校の焼却炉の清掃を1カ月命じられるが、それでかえって二人きりで過ごす時間が増え、打ち解け、初雪が降ったら湖畔で会う約束を交わす。初雪が降った日、二人とも湖畔に現れ、互いに照れながらデート。雪だるまをふたつ作ったところ、チュンサンは雪だるま同士をキスさせ「うらやましいな」と言う。それを聞いたユジンはチュンサンの頬にキスし「これでうらやましくないでしょ」。するとチュンサンはユジンの唇にくちづけする。こうして、チュンサンとユジンが親しくなるにつれ、ユジンを一途に想うサンヒョクの苦しみは増してゆくのであった。ユン・ソクホ監督の前作である『オータム・イン・マイ・ハート 〜秋の童話〜』と同様に、ロケ(屋外撮影)をふんだんに使用した。韓国オリジナル版では、「白い恋人たち」(フランシス・レイ作曲)、ミッシェル・ポルナレフの「愛のコレクション」、ABBAの「ダンシング・クイーン」を始めとする欧米のポピュラー音楽が多用されているが、日本では著作権法上使用できず、ユン・ソクホ監督自らが韓国の楽曲に差し替えた。2004年12月放送の完全版でも差し替えが行なわれている。エコノミストの門倉貴史は、『冬のソナタ』ブームの日本国内での経済効果を総額1225億円と試算している。音楽が美しいこと、まるで絵画のように静謐で透明感溢れる自然の中でのシーン、「初恋の人」という多くの人が心に抱きつづけている普遍的なテーマ、初めはナイーブな恋が(決して一足飛びにではなく)一歩一歩、深い人間的慈愛へと育ってゆく心理的過程が全20回に渡り丁寧に描かれていること、などが好感をもって迎えられヒットした。パトリック・モディアノの小説『暗いブティック通り』に影響を受けたとされている。小説家・文芸評論家の笠井潔によると、韓国では日本よりも自由恋愛の障壁となる父権や性的規範の拘束力が強く、韓国ドラマはそういった前近代的な社会的障壁を利用してメロドラマとしての強度を保っている場合が多いが、本作の場合はそれらの障壁をもたらす社会領域の描写が徹底的に排除されており、その代替として、事故・記憶喪失といった障壁が用意されているという。そして、社会領域の描写抜きに純愛を虚構的に捏造するという意味で、日本のマンガ・アニメオタクカルチャーにおいて1990年代後半から2000年代初頭にかけてムーブメントをおこしたセカイ系作品に通ずるものがあるとしている。日本では、2003年4月から9月まで、NHKのBS2で放送したところ、反響が大きかったため、2003年12月に再放送され、さらに「地上波で放送してほしい」という、視聴者の要望により、2004年4月3日から8月21日までNHK総合テレビでも放送された。また、2004年12月20日から2004年12月30日まで、NHKBS2で未公開シーンも含まれた完全版が、日本語字幕版として放送。※視聴率はKBS 2TV放送時のみ記述する。※第8話「疑惑」は、2004年5月22日に放送予定だったが小泉総理北朝鮮訪問関連特番で1週延期された。この件でNHK に約3000件の問い合わせが殺到。これをうけNHK 側は当初のアテネ五輪期間中は当番組を放送しないという予定を変更、視聴者の意見に考慮し8月14日分(第19話「父と子」)を放送する。この第19話はアテネ五輪放送の関係で通常の土曜23:10 - ではなく、翌15日の午前2:00から放送されたため、またも多くのファンから要望がなされ、結局、翌々日の16日13:05 - に再放送された。2007年1月からは、日本の民放テレビ局でも『冬のソナタ』が放送されている。傾向としては、ドラマ再放送枠での放送が多い。2008年4月からは、日本語字幕版の放送も行われる。2012年7月からは音楽の一部をオリジナルの韓国バージョンに戻し、なおかつこれまで地上波放送ではカットされていた部分も放送される新編集版(全25話)が放送された。日本語字幕版と異なり、日本語・朝鮮語のデュアルステレオ放送となる。2007年7月10日から9月11日まで東京の六本木ヒルズのTOHOシネマズ六本木ヒルズで劇場公開された。完全版を毎週2話ずつ4スクリーンで上映。ドラマのDVDの発売元はNHKソフトウェア、販売元は日本テレビの連結子会社バップである。『アニメ 冬のソナタ』("겨울연가"、"Winter Sonata")は、韓国および日本で放送されたアニメ作品。全26話。日本では2009年10月17日から2010年5月1日までDATV750ch、スカパー!チャンネルHD190、スカパー!チャンネルHD800で日本語字幕版を放送。ドラマでは語られなかったオリジナルエピソードも盛り込まれ、最終話ラストの結婚式シーンでは新たに撮影された主人公ペ・ヨンジュンとチェ・ジウの実写パートも挿入された。2013年3月5日から3月30日にTBSでも放送。2010年03月11日午後3時頃、実写パートの撮影途中に記念撮影用の足場が強風でひっくり返り、見学ツアー参加客1505人のうち日本人女性28人と韓国人男性3人が怪我をする事故が起こり、うち1人が頭を打つ重傷となった。コミック版もある。2006年、日本のパチンコメーカー、京楽産業.より「CRぱちんこ冬のソナタ」がリリースされた。2008年初頭より「CRぱちんこ冬のソナタ2」のテレビCMが放映され、実機の導入が同年4月上旬に日本全国で開始された。連荘するごとに第1話から2話、3話とダイジェスト版が観賞でき、これにより冬ソナブームが再燃している。
出典:wikipedia
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