『因幡民談記』(いなばみんだんき)は、江戸時代初期の1688年成立の地誌。鳥取藩の侍医の小泉友賢(1622―1691)の著作。当初『稲葉民談』と題していたが、後に表題が『因幡民談記』に定まる。小泉友賢の自筆本は享保5年の火事によって焼失したため現存しておらず、数多くの写本が伝存している。表題についても写本ごとに異なっており、一部には表題のない写本も存在する。当初は10巻本であり、『続稲葉民談』(現在のところ所在不明。『因幡志』のことか)という書も存在していた。鳥取県の旧因幡国の地誌で後に書かれた『因幡志』などの書籍に大きな影響を残し、その影響は『陰徳太平記』にも及ぶ。また、「筆記之部」所収の古文書は現在では散逸してしまったものも存在しており、中世の鳥取県を知る上で貴重な史料である。同書の研究は徳永職男鳥取大学元教授のものが有名であり、永らく鳥取県の中世史研究において重要な史料とされていたが、近年の研究によれば江戸初期という時代背景からも同書の史料批判は不十分であり、史料というよりも論考・資料として扱う方が良いとされている。
出典:wikipedia
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