「愛の讃歌」(あいのさんか)は、フランスのシャンソン歌手、エディット・ピアフ(Édith Piaf)の歌。原題は "Hymne à l'amour"(イムヌ・ア・ラムール)。作詞:エディット・ピアフ、作曲:マルグリット・モノー。シャンソンを代表する曲として世界中で親しまれている。歌詞はピアフの恋の相手であったプロボクサー、マルセル・セルダンが飛行機事故で亡くなったのを悼んで作られたと言われてきたが、セルダンの生前に書かれた物であることが判明している。相思相愛で誰もが知る仲ではあったが、妻子を持つセルダンとの恋愛に終止符を打つ為に書いた物だと考えられている。レコーディングは1950年5月2日。歌は人気を集め、ピアフの後も幾度も別の歌手に歌われた(ジョニー・ホリデーの様に歌詞を男性に合わせた場合もあった)。ピアフのトリビュート・アルバムでは、カナダのロック歌手コリー・ハートが歌唱しており、ケベックでは歌手ニコール・マルタンが1976年にアルバムの表題曲にしてヒットした。米国の歌手ジョシュ・グローバンもフランス語歌詞でこれを歌っている。日本では岩谷時子の訳詞により越路吹雪が歌ったものが特に有名である。越路版の「愛の讃歌」が収録されているCD等の売上はトータルで200万枚以上に達し、越路の代表曲の一つとなり、生涯の持ち歌にもなった。また、1969年の『第20回NHK紅白歌合戦』では越路によって「愛の讃歌」が歌唱された。越路が「愛の讃歌」を歌うことになったきっかけは、1952年に越路が出演したシャンソンショー「巴里の唄」の劇中歌として越路が「愛の讃歌」を歌うことになり、越路のマネージャーでもあった岩谷が訳詞したことである。岩谷にとっても自身初の訳詞・作詞となったが、その後も越路の楽曲の訳詞や、作詞家として数々のヒット曲を手がけることになった。岩谷の詞は原詞にある「愛のためなら宝物を盗んだり自分の国や友達を見捨てることも厭わない。」という背徳的な内容とは異なったものとなっている。しかし、岩谷が甘い歌詞で日本人向けに大胆に訳したことで結婚披露宴などでも歌われ、日本でも本楽曲が広く親しまれるようになった。この岩谷詞は、近年では本田美奈子.がアルバムで取り上げた他、桑田佳祐も日本生命のテレビCMの中でアカペラで歌唱するなど、数多くの歌手が歌っている。一方、岩谷訳より知名度は低いものの、永田文夫による日本語歌詞は比較的原詞の意味に忠実な内容となっており、岸洋子や美川憲一が歌っている(美川は岩谷詞と併せて歌っており、『第56回NHK紅白歌合戦』では岩谷の詞で歌唱している)。美輪明宏は原詩の内容を忠実に伝えたいという意図の下で自ら訳した日本語詞を台詞として吟じたあと、フランス語の原詞で歌うというスタイルを取っている。また、更に知名度が低いが、それ以外にも淡谷のり子が歌った井田誠一の訳詞の曲や美空ひばりが歌った水島哲の訳詞、加藤登紀子、宇多田ヒカルは自分で訳詞したものを歌っており、原曲に近い詞になっている。スポーツでは、ヴィッセル神戸のサポーターソングとして、選手入場時にサポーターが歌うことでも知られる。タイトルは「神戸讃歌」。歌詞はオリジナル。この歌は、ヴィッセル神戸の初練習を予定していた日に阪神・淡路大震災が発生し、犠牲になった人たちの願いが込められていると、番組で紹介されている。フジテレビのスポーツ報道番組『すぽると!』のコーナー「おかえりSPORT」の冒頭で田中ユウスケが編曲した「愛の讃歌」のイントロ部分が使われている。NHKの連続テレビ小説『花子とアン』では、柳原白蓮の駆け落ち(白蓮事件)をモデルとしたエピソードを描いた2014年7月18日放送分にて、BGMとして「愛の讃歌」が使用され、約4分間に渡って一切台詞無しでフルコーラスを流すという演出が行われた。歌唱は同作のナレーションを務める美輪明宏で、自身の訳した日本語訳詞による。2014年8月30日にNHK総合で放送された「SONGS」でも、美輪が1968年に自ら発表した日本語訳歌詞で熱唱した。
出典:wikipedia
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