Io は純粋なオブジェクト指向プログラミング言語であり、Smalltalk、Self、Lua、LISP、Act1、NewtonScriptの影響を受けている。Self や NewtonScript のようなプロトタイプベースのオブジェクトモデルであり、オブジェクトとクラスを区別しない。Smalltalk のようにあらゆるものをオブジェクトとして扱い、動的型付けを行う。LISPのように文の概念がなく、制御フローは関数を使って実現される。Io はアクターによる並行性を実現しており、最近のプログラミング言語には珍しい特徴となっている。Io の特筆すべき特徴は、その効率のよさ、処理系の小ささ、外部リソースを自由に使えるオープン性である。Io は小型で移植性の高い仮想機械で実行される。この言語は、2002年3月7日ごろ Steve Dekorte が友人の協力を得て作った。彼はプログラミング言語の仕組みをよく知らなかったため、勉強のために小型の言語を実際に作ってみることにした。そして完成したのが Io である。Io の目的は概念的なユニフィケーションと動的言語の研究にあるので、トレードオフとして性能向上よりも単純さと柔軟性を好む傾向がある。最も単純な形式では、次のような1つの識別子でも Io のプログラムと言える。この doStuff はメソッドであり、引数がないので後ろに括弧をつける必要がない。doStuff に引数がある場合、次のように記される。Io はメッセージパッシング言語であり、Io ではコメント以外はメッセージの集積でプログラムが構成される。上掲の例でもそれが現れているがこれが全てではない。メッセージパッシング言語であることを明確に示すため、次の例を示す。これは、 "version" というメッセージが "System" オブジェクトに送られていることを示している。演算子は特別であり、これまでの例ほど単純ではない。Ioの構文解析器はインタプリタが定義する演算子をインターセプトし、それをメソッドコールに翻訳する。例えば、次のような記述があったとする。これは次のように翻訳される。見ての通り、演算子の優先順位が一応存在しており、C言語での優先順位と同じである。また、演算子がメソッドコールになっていることにも注意されたい。Io の演算子は全てメソッドである(ただし、例外として代入演算子 ":=" と "=" は構文解析器が全く異なるメッセージに翻訳する)。このため、演算順序を制御するための括弧が不要という特徴がある。Io には匿名の関数を作る2つの方法がある。メソッドとブロックである。この2つの違いはスコープである。ブロックは構文スコープであり、メソッドは動的スコープである。メソッドもブロックも高階関数である。Hello world は次のようになる。新たなオブジェクトはクローニングで生成される。Io では新たな空のオブジェクトが作られたとき、その親との違いだけが新しいオブジェクトに格納される。このような方式を差分継承と呼ぶ。以下に例を示す。再帰を使わない階乗プログラムを以下に示す。この例では range を使っているが、for ループの方が高速である。もう1つの例を以下に示す。
出典:wikipedia
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