ダイアネティックスは、L・ロン・ハバードが体系化した心理的な考察、もしくはこれを解説した同名の書籍のことである。1950年にL・ロン・ハバード著『ダイアネティックス』が米国で出版され、一般に知られるようになった。ダイアネティックスは、ギリシャ語で「~を通して」を意味する「dia」と「魂・精神」を意味する「nous」を組み合わせた造語。心に関わる様々な基本法則を説明し、またそれらを応用して、過去の苦痛の経験から来る精神的苦悩や心因性の病気、精神錯乱などの原因の根絶を試みるものである。ダイアネティックスでは、人間の心を「反応心」と「分析心」というふたつの機能に分けて説明している。「反応心」とは周囲からの刺激によって本人の意思とはかかわりなく不合理に感情や思考を反応させてしまう部分、「分析心」とは理性的・合理的に考え判断する部分を指している。人間の逸脱した考えや振る舞い、心因性の病気の原因は反応心にあるとし、それを取り除くことがダイアネティックスの目的である。ダイアネティックスでは、施術者によるカウンセリング行為をオーディティングと呼んでいる。ダイアネティクスにおけるオーディティングは、オーディターと呼ばれる施術者が、被術者の過去の苦悩・苦痛の瞬間を何度も再体験しようと試み、被術者は出来事の状況を詳しくオーディターに話すことで、出来事からの被術者への有害な影響を軽減、または消去していくものだとしている。オーディティングも参照。ダイアネティックスによると、反応心を消去していくと過去の苦痛の経験が除去されていき、本来の人格が表出してくる。そして人間本来の抑圧されていない人格は基本的に「善」であり、積極的かつ肯定的で、道徳的な傾向を持っている。感情においては、状況に対して適切な感情を発現する傾向が高まり、また自由に感情を表現するようになるとしている。一方で割合的に極僅かではあるが、ダイアネティクスの手法が心理学におけるカウンセリングの手法とかけ離れていることを理由に効果を疑問視する声があることも事実である。書籍『ダイアネティックス』は50を超える言語に翻訳され、合計で2,000万部以上が販売された。長渕剛は、ダイアネティックスを読み、その中に書かれていた一節の文章に影響を受けたと語っている。現在、ダイアネティックスのオーディティング・サービスは、ダイアネティックス・グループ、サイエントロジー教会、その他フリーのプロオーディターによって提供されている。
出典:wikipedia
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